訂正有価証券報告書-第120期(平成30年12月1日-令和1年11月30日)

【提出】
2020/02/27 15:19
【資料】
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【項目】
162項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループの企業理念である、「夢を持ち一生懸命を楽しもう」、「総力で一歩先行くものづくり」、「感謝と誠意をかたちで社会へ」を基本に置き、行動指針や行動規範のもと、グループをあげて事業活動に邁進し、適正な収益を確保しつつ、株主・投資家、顧客や取引先、従業員、地域社会等のあらゆるステークホルダーの皆様に対して、企業としての社会的責任を全うできるよう努力を継続してまいります。
また、社会から信任される企業たることを目指し、内部統制システムの効果的・効率的運用に引き続き務め、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化、コンプライアンスの徹底、リスク管理体制の充実、環境活動への積極的取り組み等を継続してまいる方針であります。
(2)経営環境および対処すべき課題と中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標
2017年度~2019年度中期経営計画の振り返り
当社グループは、2017年度~2019年度の中期経営計画において「中期経営重点課題」と「カンパニービジョン」にて掲げた取り組みを行ってまいりました。
当期間において、中期重点課題に掲げたグループシナジー効果について一定の成果を得ることができました。電子部材・フォトマスク事業のエッチング技術を産業用機能フィルター・コンベア事業の得意先である不織布業界に応用したSPUNART(※)を開発いたしました。また、グループ会社が持つ情報を共有することにより新たな受注につなげることができました。
しかし、事業の自立と発展については課題を残しました。電子部材・フォトマスク事業において半導体業界の需要減少、新規製品の立ち上がりの遅れ、競争激化による販売単価下落の影響から2019年11月期の同セグメントは営業赤字となり、太陽光発電システム設備販売の縮小を補うことができませんでした。また、収益環境の悪化を受けて2019年11月期にエッチング製造設備とフォトマスク製造設備について減損損失を計上いたしました。
※SPUNARTは、ウェットティッシュやおしぼり等の衛生用品向けのスパンレース不織布に、既存製品よりも低コストかつ緻密な模様形成を可能にする製品です。
各事業の振り返りは以下の通りです。
産業用機能フィルター・コンベア事業
製紙製品分野では、衛生紙、不織布、板紙など生産の増加が続く分野に新製品を投入し、使用実績を積み重ねることができました。一方、効率的な生産体制の構築、海外での販売活動に課題を残しました。
その他産業用フィルター・コンベア分野では、食品向け機械や苛性ソーダなど生産が伸びた分野の需要を逃すことなく受注を獲得することができました。一方、オーストラリア経済の落ち込みの影響により防蟻施工などの事業で苦戦を強いられました。
電子部材・フォトマスク事業
新規設備を導入し、従来よりも高精度、高品質な加工が可能となり、次世代商品への足掛かりを作ることができました。また、得意先と協力し、得意先の技術的課題を解決する加工技術の提案を行い、販売につなげることができました。一方、上記のとおり2019年11月期は営業赤字、減損損失を計上し、収益面での課題を残しました。
環境・水処理事業
堅調な建設需要の機会を捉え、ホテル、マンション、学校など数多くの案件を受注することができました。特徴的な案件として、2017年度のえひめ国体において国体史上初となる特設(仮設)プールを納入いたしました。同特設(仮設)プールは大会終了後には恒久プールとして移設・再利用可能であることから国体などの大型イベントの効率的な運用が可能となります。一方、新製品の技術的課題の解決に時間を費やしたため市場への展開が遅れるという課題が残りました。
不動産賃貸事業
既存の物件に適宜適切なメンテナンスを施し賃料の維持に努めた結果、安定した売上高、営業利益を確保することができました。
2020年度~2022年度中期経営計画について
当社グループは世界各地で事業を展開しておりますが、全売上高に占める国内売上高の比率は依然として高い水準にあります。当社グループの業績は国内の各種需要に大きく左右されます。今後、国内では人口減少が続くと予想されております。人口減少は消費需要を中心とする国内市場の縮小要因となります。国内市場の縮小は当社グループのすべてのセグメントに影響を及ぼします。
また、2015年11月期より当社グループの業績をけん引してきた太陽光発電システム設備販売は、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づく電力の固定価格買取制度における買取価格の減額等により需要は急速に縮小し、受注が激減いたしました。この度、需要縮小を受けて、一部交換部品の販売を残し太陽光発電システム設備の販売活動を休止することといたしました。
今後の国内市場の縮小、売れ筋商品の終焉に直面した当社グループは仕切り直しの時期にあると認識しております。当社グループを再び成長軌道に乗せるためには、既存事業の強化だけでなく、事業構造改革など時間を要することが多く、長期的視点が必要との結論に至りました。そこで、グループ長期ビジョンを定め、中期経営計画をそのステップとして捉えることといたしました。厳しい状況であっても持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、グループ長期ビジョンの達成に向けた取り組みを進めてまいります。
グループ長期ビジョン
「100年超え企業として、次の100年も社会が必要とする製品・サービスを生み出し続ける企業集団」
経営重点課題
長期ビジョンの達成に向け、取り組むべき課題は以下のとおりです。
①事業の自立と発展を実現する
事業を取り巻く環境が厳しい中でも、常に事業の継続的発展のための方針を自ら立て、意思決定し、実行し、業績の最大化を図ってまいります。
②顧客満足を追求する
常に「熱意」「創意」「誠意」をもって顧客満足を追求してまいります。
③経営資源の適正な配置と効率的な運用を追求する
それぞれの事業が有する経営資源を再度見直し、価値の最大化を図ってまいります。また、資本コストを意識した投資を行ってまいります。
④グループシナジー効果の最大化を追求する
当社グループが保有する市場情報、顧客情報、技術、人材等を共有し、協働することで既存製品の売上拡大、新規製品や新規事業の創出を目指してまいります。
⑤個人の自律意識を高め推進する
組織および個人が自らの使命・役割を認識し、今何をすべきか、将来に向かって何をすべきかを自ら考え、行動することでその責任を果たしてまいります。
2022年度(2022年11月期)の中期目標
2022年11月期の中期目標を以下のとおり設定いたしました。
・グループ成長性目標
(百万円)
産業用機能フィルター・コンベア事業電子部材・フォトマスク事業環境・水処理関連事業不動産賃貸事業本社部門等にかかる全社費用合計
売上高18,9004,6502,2501,05026,850
営業利益1,625450125750△1,4001,550

・グループ資本効率目標 ROE5%以上
・グループ株主還元目標 配当性向30%以上
各事業の目標値、事業環境、強み、戦略は以下のとおりです。
産業用機能フィルター・コンベア事業
目標値
2022年11月期 売上高18,900百万円、営業利益1,625百万円
事業環境
製紙製品分野では、国内の印刷用紙の需要はデジタル化の進展などにより減少し、板紙、家庭紙、不織布の需要は僅かながら増加する見込みです。世界的には発展途上国の人口増加により板紙や不織布などの需要が増加する見込みです。
その他産業用フィルター・コンベア分野では、主力製品であるコンベアベルトにおいて人手不足による工場生産ライン自動化を目指した投資が自動車関連分野、食品加工分野で進む可能性があります。その他、リチウムイオン電池や電子部品の需要増加によりフィルターなどの需要が増加する可能性があります。
強み
製紙製品分野では、得意先毎の抄造条件にあわせた豊富な製品群とその知見を有しております。
その他産業用フィルター・コンベア分野では、幅広い業界に張り巡らされた販売網で得意先の変化をいち早くつかみ、豊富で高品質な商品群で得意先の多様なニーズに応えることができます。
戦略
製紙製品分野では、国内市場ではシェアを伸ばし、海外市場では拡販を継続いたします。そして、今後も世界的に増加が予想される板紙、家庭紙、不織布向けワイヤーについて開発を進めてまいります。また、環境保護に貢献する製品の開発や廃棄物削減を推進いたします。さらに、人手不足に対応するため製造工程の自動化を進めます。
その他産業用フィルター・コンベア分野では、コンベア、フィルターの競争力アップと用途拡大を目指し、新規顧客開拓を継続いたします。得意先の交換需要を逃さないアフターサービスを含めた販売活動を継続いたします。国内市場をベースにアジア地区でのシェアアップを目指します。また、販売活動を支える技術研究により一層注力いたします。
電子部材・フォトマスク事業
目標値
2022年11月期 売上高4,650百万円、営業利益450百万円
事業環境
エッチング加工製品分野およびフォトマスク製品分野では、現状、米中貿易摩擦の影響などにより半導体業界の需要が減少しております。しかし、中長期長期的には5GやIoTの普及、自動車の電装化の進展により、高周波デバイス、パワー半導体、各種センサーの需要が増大する可能性があります。
太陽光発電システム設備販売分野では、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づく電力の固定価格買取制度における買取価格の減額等により需要は急速に縮小し、受注が激減いたしました。
強み
多様な設備を保有しているため試作から量産までを手掛け、得意先の多様なニーズに応えることができます。
戦略
エッチング加工製品分野では、得意先からの多様な加工依頼に応えられるよう金属エッチング、フイルムエッチング技術の開発力をより一層磨きます。また、非電子部材分野への販売活動を強化し、半導体業界の景気に左右されづらい販売構成を目指します。
フォトマスク製品分野では、今後伸びが予想される高周波デバイス、パワー半導体、各種センサー向けフォトマスクの販売活動を強化いたします。また、ガラス加工品などの応用製品の展開にも注力いたします。
太陽光発電システム設備販売分野では、需要縮小を受けて、一部交換部品の販売を残し太陽光発電システム設備の販売活動を休止することといたしました。
環境・水処理事業
目標値
2022年11月期 売上高2,250百万円、営業利益125百万円
事業環境
国内の学校数は減少し学校プールの市場は減少しております。一方、都市部を中心として老朽化を要因とする改築、学校の統廃合、小中一貫校化などによる学校建設は増加しており、都市部での学校プールの需要は底堅い見込みです。また、プールを備えたホテルの客室数不足は継続し、今後も建設が増加する見込みです。
強み
プールとろ過機を扱う国内唯一の会社として得意先の様々なニーズに応えることができます。また、他材質プール、ろ過装置、大型競技用プールでの海外メーカーとの協業など、競争力のある商品群を有しております。
戦略
底堅い需要が見込める都市部に経営資源を集中してまいります。人員不足で事業が停滞しないよう業務の効率化、人員確保に努めます。特に2022年11月期までは人材投資が先行いたします。また、新製品をタイムリーに市場展開できるよう、開発力の強化に努めます。
不動産賃貸事業
目標値
2022年11月期 売上高1,050百万円、営業利益750百万円
不動産賃貸事業では、当社の工場や社宅の跡地の有効活用を目的として運営しております。都心部に複数の物件を有し、商業施設、マンションなどとして賃貸しております。当事業においては、適宜適切な修繕による賃料維持に努める方針です。

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