有価証券報告書-第92期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 14:24
【資料】
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【項目】
149項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、創業以来一貫して、人類共通の財産である地下資源の有効活用に取り組んでまいりました。地下資源のもつ秘められた可能性にますます大きな期待がかけられている現在、当社グループは、長年培ってまいりました「品質と技術」をさらに研鑽し、多様化するニーズにグループ各社が一丸となって、積極果敢に挑戦して、企業価値の一層の向上を図り、社会に貢献していくことを経営の基本としております。
(2) 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略
当社グループは迅速な意思決定体制への転換と新規分野に係る収益の早期実現化を図るため、組織変更を行うとともに、2026年度を初年度とする3ヵ年中期経営計画を策定いたしました。目標値は、連結売上高200億円、連結営業利益26億円、売上高営業利益率13.0%、ROE 8.0%以上としております。当社の想定する株主資本コストは5~6%であり、現時点ではこれに近接する水準を目標としておりますが、将来的にはこれを安定的に上回るROEを確実に実現していく方針です。その実現に向けて、ベントナイト本来の性能を最大限に活かした高付加価値製品の開発、生産販売の省人化、DXの推進を通じて、社会課題の解決、顧客の価値創造を実現し、高収益事業構造を構築してまいります。
具体的な戦略としては、次のとおりであります。
① 脱炭素関連・国土強靭化関連等の成長が見込まれる分野への注力
・地熱発電/放射性廃棄物処理案件の継続的な獲得(ベントナイト事業 環境建設分野)
・社会インフラ整備需要の取り込み(ベントナイト事業 環境建設分野)
② 新規事業領域拡大
・種子コーティング受託の拡大(アグリ事業)
・先端機能材料として蓄電デバイス部材および工業用研磨材用途への参入(クレイサイエンス事業)
・三次元細胞培養技術の試薬・創薬分野への展開(クレイサイエンス事業)
③ 海外市場展開・海外鉱探査
・素形材分野のアセアン市場における販売強化
・先端機能材料のアジア・欧米市場への展開
④ 経営基盤強化
・国内における新鉱区開発投資によるベントナイト原鉱の安定的な確保
・新たな採鉱技術の開発
・人材投資、DXの推進
(3) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
世界経済は、ウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の緊迫化による資源・エネルギー価格の高騰および金融市場の不安定化に加え、米中・日中の長引く外交・通商面での対立によるサプライチェーンへの影響が懸念されるなど、先行きは不透明な状況が続いております。加えて、国内においては労働力不足や物流費・人件費の上昇等、構造的なコスト負担の増大が見込まれるなど、不確実性の高い事業環境が継続すると認識しております。
このような認識のもと、当社グループは、事業分野間の連携強化と機動的な事業運営を推進し、各事業領域における付加価値の創出および諸課題の解決を通じて、持続的な収益の確保に努めてまいります。また、成長戦略の実現に向けては、研究開発や人材育成への投資を継続するとともに、DXの推進体制の整備にも注力してまいります。
各事業部門の経営環境及び事業上の課題については、下記の通りであります。
① ベントナイト事業 素形材分野
世界的な脱炭素化への潮流を受けた自動車の国内生産台数の減少、化石燃料車のEVシフトに伴う鋳造部品点数の減少により、国内鋳造向けベントナイト需要の低減が予想され、将来的な国内市場縮小への対応が課題となっております。国内における高い販売占有率(シェア)を活かした関連商材の拡販、製品と技術サービスの充実を図ることにより、顧客満足度の向上に努めるとともに、海外市場への販売拡大に取り組んでまいります。
② ベントナイト事業 環境建設分野
建設業界においては、資材価格や人件費の高騰が工事単価を押し上げており、予算制約等の影響により土木工事件数は低調な推移が予想されます。また、中東情勢の状況悪化にともなう材料不足により、工期遅延の影響も懸念されます。当分野の安定した成長を図るため、国内インフラ整備事業、地熱発電事業の取り込み、放射性廃棄物処理事業に対して積極的な営業活動を行うとともに、止水材等の高付加価値品の販売を拡充してまいります。
③ ベントナイト事業 ペット関連分野
国内の猫飼育頭数は比較的堅調に推移している一方で、国内市場における製品の多様化が進み、競争環境は厳しさを増しております。また、インフレ進行による原料、包装資材、物流費の上昇が課題となっております。コストダウンを進めるとともに、関連商品の拡充を図ることで収益の拡大に努めてまいります。
④ クレイサイエンス事業
当分野の製品は、各種産業で広く利用されておりますが、法令・環境規制強化にともなう市場ニーズの変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当分野は、粘土本来の秘められた効能を最大限引き出す新規用途開発を進めておりますが、社会実装に時間を要することも課題となっております。特に化粧品原料における高付加価値品の国内外への拡販を図るとともに、先端機能材料分野等においては、産学官連携のさらなる強化を図ることで新用途開発に向けた研究を加速させてまいります。工業用研磨用途の「クニシャイン」や三次元細胞培養向け研究試薬「Kuni-Grow+」のほか、赤潮対策等のサステナビリティに貢献する製品の販売を通じて、環境および生命に関する社会課題の解決に貢献してまいります。
⑤ アグリ事業
農薬市場は拡大傾向にあるものの、人員や生産能力不足による機会損失の発生のほか、当分野は受託生産が中心であるため、委託元の方針変更による受注への影響等が懸念されます。当分野では、種子コーティング等の新規受託領域の拡大を進めるとともに、製剤技術力、特に造粒技術の高度化にさらに磨きをかけ、事業分野の成長を図ってまいります。
⑥ その他
生産関連につきましては、継続した省人・省力化投資を推し進めることによって生産体制を強化し、人手不足の問題解消や生産性向上を実現することで、事業機会を確実に捉えるよう努めてまいります。またベントナイト資源確保の観点から、鉱量の確保や新鉱区開発のための積極投資に加え、新たな採鉱技術の開発も行ってまいります。輸入原鉱の急激な為替変動によるリスクへの対策としては、為替予約、外貨預金等を活用する事でヘッジを行ってまいります。さらに、安全な職場環境の構築と安全教育を推進するとともに、ESG(環境・社会・ガバナンス)をより意識した経営を目指してまいります。

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