有価証券報告書-第222期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの財政状態は、総資産が84,135百万円となりました。投資有価証券の時価評価額が増加した一方、海外向け大型橋梁プロジェクトの売上などにより棚卸資産が減少したほか、固定資産の償却が進み、前連結会計年度より883百万円減少いたしました。負債については、借入金の返済を進めた結果、前連結会計年度より3,861百万円減少の59,338百万円となりました。なお、当第3四半期に返済期限を迎えた長期借入金の借換えを行ったため、短期借入金(1年以内返済長期借入金を含む)が減少し長期借入金が増加しております。純資産については、当期純利益の計上、保有有価証券の時価評価の増加及び子会社の第三者割当増資に伴い非支配株主持分が増加したため、前連結会計年度より2,977百万円増加し、24,796百万円となりました。
経営成績については、売上高59,183百万円(前年同期比6.2%減)、営業利益700百万円(前年同期比119.4%増)、経常利益209百万円(前年同期比53.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益408百万円(前年同期は2,434百万円の損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
a.鋼索鋼線関連
当事業の経営成績は、売上高25,698百万円(前連結会計年度比5.8%減)、営業利益1,260百万円(前連結会計年度比10.7%減)となりました。
b.スチールコード関連
当事業の経営成績は、売上高7,458百万円(前連結会計年度比23.2%減)、営業損失1,111百万円(前連結会計年度は1,660百万円の損失)となりました。
c.開発製品関連
当事業の経営成績は、売上高17,613百万円(前連結会計年度比11.4%増)、営業損失134百万円(前連結会計年度は255百万円の損失)となりました。
d.産業機械関連
当事業の経営成績は、売上高3,197百万円(前連結会計年度比25.1%減)、営業利益82百万円(前連結会計年度比73.8%減)となりました。
e.エネルギー不動産関連
当事業の経営成績は、売上高5,214百万円(前連結会計年度比13.5%減)、営業利益602百万円(前連結会計年度比18.8%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ172百万円減少し、6,086百万円になっております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の減少、減価償却費の影響、キャッシュを伴わない特別損失の計上等により、2,834百万円の収入(前連結会計年度は559百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、中国スチールコード事業拠点の売却収入を計上いたしましたが、有形固定資産の取得により、396百万円の支出(前連結会計年度は2,116百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、子会社の第三者割当増資等による増加がありましたが、借入金の返済を進めたことにより2,679百万円の支出(前連結会計年度は4,460百万円の収入)となりました。
③生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、生産、受注及び販売の状況において、前連結会計年度との比較は変更後の区分に基づいて記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は販売価格によっております。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は外部顧客に対する受注に基づくものであります。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は外部顧客に対する売上に基づくものであります。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社経営陣は、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、取引先の支払不能時に発生する損失について、過去からの損失発生実績に基づいた見積り額により貸倒引当金を計上しております。過去からの実績と大きな相違があった場合、引当の過不足が生じる可能性があります。
b.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の取引先及び金融機関の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性の高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価格の下落が一時的でないと判断した場合には、投資の減損を計上しております。将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要になる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいて決定した課税所得の見積りを前提とし、合理的にその回収可能性を検討し判断して計上しております。将来の事業計画に変動をもたらす経済環境の変化などにより、繰延税金資産の計上に影響が生じる可能性があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
d.退職給付費用
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算で設定されている前提条件に基づいて算出されており、これらの前提条件には、将来の給与・賃金水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。未認識数理計算上の差異の償却は、退職給付費用の一部を構成しており、前提条件の変化や前提条件と実際との結果の差異の影響を費用として認識したものであります。当連結会計年度において、この償却費は214百万円ありました。
e.固定資産の減損
当社グループは固定資産の減損会計において、独立したキャッシュフローを生み出す資産の合理的なグルーピングを行い、グルーピングされた資産ごとの将来キャッシュフローの見積りから、減損の判定及び減損額の算定を行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。なお、当連結会計年度において、274百万円の減損損失を計上いたしました。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の状況に関する分析
当連結会計年度における当社グループの売上高は、国内事業については、新型コロナウイルス感染症の影響による需要減は第2四半期で底を打ち、その後継続して回復基調にあるものの、第2四半期迄のタイヤコードなど自動車関連製品の落ち込みが大きかったことにより、また海外事業については、不採算であった中国スチールコード事業から撤退したことにより、いずれも減収となりました。また、原油価格低下に伴い石油製品の販売額も減少いたしました。その結果、売上高は59,183百万円(前年同期比6.2%減)となりました。
利益面では、第2四半期までは新型コロナウイルス感染症による需要減少に伴う生産性の低下が悪影響を及ぼしましたが、第3四半期以降は上述の中国スチールコード事業からの撤退による損失削減や各事業における諸経費削減等に加えて、国内の防災関連事業等の工事が進捗したことなどから、当連結会計年度における営業利益は700百万円(前年同期比119.4%増)となりました。経常利益につきましては、環境対策引当金繰入額を営業外費用に計上したことなどにより、209百万円(前年同期比53.1%減)となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は408百万円(前年同期は2,434百万円の純損失)と利益を確保することができました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当連結会計年度末の借入金及びリース債務からなる有利子負債残高は28,136百万円となっており、また、現金及び現金同等物を6,086百万円保有しております。
設備投資の資金調達については、基本的に自己資金及び借入金に拠る方針であります。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの次期中期経営計画については、新型コロナウイルス感染症の影響が不透明であったことから、その策定が遅れており、当連結会計年度においては、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等を公表しておりませんでしたが、当社グループでは新型コロナウイルス感染症の影響により先行き不透明な事業環境の中で、営業利益の増益、さらに前連結会計年度に赤字でありました親会社株主に帰属する当期純利益の黒字化を目指しておりました。その結果、当連結会計年度の営業利益は700百万円(前連結会計年度比119.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は408百万円(前連結会計年度は2,434百万円の純損失)と黒字を確保いたしました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a.鋼索鋼線関連
新型コロナウイルス感染症の影響により、国内鋼索の需要が鉄鋼、機械関連を中心に低迷したほか、鋼線においても自動車関連で売上が減少しました。こうした状況下、事業場の集約や導入済新設備のフル活用など工場原価の抜本的コストダウンを進めてまいりましたが、当事業の売上高は25,698百万円(前連結会計年度比5.8%減)、営業利益は1,260百万円(前連結会計年度比10.7%減)となりました。
b.スチールコード関連
自動車業界の新型コロナウイルス感染症の影響も底を打ち、一方、冬用タイヤが好調に推移したため、第3四半期以降のタイヤコードについては概ね平年の受注状況に戻りました。また、不採算であった中国事業からの撤退が完了し、国内工場においても合理化投資の効果発現等により、収益は改善傾向にあります。しかしながら、年度通算では第2四半期までの受注が大きく減少した影響などにより、当事業の売上高は7,458百万円(前連結会計年度比23.2%減)となり、営業損失は1,111百万円(前連結会計年度は1,660百万円の営業損失)となりました。
c.開発製品関連
道路安全施設については、遅延していた工事関連が第3四半期以降に進捗したこと、加えて海外向け橋梁プロジェクトの売上もあり、当事業の売上高は17,613百万円(前連結会計年度比11.4%増)、営業損失は134百万円(前連結会計年度は255百万円の営業損失)となりました。
d.産業機械関連
当期は産業機械での前期スポット売上のような大規模案件が無かったこと、また、超硬製品においては自動車関連向けが低迷したことにより、売上、利益とも大きく減少いたしました。当事業の売上高は3,197百万円(前連結会計年度比25.1%減)、営業利益は82百万円(前連結会計年度比73.8%減)となりました。
e.エネルギー不動産関連
石油製品について原油価格の低下に伴い、販売価格も低下したことにより、当事業の売上高は5,214百万円(前連結会計年度比13.5%減)と大きく減少いたしましたが、一方で販売量の増加に伴う口銭収入の増加や諸経費削減などにより、利益面では、営業利益602百万円(前連結会計年度比18.8%増)を計上いたしました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの財政状態は、総資産が84,135百万円となりました。投資有価証券の時価評価額が増加した一方、海外向け大型橋梁プロジェクトの売上などにより棚卸資産が減少したほか、固定資産の償却が進み、前連結会計年度より883百万円減少いたしました。負債については、借入金の返済を進めた結果、前連結会計年度より3,861百万円減少の59,338百万円となりました。なお、当第3四半期に返済期限を迎えた長期借入金の借換えを行ったため、短期借入金(1年以内返済長期借入金を含む)が減少し長期借入金が増加しております。純資産については、当期純利益の計上、保有有価証券の時価評価の増加及び子会社の第三者割当増資に伴い非支配株主持分が増加したため、前連結会計年度より2,977百万円増加し、24,796百万円となりました。
経営成績については、売上高59,183百万円(前年同期比6.2%減)、営業利益700百万円(前年同期比119.4%増)、経常利益209百万円(前年同期比53.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益408百万円(前年同期は2,434百万円の損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
a.鋼索鋼線関連
当事業の経営成績は、売上高25,698百万円(前連結会計年度比5.8%減)、営業利益1,260百万円(前連結会計年度比10.7%減)となりました。
b.スチールコード関連
当事業の経営成績は、売上高7,458百万円(前連結会計年度比23.2%減)、営業損失1,111百万円(前連結会計年度は1,660百万円の損失)となりました。
c.開発製品関連
当事業の経営成績は、売上高17,613百万円(前連結会計年度比11.4%増)、営業損失134百万円(前連結会計年度は255百万円の損失)となりました。
d.産業機械関連
当事業の経営成績は、売上高3,197百万円(前連結会計年度比25.1%減)、営業利益82百万円(前連結会計年度比73.8%減)となりました。
e.エネルギー不動産関連
当事業の経営成績は、売上高5,214百万円(前連結会計年度比13.5%減)、営業利益602百万円(前連結会計年度比18.8%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ172百万円減少し、6,086百万円になっております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の減少、減価償却費の影響、キャッシュを伴わない特別損失の計上等により、2,834百万円の収入(前連結会計年度は559百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、中国スチールコード事業拠点の売却収入を計上いたしましたが、有形固定資産の取得により、396百万円の支出(前連結会計年度は2,116百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、子会社の第三者割当増資等による増加がありましたが、借入金の返済を進めたことにより2,679百万円の支出(前連結会計年度は4,460百万円の収入)となりました。
③生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、生産、受注及び販売の状況において、前連結会計年度との比較は変更後の区分に基づいて記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼索鋼線関連 | 26,312 | △3.9 |
| スチールコード関連 | 7,198 | △29.0 |
| 開発製品関連 | 18,868 | 13.4 |
| 産業機械関連 | 2,584 | △39.5 |
| 合計 | 54,964 | △5.9 |
(注) 1 上記の金額は販売価格によっております。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼索鋼線関連 | 25,920 | △4.9 | 3,151 | 7.6 |
| スチールコード関連 | 7,523 | △22.5 | 208 | 45.2 |
| 開発製品関連 | 13,651 | △20.2 | 4,443 | △28.4 |
| 産業機械関連 | 3,742 | 0.3 | 1,092 | 99.5 |
| 合計 | 50,838 | △12.0 | 8,895 | △9.5 |
(注) 1 上記の金額は外部顧客に対する受注に基づくものであります。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼索鋼線関連 | 25,698 | △5.8 |
| スチールコード関連 | 7,458 | △23.2 |
| 開発製品関連 | 17,613 | 11.4 |
| 産業機械関連 | 3,197 | △25.1 |
| エネルギー不動産関連 | 5,214 | △13.5 |
| 合計 | 59,183 | △6.2 |
(注) 1 上記の金額は外部顧客に対する売上に基づくものであります。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社経営陣は、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、取引先の支払不能時に発生する損失について、過去からの損失発生実績に基づいた見積り額により貸倒引当金を計上しております。過去からの実績と大きな相違があった場合、引当の過不足が生じる可能性があります。
b.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の取引先及び金融機関の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性の高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価格の下落が一時的でないと判断した場合には、投資の減損を計上しております。将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要になる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいて決定した課税所得の見積りを前提とし、合理的にその回収可能性を検討し判断して計上しております。将来の事業計画に変動をもたらす経済環境の変化などにより、繰延税金資産の計上に影響が生じる可能性があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
d.退職給付費用
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算で設定されている前提条件に基づいて算出されており、これらの前提条件には、将来の給与・賃金水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。未認識数理計算上の差異の償却は、退職給付費用の一部を構成しており、前提条件の変化や前提条件と実際との結果の差異の影響を費用として認識したものであります。当連結会計年度において、この償却費は214百万円ありました。
e.固定資産の減損
当社グループは固定資産の減損会計において、独立したキャッシュフローを生み出す資産の合理的なグルーピングを行い、グルーピングされた資産ごとの将来キャッシュフローの見積りから、減損の判定及び減損額の算定を行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。なお、当連結会計年度において、274百万円の減損損失を計上いたしました。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の状況に関する分析
当連結会計年度における当社グループの売上高は、国内事業については、新型コロナウイルス感染症の影響による需要減は第2四半期で底を打ち、その後継続して回復基調にあるものの、第2四半期迄のタイヤコードなど自動車関連製品の落ち込みが大きかったことにより、また海外事業については、不採算であった中国スチールコード事業から撤退したことにより、いずれも減収となりました。また、原油価格低下に伴い石油製品の販売額も減少いたしました。その結果、売上高は59,183百万円(前年同期比6.2%減)となりました。
利益面では、第2四半期までは新型コロナウイルス感染症による需要減少に伴う生産性の低下が悪影響を及ぼしましたが、第3四半期以降は上述の中国スチールコード事業からの撤退による損失削減や各事業における諸経費削減等に加えて、国内の防災関連事業等の工事が進捗したことなどから、当連結会計年度における営業利益は700百万円(前年同期比119.4%増)となりました。経常利益につきましては、環境対策引当金繰入額を営業外費用に計上したことなどにより、209百万円(前年同期比53.1%減)となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は408百万円(前年同期は2,434百万円の純損失)と利益を確保することができました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当連結会計年度末の借入金及びリース債務からなる有利子負債残高は28,136百万円となっており、また、現金及び現金同等物を6,086百万円保有しております。
設備投資の資金調達については、基本的に自己資金及び借入金に拠る方針であります。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの次期中期経営計画については、新型コロナウイルス感染症の影響が不透明であったことから、その策定が遅れており、当連結会計年度においては、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等を公表しておりませんでしたが、当社グループでは新型コロナウイルス感染症の影響により先行き不透明な事業環境の中で、営業利益の増益、さらに前連結会計年度に赤字でありました親会社株主に帰属する当期純利益の黒字化を目指しておりました。その結果、当連結会計年度の営業利益は700百万円(前連結会計年度比119.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は408百万円(前連結会計年度は2,434百万円の純損失)と黒字を確保いたしました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a.鋼索鋼線関連
新型コロナウイルス感染症の影響により、国内鋼索の需要が鉄鋼、機械関連を中心に低迷したほか、鋼線においても自動車関連で売上が減少しました。こうした状況下、事業場の集約や導入済新設備のフル活用など工場原価の抜本的コストダウンを進めてまいりましたが、当事業の売上高は25,698百万円(前連結会計年度比5.8%減)、営業利益は1,260百万円(前連結会計年度比10.7%減)となりました。
b.スチールコード関連
自動車業界の新型コロナウイルス感染症の影響も底を打ち、一方、冬用タイヤが好調に推移したため、第3四半期以降のタイヤコードについては概ね平年の受注状況に戻りました。また、不採算であった中国事業からの撤退が完了し、国内工場においても合理化投資の効果発現等により、収益は改善傾向にあります。しかしながら、年度通算では第2四半期までの受注が大きく減少した影響などにより、当事業の売上高は7,458百万円(前連結会計年度比23.2%減)となり、営業損失は1,111百万円(前連結会計年度は1,660百万円の営業損失)となりました。
c.開発製品関連
道路安全施設については、遅延していた工事関連が第3四半期以降に進捗したこと、加えて海外向け橋梁プロジェクトの売上もあり、当事業の売上高は17,613百万円(前連結会計年度比11.4%増)、営業損失は134百万円(前連結会計年度は255百万円の営業損失)となりました。
d.産業機械関連
当期は産業機械での前期スポット売上のような大規模案件が無かったこと、また、超硬製品においては自動車関連向けが低迷したことにより、売上、利益とも大きく減少いたしました。当事業の売上高は3,197百万円(前連結会計年度比25.1%減)、営業利益は82百万円(前連結会計年度比73.8%減)となりました。
e.エネルギー不動産関連
石油製品について原油価格の低下に伴い、販売価格も低下したことにより、当事業の売上高は5,214百万円(前連結会計年度比13.5%減)と大きく減少いたしましたが、一方で販売量の増加に伴う口銭収入の増加や諸経費削減などにより、利益面では、営業利益602百万円(前連結会計年度比18.8%増)を計上いたしました。