有価証券報告書-第221期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの財政状態は、総資産が85,019百万円となりました。投資有価証券の時価が大きく減少いたしましたが、手元資金の増加などにより前連結会計年度より424百万円増加いたしました。負債については、借入金やリース債務の増加により、前連結会計年度より2,850百万円増加の63,200百万円となり、純資産については、連結子会社 東綱スチールコード(株)の第三者割当増資により非支配株主持分が増加いたしましたが、当期純損失の計上、配当金の支払及び投資有価証券差額金の減少により、前連結会計年度より2,426百万円減少し、21,819百万円となりました。
経営成績については、売上高63,090百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益319百万円(前年同期比62.6%減)、経常利益446百万円(前年同期比50.8%減)、親会社株主に帰属する当期純損失2,434百万円(前年同期は153百万円の利益)と前連結会計年度より減収減益となりました。セグメント別には、開発製品関連が増収増益となりましたが、それ以外は全て減益となりました。
なお、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響は軽微でありましたが、その後、スチールコード関連セグメントにおいては自動車産業と連動し大きな影響を受け、正常化は早くても2021年になると見込んでおります。また、それ以外のセグメントについても相応の影響が想定されます。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、売上高は外部顧客に対するものであります。
a.鋼索鋼線関連
当事業の経営成績は、売上高27,266百万円(前連結会計年度比2.9%減)、営業利益1,411百万円(前連結会計年度比7.3%減)となりました。
b.スチールコード関連
当事業の経営成績は、売上高9,717百万円(前連結会計年度比10.1%減)、営業損失1,660百万円(前連結会計年度は939百万円の損失)となりました。
c.開発製品関連
当事業の経営成績は、売上高15,810百万円(前連結会計年度比9.2%増)、営業損失255百万円(前連結会計年度は737百万円の損失)となりました。
d.不動産関連
当事業の経営成績は、売上高1,288百万円(前連結会計年度比7.3%増)、営業利益318百万円(前連結会計年度比3.3%減)となりました。
e.その他
当事業の経営成績は、売上高9,006百万円(前連結会計年度比4.1%減)、営業利益505百万円(前連結会計年度比25.6%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,951百万円増加し、6,259百万円になっております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失を計上いたしましたが、減価償却費など支払を伴わないコストの計上であったため、559百万円の収入(前連結会計年度は3,247百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得により2,116百万円の支出(前連結会計年度は4,029百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金が増加した他、子会社の第三者割当増資に伴う非支配株主からの払込による収入等により4,460百万円の収入(前連結会計年度は268百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は販売価格によっております。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は外部顧客に対する受注に基づくものであります。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。開発製品関連におきましては、当連結会計年度に大型橋梁物件の受注があったこと、また、その他におきましては、前連結会計年度の受注高が一時的に増加したことによる反動減であります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は外部顧客に対する売上に基づくものであります。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社経営陣は、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に伴う見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報) 2.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に伴う会計上の見積りについて」及び「(2)財務諸表 注記事項 (追加情報) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に伴う会計上の見積りについて」に記載のとおりであります。
a.貸倒引当金
当社グループは、取引先の支払不能時に発生する損失について、過去からの損失発生実績に基づいた見積り額により貸倒引当金を計上しております。過去からの実績と大きな相違があった場合、引当の過不足が生じる可能性があります。
b.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の取引先及び金融機関の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性の高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価格の下落が一時的でないと判断した場合には、投資の減損を計上しております。将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要になる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいて決定した課税所得の見積りを前提とし、合理的かつ保守的にその回収可能性を検討し判断して計上しております。将来の事業計画に変動をもたらす経済環境の変化などにより、繰延税金資産の計上に過不足が生じる可能性があります。
d.退職給付費用
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算で設定されている前提条件に基づいて算出されており、これらの前提条件には、将来の給与・賃金水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期運用収益率などが含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。未認識数理計算上の差異の償却は、退職給付費用の一部を構成しており、前提条件の変化や前提条件と実際との結果の差異の影響を費用として認識したものであります。当連結会計年度において、この償却費は371百万円ありました。
e.固定資産の減損
当社グループは固定資産の減損会計において、独立したキャッシュフローを生み出す資産の合理的なグルーピングを行い、グルーピングされた資産ごとの将来キャッシュフローの見積りから、減損の判定及び減損額の算定を行っております。当連結会計年度において、1,801百万円の減損損失を計上いたしました。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等の状況に関する分析
当連結会計年度における当社グループの売上高は、法面関連製品が好調に推移いたしましたが、スチールコード製品の落ち込みが著しく、また台風影響によるサプライヤー、客先被災の影響などもあり、63,090百万円(前年同期比1.4%減)となりました。
利益面では、太陽光発電向けシリコンウェハー切断用細物ワイヤを始めとするスチールコード製品の落ち込み等により、営業利益は319百万円(前年同期比62.6%減)、経常利益は446百万円(前年同期比50.8%減)となりました。また、特別利益に投資有価証券売却益180百万円などを計上する一方、特別損失に固定資産の減損損失1,801百万円、投資有価証券評価損1,147百万円などを計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失2,434百万円(前年同期は153百万円の利益)となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当連結会計年度末の借入金及びリース債務からなる有利子負債残高は30,983百万円となっており、また、現金及び現金同等物を6,259百万円保有しております。
現在展開中の中期経営計画「TCT-Focus2020」で計画している設備投資の資金調達については、基本的に自己資金及び借入金に拠る方針であります。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、中期経営計画「TCT-Focus2020」の目標数値及び当連結会計年度における各指標の状況については下表のとおりです。なお、「TCT-Focus2020」の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a.鋼索鋼線関連
漁業、鉄鋼、造船など、エレベータロープ以外の一般ロープ需要の減少や、ワイヤ製品が落ち込んだため、当事業の売上高は27,266百万円(前連結会計年度比2.9%減)となり、ITシステムや工場リフレッシュ投資など戦略投資に伴う減価償却費の増加等により、営業利益は1,411百万円(前連結会計年度比7.3%減)となりました。
b.スチールコード関連
タイヤコードやホースワイヤの販売数量の減少に加え、前年度上期まで好調であった太陽光発電向けシリコンウェハー切断用細物ワイヤの減少(期間差)の影響が大きく、当事業の売上高は9,717百万円(前連結会計年度比10.1%減)、営業損失は1,660百万円(前連結会計年度は939百万円の損失)となりました。
c.開発製品関連
国土強靭化や復旧工事増加で国内の法面関連製品が好調に推移したほか、成長戦略である海外事業も徐々に実績を積み上げた結果、当事業の売上高は15,810百万円(前連結会計年度比9.2%増)となり、営業損失は255百万円(前連結会計年度は737百万円の損失)と損失幅が縮減しました。
d.不動産関連
商業施設の一部リニューアルなどが貢献し、当事業の売上高は1,288百万円(前連結会計年度比7.3%増)、営業利益は318百万円(前連結会計年度比3.3%減)となりました。
e.その他
産業機械では震災復興関連の受注により売上が増加いたしましたが、原油価格低下に伴う石油製品の売上減少などにより、当事業の売上高は9,006百万円(前連結会計年度比4.1%減)となり、粉末冶金製品の生産能力増強に伴う諸費用が増加したため営業利益は505百万円(前連結会計年度比25.6%減)となりました。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの財政状態は、総資産が85,019百万円となりました。投資有価証券の時価が大きく減少いたしましたが、手元資金の増加などにより前連結会計年度より424百万円増加いたしました。負債については、借入金やリース債務の増加により、前連結会計年度より2,850百万円増加の63,200百万円となり、純資産については、連結子会社 東綱スチールコード(株)の第三者割当増資により非支配株主持分が増加いたしましたが、当期純損失の計上、配当金の支払及び投資有価証券差額金の減少により、前連結会計年度より2,426百万円減少し、21,819百万円となりました。
経営成績については、売上高63,090百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益319百万円(前年同期比62.6%減)、経常利益446百万円(前年同期比50.8%減)、親会社株主に帰属する当期純損失2,434百万円(前年同期は153百万円の利益)と前連結会計年度より減収減益となりました。セグメント別には、開発製品関連が増収増益となりましたが、それ以外は全て減益となりました。
なお、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響は軽微でありましたが、その後、スチールコード関連セグメントにおいては自動車産業と連動し大きな影響を受け、正常化は早くても2021年になると見込んでおります。また、それ以外のセグメントについても相応の影響が想定されます。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、売上高は外部顧客に対するものであります。
a.鋼索鋼線関連
当事業の経営成績は、売上高27,266百万円(前連結会計年度比2.9%減)、営業利益1,411百万円(前連結会計年度比7.3%減)となりました。
b.スチールコード関連
当事業の経営成績は、売上高9,717百万円(前連結会計年度比10.1%減)、営業損失1,660百万円(前連結会計年度は939百万円の損失)となりました。
c.開発製品関連
当事業の経営成績は、売上高15,810百万円(前連結会計年度比9.2%増)、営業損失255百万円(前連結会計年度は737百万円の損失)となりました。
d.不動産関連
当事業の経営成績は、売上高1,288百万円(前連結会計年度比7.3%増)、営業利益318百万円(前連結会計年度比3.3%減)となりました。
e.その他
当事業の経営成績は、売上高9,006百万円(前連結会計年度比4.1%減)、営業利益505百万円(前連結会計年度比25.6%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,951百万円増加し、6,259百万円になっております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失を計上いたしましたが、減価償却費など支払を伴わないコストの計上であったため、559百万円の収入(前連結会計年度は3,247百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得により2,116百万円の支出(前連結会計年度は4,029百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金が増加した他、子会社の第三者割当増資に伴う非支配株主からの払込による収入等により4,460百万円の収入(前連結会計年度は268百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼索鋼線関連 | 27,388 | 1.3 |
| スチールコード関連 | 10,142 | △9.4 |
| 開発製品関連 | 16,636 | 8.8 |
| その他 | 4,269 | 6.4 |
| 合計 | 58,437 | 1.5 |
(注) 1 上記の金額は販売価格によっております。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼索鋼線関連 | 27,242 | △4.4 | 2,929 | △0.8 |
| スチールコード関連 | 9,712 | △1.6 | 143 | △3.1 |
| 開発製品関連 | 17,106 | 27.3 | 6,207 | 66.3 |
| その他 | 8,469 | △11.1 | 547 | △49.5 |
| 合計 | 62,531 | 2.0 | 9,827 | 24.1 |
(注) 1 上記の金額は外部顧客に対する受注に基づくものであります。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。開発製品関連におきましては、当連結会計年度に大型橋梁物件の受注があったこと、また、その他におきましては、前連結会計年度の受注高が一時的に増加したことによる反動減であります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼索鋼線関連 | 27,266 | △2.9 |
| スチールコード関連 | 9,717 | △10.1 |
| 開発製品関連 | 15,810 | 9.2 |
| 不動産関連 | 1,288 | 7.3 |
| その他 | 9,006 | △4.1 |
| 合計 | 63,090 | △1.4 |
(注) 1 上記の金額は外部顧客に対する売上に基づくものであります。
2 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社経営陣は、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に伴う見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報) 2.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に伴う会計上の見積りについて」及び「(2)財務諸表 注記事項 (追加情報) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に伴う会計上の見積りについて」に記載のとおりであります。
a.貸倒引当金
当社グループは、取引先の支払不能時に発生する損失について、過去からの損失発生実績に基づいた見積り額により貸倒引当金を計上しております。過去からの実績と大きな相違があった場合、引当の過不足が生じる可能性があります。
b.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の取引先及び金融機関の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性の高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価格の下落が一時的でないと判断した場合には、投資の減損を計上しております。将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要になる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいて決定した課税所得の見積りを前提とし、合理的かつ保守的にその回収可能性を検討し判断して計上しております。将来の事業計画に変動をもたらす経済環境の変化などにより、繰延税金資産の計上に過不足が生じる可能性があります。
d.退職給付費用
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算で設定されている前提条件に基づいて算出されており、これらの前提条件には、将来の給与・賃金水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期運用収益率などが含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。未認識数理計算上の差異の償却は、退職給付費用の一部を構成しており、前提条件の変化や前提条件と実際との結果の差異の影響を費用として認識したものであります。当連結会計年度において、この償却費は371百万円ありました。
e.固定資産の減損
当社グループは固定資産の減損会計において、独立したキャッシュフローを生み出す資産の合理的なグルーピングを行い、グルーピングされた資産ごとの将来キャッシュフローの見積りから、減損の判定及び減損額の算定を行っております。当連結会計年度において、1,801百万円の減損損失を計上いたしました。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等の状況に関する分析
当連結会計年度における当社グループの売上高は、法面関連製品が好調に推移いたしましたが、スチールコード製品の落ち込みが著しく、また台風影響によるサプライヤー、客先被災の影響などもあり、63,090百万円(前年同期比1.4%減)となりました。
利益面では、太陽光発電向けシリコンウェハー切断用細物ワイヤを始めとするスチールコード製品の落ち込み等により、営業利益は319百万円(前年同期比62.6%減)、経常利益は446百万円(前年同期比50.8%減)となりました。また、特別利益に投資有価証券売却益180百万円などを計上する一方、特別損失に固定資産の減損損失1,801百万円、投資有価証券評価損1,147百万円などを計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失2,434百万円(前年同期は153百万円の利益)となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当連結会計年度末の借入金及びリース債務からなる有利子負債残高は30,983百万円となっており、また、現金及び現金同等物を6,259百万円保有しております。
現在展開中の中期経営計画「TCT-Focus2020」で計画している設備投資の資金調達については、基本的に自己資金及び借入金に拠る方針であります。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、中期経営計画「TCT-Focus2020」の目標数値及び当連結会計年度における各指標の状況については下表のとおりです。なお、「TCT-Focus2020」の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。
| [中期経営計画「TCT-Focus2020」の目標数値と当連結会計年度における各指標の状況] | |||
| 2020年3月期 (目標数値) | 当連結会計年度 (実績) | ||
| 売上高 | 800億円 | 630億円 | |
| (売上高)海外比率 | 26.0% | 12.0% | |
| 営業利益 | 80億円 | 3億円 | |
| EBITDA | 108億円 | 8億円 | |
| 自己資本比率 | 35.7% | 24.0% | |
| ROE | 15.9% | - | |
| D/Eレシオ | 0.74 | 1.52 | |
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a.鋼索鋼線関連
漁業、鉄鋼、造船など、エレベータロープ以外の一般ロープ需要の減少や、ワイヤ製品が落ち込んだため、当事業の売上高は27,266百万円(前連結会計年度比2.9%減)となり、ITシステムや工場リフレッシュ投資など戦略投資に伴う減価償却費の増加等により、営業利益は1,411百万円(前連結会計年度比7.3%減)となりました。
b.スチールコード関連
タイヤコードやホースワイヤの販売数量の減少に加え、前年度上期まで好調であった太陽光発電向けシリコンウェハー切断用細物ワイヤの減少(期間差)の影響が大きく、当事業の売上高は9,717百万円(前連結会計年度比10.1%減)、営業損失は1,660百万円(前連結会計年度は939百万円の損失)となりました。
c.開発製品関連
国土強靭化や復旧工事増加で国内の法面関連製品が好調に推移したほか、成長戦略である海外事業も徐々に実績を積み上げた結果、当事業の売上高は15,810百万円(前連結会計年度比9.2%増)となり、営業損失は255百万円(前連結会計年度は737百万円の損失)と損失幅が縮減しました。
d.不動産関連
商業施設の一部リニューアルなどが貢献し、当事業の売上高は1,288百万円(前連結会計年度比7.3%増)、営業利益は318百万円(前連結会計年度比3.3%減)となりました。
e.その他
産業機械では震災復興関連の受注により売上が増加いたしましたが、原油価格低下に伴う石油製品の売上減少などにより、当事業の売上高は9,006百万円(前連結会計年度比4.1%減)となり、粉末冶金製品の生産能力増強に伴う諸費用が増加したため営業利益は505百万円(前連結会計年度比25.6%減)となりました。