有価証券報告書-第110期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 企業理念
当社グループは1933年に「加藤発條製作所」として創業し、自動車や電気通信向けの精密金属ばねの生産からスタートしました。1969年には樹脂製の自動車用ファスナー類の開発・製造に事業拡大、1990年代には医療機器分野に進出する等、金属と樹脂の両方に精通した独自の製品開発と製造技術を強みに、新たな製品開発と販路拡大により成長を続け、広く産業や社会に貢献してまいりました。
当社グループがこの先も持続的に成長・発展していくため、創業90周年を機に新しい企業理念「パイオラックス ウェイ」を策定しました。これまで金属や樹脂をはじめ、あらゆる素材の「弾性(Elasticity)」を追求した製品の開発・販売を行ってきましたが、それに加えて人や社会、サステナビリティなどさまざまな可能性を追求し、新しい価値を創造することで、すべてのステークホルダーの期待に応えるとともに飛躍を目指してまいります。当社が長年培ってきたコアコンピテンスである技術の力で、人・モノ・社会をつなぎ、より豊かで安全快適な未来を実現することを経営の基本方針としております。
<パイオラックスグループ企業理念「パイオラックス ウェイ」>[パーパス]人と社会を技術でつなぎ、心弾む未来を実現する
[ビジョン]新しい価値の創造 -弾性を創造するパイオニアからその先へ-
[バリュー]1.パイオニアを志し、挑戦と変化を続ける
2.最良を目指し、熱意と信頼を以て協調する
3.創造性を尊び、自由にしなやかに発想する
<社是>至誠・協力・奉仕
(2) 経営環境
世界経済はインフレ基調、地政学リスクの高まり、各国における金融政策・通商政策の動向等を背景に不確実性が増しております。特に、中東情勢の緊迫化に伴う原油・エネルギー価格の高騰や、米国の追加関税の動きなど、当社グループの事業活動に影響を及ぼし得る外部要因が複合的に存在しており、引き続き注視が必要な状況にあります。
このような環境下、当社の主要な取引先である自動車業界においては、市場環境及び技術動向の変化により自動車メーカー各社がEV戦略を見直す動きが顕著になってきており、サプライヤーに求められる要件も変化が見られるものの、依然として高い技術力や品質、コスト競争力が求められる状況にあります。
(3) 経営方針
当社グループは、中期経営計画(2025~2027年度)に基づき、足元の厳しい事業環境を踏まえ、「自動車生
産台数だけに頼らない経営推進」という方針を掲げ、需要変動下でも安定的に収益を確保できる組織構造への転換を最優先課題として位置付け、取り組みを進めております。
(4)対処すべき課題
1.事業戦略
①商品戦略
当社の強みである金属・樹脂の高度な複合成形技術を活かし、市場ニーズを的確に捉えた高付加価値品を創出します。注力商品のADAS(先進運転支援システム)関連部品やバスバーに加えて、既存の商品及び技術特性を活かし、より幅広い領域に目線を広げ、新たな商品をスピーディに開発、提供していくことで、お客様の信頼感を高め、シェア拡大を目指していきます。
②地域・顧客戦略
北米、中国、インドの3つを重点地域とし、日系に加えて海外自動車メーカーへの拡販を念頭に、それぞれの市場や環境に即した施策を実施することで収益拡大を目指します。
北米では、米国Big3への拡販体制を強化するとともに、米国の追加関税政策等の動向を見極めながら、生産再配置の検討を進めていきます。
中国では、中華系メーカーへの一層の拡販に注力します。設計開発から生産、販売に至るまでを現地で完結できる体制整備を進め、現地のスピードに追従するとともに、現地材採用等による原価低減と高付加価値品による差別化により、競争力を高めていきます。
インドは将来的な高い成長が期待される重要な地域です。当社は、市場の拡大を取り込むため、同地域への投資を積極的に進めていきます。現在プネ地区に第2工場建設を進めており、生産能力の増強による更なる事業規模の拡大を目指していきます。
③収益構造改革
中期経営計画の3ヶ年において「収益構造改革」による売上の伸長と収益構造の改善を両輪で推し進め、持続的な成長に向けた事業基盤の整備にスピード感をもって取り組みます。主要な方策として、製造現場に留まらず間接部門を含めた全社的な生産性向上を目指します。開発・生産準備・量産に至る一連の業務プロセスの見直しと標準化、部門横断での連携強化、適正なリソース配分により収益力改善を進めます。
2.医療機器事業の展開
当社グループでは、自動車部品の開発で培った金属加工技術を活かして、医療機器事業を展開しております。パイオラックス メディカル デバイスでは患者の体に対する負担の少ない低侵襲治療を目指しており、国内外の市場ニーズを捉えた商品の開発・製造・販売を通じて事業拡大を図っております。
3.サステナビリティに関する取組
当社グループは、「人と社会を技術でつなぎ、心弾む未来を実現する」というパーパスに基づき、心弾む未来の実現に向けて全てのステークホルダーと協力することで、持続可能な社会に貢献していきます。
当社グループでは、「PIOLAX ESG Vision 2030」のもと、サステナビリティにおける重点方策を定めて活動しています。「環境」では、2050年カーボンニュートラルの達成に向け、2030年にCO₂排出量46%削減(2019年比)を目標にロードマップに基づく施策を着実に実行しています。「社会」は、当社では、社員は会社の重要な経営資源であり、大切な財産であると考え、「人材」ではなく「人財」と表現しています。多様な人財が安心して活躍できる職場づくりを推進します。「ガバナンス」は、取締役会の実効性向上等を通じた経営のモニタリング機能強化によりステークホルダーの信頼向上に努めていきます。
4.資本政策の見直し
当社グループでは、資本効率を改善し、企業価値を向上させるために2024年11月に資本政策を大幅に見直しました。2025年3月期~2027年3月期の3ヵ年における主な取り組みは以下の3件です。
1.3年間累計で自己株式取得300億円
2.3年間の1株当たり年間配当金92円以上、連結配当性向100%の継続
3.㈱佐賀鉄工所との業務提携基本契約変更
今後も資本効率を意識した経営を実践してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 企業理念
当社グループは1933年に「加藤発條製作所」として創業し、自動車や電気通信向けの精密金属ばねの生産からスタートしました。1969年には樹脂製の自動車用ファスナー類の開発・製造に事業拡大、1990年代には医療機器分野に進出する等、金属と樹脂の両方に精通した独自の製品開発と製造技術を強みに、新たな製品開発と販路拡大により成長を続け、広く産業や社会に貢献してまいりました。
当社グループがこの先も持続的に成長・発展していくため、創業90周年を機に新しい企業理念「パイオラックス ウェイ」を策定しました。これまで金属や樹脂をはじめ、あらゆる素材の「弾性(Elasticity)」を追求した製品の開発・販売を行ってきましたが、それに加えて人や社会、サステナビリティなどさまざまな可能性を追求し、新しい価値を創造することで、すべてのステークホルダーの期待に応えるとともに飛躍を目指してまいります。当社が長年培ってきたコアコンピテンスである技術の力で、人・モノ・社会をつなぎ、より豊かで安全快適な未来を実現することを経営の基本方針としております。
<パイオラックスグループ企業理念「パイオラックス ウェイ」>[パーパス]人と社会を技術でつなぎ、心弾む未来を実現する
[ビジョン]新しい価値の創造 -弾性を創造するパイオニアからその先へ-
[バリュー]1.パイオニアを志し、挑戦と変化を続ける
2.最良を目指し、熱意と信頼を以て協調する
3.創造性を尊び、自由にしなやかに発想する
<社是>至誠・協力・奉仕
(2) 経営環境
世界経済はインフレ基調、地政学リスクの高まり、各国における金融政策・通商政策の動向等を背景に不確実性が増しております。特に、中東情勢の緊迫化に伴う原油・エネルギー価格の高騰や、米国の追加関税の動きなど、当社グループの事業活動に影響を及ぼし得る外部要因が複合的に存在しており、引き続き注視が必要な状況にあります。
このような環境下、当社の主要な取引先である自動車業界においては、市場環境及び技術動向の変化により自動車メーカー各社がEV戦略を見直す動きが顕著になってきており、サプライヤーに求められる要件も変化が見られるものの、依然として高い技術力や品質、コスト競争力が求められる状況にあります。
(3) 経営方針
当社グループは、中期経営計画(2025~2027年度)に基づき、足元の厳しい事業環境を踏まえ、「自動車生
産台数だけに頼らない経営推進」という方針を掲げ、需要変動下でも安定的に収益を確保できる組織構造への転換を最優先課題として位置付け、取り組みを進めております。
(4)対処すべき課題
1.事業戦略
①商品戦略
当社の強みである金属・樹脂の高度な複合成形技術を活かし、市場ニーズを的確に捉えた高付加価値品を創出します。注力商品のADAS(先進運転支援システム)関連部品やバスバーに加えて、既存の商品及び技術特性を活かし、より幅広い領域に目線を広げ、新たな商品をスピーディに開発、提供していくことで、お客様の信頼感を高め、シェア拡大を目指していきます。
②地域・顧客戦略
北米、中国、インドの3つを重点地域とし、日系に加えて海外自動車メーカーへの拡販を念頭に、それぞれの市場や環境に即した施策を実施することで収益拡大を目指します。
北米では、米国Big3への拡販体制を強化するとともに、米国の追加関税政策等の動向を見極めながら、生産再配置の検討を進めていきます。
中国では、中華系メーカーへの一層の拡販に注力します。設計開発から生産、販売に至るまでを現地で完結できる体制整備を進め、現地のスピードに追従するとともに、現地材採用等による原価低減と高付加価値品による差別化により、競争力を高めていきます。
インドは将来的な高い成長が期待される重要な地域です。当社は、市場の拡大を取り込むため、同地域への投資を積極的に進めていきます。現在プネ地区に第2工場建設を進めており、生産能力の増強による更なる事業規模の拡大を目指していきます。
③収益構造改革
中期経営計画の3ヶ年において「収益構造改革」による売上の伸長と収益構造の改善を両輪で推し進め、持続的な成長に向けた事業基盤の整備にスピード感をもって取り組みます。主要な方策として、製造現場に留まらず間接部門を含めた全社的な生産性向上を目指します。開発・生産準備・量産に至る一連の業務プロセスの見直しと標準化、部門横断での連携強化、適正なリソース配分により収益力改善を進めます。
2.医療機器事業の展開
当社グループでは、自動車部品の開発で培った金属加工技術を活かして、医療機器事業を展開しております。パイオラックス メディカル デバイスでは患者の体に対する負担の少ない低侵襲治療を目指しており、国内外の市場ニーズを捉えた商品の開発・製造・販売を通じて事業拡大を図っております。
3.サステナビリティに関する取組
当社グループは、「人と社会を技術でつなぎ、心弾む未来を実現する」というパーパスに基づき、心弾む未来の実現に向けて全てのステークホルダーと協力することで、持続可能な社会に貢献していきます。
当社グループでは、「PIOLAX ESG Vision 2030」のもと、サステナビリティにおける重点方策を定めて活動しています。「環境」では、2050年カーボンニュートラルの達成に向け、2030年にCO₂排出量46%削減(2019年比)を目標にロードマップに基づく施策を着実に実行しています。「社会」は、当社では、社員は会社の重要な経営資源であり、大切な財産であると考え、「人材」ではなく「人財」と表現しています。多様な人財が安心して活躍できる職場づくりを推進します。「ガバナンス」は、取締役会の実効性向上等を通じた経営のモニタリング機能強化によりステークホルダーの信頼向上に努めていきます。
4.資本政策の見直し
当社グループでは、資本効率を改善し、企業価値を向上させるために2024年11月に資本政策を大幅に見直しました。2025年3月期~2027年3月期の3ヵ年における主な取り組みは以下の3件です。
1.3年間累計で自己株式取得300億円
2.3年間の1株当たり年間配当金92円以上、連結配当性向100%の継続
3.㈱佐賀鉄工所との業務提携基本契約変更
今後も資本効率を意識した経営を実践してまいります。