有価証券報告書-第122期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/29 14:26
【資料】
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【項目】
131項目
(人的資本経営)
当社は、社員が幸せを感じられる「価値ある会社人生」を追求することが、結果として会社の成長につながると考え、従来から「人を大切にする経営」を実践しています。2030年ビジョンでは経営指針の一つとして「従業員の幸せと会社の発展」を掲げ、その実現に向けた人材への投資を積極的に行っています。
① ダイバーシティ&インクルージョン
多様な属性や、感性・能力・価値観・経験を持った社員が、互いに認め合い、相互研鑽して能力を発揮することが、新たな価値創出につながると考えています。そのための人材確保・育成や社内環境整備の充実に取り組んでいます。
a.女性の活躍支援
定期採用においては、従来から女性の採用比率目標を設定して積極的な採用を実施しています。また、研修などを通してキャリア形成を支援するとともに、ライフイベントと仕事の両立をサポートするための、育児支援制度や介護支援制度を軸とした「ナイスファミリー制度」に加え、「コアタイムのないフレックスタイム勤務」「在宅勤務制度」などを導入しています。加えて職場や上司の理解を促進し性別に関係なく育児休業を取得しやすくするため、全ての基幹職に対して育児支援制度に関するe-Learningを実施するなど、意識面への取り組みにも注力しています。
b.シニアの継続的な活躍
労働力人口の減少や現場力の維持・向上などの観点から、シニア社員(60歳以上)のパフォーマンスを最大限に引き出すことが重要と考えています。当社では、定年退職後から年金受給開始までの期間、希望者全員が継続して働くことができる「ナイスシニア制度」を設けています。安心感と高い意欲を持って働き続けられるよう労使で議論しながら、作業環境の整備や処遇の見直しを実施しています。また、今後のキャリアプランや働く意義をあらためて考える機会として、55歳到達者を対象に「働き方」や「退職金と年金」「健康と食生活」などをテーマとしたセミナーを開催するなど、シニア社員の自律的なキャリア形成に向けた取り組みも実施しています。
c.障がい者のイキイキ職場拡大
計画的な定期・中途採用を実施するとともに、障がいのある従業員が、製造現場や事務部門など幅広い職場で活躍できるよう、さまざまな施策に取り組んでいます。仕事への意欲や個人ごとに異なる特性と業務内容の適性を重視し、職場実習や面談を重ねたうえで、配属職場を決めています。配属後も、本人との定期面談や受入職場へのフォローなどの支援や配慮を「障がい者職場生活相談員」が中心となり実施するなど、能力を最大限に活かすためのさまざまな施策を実施しています。また働くうえでの障壁を取り除くため、バリアフリー整備やキャリア形成の支援、従業員の啓発活動や意識向上の取り組みを行い、受入職場の拡大にも注力しています。
② 人材育成
当社は2030年ビジョンの一つとして「人材育成」ビジョンを定めています。「素材でモノづくりの可能性を広げる会社」として、これからもお客様から選ばれ続けるには、世の中の変化に柔軟に対応する力の向上が必要と考え、「専門性」と「基礎力」両面からの人材の育成・確保に取り組んでいます。それぞれの職務に必要な「専門性」に加え、変化に即応できる「基礎力」として、モノづくり企業として永年培ってきた「技能」と「問題解決力」、「自工程完結」の強化を重点施策として実施しています。

問題解決力
「問題解決力」は、「職場でのOJT」を通して身に付けることを基本とし、その効果を「集合研修」で高めるという考え方のもと、研修体系の充実を図ってきました。従業員一人ひとりが将来のキャリアプランを考え、その実現に必要な技能や知識の習得と能力開発に向けた業務アサイン・目標について、定期的に上司と話し合う仕組みを設けています。また各種研修では、OJTとOff-JTの相乗効果を目的に管理・監督者が後進を指導することや、参加者の意識を高めるために経営トップが自らの経験なども交えて講話するなど、研修の効果を高めるための工夫をしています。
加えて、「自工程完結」教育を役職者・入社2年目の総合事技職社員等、幅広い階層向けに実施しています。仕事の質を高め、業務改廃を進めるとともに「業務改善」意識や論理的思考の定着を図っています。さらに、その論理的思考に基づいて業務のデジタル化を進めています。
③ 社員の健康・安全
当社は創業以来、人を大切にする経営を実践してきました。人を大切にする経営とは、従業員が心身ともに健康で活動的な生活を送り「価値ある人生」と「従業員・家族の幸せ」を実現し、社会への価値提供につなげることです。「従業員の健康・安全」を重要課題と位置づけ、心と身体の健康保持・増進に努め、人にやさしい職場づくりを推進しています。
a.健康経営の実践
健康経営を経営戦略の柱の一つと位置づけ、「愛知製鋼 健康宣言」のもと、人事部および安全健康環境部を中心に、健康保険組合、労働組合とも連携した推進体制を構築しています。戦略マップに基づき、生活習慣病予防およびメンタルヘルスの向上を重点に、計画的かつ継続的に取り組んでいます。これらの取り組みが評価され、当社は、経済産業省および日本健康会議が実施する「健康経営優良法人」に9年連続で認定されました。
b.生活習慣病の予防
従業員の健康意識向上と行動変容を促進することを目的に、「健康チャレンジ8」活動を推進しています。体重、朝食、飲酒、間食、禁煙、運動、睡眠、ストレスの8項目に関する健康習慣の実践を促す施策として、職場対抗イベントを実施するなど、従業員・職場が主体的に、楽しく健康づくりに取り組める工夫を行っています。
c.メンタルヘルス
相談窓口の設置、一般従業員および管理監督者向け教育の実施、精神科顧問医による相談対応等を通じ、不調の未然防止および早期発見・早期ケアに取り組んでいます。また年1回、全従業員を対象としたストレスチェックを実施し、高ストレス者や高リスク職場への対応を行うことで、心の健康づくりを推進しています。
④ 社員エンゲージメント
当社では全社員を対象としたエンゲージメント調査を実施しています。仕事に対する意欲、仕事を通した成長の実感や上司の支援、職場風土など、さまざまな観点で分析した結果を踏まえ、各種人事施策の展開や、各職場のマネジメント改善に取り組んでいます。具体的には、マネジメント力の向上を目的としたリーダー研修や「人」と「成果」の2軸による新たな評価制度の導入、社員のさらなる一体感醸成を目的とした「全社イベント(運動会、駅伝大会など)」の実施、「従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度」の導入などに取り組んでいます。また、人にフォーカスした活動として、働きやすい環境整備やインナーブランディングの強化、人事制度・育成施策の見直しなどを推進し、「人を大切にする経営」のさらなる充実に向けた取り組みを進めています。

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