有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、本記載は将来発生しうるすべてのリスクを必ずしも網羅したものではありません。
(1) 経済状況について
当社グループは、事業を日本、インドネシア、米国、欧州、中国、インド、ブラジル、メキシコ、ベトナムに展開しております。連結売上高に占める海外売上高の割合は、当連結会計年度においては53.7%、前連結会計年度においては52.4%となっており、日本経済だけでなく、関係会社が存在する地域における経済動向の悪化により需要が低下した場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
なかでも、米国の関税政策により、貿易摩擦による世界経済の悪化が懸念されます。当社グループの米国販売子会社は米国国外から製品を仕入れ販売していることから、追加関税の動向によっては米国販売子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、中東地域における地政学的緊張の高まりや武力衝突により、原油・天然ガスをはじめとするエネルギー資源の供給不安が強まっており、国際的な資源価格の変動幅が拡大し、物流網の混乱や海上輸送コストの上昇が発生するなど、世界経済全体に不確実性が増大しています。当社グループでは、こうした経済情勢や政治状況を継続的にモニタリングするとともに、生産体制の見直し等を含めた様々な対応策について検討しています。
(2) 販売状況について
当社グループの製品は、木材加工、金属加工、製紙・紙工等の広範囲な産業分野で使用されております。売上構成では、木材加工を中心とした住宅関連業界に対するウエイトが高い状況にありますが、金属加工における自動車関連業界に対するウエイトも高まってきております。このため、日本国内における新設住宅着工戸数の変動やグローバル市場における自動車業界の生産及び販売動向により、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) カントリーリスクについて
当社グループは、海外諸国において事業活動を行っております。これらの国において、戦争・テロ・暴動・その他の要因による社会的混乱、労働法制・労働環境の相違による労働争議の発生、法的規制、租税制度の予期せぬ変更等により当社グループの業績への影響が懸念されます。また、グループ会社間における取引価格については、日本及び相手国の移転価格税制など国際税務を順守するよう注意を払っておりますが、税務当局との見解の相違等により追加課税が発生し、当社グループ業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 為替相場の変動によるリスク
当社グループは、販売・生産などの活動をグローバルに推進しており、海外取引は今後も拡大が見込まれますが、海外取引及び外貨建資産・負債については、米ドル・ユーロなど各通貨と日本円との為替相場変動の影響を受けております。また、当社グループは海外に9社の連結子会社を有しており、当社連結財務諸表において、海外連結子会社の外貨建財務諸表金額は換算時の為替レートにより円換算されるため、同様に為替相場変動の影響を受けております。
当社グループでは、為替予約等を実施することで為替相場変動によるリスクの軽減を図っておりますが、これにより当該リスクを回避できるものではなく、為替相場が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 原材料価格の変動による影響について
当社グループの製品は、鋼材や超硬合金等を原材料として使用しておりますが、これら原材料の価格は、需給バランスや市況の変化等により変動する可能性があります。原材料価格が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、近年、中国政府によるレアメタルの輸出規制強化を背景として、当社が刃先材料として使用する超硬素材の主要原料であるタングステンの国際供給量が減少し、今年に入って輸入価格が高騰する局面が続いており、当社においてもサプライヤーからの供給制限や調達コスト上昇などの影響を受けております。当社グループでは、原材料確保のためサプライヤーの多様化を進めつつ、販売先への丁寧な説明により価格転嫁を進めておりますが、今後も急激な原材料価格高騰により、当社の製造原価及び収益に影響を及ぼすリスクがあります。
(6) 会計上の見積りについて
当社グループは、財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、金額の見直しや実際の結果と異なる場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
棚卸資産の評価
当社グループは、国内及び海外において顧客の様々な需要に対応していることから、顧客の仕様に合わせた受注生産を主としており製品の種類は多岐にわたっております。当社グループは棚卸資産の適切な管理を行っておりますが、正味売却価額と取得原価を比較して正味売却価額が取得原価を下回っている場合、また、営業循環過程から外れた滞留等の棚卸資産については規則的に帳簿価額を切り下げる評価減を実施する事としており、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 環境保護について
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル、地球温暖化防止、エネルギー等に関する様々な環境関連法令の適用を受けております。また、将来環境に関する規制や社会的要求がより厳しくなり、有害物質の除去や温室効果ガス排出削減等の責任が追加される可能性があります。当社では、ISO14001の認証を取得するなどして環境に配慮した事業活動を展開しておりますが、過去、現在及び将来の当社グループの事業活動に関して、環境に関する法的、社会的責任を負う事態が発生した場合には、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 自然災害、感染症の流行によるリスクについて
当社グループの生産拠点のうち、国内は当社の本社工場(愛知県丹羽郡大口町)1ヵ所のみであり、将来発生が予想されている東海及び東南海地震等の災害により大きな被害を受ける可能性があります。また、感染症が世界的に大流行した場合は販売及び生産活動が阻害される可能性があります。当社グループは、インドネシア、中国、ベトナムに生産拠点を設けてリスク分散を行っており、サプライチェーンへの影響に対応しておりますが、大規模な災害や世界的な感染症が発生した場合は事業活動が滞り、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 情報セキュリティリスクについて
当社グループは、取引先の情報、従業員の個人情報、経営に関する機密情報等を保管・管理しております。近年増加するサイバー攻撃に対し、情報セキュリティの重要性が高まる中、当社グループでは、取り扱う情報を事業活動の展開ならびに付加価値を創出するための重要な資産と位置づけ、情報の漏洩が生じないよう情報セキュリティに関する体制や社内教育、規程を整備し、システム停止等の事業継続リスクを低減させるよう対応しておりますが、サイバー攻撃によるインシデントが発生した場合には、損害賠償義務や社会的信用の低下により、当社グループの事業及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 地政学リスクについて
当社グループは、中東地域の地政学的リスク(紛争、航路遮断等)がさらなる悪化、長期化した場合、エネルギー価格の上昇や物流停滞を通じて、原材料コストの増加及びサプライチェーンの混乱が発生する可能性があります。その結果、当社グループの生産活動及び収益性に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 従業員の労働安全衛生に関するリスクについて
当社グループの事業活動においては、製造現場を中心に、機械設備の操作、重量物の取り扱い、化学物質の使用など、従業員の安全衛生に影響を及ぼす可能性のある業務が存在しています。これらの業務に起因する労働災害の発生は、従業員の健康被害のみならず、生産停止、補償費用の発生、社会的信用の低下など、当社グループの事業運営及び財務状況に重大な影響を及ぼすおそれがあります。
また近年、労働環境の変化や人員構成の多様化に伴い、メンタルヘルス不調を含む心理的負荷への対応が重要性を増しています。当社グループにおいても、長時間労働、職場の人間関係、業務負荷の偏在などが原因となるメンタル不全が発生した場合、従業員の離職や生産性の低下、労災認定に伴う費用負担、企業イメージの毀損などが生じる可能性があります。
当社グループでは、労働安全衛生マネジメントの強化、設備の安全対策、作業手順の標準化、定期的な安全教育の実施、ストレスチェック制度の活用、産業医・外部専門家との連携によるメンタルヘルス対策などを進めています。しかし、これらの取り組みにもかかわらず、予期せぬ労働災害やメンタルヘルス不調が発生するリスクを完全に排除することはできません。これらの事象が発生した場合には、当社グループの事業活動及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12) グローバルでの人材確保に関するリスク
当社グループの事業活動を継続的に発展させるためには、国内外の拠点において、専門性の高い技術者、研究開発人材、マネジメント人材、デジタル人材など、多様な人材を安定的に確保し、育成していくことが不可欠です。しかしながら、近年、世界的に高度人材の獲得競争が激化しており、特に日本国内においては、労働人口の減少や若年層の採用市場の逼迫により、優秀な人材の採用・定着が一層困難になっています。
また、海外拠点においても、現地の労働市場環境、報酬水準の上昇、国際的な人材流動性の高まりなどにより、必要な人材を適時に確保できないリスクが存在します。さらに、グローバルに事業を展開する当社グループにおいては、各国の労働慣行や規制の違い、文化的背景の多様性に対応しながら、従業員のエンゲージメントを維持・向上させることが求められます。これらの対応が不十分であった場合、離職率の上昇、生産性の低下、事業計画の遅延などが生じる可能性があります。
当社グループでは、採用チャネルの多様化、報酬制度の見直し、リスキリング・アップスキリングの推進、グローバル人材マネジメント体制の強化などに取り組んでいます。しかし、これらの施策を講じた場合でも、採用競争の激化や労働市場の構造的変化により、必要な人材を十分に確保できない可能性があります。その結果、当社グループの事業運営、競争力、財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。
(13) 製品・サービスの品質及び製造物責任に関するリスク
当社グループは、製造業として、製品及びサービスの品質確保を最重要課題の一つとして位置づけ、品質管理体制の強化、製造プロセスの標準化、検査工程の高度化などに取り組んでいます。しかしながら、原材料の不具合、製造工程における人的・機械的ミス、設計上の不備、外部委託先の品質管理不良などにより、製品の品質問題が発生する可能性を完全に排除することはできません。
万が一、重大な品質不良や欠陥が発生した場合には、製品の回収、修理・交換対応、顧客への補償費用の発生に加え、取引先からの信用失墜、ブランド価値の毀損など、当社グループの事業運営及び財務状況に重大な影響を及ぼすおそれがあります。
また、当社グループが提供する製品・サービスに起因して、利用者や第三者に身体・財産上の損害が生じた場合、製造物責任法(PL法)等に基づく損害賠償請求を受ける可能性があります。特に、グローバルに事業を展開する当社グループにおいては、各国・地域の法規制や訴訟環境の違いにより、予期せぬ高額の賠償責任や訴訟費用が発生するリスクも存在します。
当社グループでは、品質マネジメントシステムの運用、サプライヤー監査の強化、トレーサビリティの向上、製品安全に関する社内教育の徹底などを進めています。しかし、これらの取り組みにもかかわらず、品質問題や製造物責任に関する事象が発生した場合には、当社グループの業績、財務状況および社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、本記載は将来発生しうるすべてのリスクを必ずしも網羅したものではありません。
(1) 経済状況について
当社グループは、事業を日本、インドネシア、米国、欧州、中国、インド、ブラジル、メキシコ、ベトナムに展開しております。連結売上高に占める海外売上高の割合は、当連結会計年度においては53.7%、前連結会計年度においては52.4%となっており、日本経済だけでなく、関係会社が存在する地域における経済動向の悪化により需要が低下した場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
なかでも、米国の関税政策により、貿易摩擦による世界経済の悪化が懸念されます。当社グループの米国販売子会社は米国国外から製品を仕入れ販売していることから、追加関税の動向によっては米国販売子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、中東地域における地政学的緊張の高まりや武力衝突により、原油・天然ガスをはじめとするエネルギー資源の供給不安が強まっており、国際的な資源価格の変動幅が拡大し、物流網の混乱や海上輸送コストの上昇が発生するなど、世界経済全体に不確実性が増大しています。当社グループでは、こうした経済情勢や政治状況を継続的にモニタリングするとともに、生産体制の見直し等を含めた様々な対応策について検討しています。
(2) 販売状況について
当社グループの製品は、木材加工、金属加工、製紙・紙工等の広範囲な産業分野で使用されております。売上構成では、木材加工を中心とした住宅関連業界に対するウエイトが高い状況にありますが、金属加工における自動車関連業界に対するウエイトも高まってきております。このため、日本国内における新設住宅着工戸数の変動やグローバル市場における自動車業界の生産及び販売動向により、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) カントリーリスクについて
当社グループは、海外諸国において事業活動を行っております。これらの国において、戦争・テロ・暴動・その他の要因による社会的混乱、労働法制・労働環境の相違による労働争議の発生、法的規制、租税制度の予期せぬ変更等により当社グループの業績への影響が懸念されます。また、グループ会社間における取引価格については、日本及び相手国の移転価格税制など国際税務を順守するよう注意を払っておりますが、税務当局との見解の相違等により追加課税が発生し、当社グループ業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 為替相場の変動によるリスク
当社グループは、販売・生産などの活動をグローバルに推進しており、海外取引は今後も拡大が見込まれますが、海外取引及び外貨建資産・負債については、米ドル・ユーロなど各通貨と日本円との為替相場変動の影響を受けております。また、当社グループは海外に9社の連結子会社を有しており、当社連結財務諸表において、海外連結子会社の外貨建財務諸表金額は換算時の為替レートにより円換算されるため、同様に為替相場変動の影響を受けております。
当社グループでは、為替予約等を実施することで為替相場変動によるリスクの軽減を図っておりますが、これにより当該リスクを回避できるものではなく、為替相場が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 原材料価格の変動による影響について
当社グループの製品は、鋼材や超硬合金等を原材料として使用しておりますが、これら原材料の価格は、需給バランスや市況の変化等により変動する可能性があります。原材料価格が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、近年、中国政府によるレアメタルの輸出規制強化を背景として、当社が刃先材料として使用する超硬素材の主要原料であるタングステンの国際供給量が減少し、今年に入って輸入価格が高騰する局面が続いており、当社においてもサプライヤーからの供給制限や調達コスト上昇などの影響を受けております。当社グループでは、原材料確保のためサプライヤーの多様化を進めつつ、販売先への丁寧な説明により価格転嫁を進めておりますが、今後も急激な原材料価格高騰により、当社の製造原価及び収益に影響を及ぼすリスクがあります。
(6) 会計上の見積りについて
当社グループは、財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、金額の見直しや実際の結果と異なる場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
棚卸資産の評価
当社グループは、国内及び海外において顧客の様々な需要に対応していることから、顧客の仕様に合わせた受注生産を主としており製品の種類は多岐にわたっております。当社グループは棚卸資産の適切な管理を行っておりますが、正味売却価額と取得原価を比較して正味売却価額が取得原価を下回っている場合、また、営業循環過程から外れた滞留等の棚卸資産については規則的に帳簿価額を切り下げる評価減を実施する事としており、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 環境保護について
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル、地球温暖化防止、エネルギー等に関する様々な環境関連法令の適用を受けております。また、将来環境に関する規制や社会的要求がより厳しくなり、有害物質の除去や温室効果ガス排出削減等の責任が追加される可能性があります。当社では、ISO14001の認証を取得するなどして環境に配慮した事業活動を展開しておりますが、過去、現在及び将来の当社グループの事業活動に関して、環境に関する法的、社会的責任を負う事態が発生した場合には、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 自然災害、感染症の流行によるリスクについて
当社グループの生産拠点のうち、国内は当社の本社工場(愛知県丹羽郡大口町)1ヵ所のみであり、将来発生が予想されている東海及び東南海地震等の災害により大きな被害を受ける可能性があります。また、感染症が世界的に大流行した場合は販売及び生産活動が阻害される可能性があります。当社グループは、インドネシア、中国、ベトナムに生産拠点を設けてリスク分散を行っており、サプライチェーンへの影響に対応しておりますが、大規模な災害や世界的な感染症が発生した場合は事業活動が滞り、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 情報セキュリティリスクについて
当社グループは、取引先の情報、従業員の個人情報、経営に関する機密情報等を保管・管理しております。近年増加するサイバー攻撃に対し、情報セキュリティの重要性が高まる中、当社グループでは、取り扱う情報を事業活動の展開ならびに付加価値を創出するための重要な資産と位置づけ、情報の漏洩が生じないよう情報セキュリティに関する体制や社内教育、規程を整備し、システム停止等の事業継続リスクを低減させるよう対応しておりますが、サイバー攻撃によるインシデントが発生した場合には、損害賠償義務や社会的信用の低下により、当社グループの事業及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 地政学リスクについて
当社グループは、中東地域の地政学的リスク(紛争、航路遮断等)がさらなる悪化、長期化した場合、エネルギー価格の上昇や物流停滞を通じて、原材料コストの増加及びサプライチェーンの混乱が発生する可能性があります。その結果、当社グループの生産活動及び収益性に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 従業員の労働安全衛生に関するリスクについて
当社グループの事業活動においては、製造現場を中心に、機械設備の操作、重量物の取り扱い、化学物質の使用など、従業員の安全衛生に影響を及ぼす可能性のある業務が存在しています。これらの業務に起因する労働災害の発生は、従業員の健康被害のみならず、生産停止、補償費用の発生、社会的信用の低下など、当社グループの事業運営及び財務状況に重大な影響を及ぼすおそれがあります。
また近年、労働環境の変化や人員構成の多様化に伴い、メンタルヘルス不調を含む心理的負荷への対応が重要性を増しています。当社グループにおいても、長時間労働、職場の人間関係、業務負荷の偏在などが原因となるメンタル不全が発生した場合、従業員の離職や生産性の低下、労災認定に伴う費用負担、企業イメージの毀損などが生じる可能性があります。
当社グループでは、労働安全衛生マネジメントの強化、設備の安全対策、作業手順の標準化、定期的な安全教育の実施、ストレスチェック制度の活用、産業医・外部専門家との連携によるメンタルヘルス対策などを進めています。しかし、これらの取り組みにもかかわらず、予期せぬ労働災害やメンタルヘルス不調が発生するリスクを完全に排除することはできません。これらの事象が発生した場合には、当社グループの事業活動及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12) グローバルでの人材確保に関するリスク
当社グループの事業活動を継続的に発展させるためには、国内外の拠点において、専門性の高い技術者、研究開発人材、マネジメント人材、デジタル人材など、多様な人材を安定的に確保し、育成していくことが不可欠です。しかしながら、近年、世界的に高度人材の獲得競争が激化しており、特に日本国内においては、労働人口の減少や若年層の採用市場の逼迫により、優秀な人材の採用・定着が一層困難になっています。
また、海外拠点においても、現地の労働市場環境、報酬水準の上昇、国際的な人材流動性の高まりなどにより、必要な人材を適時に確保できないリスクが存在します。さらに、グローバルに事業を展開する当社グループにおいては、各国の労働慣行や規制の違い、文化的背景の多様性に対応しながら、従業員のエンゲージメントを維持・向上させることが求められます。これらの対応が不十分であった場合、離職率の上昇、生産性の低下、事業計画の遅延などが生じる可能性があります。
当社グループでは、採用チャネルの多様化、報酬制度の見直し、リスキリング・アップスキリングの推進、グローバル人材マネジメント体制の強化などに取り組んでいます。しかし、これらの施策を講じた場合でも、採用競争の激化や労働市場の構造的変化により、必要な人材を十分に確保できない可能性があります。その結果、当社グループの事業運営、競争力、財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。
(13) 製品・サービスの品質及び製造物責任に関するリスク
当社グループは、製造業として、製品及びサービスの品質確保を最重要課題の一つとして位置づけ、品質管理体制の強化、製造プロセスの標準化、検査工程の高度化などに取り組んでいます。しかしながら、原材料の不具合、製造工程における人的・機械的ミス、設計上の不備、外部委託先の品質管理不良などにより、製品の品質問題が発生する可能性を完全に排除することはできません。
万が一、重大な品質不良や欠陥が発生した場合には、製品の回収、修理・交換対応、顧客への補償費用の発生に加え、取引先からの信用失墜、ブランド価値の毀損など、当社グループの事業運営及び財務状況に重大な影響を及ぼすおそれがあります。
また、当社グループが提供する製品・サービスに起因して、利用者や第三者に身体・財産上の損害が生じた場合、製造物責任法(PL法)等に基づく損害賠償請求を受ける可能性があります。特に、グローバルに事業を展開する当社グループにおいては、各国・地域の法規制や訴訟環境の違いにより、予期せぬ高額の賠償責任や訴訟費用が発生するリスクも存在します。
当社グループでは、品質マネジメントシステムの運用、サプライヤー監査の強化、トレーサビリティの向上、製品安全に関する社内教育の徹底などを進めています。しかし、これらの取り組みにもかかわらず、品質問題や製造物責任に関する事象が発生した場合には、当社グループの業績、財務状況および社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。