有価証券報告書-第77期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/20 14:12
【資料】
PDFをみる
【項目】
176項目
(2)戦略
当社では、世界共通の重要課題である地球温暖化防止に貢献するために、2021年5月に「BXグループ2050年脱炭素宣言」を定め、2030年までに事業活動におけるCO₂排出量を46.2%削減(2019年度比)、2050年までに実質ゼロにすることを宣言した。2022年5月にはグループ環境ビジョン「Blue neXpand 2050 未来にひろげよう青空を」を策定、「気候変動」「資源循環」「自然共生」を重点領域として、環境負荷をゼロにするだけでなく、事業活動を通じて環境へのプラスの価値を創造することで「快適環境」を次世代へとつなぐことをめざしている。
2023年度までの中期経営計画では、快適環境を追求した新たな価値の創造をめざし、今後の成長を担う注力事業として「エコ&防災事業」を推進、地球温暖化の緩和に貢献する環境配慮商品と、気候変動リスクに適応するための防災関連商品の拡充に取り組んでいる。
また、気候変動に関する事業への影響を把握し、中期経営計画における戦略の有効性や気候関連リスクと機会に対するレジリエンス向上を目的として、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が公表した複数のシナリオを参照の上、財務的影響及び事業インパクトを評価し、シナリオ分析を実施している。
●シナリオ分析
当社では気候変動の問題を経営上の重要な影響を及ぼすリスクと機会と捉え、自社の事業戦略に大きな影響を及ぼすとの認識のもと、主力事業であるシャッター及びドア事業における気候変動に伴うリスクと機会を2℃未満シナリオと4℃シナリオの2つのシナリオにて分析し、それぞれのシナリオにおける移行リスク、物理リスクそして機会を特定している。特に自社にとってインパクトが大きいと想定される要因については、財務インパクトに関する分析を実施し、財務インパクトの分析では、一定の前提のもと、2050年までの損益計算書(PL)・貸借対照表(BS)・キャッシュ・フロー計算書(CF)のシミュレーションを実施し、特定したドライバーのPL・BS・CFへの影響度とその重要性を評価している。
シナリオ分析に基づいた気候関連リスクと機会の評価結果は、影響度、発生可能性等を考慮し、事業戦略に反映している。特に影響が大きいと評価したリスクと機会、及びそれぞれの対応策の進捗状況は次の通りである。
シナリオ名想定する世界観シナリオ名想定する世界観
2℃未満シナリオ
(SSP1-2.6)
環境規制が強化され、ZEB・ZEH水準の建物が普及。省エネ性が高い商品、再エネサービスの需要が増加している。4℃シナリオ
(SSP5-8.5)
環境規制は現状のレベルを維持し、ZEB・ZEH普及は大きくは進展しない。一方、自然災害の頻発化から、防災・減災製品の需要が増加している。

事業/財務インパクトの影響度評価
大:事業戦略への影響または財務的影響が大きいことが想定される
中:事業戦略への影響または財務的影響が中程度と想定される
小:事業戦略への影響または財務的影響が小さいことが想定される
*影響:2℃(2℃未満シナリオ)、4℃(4℃シナリオ)
区分要因内容*影響対応の実施進捗状況
2℃4℃




政策・
法規制
炭素税等の負担・炭素税の導入や上昇は当社運営費の増加や調達先の価格転嫁を引き起こす可能性がある・再エネ電力への切替え
(本社BXビル、BSTC TOKIWADAI)
・小山工場、ライフイン環境防災研究所に加え姫路工場への太陽光発電システム導入
・材料重量削減、組立方法見直しによる環境配慮型スチールドア「SGD」の開発
・「購買部調達ガイドライン」の推進及び調達先116社に対する環境配慮経営の要請
・高耐食性めっき鋼板の使用による鉄骨階段「段十廊Ⅱ」の長寿命化
エネルギーミックスの変化・製造・研究開発(自社)において再エネ導入やエネルギー転換に伴い設備投資額が増加する可能性がある・消費エネルギーのポートフォリオ管理と最適化の推進
・生産性と高効率を重視した設備入れ替えの推進
技術低炭素技術への移行化・調達先の低炭素技術への移行(鉄等の製法自体の変更含む)に伴い設備投資額が増加し、調達価格のコストが増加する可能性がある・CO₂排出量の多い調達品における代替資材への転換の検討
・調達先へのアンケートを通じた情報収集




急性自然災害/異常気象の重大性・頻度増加・調達先の被災による納入遅延や物流網の分断等により発注取り消しや売上減少の可能性がある
・調達先や運送会社の被災による復旧コストの増加により調達コスト及び運送コストが増加する可能性がある
・新たな調達先及び物流網確保のための調達及び物流コストが増加する可能性がある
・安定供給を確保するための調達BCPを構築し、サプライチェーンの二重化、自社での最低限在庫(3ヶ月分の製品在庫)の確保、調達に関するガイドラインの整備、自社在庫状況の見える化を推進
・下流物流に対し「製造部門事業継続活動実施要領」に基づき自然災害を含む緊急事態発生時の道路等のインフラの状況や納品先の受け入れ態勢等の情報収集及び対応体制を構築

製品・
サービス
気候変動の緩和に貢献する環境配慮商品に対するニーズの高まり・断熱性や遮熱性の高い省エネタイプの環境配慮商品のニーズが高まることが想定される
・取引先からの製造過程における環境負荷を低減した環境配慮商品への引き合いが増加することが想定される
・電動ブラインドシャッター「マドマスターソラル」
⇒夏場の日射を遮る遮熱効果で冷房効率を向上させ、冬場は日射による熱を取り入れることで暖房効率を向上させるブラインド機能を有した住宅用窓シャッター
・環境配慮型スチールドア「SGD」
⇒材料重量の削減、組立方法の見直しにより、ドア1枚当たり35kg-CO₂の削減を実現
気候変動による影響に適応する製品に対するニーズの高まり・防災・減災性能に優れた当社製品の需要が高まり、売上の増加が想定される・浸水対策 止水マスターシリーズの拡充
⇒止水板付きシャッター、高止水性能を有するドア、簡単設置の止水板、浮力起伏式止水板、簡易型止水シート
・強風対策 ウインドブロックシリーズの拡充
⇒高耐風圧性能を有する工場・住宅向けシャッター、住宅向けHEMS連携及び気象警報通知機能付きシャッター

<分析結果・対応の実施進捗状況>気候変動は事業リスクのみならず、エコ&防災事業を推進する当社にとって企業価値を向上させる機会につながると認識している。温暖化に起因する異常気象や、自然災害の増加・甚大化による社会への影響を背景に適応ビジネスへの期待が高まっており、当社が推進する防災事業においては、さらなる需要の高まりを見込んでいる。
さらに、2022年4月に販売を開始したブラインド機能を有した住宅用の電動ブラインドシャッター「マドマスターソラル」は、使用するお客様のCO₂排出量削減対策として、また2023年4月に販売を開始した環境配慮型のスチールドア「SGD」は、製造過程及び運送におけるCO₂排出量削減対策として、気候変動の緩和に貢献する環境配慮商品である。
2023年3月に公表された最新の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第6次報告書では、蓄積したCO₂による気温上昇は避けられず、地球温暖化の脅威への世界的な対応の強化を提起していることから、今後さらに気候変動の緩和に貢献する環境配慮商品の需要が高まるものと見込んでおり、当社のエコ事業で推進する緩和ビジネスが、企業価値向上の新たな機会となることを期待している。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。