有価証券報告書-第143期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 16:06
【資料】
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【項目】
172項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
[経営方針]
① 企業理念
当社は以下の企業理念を掲げております。
わが社は、社会基盤の整備に参加し、豊かな人間環境づくりに貢献します。
わが社は、人の和をはかり、常に従業員の幸福と生き甲斐を求めていきます。
わが社は、未来を見つめ、たゆまぬ技術開発により、強い会社を目指します。
② 中期経営計画『26-30計画NEXT100』
1)基本方針
構造改革で“稼ぐ力を作り、次の成長へ”
当社は現在、中期経営計画「23–27計画R」の取り組み期間中でありますが、2026年3月期は、売上高・営業利益ともに「23-27計画R」最終年度の目標を2年前倒しで達成いたしました。こうした成果を踏まえ、2026年度から新たにスタートする新中期経営計画「26–30計画NEXT100」を策定しました。本計画においては、下水道関連事業を成長の中核と位置づけるとともに、基礎事業の競争力強化およびプレキャスト事業の拡大を通じて、事業ポートフォリオのさらなる高度化を進めてまいります。
2)新中期経営計画の位置づけ

当社は、2023年度より開始した「23-27計画R」において、単なる売上拡大ではなく”利益を生む構造づくり”を目的に構造改革を進め、再成長に向けた経営基盤を築くことが出来ました。
数値面でも、売上高、利益ともに計画を大幅に上回る過去最高益を計上し、ROEについては7.1%、PBRも1倍を越え、「23-27計画R」開始前に比べて大幅に改善いたしました。
今般「26-30計画NEXT100」を策定するにあたり、将来的な長期ビジョンとしてありたい姿を定義し、本計画はそのバックキャストとして、構造改革を更に進化し、「23-27計画R」の成果を本格的な利益成長へ繋げるフェーズと位置づけました。当社は、構造改革を単なる業務改革ではなく、企業文化そのものを進化させる取り組みと位置づけております。
「社会インフラを支える」にワクワクを重ねる
構造改革の本質は、仕組みを変えるだけではなく、絶え間のない対話を通じて、社員一人ひとりが「自走」し、挑戦を恐れない文化を創ることにあります。個人の成長が企業の成長と連動し、社会から「なくてはならない」と信頼されるエクセレント企業へ。
当社は、本計画を通じて、社会インフラを支える企業としての価値向上と企業価値の持続的成長を実現してまいります。
3)基本戦略

「26-30計画NEXT100」では、社会インフラの老朽化、防災・減災需要の拡大、人手不足による施工省力化ニーズの高まりを、当社グループの成長機会と捉えております。
当社グループの強みは、長年培ってきたコンクリート製品の技術力に加え、営業・設計・製造・施工・維持管理までを一体で提供できる事業基盤にあります。単に製品を販売するだけでなく、顧客課題の把握から最適工法の提案、安定供給、施工品質の確保、更新・維持管理までをグループとして担うことで、価格競争に偏らない付加価値の高い受注を拡大してまいります。
《事業戦略》

基礎事業は、建設業界における深刻な人手不足と工期短縮ニーズの高まりを背景に、施工の効率化・省力化に対応できる施工会社への需要が高まっております。
都市部や狭隘地など難条件現場で培った施工ノウハウと、NEW-STJⅡ工法やCP-X工法などの独自工法は、顧客の多様化する施工ニーズへの対応を可能とし、高付加価値案件の受注拡大を支える重要な経営資源となっております。加えて、独自開発のICT施工管理システム「Pile-ViMSys」を活用した施工品質の高度化と省人化対応は、生産性向上と施工品質の向上を支える重要な基盤と位置づけております。
また、2026年2月に実施したマナック社のグループ化により、製造から施工までを一体で担う体制を中部地区において整備いたしました。この体制を構築したことで、大型案件や難条件案件への対応力を高め、受注競争力の強化に寄与するものと考えております。
これらの強みを活かし、大型案件・高付加価値案件への集中と中部地区における受注基盤の拡大を通じて、売上高369億円・営業利益率6.7%の達成を目指してまいります。
下水道関連事業は、国内の下水道管路は高度成長期に集中整備されたものが多く、今後20〜30年にわたり大規模な更新・耐震化・維持管理需要が継続的に発生すると見込まれております。この構造的な市場拡大は、当社にとって中長期的な事業成長の基盤となるものと認識しております。
管路診断から更新・更生・維持管理までを一貫して提供できる体制は、事業領域の拡大と顧客接点の強化を支える基盤となっております。
また、長寿命化とライフサイクルコスト低減を訴求するビックリートおよびe-CONは、価格のみによる競合との差別化が図れる製品として、引き続き販売拡大を推進してまいります。
「製品の販売」にとどまらず将来的な維持管理分野への展開を見据えた事業基盤を構築し、ストック型収益モデルへの転換を推進し、売上高121億円・営業利益率19.8%の達成を目指してまいります。
プレキャスト事業は、建設現場における技能労働者不足の深刻化に伴い、現場打ちコンクリートに代わるプレキャスト製品の採用ニーズは中長期的に拡大するものと見込まれております。
当社は、PCウェルをはじめとする多様な製品ラインナップと、設計・製造・施工を材工一体で提案できる技術体制を有しております。
単なる製品供給にとどまらず、設計・製造・施工を組み合わせた提案を行うことで、顧客の施工効率化や工期短縮ニーズに対応してまいります。
加えて、製品標準化に加え、AI設計による設計業務の効率化、NH-ROBOCONによる工場自動化、3Dプリンターや埋設型枠の活用を進めることで、生産性の向上、納期短縮及びコスト削減を図ってまいります。さらに、プレキャスト製品の適用領域の拡大と高機能・高付加価値製品の展開を進め、収益性の高い事業構造への転換を図ってまいります。これらの取り組みを通じて、売上高94億円・営業利益率16.0%を目標とし、当事業を主力事業へと育成してまいります。
不動産関連事業は、引き続き安定的な収益基盤として位置づけ、自社不動産の賃貸や太陽光発電による長期安定収益の維持と持続的な収益確保を図ります。
製造・施工面では、人手不足や資材価格の高止まりが続く中、製造・施工の両面における生産性向上は、全事業の収益基盤を支える共通課題と位置づけております。
NH-ROBOCONをはじめとする工場自動化やAI設計、3Dプリンター、施工現場における省人化技術の横展開を進めることで、生産能力の拡大と収益性向上を両立し、各事業の成長を支える生産基盤の高度化を進め、グループ全体の収益力向上につなげてまいります。
これらの取組みにより、社会課題の解決と企業価値向上を両立する持続的な成長基盤を構築し、2030年度に売上高600億円、営業利益48億円の達成を目指してまいります。
《財務戦略》

「26-30計画NEXT100」において、キャッシュ創出力のさらなる強化を軸に、成長投資と株主還元の両立を図り、ROE向上を実現いたします。「23-27計画R」ではサプライチェーン強化対応や将来の収益源となる成長投資やM&A投資を実施し、将来営業キャッシュフロー創出力の強化のための基盤を整備いたしました。「26-30計画NEXT100」では5か年営業キャッシュフロー180億円と資産売却益に加えて外部負債も活用することにより、総投資額150億円と株主還元96億円の実施を計画しております。

株主還元につきましては、総還元性向50%以上を目標とし、利益成長に応じた配当の継続的な増加と安定的な利益還元を実施いたします。
中期経営計画『26-30計画NEXT100』目標値
『23-27計画R』
2026年3月期実績
『26-30計画NEXT100』
2031年3月期目標
連結売上高402億円600億円
連結営業利益25億円48億円
連結営業利益率6.3%8.0%以上
ROE7.1%8.0%以上

(注)業績目標は、開示時に当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて策定したものであり、実際の業績等は今後さまざまな要因によって記載内容と異なる可能性があります。
[経営環境及び対処すべき課題]
(1) 今後の見通し
今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善や設備投資の回復を背景に、景気は緩やかな回復基調が継続することが期待される一方、資材価格の高止まりや人手不足の継続に加え、地政学的リスクの動向など、依然として先行き不透明な状況が続くものと見込んでおります。
このような経営環境のもと、当社グループは2026年度から2030年度までの5か年を対象とする新中期経営計画「26-30計画NEXT100」を策定いたしました。本計画においては、下水道関連事業を成長の中核と位置づけるとともに、基礎事業の競争力強化およびプレキャスト事業の拡大を通じて、事業ポートフォリオのさらなる高度化を進めてまいります。
今後においては、インフラ老朽化対策や防災・減災需要の拡大を確実に取り込み、製品・施工・維持管理を一体とした付加価値の高い提案を推進することで、収益力の一層の向上を目指してまいります。
(2)「26-30計画NEXT100」の取り組み
社会インフラを取り巻く環境は大きく変化しております。老朽化対策・防災・減災・脱炭素・人手不足などへの対応が求められる中、単なる規模拡大ではなく、持続的に利益を生み出せる企業体質への進化が重要であると認識しております。
このような認識のもと、「26-30計画NEXT100」では、「23-27計画R」で進めてきた構造改革をさらに深化させ、収益創出力を高めることで、次の成長ステージへの飛躍を実現してまいります。数値目標は2030年度に売上高600億円、営業利益率8%、ROE8%以上を目指します。なお、本計画における売上高600億円は通過点と位置づけており、再現性のある収益創出モデルの確立を推進し、「社会インフラを支える」にワクワクを重ねる持続可能な価値創造企業への土台構築を目指してまいります。

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