有価証券報告書-第71期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 9:14
【資料】
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【項目】
135項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、社是「お互いに誠実でたゆまず前進し、軽くて強くて使いよい工具を創り、社会に貢献しよう」、社訓「信用・誠実・協調・創造・実行」を経営理念とし、品質・価格・納期の面において、お客様の要求に最大限お応えできる製品とサービスを提供することにより、企業の継続的発展を目指すとともに、法令を遵守し、安全・環境面においても地域をはじめとする社会に貢献できる企業グループを目指してまいります。
(2) 経営戦略等
当社グループは、2013年度より本年2021年度を最終年度とする「KTCグループ長期ビジョン」を策定し、基本方針に「お客様と感動を創造し、圧倒的No.1メーカーとして進化し続ける」を掲げております。2021年度までの9年間を3フェーズに分け、3年毎の中期経営計画を実行することにより、長期ビジョンの達成を目指してまいりました。
フェーズ3となる2019年度から2021年度までの第3次中期経営計画につきましては、「工具をTOKOTON究め、TRASASでつながり、安全・安心の見える化をグローバルに展開する」を基本方針に、工具事業を核とした成長戦略を展開することで、KTCグループ長期ビジョン達成へとつなげてまいります。
最終年度である2021年度では、DXによる新たな営業スタイルの展開と関連業界の変革に応じた新製品やサービスの戦略的開発により「ヒト作業のIoT化」を推進し、KTCグループ長期ビジョン達成のうえ次期長期ビジョンへ繋げてまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、本業での収益性を示す営業利益率を重要な指標として位置づけ、長期ビジョン最終年度となる本年2021年度に営業利益率10%の達成を将来の目標とし営業基盤の拡大による企業価値の継続的拡大に努めてまいりました。しかしながら、当連結会計年度の経営成績及び当社グループを取り巻く経営環境等を踏まえ2021年度の連結業績予想を合理的に勘案した結果、営業利益率10%の目標と乖離が生じることを見込んでおります。ただし会計上の見積りへの重要な影響はないと判断しております。
(4) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に対しワクチン接種などによる防止策への期待感が広まっているものの、収束は見通せず景気の下振れリスクを警戒する状況が続くことと予想されます。
また関連業界においては、今後、社会問題解決に向けた取り組みや技術進歩に伴う多様な変革がもたらされると考えられます。たとえば当社グループの主力である自動車業界では、CASE(Connected:コネクティッド、Autonomous/Automated:自動化、Shared:シェアリング、Electric:電動化)と呼ばれる新しい領域への発展が求められているなど、自動車とその業界の在り方が大きく変わろうとしております。とくに、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた自動車のEV化は急速に展開され、業界からの需要も変化していくことと考えております。
当社グループの主力である工具事業では、「もの」を主体とする製品事業から「こと」を提案するサービス事業への領域拡大を加速化し、お客様の多様化するニーズに対応してまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、第3次中期経営計画で掲げる「安全・安心の見える化をグローバルに展開する」をもとに工具事業を核とした成長戦略を展開するため、以下のような課題を設定し経営を進めてまいります。
① TRASASシリーズによる「統合的作業管理」の実現
当社グループは、安全・安心に対する社会的要求のさらなる高まりにより統合的作業管理が進展することを見据え、「ハードウエア」「ソフトウエア」「サービス」の三要素で構成する「TRASAS次世代作業トレーサビリティシステム」を展開しております。作業履歴の自動的な「記録・管理・分析」を行う統合的作業管理を市場に投入することで、安全・安心の社会的要求に応えてまいります。これに加え、材料や構造・機構に関する研究開発への取り組みを通じ「より軽く、より強い」ことはもちろん、サスティナブルの観点を取り入れた「安全で、使う人と環境にやさしい工具」の製品化を通じ「新・工具大進化」の実現を目指してまいります。
② 3C営業とDX推進による「こと」の提供
当社グループは、国内外ともに3C(コンサルティング・コミュニケーション・カウンセリング)営業を確立することで、「お客様の様々な問題や課題解決」に主眼を置いたソリューション営業を展開しており、お客様から選ばれるベストパートナーを目指しております。
新型コロナウイルス感染症の拡大により非対面によるコミュニケーションが常態化するなか、当社グループにおきましてもデジタルを活用したインサイドセールスを主とする営業スタイルを展開し、よりスマートにより多くの顧客へソリューションを提供してまいります。
③ 「新・工具大進化」を支えるものづくりのIoT化の推進
当社グループでは、「新・工具大進化」を支えるためのものづくり革新を進めております。人とロボットそれぞれの長所を活かした協働環境の構築を目指します。例えば、単純な繰り返し作業であるハンドリングをロボットに任せ、人はロボットでの作業が困難な作業、より付加価値の高い作業へシフトすることが挙げられます。「協働型自走式ロボット」を開発し、人とロボットが協働できる独自のラインを構築することなどにより、既存ラインへの大きな変更を伴わない次世代のスマート工場化を実現します。
④ 「人財育成」と「ニューノーマル」を支えるベースづくり
当社グループでは、さまざまな変革を実現するためのベースとなる人財育成に向けての教育制度を充実してまいります。「もの」を主体とする製品事業から「こと」を提案するサービス事業へと領域を拡大するために必要な「専門性」を兼ね備えた人財の育成を強化いたします。
また、新型コロナウイルス感染症の予防に伴う「働き方の新しいスタイル」の実践が求められており、引き続き社内外会議のオンライン開催など接触機会の減少に取り組んでまいります。さらに職場でのコミュニケーション促進や業務効率の改善をねらい、新たなデジタルコミュニケーションツールを導入するなどICTを積極的に活用した働き方を展開し定着させてまいります。

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