有価証券報告書-第134期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/22 15:07
【資料】
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【項目】
148項目
② 戦略
2050年に向けた人口増加や経済発展をベースに、2030年に想定される事業への影響評価を1.5℃/2℃、4℃の気候変動シナリオを用いて行いました。
<機械事業における分析結果>
シナリオシナリオ分析結果概要
(市場・事業環境の変化)
評価結果
(2030年)
財務インパクト(2030年)(注)
1.5℃/2℃リスク
「技術」
気候変動関連の規制強化等による製品設計・使用要件の変化
・内燃機関の燃費改善の規制が今後強化される
・農業機械や建設機械、ユーティリティビークル等、内燃機関を使用する製品に対する新たな規制が適用される等、CO2排出削減のニーズが高まり、電動化、燃料電池化、低・脱炭素燃料化(水素エンジン、合成燃料エンジン)等、動力源のニーズが多様化
・長時間の稼働やハイパワーが求められ電動化が難しい大型製品は内燃機関搭載製品が使用される。内燃燃料には低・脱炭素燃料の利用が増加
燃費改善、多様な動力源に対応する研究開発を積極的に進め、将来の事業機会獲得につなげる必要がある
機会
「製品」
2030年時点では一部の先進地域で規制が適用されるが、脱炭素化製品の売上高への影響は限定的小-中
機会
「市場」
脱炭素化製品・サービスを望む市場ニーズの変化
・建設機械や芝刈機、ユーティリティビークルにおいて、騒音低減化、給油手間の忌避や室内利用等、内燃機関搭載製品にない新たな価値を求める市場ニーズが拡大
・地域の燃料供給インフラに応じ、低・脱炭素燃料を利用した水素エンジン、ガスエンジンやハイブリッドエンジンを搭載した製品の需要が拡大
一部の先行市場や既存市場で電動ユーティリティビークル、乗用モーア、建設機械等を求める顧客はあるが、2030年時点での売上高への影響は限定的小-中
機会
「市場」
農業における脱炭素推進による農業形態の変化
・気候変動への適応策として、農業技術発展や農地の有効利用が促進され、農作物の生産量は増加
・先進国で農業の脱炭素化が進み持続可能な農法の普及が拡大
・新興国で農業の脱炭素化と近代化が同時に進みスマート農業や営農ソリューション、エネルギー効率の高い農業機械の需要が拡大
・土壌の炭素貯留を増加させる等、脱炭素型農業の需要が拡大
農業の低・脱炭素化に貢献する農業機械、スマート農業ソリューション等の売上高増加が期待できる中-大
4℃機会
「レジリエンス」
耕作適地の変化(農機・農法の需要変化)
・気候変動は耕作適地の移動や農作物生産に影響を与える
・スマート農機や精密農業等、新たな農機・農法への移行支援や農業ソリューションの需要が拡大
・特に北米、アジア、欧州の一部地域等、より湿潤な地域における農業ソリューションの需要に変化
気象変化に対応可能な農業機械、農業ソリューションの売上高増加が期待できる中-大

(注) 損益への影響を 「小」≦25億円、25億円<「中」≦250億円、250億円<「大」 で示す。
上記分析結果に基づく機械事業における対応戦略
イノベーションを通じて製品使用段階でのCO2排出抑制に貢献していきます。
・今後も規制強化が予想されるエンジンの燃費改善、ハイブリッド化等の研究開発を継続強化
・市場のニーズに応じ、カーボンニュートラルに貢献する製品ラインアップの拡充
・地域のエネルギー供給状況に応じ、電動化、燃料電池化、低・脱炭素燃料化(水素エンジン、合成燃料エンジン)等、多様な動力源の実用化に向けた研究開発の加速
・農業からの温室効果ガス削減や持続可能な食料生産活動を支援していきます。
・バイオマス地域資源循環や炭素貯留等、低・脱炭素農業や気象変化に対応可能な製品・サービスの研究開発を推進、営農ソリューションを具現化
・農業の効率化・省力化に貢献するスマート農業(農機自動化、精密農業等)を可能とする農業機械やサービスの拡充と普及拡大
・フードバリューチェーンの課題解決に貢献する植物工場等次世代作物生産を通じた持続可能な農業の構築に貢献
・さらなる農業の効率化や農業を通じた脱炭素化に貢献する最先端技術とICTを融合させたクボタ営農支援システム「KSAS(クボタスマートアグリシステム)」やクボタIoTソリューションシステム「KSIS(クボタスマートインフラストラクチャシステム)」、ほ場水管理システム「WATARAS」の利用用途の拡大
<水環境事業における分析結果>
シナリオシナリオ分析結果概要
(市場・事業環境の変化)
評価結果
(2030年)
財務インパクト
(2030年)(注)
1.5℃/2℃機会
「市場」
水と資源の確保・保全に向けた社会動向の変化
・人口増加や経済発展が進むことでさらに水需要が増加
・気候変動の影響による水資源の逼迫や水質悪化等への予防措置として、先進国やアジア諸国で生活・産業用水の取水・排水規制が強化される
・水不足・水質悪化を解消するためのソリューションの需要が拡大
上下水道のインフラ整備に関連する製品・ソリューションの売上高増加が期待できる中-大
機会
「資源効率」
水と資源の確保・保全に向けた社会動向の変化
・ごみや農業残さの利活用、従来活用されていなかった小水力からのエネルギー回収等、エネルギーや資源の有効利用につながるソリューションの需要が増加
・脱炭素とサーキュラーエコノミーの両立が加速し、新規資源の採掘を回避し、資源の循環利用が増加
・都市化工事の増加や作業者の減少等により水インフラ工事の効率化につながるソリューションの需要が拡大
資源・エネルギーの再生・回収や利用効率化に関するソリューションの売上高増加が期待できる中-大
4℃機会
「レジリエンス」
気象災害に対する意識の変化
・気候変動が進むことで、台風・豪雨等自然災害増加や、渇水、水質悪化等、生活環境に悪影響
・自然災害激甚化への対策として、既存上下水道インフラのレジリエンス強化や老朽更新、水質改善等の需要が増加
・気候変動に伴い激甚化する自然災害に対して、日本では国土強靭化に向けた水関連製品の需要が拡大
水インフラ強靭化、災害対策、水質改善に関連する製品・ソリューションの需要は継続し、売上高増加が期待できる小-中

(注) 損益への影響を 「小」≦25億円、25億円<「中」≦250億円、250億円<「大」 で示す。
上記分析結果に基づく水環境事業における対応戦略
様々な資源(水・エネルギー・鉱物等)の有効活用に貢献していきます。
・水需要の増加に応える上下水道インフラ整備への貢献
・水質改善に貢献する浄水・下水処理関連製品・ソリューションの提供拡大
・地域の資源循環の仕組み作りに貢献する農業系残さや生活ごみ、下水汚泥等からのバイオ燃料の製造及び利用促進
・廃家電等の都市鉱山から有用な金属を回収することで廃棄物の埋め立て処分を削減し、廃プラスチックをエネルギー源として利用する「ディープ・リサイクル技術」の開発推進
・下水汚泥から重金属やリンを回収する下水汚泥溶融システムの提供による資源の有効利用促進
・水道管路工事・施工管理における省エネルギー化に貢献する「スマート水道工事システム」の利用拡大を推進
気象災害に強い水インフラづくりに貢献していきます。
・災害に強いダクタイル鉄管や災害からの復旧に貢献する排水ポンプ車等、災害予防に貢献する排水機場の河川水位シミュレーション・運転管理システム等、防災・災害対応製品の提供拡大
・水環境プラント・機器の遠隔監視・診断・制御を支援するKSISの利用用途の拡大
<事業共通の分析結果>
シナリオシナリオ分析結果概要
(市場・事業環境の変化)
評価結果
(2030年)
財務インパクト(2030年)(注1)
1.5℃/2℃リスク
「規制」
社会が企業に求める脱炭素化対応の変化
・炭素価格制度・炭素国境調整措置が導入される等、各国で製品ライフサイクルを通じた脱炭素要求が拡大
・脱炭素化に向けた規制や取組みが加速し、エネルギー価格が上昇
・化石燃料の使用、CO2排出に対する課税が強化
・各国で省エネルギー規制強化によりエネルギーコストや省エネ対策費が増加
脱炭素化や省エネに対応する設備投資の増加、エネルギー価格、原材料価格上昇により製造コストが増加する
省エネ・CO2排出抑制対応等による排出削減目標達成時に想定される炭素税の負担が発生する
(約25億円)
(注2)
4℃リスク
「物理的」
異常気象増加による自社・サプライヤーへの影響
・豪雨や洪水等の気象災害が激甚化・高頻度化
・自社拠点やサプライヤーでの事業活動に悪影響
・原材料調達遅延により、生産・販売活動に影響
気象災害による災害損失が発生する可能性がある
(約30-60億円)
(注3)
気象災害による悪影響を回避するBCP対策費が増加する可能性がある

(注) 1 損益への影響を 「小」≦25億円、25億円<「中」≦250億円、250億円<「大」 で示す。
2 2030年時点の予想される炭素税を乗じて試算
3 過去発生した気象災害にともなう損失を参考に試算
上記分析結果に基づく対応戦略
事業活動から発生するCO2排出抑制につとめていきます。
・拠点における省エネ、高効率設備導入、電炉化・燃料転換、LED照明の導入、再エネの利用拡大に向けた取組みの推進
自拠点・サプライヤーにおける気候変動リスク対策を強化していきます。
・ハザードマップを活用した豪雨・浸水・暴風によるリスクが高い拠点の特定と建設物の補強や電気設備への浸水対策の計画的な推進
・調達ルートの多様化を図る等、部材調達の分散化
・事業継続計画(BCP)に基づく気象災害に強いモノづくり体制の構築
<低炭素経済への移行計画>私たちは、2030年以降のカーボンニュートラルの時代の動力源は多くの選択肢があり、全方位で対策をしなければならないと考えております。以下は当社の気候変動対応を示した移行計画です。
0102010_011.jpg上記は現時点の検討可能な情報等に基づくものです。今後の技術開発や市場動向等により大きく異なる可能性があります。

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