有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 9:37
【資料】
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【項目】
159項目
当社グループは、気候変動に伴う自然環境の変化や資源の枯渇等は、取り組むべき重要な社会課題と捉えており、長期間にわたり当社グループの事業活動に大きな影響を与えると考えております。当社グループは、2023年3月にTCFD(※1)提言への賛同を表明するとともにTCFDコンソーシアムへ加盟し、気候関連情報開示の充実や将来の気候変動が事業活動に与えるリスクと機会、事業への影響の把握及び課題解決に向けた取組を推進しております。
また、経済産業省が主導する「GXリーグ」へ2024年度より参画しております。「GXリーグ」参画企業は、世界全体でのカーボンニュートラルの実現に向けて、自らがカーボンニュートラルの実現に取り組むとともに、様々なステークホルダーと協働しながら、変革に向けた取組を先導する役割が求められます。当社グループは、環境に配慮した製品・サービスを提供するとともに、当社グループの事業活動において、温室効果ガス排出量・廃棄物の削減など地球環境保全に取り組んでまいります。
※1 TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)とは、G20の要請を受け、金融安定理事会(FSB)が2015年に設立。Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略。

イ 戦略
当社グループは、将来の気候変動が事業活動に与えるリスクと機会、事業への影響を把握するため、TCFDが推奨するシナリオ分析を実施し、気候変動に関するリスクを移行リスク・物理的リスクの2つのカテゴリーに分類して、事業活動に重要な影響を及ぼす可能性がある主要なリスク項目を特定しております。
なお、当社グループでは、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)等のシナリオを参考に、パリ協定の目標である「2℃未満」と、CO2排出量削減が不十分な「4℃」の2つのシナリオを想定し、それぞれのシナリオにおいて気候変動がもたらすリスク及び機会、事業への影響等について分析を行っております。
当社グループのリスク・機会と対応
区分種類想定される気候変動関連
リスク・機会
時間軸影響度当社グループの対応
2℃
未満
4℃
リスク移行政策・
法規制
排出規制強化やカーボンプライシング導入によるエネルギーコスト増加中期・CO2排出量削減ロードマップ(Scope1・2・3)に基づく削減取組推進
化石燃料使用製品・設備の販売制限長期・[基本戦略1]脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築
市場化石燃料製品・燃焼機器市場縮小による売上減少短期・[基本戦略1]脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築
CO2削減要請強化による高炭素製品・排出量の多い工場の追加コスト・取引停止リスクの増加中期・CO2排出量削減ロードマップ(Scope1・2・3)に基づく削減取組推進
エネルギー・原材料調達コスト高騰による競争力・収益性低下短期・調達先への働きかけなど、原価低減に向けた取組強化
技術新基準や脱炭素化対応への対応遅れによる市場シェア・業績悪化短期・[基本戦略1]脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築
評判脱炭素対応不足によるブランド価値低下、売上減及び人材獲得難中期・[基本戦略1]脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築
・CO2排出量削減ロードマップ(Scope1・2・3)に基づく削減取組推進
・TCFD提言に基づく適宜情報開示
環境対応・ESGへの取り組み不足による資金流出や株価下落中期
物理的急性異常気象や自然災害の激甚化によるサプライチェーンの寸断中期・第2[事業の状況]3[事業等のリスク](3)災害等に関するリスクに記載
慢性平均気温上昇による従業員の熱中症患者数増加長期・労働安全衛生法(製造、物流現場での熱中症対策)の徹底
機会製品・
サービス
環境配慮型・省エネ製品需要の拡大短期・[基本戦略1]脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築
気温上昇による高温対策製品や冷房関連サービス需要の拡大短期・エアコン事業、[事業戦略2.1]アウトドアの領域拡大
防災用品としてレジリエンス性が高い製品の需要増加短期・[基本戦略1]脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築
・[事業戦略2.1]アウトドアの領域拡大
市場海外市場における省エネ・脱炭素製品や高レジリエンス製品の市場拡大中期・[重点施策]海外市場の探索
資源
効率化
デジタル技術やAIの普及拡大による製造・物流の自動化と生産品質管理の高度化短期・省エネルギー、生産効率向上施策の推進
エネルギ
ー源
多様な脱炭素電源(再生可能エネルギーなど)普及拡大による電化推進中期・[基本戦略1]脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築
バイオ・合成燃料対応と関連機器分野への参入機会の拡大長期・[事業戦略1.3]新たな要素技術・新エネルギーのR&D


なお、気候変動に関するリスク及び機会に対処するための主な取組は、以下のとおりであります。
a. CO2排出量・エネルギー使用量の削減
2050年度温室効果ガス排出量ネットゼロを目指した「CO2排出量削減ロードマップ」を策定し、新潟県内8工場において、LED電球への切替えや高効率生産設備への更新、生産工程見直しによる生産設備の電気・ガス使用量の削減など積極的な省エネ活動を推進しております。また、当社においては2024年12月1日より本社社屋で使用する電力の年間相当分を水力発電所由来のCO2フリー電力に切り替えました。これにより、本社社屋の電力使用に伴い発生するCO2排出量が実質ゼロとなります。
b. 環境配慮型省エネ製品の需要増加への対応
第10次中期経営計画基本戦略1「脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築」のもと、エコキュートやエアコンをはじめとしたヒートポンプ式冷暖房機器など、暮らしの基盤となる暖房・空調・給湯においてCO2排出量削減に寄与する事業の拡大を推進しております。
・エコキュートなどヒートポンプ機器の生産設備増強
・ヒートポンプ式温水暖房機「コロナエコ暖システム6.0」を発売
・代替燃料の一つとして期待されている水素や次世代燃料などの燃焼技術確立に向けた先行研究
c. 非常時におけるレジリエンス性が高い製品の需要増加への対応
当社グループは、非常時でも日常生活を維持できるようにすることは住宅設備機器メーカーの使命であると考えております。平時も有事も健康的な生活を継続できる高いレジリエンス性を持つ機器を提供し、安心な社会へ貢献してまいります。
・エコキュート:停電時や断水時でも使用できる機能や災害警報発令時のタンク湯増し・給水機能の搭載
・石油燃焼機器:有事の際にポータブル電源で運転できる石油ファンヒーターや石油給湯機の発売
加えて当社グループは、2℃未満シナリオ及び4℃シナリオのいずれのシナリオ下においても、中長期視点からレジリエンス性の高い戦略を強化してまいります。そのため、「2026ビジョン」や中期経営計画において、リスクに対しては適切な対応策を策定する一方、機会に対しては市場環境等の変化を見据えた積極的な対応を推進するなど、新たな成長機会の獲得を目指してまいります。

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