有価証券報告書-第58期(平成30年3月1日-平成31年2月28日)

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2019/05/27 15:36
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(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとお
りであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が底堅く推移するなど、緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、相次ぐ自然災害や米中貿易摩擦などの影響により、依然として景気の先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当連結累計期間における当社グループを取り巻く業界動向は、航空宇宙関連、環境・エネルギー関連及び機械設備関連が、前期に比べ好調に推移いたしました。
このような状況の中、当社グループは、得意先への取引深耕に努め、また、経費の見直しや生産効率の向上のための業務改善を実施し、競争力の強化のための経営の効率化に取り組み、利益創出に向けた対策を全力で実行いたしました。
その結果、当連結会計年度における業績は、売上高は11,686百万円(前年同期比9.7%増)の増収となりました。利益につきましては、航空機エンジン部品及び産業用ガスタービン関連部品の増収に加え、成田事業所の爆発火災事故に伴う代替生産による原価高が解消されたことなどから、営業利益は955百万円(同145.6%増)、経常利益は1,030百万円(同119.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は709百万円(同100.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績の概況は、次のとおりであります。
なお、各セグメントの営業利益は、各セグメントに配賦することが困難な本社管理部門に係る営業費用等を控除する前のものであります。
①放電加工・表面処理
放電加工・表面処理は、航空宇宙関連の圧縮機・燃焼器部品、環境・エネルギー関連の産業用ガスタービン部品加工などの売上高が増加したことにより、放電加工・表面処理全体では前年同期と比べ増収となりました。営業利益は、増収に加え、成田事業所の爆発火災事故に伴う代替生産による原価高が解消されたことなどから、前年同期と比べ増益となりました。
その結果、売上高は5,531百万円(前年同期比17.5%増)、営業利益は374百万円(前年同期は153百万円の損失)となりました。
②金型
金型は、住宅関連のアルミ押出用金型及び樹脂押出用金型の売上高が減少いたしましたが、自動車排気ガス浄化用のセラミックスハニカム押出用金型の売上高が増加したことにより、金型全体では前年同期と比べ増収となりました。営業利益は、自動車排気ガス浄化用のセラミックスハニカム押出用金型の売上高が増加したことなどにより、前年同期と比べ増益となりました。
その結果、売上高は4,289百万円(前年同期比5.5%増)、営業利益は1,193百万円(同13.5%増)となりました。
③機械装置等
機械装置等は、前期から続く自動車部品の減産の影響により交通輸送関連のプレス部品加工の売上高が減少いたしましたが、デジタルサーボプレス機などの売上高が増加したことにより、機械装置等全体では前年同期並みに推移いたしました。営業利益は、デジタルサーボプレス機の売上高が増加したことなどにより、前年同期と比べ増益となりました。
その結果、売上高は1,866百万円(同0.7%減)、営業利益は277百万円(同2.4%増)となりました。
(2) 財政状態に関する分析
財政状態は次のとおりであります。
当連結会計年度末の資産合計は15,212百万円となり、前連結会計年度末に比べ235百万円増加しました。その主な要因は、現金及び預金の増加117百万円、受取手形及び売掛金の増加95百万円、電子記録債権の増加164百万円、仕掛品の増加137百万円、建物及び構築物の減少139百万円、機械装置及び運搬具の減少181百万円によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は7,528百万円となり、前連結会計年度末に比べ248百万円減少しました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加201百万円、未払法人税等の増加210百万円、短期借入金の減少150百万円、長期借入金の減少572百万円、リース債務の減少60百万円、退職給付に係る負債の増加145百万円によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は7,683百万円となり、前連結会計年度末に比べ483百万円増加しました。その主な要因は、利益剰余金の増加600百万円、その他有価証券評価差額金の減少27百万円、退職給付に係る調整累計額の減少87百万円によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ117百万円増加し、885百万円となりました。その主な内訳は営業活動による資金の増加1,656百万円、投資活動による資金の減少568百万円、財務活動による資金の減少970百万円であり、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、1,656百万円(前連結会計年度は1,475百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,018百万円、減価償却費892百万円、売上債権の増加258百万円、たな卸資産の増加172百万円、仕入債務の増加201百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、568百万円(前連結会計年度は635百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出589百万円、前年度における投資有価証券の売却による収入50百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、970百万円(前連結会計年度は627百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の減少額(純額)100百万円、長期借入金の減少額622百万円、リース債務の返済額139百万円、配当金の支払額108百万円によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
2017年2月期2018年2月期2019年2月期
自己資本比率45.9%48.150.5%
時価ベースの自己資本比率50.3%72.5%60.1%
キャッシュ・フロー対有利子
負債比率
4.92.72.0
インタレスト・カバレッジ・
レシオ
23.140.348.4

自己資本比率=自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー÷利払い
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
(注)2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
(注)3.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
放電加工・表面処理5,733,209121.1
金型4,297,299107.0
機械装置等1,863,43296.9
合計11,893,941111.5

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
放電加工・表面処理5,909,466127.2800,517189.5
金型4,223,813101.1938,21393.5
機械装置等2,131,401105.0810,738148.6
合計12,264,680113.02,549,470129.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
放電加工・表面処理5,531,319117.5
金型4,289,373105.5
機械装置等1,866,12499.3
合計11,686,817109.7

(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 最近2連結会計年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年3月1日
至 2018年2月28日)
当連結会計年度
(自 2018年3月1日
至 2019年2月28日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
三菱重工グループ2,577,82824.22,420,90520.7
日本碍子グループ1,978,25618.62,323,75519.9
LIXILグループ990,3699.3966,4718.3

3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりであります。
なお、本項に記載した将来や想定に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。将来や想定に関する事項には、不確実性を内包しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な見積りや仮定を行う必要があります。会計方針を適用するにあたり、重要な判断を要し、財政状態及び経営成績に影響を与える項目は下記のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合には、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上いたします。
② 退職給付費用及び退職給付債務
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産見込額に基づき計上しております。
退職給付費用は、割引率、昇給率及び期待運用収益率等のさまざまな仮定によって算出しております。割引率及び期待運用収益率は、金利の変動を含む現在の市場動向などを考慮して決定しております。昇給率の見積りは、実績及び直近の見通しを反映しております。
当社グループは、退職給付債務に関する会計上の見積りを「重要な会計上の見積り」と認識しております。それは仮定の変化が、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるためであります。仮定の変化による実際の退職給付債務の差額は将来の期間にわたって償却されます。現在使用している仮定は妥当であると考えておりますが、仮定の変化により退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績等
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ9.7%増の11,686百万円となりました。これは主に航空宇宙関連の圧縮機・燃焼器部品、環境・エネルギー関連の産業用ガスタービン部品加工などの売上が増加したことによりますが、自動車排気ガス浄化用のセラミックスハニカム押出用金型の売上高増もこれに寄与しました。
(営業費用及び営業利益)
売上原価及び販売費及び一般管理費を合計した営業費用は、前連結会計年度に比べ4.5%増の10,731百万円となりました。売上高は上述のとおり前連結会計年度比9.7%の増収となりましたが、成田事業所の爆発火災事故に伴う代替生産による原価高が解消されたことなどから、営業費用は4.5%増に留まりました。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ145.6%増の955百万円となりました。
なお、セグメント別の当連結会計年度の経営成績等は(経営成績等の状況の概要)(1)経営成績の状況に記載のとおりです。
(営業外損益)
営業外収益は122百万円(同7.3%減)、営業外費用は47百万円(同7.2%減)となっております。営業外収益減少の主な要因は、持分法による投資利益が減少したことによるものです。営業外費用減少の主な要因は、賃貸費用が減少したことによるものです。
(特別損益)
特別利益は0百万円(同98.8%減)、特別損失は11百万円(同70.3%減)となっております。特別利益減少の主な要因は、前連結会計年度に投資有価証券売却益を計上したこと、及び保険金の受領により保険金収入を計上したことによるものです。特別損失減少の主な要因は前連結会計年度に火災事故損失を計上したことによるものであります。
(税金費用及び親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額を合計した税金費用は、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ増益となったため、309百万円(同140.8%増)となりました。
以上の結果、親会社に帰属する当期純利益は709百万円(同100.0%増)となりました。なお、売上高当期純利益率は6.07%(前連結会計年度は3.33%)となっております。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
イ.事業環境要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「事業等のリスク」にも記載いたしましたとおり、主要得意先3社グループで当社グループの売上高の48.9%(2019年2月期)を占めており、これら主要得意先の受注・生産動向や外注政策が大きく変動した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、主要3社以外の得意先や、自社製品でありますデジタルサーボプレス「ZENFormer」「ZENFormer nano」、クロムフリー塗料の拡販を進め、相対的にこれら主要3社の比率を下げていく所存であります。
ロ.収益変動要因
当社グループには多数の事業所があり、且つ多数の事業を営んでいることからこれらに係る土地、建物及び生産設備等の固定資産について減損会計の適用による減損損失の計上が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の財源を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金については、自己資金を基本としており、設備投資については、自己資金の他に、金融機関からの借入金等による資金調達を基本としております。
なお、資本の財源につきましては以下のような分析をしております。
イ.財政政策
当社グループは、売上債権及び棚卸資産の圧縮を図ることによって内部資金の生み出し、借入金の返済を進めるなどにより財務体質の健全化を進めてまいります。
売上債権については、債権流動化のスキームを得意先及び金融機関の協力を得て実施しておりますが、更に拡大していく計画です。
ロ.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ235百万円増加し、15,212百万円となりました。この主な変動要因は、流動資産が554百万円増加し、固定資産が318百万円減少したことによるものであります。負債については、流動負債が248百万円増加し、固定負債は長期借入金の減少により496百万円減少しました。なお、純資産は、利益剰余金の増加600百万円、その他有価証券評価差額金の減少27百万円、退職給付に係る調整累計額の減少87百万円により、前連結会計年度末より483百万円増加して7,683百万円となり、自己資本比率は2.4ポイント増加して50.51%となりました。
④ 経営成績・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めております。今後は主力事業である放電加工・表面処理、金型製造の総合的な競争力の強化や機械装置等のデジタルサーボプレスの拡販及び部品加工事業の強化、クロムフリー塗料の拡販を進めるとともに、航空機エンジン部品事業の新たなアイテム獲得など事業拡大に注力してまいります。
なお、経営成績・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、当社グループは環境の変化への迅速な対応を基本とし、目標とすべき経営指標は営業利益率10%以上を従来から掲げて経営しております。当連結会計年度末につきましては営業利益率は8.2%となりました。
次連結会計年度の経営成績については、主に航空機エンジン部品事業の売上高が増加を見込んでいるものの、2019年3月15日に公表いたしました機械装置等事業のデジタルサーボプレス機の製造、プレス部品の量産、研究開発の各部門を集約した新たな拠点として工場用地を取得することによるものと、クロムフリー塗料ZECCOAT派生の機能性塗料の開発及び販売に注力することから、利益は前年同期と比べ減少する見込みであることから営業利益率は6.0%と予想しております。しかしながら、中長期における持続的な成長を達成するためには、必要な投資であると考えております。当面は営業利益率10%以上を継続的に客観的な指標として掲げて様々な施策に取組んでまいります。
以上のことから、売上高の94.4%(2019年2月期)を占める受託加工は今後とも順調に推移する見通しですが、これに加えて自社製品でありますプレス機とクロムフリー塗料の拡販を推し進め、受託加工の売上高に占める主要得意先3社グループの比率を相対的に下げることでリスクの軽減を図り、景気動向に左右されないバランスの取れた事業内容の構築を目指し、業容の拡大を図ってまいります。
⑤ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、放電加工の受託加工を事業目的として創業し、以来、アルミ押出用金型、セラミックスハニカム押出用金型、産業用ガスタービン部品加工、航空機エンジン部品等の表面処理など、事業領域を広げてまいりましたが、受託加工がほとんどを占め、自社製品というものを持たない点が大きな特徴でした。このことは一面では、原材料に対するリスクが少ない、あるいは最終ユーザーの消費動向から受ける影響が軽微であるという利点を持ちますが、反面、得意先の業績、事業戦略、購買方針、受注動向などの影響を受けやすいという弱点も持ち合わせます。
これらリスクを排除するには、技術とコストの両面で他を圧倒することが重要であり、このことを実現してきたことが、業容の拡大につながったことは事実であり、今後も強力に推し進めてまいります。
しかし一方で、自社の製品を持って、リスクの軽減を図るとともに、業容の更なる拡大を目指す努力をしてまいりました。それらは、2002年10月に開発に成功したプレス機械のデジタルサーボプレス「ZENFormer」「ZENFormer nano」並びに開発に成功しております完全クロムフリー塗料「ZEC-888」「ZEC-W」「ZEC-F」であります。両製品とも初期投資が嵩む等により、業績への貢献はできていませんが、大手企業で採用されるなど、その性能には確かなものを感じています。

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