有価証券報告書-第143期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主なリスクは、以下のとおりであります。
当社グループは、事業を取り巻く環境の変化および不確実性を的確に把握し、リスクの発生可能性および影響度を踏まえた対応を図るとともに、リスクを単なる脅威として捉えるだけでなく、社会インフラの整備・維持更新に係る事業機会の創出にもつなげるべく、グループ一体となったリスクマネジメント活動に取り組んでおります。
なお、文中における将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 建設市場及び公共投資動向に関するリスク
当社グループの収益は、国内の公共投資および民間建設投資の動向に影響を受けます。社会インフラの老朽化対応、防災・減災、国土強靭化等に係る中長期的な需要が見込まれる一方、国および地方自治体の財政状況、政策動向、民間設備投資の減速等により建設投資が縮小した場合には、受注量の減少や価格競争の激化により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、基礎工事、下水道関連工事およびコンクリート製品事業において、製品・工法による差別化が十分に図れない分野で想定以上の価格競争が生じた場合には、利益率の低下等により業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、基礎事業、下水道関連事業、太陽光・不動産事業等の事業ポートフォリオを活用し、地域・顧客・工法を軸とした営業展開、維持更新需要への対応、付加価値の高い製品・工法の提案を通じて、需要変動への対応力強化および採算性の維持・向上に取り組んでおります。
加えて、全国的なインフラ老朽化対策、下水道更新、防災・減災、国土強靭化等を背景とした維持更新需要の拡大を重要な事業機会と認識しております。
高付加価値製品・サービスの提供により需要変動への耐性強化を図ります。
(2) インフラ維持更新需要への対応に関するリスク
当社グループの主要市場である下水道分野では、老朽化した社会インフラの更新需要が今後拡大すると見込まれております。一方で、自治体の財政制約、人材不足、発注方式の変化等により、更新投資が想定どおり進まない可能性があります。また、当社グループが市場ニーズに対応した製品・工法・サービスを適時提供できない場合には、成長機会を十分に取り込めない可能性があります。
当社グループは、ヒューム管2.0、下水道ワンストップサービス、点検・診断技術、補修・更生技術およびデジタル技術との連携を通じて、維持更新市場への対応力強化に取り組んでおります。
(3) 原材料価格・エネルギーコスト及び物流コストの変動に関するリスク
当社グループの主要事業である基礎工事、下水道関連工事およびコンクリート製品事業には、セメント、鋼材、生コンクリート、燃料、電力等を多く使用しております。これらの価格は、資源価格、為替相場、国際情勢、エネルギー需給、物流業界の人手不足等の影響を受けて変動する可能性があります。また、原材料価格、エネルギーコスト又は物流コストが上昇し、価格改定や受注条件への反映が遅れた場合、収益性に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは全国に製造・物流拠点を展開しており、各拠点の需給バランスや調達条件の差異がコスト構造に影響します。また、3Dプリンタ等の新技術導入や設備投資に伴う製造原価の変動も、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、販売価格の適正化、3Dプリンタ・自動化設備の導入による生産工程の効率化、調達先の分散、納入地に近接した生産・出荷体制の構築による物流コストの低減等により、コスト上昇の影響緩和に努めております。
(4) 人材確保、技能労働者不足及び労務費上昇に関するリスク
建設業界全体で、少子高齢化を背景とした技能労働者の不足、施工管理人材の確保難および労務費の上昇が進行しております。当社グループにおいても、製造・施工体制の維持、工事進捗、品質確保等に必要な人材の確保・育成が想定どおり進まない場合、受注機会の逸失、工期遅延、外注費の上昇等により業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、工場・現場におけるデジタル技術の導入、工程の自動化や省人化、省力化につながる独自製品製造技術の開発・施工技術の開発、働きやすい職場環境の整備等を通じて、人材の確保・育成に取り組んでおります。
また、建設業界全体で進行する人手不足は、当社グループが推進するプレキャスト化、省力化工法、ICT施工管理システム(Pile-ViMSys)等の需要拡大につながる側面も有しており、人手不足を背景とした市場ニーズの変化に対応するため、省力化技術の開発を進めております。
(5) 品質、施工物件の瑕疵及び製造物責任に関するリスク
当社グループは、基礎工事、下水道関連工事およびコンクリート製品事業を行っており、製品品質および施工品質の確保は事業継続上の重要課題であります。製品の品質不良、施工物件の瑕疵、地中障害その他予見困難な施工条件への対応等により、補修費用、損害賠償、工期遅延、顧客からの信用低下等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
特に、Pile-ViMSys等のデジタル施工管理ツールの活用拡大に伴い、これらシステムの不具合・データ誤記録が施工品質の判定に影響するリスクが新たに生じております。また、3Dプリンタ製品等の新工法・新製品については、長期的な品質・耐久性の実績形成が課題であり、市場普及にあたって品質基準の確立と継続的な検証が必要です。
当社グループは、Pile-ViMSysによる杭施工データの可視化・記録の高度化、設計・施工管理の徹底、製造工程における検査体制の強化、新製品・新工法に係る品質基準の策定と社内技術者育成、ならびに安全・品質パトロールを通じて、品質確保および瑕疵発生防止に努めております。
(6) 労働災害及び重大事故に関するリスク
当社グループの工場および施工現場では、重量物の取扱い、重機の使用、屋外作業等を伴うため、重大な事故や労働災害が発生するリスクがあります。重大な労働災害又は事故が発生した場合には、人的・物的被害、補償費用、生産・施工の停止、行政処分、社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
基礎工事における地中障害や予見困難な地盤条件への対応、下水道工事における管内作業など、当社グループ固有の施工環境は、労働災害リスクの管理をより複雑にする要因を含んでいます。また、グループ全体での安全管理水準の統一が、重要な経営課題となっております。
当社グループは、製造・施工の全プロセスにおいて安全第一の意識を徹底し、Pile-ViMSys・HSモニター等のデジタルツールを活用した施工状況の可視化と異常検知の高度化、生産設備の定期的な保守・点検、安全衛生委員会の活性化、グループ各社を横断した安全パトロール・安全教育の体系化、ならびにヒヤリハット活動の共有を通じて、事故および労働災害の未然防止に取り組んでおります。
(7) M&A及び事業投資に関するリスク
当社グループは、事業領域の拡大、競争力の強化および企業価値の向上を目的として、M&Aや資本提携等の事業投資を推進しております。対象企業の事業内容、財務状況、法務・コンプライアンス等について十分な調査・検討を行うとともに、既存事業との補完関係が高く、供給能力強化や顧客基盤拡充などの具体的なシナジーが見込まれる案件を中心に投資判断を行っております。
しかしながら、市場環境や事業環境の変化、買収後の統合プロセス(PMI)の遅延、人材流出、システム・業務プロセスの統合遅延等により、当初想定したシナジーや収益効果が十分に実現しない可能性があります。また、投資先の業績悪化等により、のれん等の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクを低減するため、地域補完、供給能力強化、顧客基盤拡充等の戦略適合性を含めたデューデリジェンスを実施しております。投資後は、グループガバナンスの強化、経営管理体制の整備および組織・業務・人材面での早期統合に取り組むとともに、事業計画の進捗状況および投資効果を継続的にモニタリングすることで、投資価値の維持・向上に努めております。
(8) 資本コスト及び資本市場環境に関するリスク
金融市場の変動、金利水準の上昇、株式市場における投資家の期待収益率の変化、当社グループの成長性・収益性に対する評価の変化等により、資本コストが上昇した場合、設備投資、M&Aその他成長投資の投資採算や当社グループの企業価値評価に影響を及ぼす可能性があります。また、事業環境の悪化、収益性改善の遅れ、成長投資の進捗遅延等により、中期経営計画で掲げるROE目標その他の経営指標の達成に影響を及ぼす可能性があります。また、当社株式の市場価格は、当社グループの業績および財政状態のほか、国内外の経済情勢、金融市場の動向、投資家の需給、建設関連業界に対する評価等、当社グループの努力では制御し得ない要因によって変動する可能性があります。株価の著しい下落又は資本市場からの評価低下が継続した場合、資金調達、M&Aを含む成長投資、株主還元政策等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、資本効率を意識した経営の浸透、投資判断の高度化、事業収益力の向上、財務健全性の維持、適切な情報開示および株主・投資家との建設的な対話を通じて、持続的な企業価値向上に努めております。
また、中期経営計画「26-30計画NEXT100」において、ROE向上、資本効率改善、成長投資および株主還元の最適化を重要経営課題として位置付け、企業価値向上に取り組んでおります。
(9) 財務報告及び内部統制の信頼性に関するリスク
当社グループは、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適正な財務報告を行うための体制を整備しております。しかしながら、会計処理の誤謬、内部統制の不備、役職員による不正行為、子会社管理の不足等により、財務報告の訂正、過年度決算の修正、内部統制報告書における開示すべき重要な不備の発生等が生じた場合には、当社グループの社会的信用、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、経理・財務報告プロセスの整備、内部統制の運用、内部監査、会計監査人との連携、子会社管理体制の強化等を通じて、財務報告の信頼性確保に努めております。
(10) サイバーセキュリティ・ITインフラに関するリスク
近年、企業やそのサプライチェーンを標的としたサイバー攻撃は巧妙化・複雑化しており、その脅威は年々高まっております。サイバー攻撃等によって基幹システムや生産・出荷管理システムが停止した場合、工場の操業停止や物流の混乱を招き、事業活動に支障をきたす可能性があります。また、情報の漏洩や滅失が発生した場合、損害賠償費用の発生、社会的信用の低下および競争優位性の喪失により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、IT基盤の安全な運用を重要な経営課題として認識しております。また、生産管理、施工管理、物流管理等のデジタル化およびDX推進を進めていることから、情報セキュリティ対策を経営基盤強化の重要施策として位置付けております。
(11) 災害及び地政学リスク
当社グループは全国に工場・拠点を展開しております。大規模地震、風水害等の自然災害が発生し、これらの拠点が被災した場合には、従業員や設備への被害に加え、生産・物流網の寸断等により事業活動の継続に影響が及ぶ可能性があります。また、感染症の流行や国際紛争等の地政学的な事象により、サプライチェーンが寸断された場合も同様の影響が想定されます。
当社グループは、従業員の安全確保を最優先としつつ、事業継続計画(BCP)の策定や災害対策本部の設置、拠点間での代替生産体制の整備等を進め、被害の最小化と早期復旧に努めております。
また、大規模災害発生時には生産・物流への影響が生じる一方で、インフラ復旧需要が急速に高まる可能性があります。当社グループは、事業継続計画(BCP)に基づく早期復旧体制を整備し、供給責任を果たせる体制の維持に努めております。
(12) 法令・制度等の変更に関するリスク
当社グループは、事業の運営にあたり、建設業法をはじめとする事業関連法令の規制を受けており、建設業許可その他事業上必要な許認可・認定を取得しております。現時点において、当社の事業運営に重大な支障をきたすような法令違反や許認可等の取消事由は存在しませんが、関係法令・規制の改正、規制強化、行政運用の変更等が行われた場合、又は法令違反等が発生した場合には、行政処分、事業活動の制限、追加費用の発生、社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、関係法令の動向を注視するとともに、社内規程の整備、コンプライアンス教育、内部監査等を通じて、法令遵守体制の強化に努めております。
当社グループは、事業を取り巻く環境の変化および不確実性を的確に把握し、リスクの発生可能性および影響度を踏まえた対応を図るとともに、リスクを単なる脅威として捉えるだけでなく、社会インフラの整備・維持更新に係る事業機会の創出にもつなげるべく、グループ一体となったリスクマネジメント活動に取り組んでおります。
なお、文中における将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 建設市場及び公共投資動向に関するリスク
当社グループの収益は、国内の公共投資および民間建設投資の動向に影響を受けます。社会インフラの老朽化対応、防災・減災、国土強靭化等に係る中長期的な需要が見込まれる一方、国および地方自治体の財政状況、政策動向、民間設備投資の減速等により建設投資が縮小した場合には、受注量の減少や価格競争の激化により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、基礎工事、下水道関連工事およびコンクリート製品事業において、製品・工法による差別化が十分に図れない分野で想定以上の価格競争が生じた場合には、利益率の低下等により業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、基礎事業、下水道関連事業、太陽光・不動産事業等の事業ポートフォリオを活用し、地域・顧客・工法を軸とした営業展開、維持更新需要への対応、付加価値の高い製品・工法の提案を通じて、需要変動への対応力強化および採算性の維持・向上に取り組んでおります。
加えて、全国的なインフラ老朽化対策、下水道更新、防災・減災、国土強靭化等を背景とした維持更新需要の拡大を重要な事業機会と認識しております。
高付加価値製品・サービスの提供により需要変動への耐性強化を図ります。
(2) インフラ維持更新需要への対応に関するリスク
当社グループの主要市場である下水道分野では、老朽化した社会インフラの更新需要が今後拡大すると見込まれております。一方で、自治体の財政制約、人材不足、発注方式の変化等により、更新投資が想定どおり進まない可能性があります。また、当社グループが市場ニーズに対応した製品・工法・サービスを適時提供できない場合には、成長機会を十分に取り込めない可能性があります。
当社グループは、ヒューム管2.0、下水道ワンストップサービス、点検・診断技術、補修・更生技術およびデジタル技術との連携を通じて、維持更新市場への対応力強化に取り組んでおります。
(3) 原材料価格・エネルギーコスト及び物流コストの変動に関するリスク
当社グループの主要事業である基礎工事、下水道関連工事およびコンクリート製品事業には、セメント、鋼材、生コンクリート、燃料、電力等を多く使用しております。これらの価格は、資源価格、為替相場、国際情勢、エネルギー需給、物流業界の人手不足等の影響を受けて変動する可能性があります。また、原材料価格、エネルギーコスト又は物流コストが上昇し、価格改定や受注条件への反映が遅れた場合、収益性に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは全国に製造・物流拠点を展開しており、各拠点の需給バランスや調達条件の差異がコスト構造に影響します。また、3Dプリンタ等の新技術導入や設備投資に伴う製造原価の変動も、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、販売価格の適正化、3Dプリンタ・自動化設備の導入による生産工程の効率化、調達先の分散、納入地に近接した生産・出荷体制の構築による物流コストの低減等により、コスト上昇の影響緩和に努めております。
(4) 人材確保、技能労働者不足及び労務費上昇に関するリスク
建設業界全体で、少子高齢化を背景とした技能労働者の不足、施工管理人材の確保難および労務費の上昇が進行しております。当社グループにおいても、製造・施工体制の維持、工事進捗、品質確保等に必要な人材の確保・育成が想定どおり進まない場合、受注機会の逸失、工期遅延、外注費の上昇等により業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、工場・現場におけるデジタル技術の導入、工程の自動化や省人化、省力化につながる独自製品製造技術の開発・施工技術の開発、働きやすい職場環境の整備等を通じて、人材の確保・育成に取り組んでおります。
また、建設業界全体で進行する人手不足は、当社グループが推進するプレキャスト化、省力化工法、ICT施工管理システム(Pile-ViMSys)等の需要拡大につながる側面も有しており、人手不足を背景とした市場ニーズの変化に対応するため、省力化技術の開発を進めております。
(5) 品質、施工物件の瑕疵及び製造物責任に関するリスク
当社グループは、基礎工事、下水道関連工事およびコンクリート製品事業を行っており、製品品質および施工品質の確保は事業継続上の重要課題であります。製品の品質不良、施工物件の瑕疵、地中障害その他予見困難な施工条件への対応等により、補修費用、損害賠償、工期遅延、顧客からの信用低下等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
特に、Pile-ViMSys等のデジタル施工管理ツールの活用拡大に伴い、これらシステムの不具合・データ誤記録が施工品質の判定に影響するリスクが新たに生じております。また、3Dプリンタ製品等の新工法・新製品については、長期的な品質・耐久性の実績形成が課題であり、市場普及にあたって品質基準の確立と継続的な検証が必要です。
当社グループは、Pile-ViMSysによる杭施工データの可視化・記録の高度化、設計・施工管理の徹底、製造工程における検査体制の強化、新製品・新工法に係る品質基準の策定と社内技術者育成、ならびに安全・品質パトロールを通じて、品質確保および瑕疵発生防止に努めております。
(6) 労働災害及び重大事故に関するリスク
当社グループの工場および施工現場では、重量物の取扱い、重機の使用、屋外作業等を伴うため、重大な事故や労働災害が発生するリスクがあります。重大な労働災害又は事故が発生した場合には、人的・物的被害、補償費用、生産・施工の停止、行政処分、社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
基礎工事における地中障害や予見困難な地盤条件への対応、下水道工事における管内作業など、当社グループ固有の施工環境は、労働災害リスクの管理をより複雑にする要因を含んでいます。また、グループ全体での安全管理水準の統一が、重要な経営課題となっております。
当社グループは、製造・施工の全プロセスにおいて安全第一の意識を徹底し、Pile-ViMSys・HSモニター等のデジタルツールを活用した施工状況の可視化と異常検知の高度化、生産設備の定期的な保守・点検、安全衛生委員会の活性化、グループ各社を横断した安全パトロール・安全教育の体系化、ならびにヒヤリハット活動の共有を通じて、事故および労働災害の未然防止に取り組んでおります。
(7) M&A及び事業投資に関するリスク
当社グループは、事業領域の拡大、競争力の強化および企業価値の向上を目的として、M&Aや資本提携等の事業投資を推進しております。対象企業の事業内容、財務状況、法務・コンプライアンス等について十分な調査・検討を行うとともに、既存事業との補完関係が高く、供給能力強化や顧客基盤拡充などの具体的なシナジーが見込まれる案件を中心に投資判断を行っております。
しかしながら、市場環境や事業環境の変化、買収後の統合プロセス(PMI)の遅延、人材流出、システム・業務プロセスの統合遅延等により、当初想定したシナジーや収益効果が十分に実現しない可能性があります。また、投資先の業績悪化等により、のれん等の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクを低減するため、地域補完、供給能力強化、顧客基盤拡充等の戦略適合性を含めたデューデリジェンスを実施しております。投資後は、グループガバナンスの強化、経営管理体制の整備および組織・業務・人材面での早期統合に取り組むとともに、事業計画の進捗状況および投資効果を継続的にモニタリングすることで、投資価値の維持・向上に努めております。
(8) 資本コスト及び資本市場環境に関するリスク
金融市場の変動、金利水準の上昇、株式市場における投資家の期待収益率の変化、当社グループの成長性・収益性に対する評価の変化等により、資本コストが上昇した場合、設備投資、M&Aその他成長投資の投資採算や当社グループの企業価値評価に影響を及ぼす可能性があります。また、事業環境の悪化、収益性改善の遅れ、成長投資の進捗遅延等により、中期経営計画で掲げるROE目標その他の経営指標の達成に影響を及ぼす可能性があります。また、当社株式の市場価格は、当社グループの業績および財政状態のほか、国内外の経済情勢、金融市場の動向、投資家の需給、建設関連業界に対する評価等、当社グループの努力では制御し得ない要因によって変動する可能性があります。株価の著しい下落又は資本市場からの評価低下が継続した場合、資金調達、M&Aを含む成長投資、株主還元政策等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、資本効率を意識した経営の浸透、投資判断の高度化、事業収益力の向上、財務健全性の維持、適切な情報開示および株主・投資家との建設的な対話を通じて、持続的な企業価値向上に努めております。
また、中期経営計画「26-30計画NEXT100」において、ROE向上、資本効率改善、成長投資および株主還元の最適化を重要経営課題として位置付け、企業価値向上に取り組んでおります。
(9) 財務報告及び内部統制の信頼性に関するリスク
当社グループは、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適正な財務報告を行うための体制を整備しております。しかしながら、会計処理の誤謬、内部統制の不備、役職員による不正行為、子会社管理の不足等により、財務報告の訂正、過年度決算の修正、内部統制報告書における開示すべき重要な不備の発生等が生じた場合には、当社グループの社会的信用、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、経理・財務報告プロセスの整備、内部統制の運用、内部監査、会計監査人との連携、子会社管理体制の強化等を通じて、財務報告の信頼性確保に努めております。
(10) サイバーセキュリティ・ITインフラに関するリスク
近年、企業やそのサプライチェーンを標的としたサイバー攻撃は巧妙化・複雑化しており、その脅威は年々高まっております。サイバー攻撃等によって基幹システムや生産・出荷管理システムが停止した場合、工場の操業停止や物流の混乱を招き、事業活動に支障をきたす可能性があります。また、情報の漏洩や滅失が発生した場合、損害賠償費用の発生、社会的信用の低下および競争優位性の喪失により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、IT基盤の安全な運用を重要な経営課題として認識しております。また、生産管理、施工管理、物流管理等のデジタル化およびDX推進を進めていることから、情報セキュリティ対策を経営基盤強化の重要施策として位置付けております。
(11) 災害及び地政学リスク
当社グループは全国に工場・拠点を展開しております。大規模地震、風水害等の自然災害が発生し、これらの拠点が被災した場合には、従業員や設備への被害に加え、生産・物流網の寸断等により事業活動の継続に影響が及ぶ可能性があります。また、感染症の流行や国際紛争等の地政学的な事象により、サプライチェーンが寸断された場合も同様の影響が想定されます。
当社グループは、従業員の安全確保を最優先としつつ、事業継続計画(BCP)の策定や災害対策本部の設置、拠点間での代替生産体制の整備等を進め、被害の最小化と早期復旧に努めております。
また、大規模災害発生時には生産・物流への影響が生じる一方で、インフラ復旧需要が急速に高まる可能性があります。当社グループは、事業継続計画(BCP)に基づく早期復旧体制を整備し、供給責任を果たせる体制の維持に努めております。
(12) 法令・制度等の変更に関するリスク
当社グループは、事業の運営にあたり、建設業法をはじめとする事業関連法令の規制を受けており、建設業許可その他事業上必要な許認可・認定を取得しております。現時点において、当社の事業運営に重大な支障をきたすような法令違反や許認可等の取消事由は存在しませんが、関係法令・規制の改正、規制強化、行政運用の変更等が行われた場合、又は法令違反等が発生した場合には、行政処分、事業活動の制限、追加費用の発生、社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、関係法令の動向を注視するとともに、社内規程の整備、コンプライアンス教育、内部監査等を通じて、法令遵守体制の強化に努めております。