有価証券報告書-第59期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/19 9:13
【資料】
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【項目】
133項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「強く・美しく・取り扱いやすく・値打ちで、より安全な屋根材を提供する」という経営理念に基づき、天然資源の粘土を主原料とする高温焼成物の粘土瓦を含む屋根材を製造する企業として、社会的責任を果たすために、コーポレート・ガバナンスを経営の最重要課題とし、7項目の経営基本方針を定め、経営管理体制の確立を図ることを経営の基本としております。
① 住文化に貢献し、社会に役立つために、公正かつ明瞭な自由競争を行うとともに、適正利潤を追求し、事業の持続的成長を追求する。
② 高品質で安全な粘土瓦を開発・製造するための生産システム並びに品質保証体制を構築し、維持する。
③ 省資源・省エネルギー化を推進し、環境にやさしい屋根材を製造するための環境管理システムを構築し、維持する。
④ 個人情報管理体制を構築し、維持する。
⑤ キャッシュ・フロー重視の経営を推進し、企業価値を高めるよう努める。
⑥ 従業員の生活の安定・向上を、常に、念頭におき、株主とともに、業績に応じた適正で安定的な配当を維持する。
⑦ 激動する時代に対応するために、利益は適正に内部留保する。
(2) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略・優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①経営環境、対処すべき事業上及び財務上の課題
住宅産業界の景況感は、景気動向の先行き不透明感に加え、インフレや人件費の高騰の影響により、持家着工戸数が依然として低水準で推移するなど、厳しい環境が続いております。一方で、円安や物価上昇の影響に加え、当事業年度末に発生した中東情勢の不安定化による資源価格の上昇も見込まれており、当社にとって重要な経営課題となっております。
また、当社の株主資本コストは概ね5%台と推定されると認識しております。これに対し、ROE(自己資本利益率)は1~2%台(特別利益・特別損失を除く)にとどまり、PBR(株価純資産倍率)も0.20~0.30倍で推移しております。PBR=PER(株価収益率)×ROEの分解から、特にROE(利益率×資本効率×負債依存度)が低位であることが課題であると分析しております。
②事業特性と基本方針、社会的責任
当社が製造する粘土瓦は、屋根材として高い耐久性(長寿命)を有することが差別化要因であり、住宅という長期資産の一部を構成するという特徴を有しております。
それに加えて、「強く、美しく、取り扱いやすく、値打ちで、より安全な屋根材を提供する」という経営理念のもと、長期にわたり安定供給を継続することが、最大のステークホルダーである顧客、ひいては日本の住文化の維持につながるものと考えております。
この安定的な事業の継続の実現のためには、主要な生産設備である焼成窯や出荷・在庫ヤード(土地)に対して多額の投資および維持管理が必要となります。その結果、総資本および自己資本が事業規模に対して比較的大きくなる構造となっており、安全性を重視した経営スタイルとなっております。
当社は、国内最大の生産能力を有する企業として、この資産基盤を「供給の安定性」という信頼に変えることで、粘土瓦の製造販売事業を永続的に継続し、日本の住文化の象徴ともいえる粘土瓦産業の維持・発展に貢献していくことが、当社の社会的責任であると考えております。
③中長期的な会社の経営戦略
こうした課題・基本方針・事業特性のもと、当社は、長期的かつ安定的な事業の継続を実現することを前提にしつつ、事業利益を中心としたROEの向上を目指すこと、事業利益に応じた適正な配当を継続することで、すべてのステークホルダーにとって中長期的な企業価値の向上を図ってまいる所存であります。
この実現のため、当社では新たに中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)を策定し、「挑戦 ~環境は変わる、だから考え挑み続ける~」をビジョンとして掲げ、次の行動指針を軸に具体的施策を推進しております。
中長期的な事業ポートフォリオの構築および経営資源配分の指針
・粘土瓦事業の進化と深化
粘土瓦製造販売事業を基盤事業とし、市場ニーズを捉えた新製品開発、国内シェアの確保および生産性向上を通じて収益性の安定化を図る。
・陶板事業の拡大
事業の安定的成長および採算性の向上を図る。
・新領域への挑戦
海外市場の開拓による基盤事業の強化を進めるとともに、上記以外の新分野への展開を図る。
・経営基盤の強化
資本の有効活用による基盤事業の強靭化を図るとともに、組織・人材の強化および挑戦意識の向上を推進する。
④当事業年度の状況及び今後について
当事業年度においては、特に粘土瓦事業において、海外向け販売の強化や新たな住宅会社からの採用を獲得する等の営業活動強化を推進しましたが、持家着工戸数の動向と物価高の影響が大きく、営業利益146百万円を計上いたしました(前事業年度営業利益185百万円)。
今後につきましては、物価・エネルギーコスト上昇を踏まえた製品価格の改定と、引き続きコスト削減や資産の有効活用を推進し、利益体質の改善を図ってまいります。また、強固な経営基盤の維持・拡大を目標として、企業として高いモチベーションを持ち、事業活動のさらなる拡充に向けた施策を推進してまいります。
⑤その他非財務情報及び活動
当社では前述の基本方針に基づき、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、サステナビリティ・ビジョンおよびその達成に向けた具体的施策を策定し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取り組みを継続・強化しております。
当事業年度においては、愛知県の主催する「2026愛知環境賞」において、当社及び創嘉瓦工業株式会社の「アップサイクル型粘土瓦スーパートライ110スマート『純いぶし』」に関する取り組みが評価され、優秀賞を受賞いたしました。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、 4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 に記載のとおりであります。

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