有価証券報告書-第65期(2025/03/01-2026/02/28)
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(2025年3月1日~2026年2月28日)におけるわが国経済は、堅調なインバウンド需要に加え、雇用・所得環境の改善が見られ、国内景気の下支えとなりました。しかしながら、物価上昇に伴う個人消費の低迷や米国の関税政策の動向、複雑化する世界情勢などにより、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移しました。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く業界動向においては、住宅分野および交通・輸送分野は各市場における需要の鈍化を背景に低調に推移いたしました。一方、AIの普及に伴う世界の電力需要の増加を受け環境・エネルギー分野が伸長し、旅客や貨物需要の増加を背景とした航空機需要の増加および世界的な防衛力強化に向けた動きにより航空・宇宙分野も堅調に推移いたしました。
このような環境の中、当社グループにおきましては、伸長するガスタービン部品および防衛装備品の需要に対応すべく、生産能力拡大に向けた取り組みを着実に進めるとともに、横浜工場の大和事業所への集約などを通じて、効率的な事業運営を行ってまいりました。
その結果、当連結会計年度における業績は、売上高は14,312百万円(前年同期比11.0%増)となり過去最高値を更新しました。利益につきましては、一部製品の価格改定に加え、環境・エネルギー関連および航空・宇宙関連の生産拡大が寄与し、営業利益は1,122百万円(同63.0%増)となり過去最高値を更新しました。各段階利益は営業利益の増加を主因として増益となり経常利益は1,038百万円(同61.4%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は823百万円(同41.1%増)となりました。
セグメントの概況は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、従来「放電加工・表面処理」に計上していた環境事業の一部を、「機械装置等」セグメントに区分を変更しており、当連結会計年度における比較・分析は、変更後の事業セグメントの区分に基づいております。また、各セグメントの営業利益は、各セグメントに配賦することが困難な本社管理部門に係る営業費用等を控除する前のものであります。
①放電加工・表面処理
放電加工・表面処理は、航空・宇宙関連では、旅客や貨物需要の増加を背景とした航空機需要の増加により航空機エンジン部品の需要が増加しました。さらに安全保障強化のための防衛力整備計画の大幅拡充を背景に防衛装備品の需要が増加いたしました。環境・エネルギー関連では、引き続き、ガスタービン部品は電力需要の増加に伴い受注が増加しました。以上の要因により前年同期比で増収となりました。利益面では、増収および生産性向上に加え、前期に実施した一部製品の価格改定の効果により、増益となりました。
その結果、売上高は9,906百万円(前年同期比18.8%増)、営業利益は2,025百万円(同40.5%増)となりました。
②金型
金型は、住宅関連では、省エネ基準適合義務化に伴う駆け込み需要の反動により、国内向けのアルミ押出用金型は減収となりましたが、海外子会社における需要の増加により増収となりました。一方で、交通・輸送関連では、セラミックスハニカム押出用金型における大型製品の受注が減少し、減収となりました。セグメント全体では前年同期比で増収となりました。利益面では、国内のアルミ押出用金型の減収により減益となりました。
その結果、売上高は3,367百万円(同1.5%増)、営業利益は297百万円(同10.8%減)となりました。
③機械装置等
機械装置等は、機械設備関連では、プレス機の販売が増加したものの、プレス機付帯設備およびMF混合溶融装置等の販売が減少したため、機械設備全体では減収となりました。一方で交通・輸送関連では、自動車関連プレス部品が価格改定の効果により前年同期に比べ増収となりました。以上の要因によりセグメント全体では前年同期比で減収となりました。利益面では、自動車関連プレス部品が価格改定の効果により採算は改善したものの、機械設備の減収の影響が大きく微減となりました。
その結果、売上高は1,039百万円(同16.1%減)、営業利益は33百万円(同7.7%減)となりました。
(2) 財政状態に関する分析
財政状態は次のとおりであります。
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ280百万円増加し、8,074百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加140百万円、電子記録債権の減少99百万円、仕掛品の増加356百万円、原材料及び貯蔵品の減少89百万円によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,185百万円増加し、10,943百万円となりました。その主な要因は、建物及び構築物の増加125百万円、リース資産の増加767百万円、投資有価証券の増加401百万円によるものであります。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ565百万円減少し、5,038百万円となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加186百万円、短期借入金の減少1,234百万円、リース債務の増加146百万円、賞与引当金の増加87百万円によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ606百万円増加し、4,290百万円となりました。その主な要因は、長期借入金の増加264百万円、リース債務の増加593百万円、退職給付に係る負債の減少377百万円によるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,424百万円増加し、9,688百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加694百万円、為替換算調整勘定の増加66百万円、退職給付に係る調整累計額の増加281百万円、非支配株主持分の増加93百万円によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ128百万円増加し、2,553百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、2,257百万円(前年同期は415百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益944百万円、減価償却費862百万円、売上債権の減少額149百万円、棚卸資産の増加291百万円、仕入債務の増加277百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、802百万円(前年同期は619百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出786百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,397百万円(前年同期は1,453百万円の使用)となりました。これは主に短期借入金の減少額(純額)1,400百万円、長期借入金の増加額(純額)429百万円、配当金の支払額128百万円、リース債務の返済による支出299百万円によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率=自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー÷利払い
(注) 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
(注) 2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
(注) 3.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記金額は、販売価格によって表示しております。
② 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 最近2連結会計年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりであります。
なお、本項に記載した将来や想定に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。将来や想定に関する事項には、不確実性を内包しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。
(1) 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績等
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ11.0%増の14,312百万円となりました。放電加工・表面処理セグメントでは、航空・宇宙関連の航空機エンジン部品及び防衛装備品に加え、環境・エネルギー関連のガスタービン部品はラインの増設を見据えた前倒し出荷による増収、遠心圧縮機部品は石油、ガス産業における生成需要の増加により増収となりました。金型セグメントでは、住宅関連で国内向けのアルミ押出用金型が省エネ基準適合義務化に伴う駆け込み需要の反動の影響により減収しましたが、海外子会社のアルミ押出用金型が需要が増加し増収となりました。また、交通・輸送関連では、セラミックスハニカム押出用金型が大型製品の受注が減少し減収となりました。機械装置等セグメントでは、機械設備関連で計画していたプレス機及びプレス付帯設備の販売は増加したものの、MF混合溶融装置等の販売が減少したことで減収となりました。以上のように機械装置等セグメントが減収ではありましたが、放電加工・表面処理セグメントの増収でカバーした結果となり、全体で増収となりました。
(営業費用及び営業利益)
売上原価と販売費及び一般管理費を合計した営業費用は、前連結会計年度に比べ8.0%増の13,189百万円となりました。その主な要因は、増収により売上原価が増加したことによるものです。また、人件費等の増加により販売費及び一般管理費が増加しました。その結果、営業利益は1,122百万円(前連結会計年度比63.0%増)となりました。
なお、セグメント別の当連結会計年度の経営成績等は(経営成績等の状況の概要)(1)経営成績の状況に記載のとおりです。
(営業外損益)
営業外収益は14百万円(同26.4%減)、営業外費用は99百万円(同51.3%増)となっております。営業外収益減少の主な要因は、受取利息及び受取配当金の減少によるものです。営業外費用増加の主な要因は、支払利息の増加などによるものです。
(特別損益)
特別利益は22百万円(前連結会計年度は90百万円)、特別損失は116百万円(前連結会計年度は99百万円)となっております。特別利益減少の主な要因は、前連結会計年度で政策保有株式の売却益があったことによるものであります。特別損失増加の主な要因は固定資産除却損が増加したことなどによるものです。
(税金費用及び親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額を合計した税金費用は、92百万円(前連結会計年度は28百万円)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益823百万円(前連結会計年度は583百万円)となりました。なお、売上高当期純利益率は5.75%(前連結会計年度は4.52%)となっております。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
イ.事業環境要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「事業等のリスク」にも記載いたしましたとおり、主要得意先4社グループで当社グループの売上高の68.1%(2026年2月期)を占めており、これら主要得意先の受注・生産動向や外注政策が大きく変動した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、主要4社グループ以外の得意先や、自社製品でありますデジタルサーボプレス「ZENFormer」「ZENFormer nano」、クロムフリー塗料、混合溶融機の拡販を進め、相対的にこれら主要4社の比率を下げていく所存であります。
ロ.収益変動要因
当社グループには多数の事業所があり、且つ多数の事業を営んでいることから、これらに係る土地、建物及び生産設備等の固定資産について減損会計の適用による減損損失の計上が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(経営成績等の状況の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の財源を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金については、自己資金を基本としており、設備投資については、自己資金の他に、金融機関からの借入金等による資金調達を基本としております。
なお、資本の財源につきましては以下のような分析をしております。
イ.財政政策
当社グループは、売上債権及び棚卸資産の圧縮を図ることによって内部資金を生み出し、借入金の返済を進めるなどにより財務体質の健全化を進めてまいります。
売上債権については、債権流動化のスキームを得意先及び金融機関の協力を得て実施しておりますが、更に拡大していく計画です。
ロ.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1,465百万円増加し、19,017百万円となりました。この主な変動要因は、流動資産が280百万円増加し、固定資産が1,185百万円増加したことによるものであります。負債については、流動負債が565百万円減少し、固定負債は長期借入金の増加264百万円、リース債務の増加593百万円、退職給付に係る負債の減少377百万円などにより606百万円増加しました。なお、純資産は、利益剰余金の増加694百万円、その他有価証券評価差額金の増加271百万円、為替換算調整勘定の増加66百万円、退職給付に係る調整累計額の増加281百万円、非支配株主持分の増加93百万円などにより、前連結会計年度末より1,424百万円増加して9,688百万円となり、自己資本比率は3.76ポイント増加して45.67%となりました。
④ 経営成績・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、サステナビリティ方針の大元の目標である「持続可能な社会の実現に貢献するコト作り企業として、創造的な発想と技術で人と社会のために必要なカタチを提供する」企業を目指し、このビジョンを具現化するために、『中期経営計画2027』に沿って、2025年2月期から2027年2月期までの3年間の経営を進めております。
なお、経営成績・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、『中期経営計画2027』の最終年度である2027年2月期に売上高147億円と営業利益率6.1%を目標とすべき経営指標として掲げております。初年度である前連結会計年度の2025年2月期は、利益創出体制を強化したことにより営業利益率は5.3%、2年目である当連結会計年度の2026年2月期は、営業利益率7.8%となり、その成果を一層高めるとともに最終年度の目標達成に向けて進めてまいります。
さらに、長期的な目標として「営業利益率10%以上」を客観的な指標として掲げ、様々な施策に取組んでまいります。
また、売上高の97.0%(2026年2月期)を受託加工が占めていることから、自社製品でありますデジタルサーボプレス機「ZENFormer」「ZENFormer nano」、クロムフリー塗料、混合溶融機の拡販を推し進め、受託加工の売上高に占める主要得意先4社グループの比率を相対的に下げることでリスクの軽減を図り、景気動向に左右されないバランスの取れた事業内容の構築を目指し、業容の拡大を図ってまいります。
⑤ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、2027年2月期までの3か年を対象とする「中期経営計画2027」に沿って経営を進めております。初年度の2025年2月期は事業部制から本部制への移行を行い、採算意識を高め、全社で効率的な経費管理を行うなど利益創出に注力した事業活動を推進し、収益性の改善を図りました。2年目である2026年2月期は、利益創出体制が一段と進み、成長分野の需要増加への機動的な対応により、売上高・営業利益ともに過去最高を更新しました。
最終年度である2027年2月期において、これまでの成果の定着・拡大に努めるとともに、同計画の最終年度目標の達成に向けて取り組みをを進めてまいります。
さらに、当社グループの長期的な成長と企業価値の向上を図るべく、100年企業となるための基盤を構築してまいります。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、重要な見積りや仮定を行う必要があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要な判断を要し、財政状態及び経営成績に影響を与える項目は下記のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合には、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上いたします。
② 退職給付費用及び退職給付債務
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産見込額に基づき計上しております。
退職給付費用は、割引率、昇給率及び期待運用収益率等のさまざまな仮定によって算出しております。割引率及び期待運用収益率は、金利の変動を含む現在の市場動向などを考慮して決定しております。昇給率の見積りは、実績及び直近の見通しを反映しております。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損の兆候の有無を事業所ごとセグメント単位で判定しており、結果、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
なお、減損損失の認識及び測定にあたっては、市場環境の見通し等を踏まえた事業計画に基づいて慎重に検討しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(2025年3月1日~2026年2月28日)におけるわが国経済は、堅調なインバウンド需要に加え、雇用・所得環境の改善が見られ、国内景気の下支えとなりました。しかしながら、物価上昇に伴う個人消費の低迷や米国の関税政策の動向、複雑化する世界情勢などにより、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移しました。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く業界動向においては、住宅分野および交通・輸送分野は各市場における需要の鈍化を背景に低調に推移いたしました。一方、AIの普及に伴う世界の電力需要の増加を受け環境・エネルギー分野が伸長し、旅客や貨物需要の増加を背景とした航空機需要の増加および世界的な防衛力強化に向けた動きにより航空・宇宙分野も堅調に推移いたしました。
このような環境の中、当社グループにおきましては、伸長するガスタービン部品および防衛装備品の需要に対応すべく、生産能力拡大に向けた取り組みを着実に進めるとともに、横浜工場の大和事業所への集約などを通じて、効率的な事業運営を行ってまいりました。
その結果、当連結会計年度における業績は、売上高は14,312百万円(前年同期比11.0%増)となり過去最高値を更新しました。利益につきましては、一部製品の価格改定に加え、環境・エネルギー関連および航空・宇宙関連の生産拡大が寄与し、営業利益は1,122百万円(同63.0%増)となり過去最高値を更新しました。各段階利益は営業利益の増加を主因として増益となり経常利益は1,038百万円(同61.4%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は823百万円(同41.1%増)となりました。
セグメントの概況は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、従来「放電加工・表面処理」に計上していた環境事業の一部を、「機械装置等」セグメントに区分を変更しており、当連結会計年度における比較・分析は、変更後の事業セグメントの区分に基づいております。また、各セグメントの営業利益は、各セグメントに配賦することが困難な本社管理部門に係る営業費用等を控除する前のものであります。
①放電加工・表面処理
放電加工・表面処理は、航空・宇宙関連では、旅客や貨物需要の増加を背景とした航空機需要の増加により航空機エンジン部品の需要が増加しました。さらに安全保障強化のための防衛力整備計画の大幅拡充を背景に防衛装備品の需要が増加いたしました。環境・エネルギー関連では、引き続き、ガスタービン部品は電力需要の増加に伴い受注が増加しました。以上の要因により前年同期比で増収となりました。利益面では、増収および生産性向上に加え、前期に実施した一部製品の価格改定の効果により、増益となりました。
その結果、売上高は9,906百万円(前年同期比18.8%増)、営業利益は2,025百万円(同40.5%増)となりました。
②金型
金型は、住宅関連では、省エネ基準適合義務化に伴う駆け込み需要の反動により、国内向けのアルミ押出用金型は減収となりましたが、海外子会社における需要の増加により増収となりました。一方で、交通・輸送関連では、セラミックスハニカム押出用金型における大型製品の受注が減少し、減収となりました。セグメント全体では前年同期比で増収となりました。利益面では、国内のアルミ押出用金型の減収により減益となりました。
その結果、売上高は3,367百万円(同1.5%増)、営業利益は297百万円(同10.8%減)となりました。
③機械装置等
機械装置等は、機械設備関連では、プレス機の販売が増加したものの、プレス機付帯設備およびMF混合溶融装置等の販売が減少したため、機械設備全体では減収となりました。一方で交通・輸送関連では、自動車関連プレス部品が価格改定の効果により前年同期に比べ増収となりました。以上の要因によりセグメント全体では前年同期比で減収となりました。利益面では、自動車関連プレス部品が価格改定の効果により採算は改善したものの、機械設備の減収の影響が大きく微減となりました。
その結果、売上高は1,039百万円(同16.1%減)、営業利益は33百万円(同7.7%減)となりました。
(2) 財政状態に関する分析
財政状態は次のとおりであります。
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ280百万円増加し、8,074百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加140百万円、電子記録債権の減少99百万円、仕掛品の増加356百万円、原材料及び貯蔵品の減少89百万円によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,185百万円増加し、10,943百万円となりました。その主な要因は、建物及び構築物の増加125百万円、リース資産の増加767百万円、投資有価証券の増加401百万円によるものであります。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ565百万円減少し、5,038百万円となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加186百万円、短期借入金の減少1,234百万円、リース債務の増加146百万円、賞与引当金の増加87百万円によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ606百万円増加し、4,290百万円となりました。その主な要因は、長期借入金の増加264百万円、リース債務の増加593百万円、退職給付に係る負債の減少377百万円によるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,424百万円増加し、9,688百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加694百万円、為替換算調整勘定の増加66百万円、退職給付に係る調整累計額の増加281百万円、非支配株主持分の増加93百万円によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ128百万円増加し、2,553百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、2,257百万円(前年同期は415百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益944百万円、減価償却費862百万円、売上債権の減少額149百万円、棚卸資産の増加291百万円、仕入債務の増加277百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、802百万円(前年同期は619百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出786百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,397百万円(前年同期は1,453百万円の使用)となりました。これは主に短期借入金の減少額(純額)1,400百万円、長期借入金の増加額(純額)429百万円、配当金の支払額128百万円、リース債務の返済による支出299百万円によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 | |
| 自己資本比率 | 35.8% | 41.9% | 45.7% |
| 時価ベースの自己資本比率 | 116.2% | 73.9% | 238.7% |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率 | 6.4 | 14.0 | 2.5 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ | 25.8 | 7.8 | 25.2 |
自己資本比率=自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー÷利払い
(注) 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
(注) 2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
(注) 3.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 放電加工・表面処理 | 10,385,211 | 121.2 |
| 金型 | 3,442,832 | 105.4 |
| 機械装置等 | 948,550 | 72.2 |
| 合計 | 14,776,594 | 112.3 |
(注) 上記金額は、販売価格によって表示しております。
② 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 放電加工・表面処理 | 11,354,058 | 130.8 | 4,237,810 | 151.9 |
| 金型 | 3,481,858 | 103.7 | 548,243 | 126.5 |
| 機械装置等 | 1,078,571 | 87.9 | 278,314 | 116.4 |
| 合計 | 15,914,488 | 120.0 | 5,064,368 | 146.3 |
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 放電加工・表面処理 | 9,906,432 | 118.8 |
| 金型 | 3,367,068 | 101.5 |
| 機械装置等 | 1,039,311 | 83.9 |
| 合計 | 14,312,812 | 111.0 |
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 最近2連結会計年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 三菱重工業グループ | 4,812,350 | 37.3 | 6,133,463 | 42.9 |
| LIXILグループ | 1,685,387 | 13.1 | 1,698,201 | 11.9 |
| 日本碍子グループ | 847,714 | 6.6 | 775,212 | 5.4 |
| 川崎重工業グループ | 827,846 | 6.4 | 1,135,973 | 7.9 |
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりであります。
なお、本項に記載した将来や想定に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。将来や想定に関する事項には、不確実性を内包しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。
(1) 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績等
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ11.0%増の14,312百万円となりました。放電加工・表面処理セグメントでは、航空・宇宙関連の航空機エンジン部品及び防衛装備品に加え、環境・エネルギー関連のガスタービン部品はラインの増設を見据えた前倒し出荷による増収、遠心圧縮機部品は石油、ガス産業における生成需要の増加により増収となりました。金型セグメントでは、住宅関連で国内向けのアルミ押出用金型が省エネ基準適合義務化に伴う駆け込み需要の反動の影響により減収しましたが、海外子会社のアルミ押出用金型が需要が増加し増収となりました。また、交通・輸送関連では、セラミックスハニカム押出用金型が大型製品の受注が減少し減収となりました。機械装置等セグメントでは、機械設備関連で計画していたプレス機及びプレス付帯設備の販売は増加したものの、MF混合溶融装置等の販売が減少したことで減収となりました。以上のように機械装置等セグメントが減収ではありましたが、放電加工・表面処理セグメントの増収でカバーした結果となり、全体で増収となりました。
(営業費用及び営業利益)
売上原価と販売費及び一般管理費を合計した営業費用は、前連結会計年度に比べ8.0%増の13,189百万円となりました。その主な要因は、増収により売上原価が増加したことによるものです。また、人件費等の増加により販売費及び一般管理費が増加しました。その結果、営業利益は1,122百万円(前連結会計年度比63.0%増)となりました。
なお、セグメント別の当連結会計年度の経営成績等は(経営成績等の状況の概要)(1)経営成績の状況に記載のとおりです。
(営業外損益)
営業外収益は14百万円(同26.4%減)、営業外費用は99百万円(同51.3%増)となっております。営業外収益減少の主な要因は、受取利息及び受取配当金の減少によるものです。営業外費用増加の主な要因は、支払利息の増加などによるものです。
(特別損益)
特別利益は22百万円(前連結会計年度は90百万円)、特別損失は116百万円(前連結会計年度は99百万円)となっております。特別利益減少の主な要因は、前連結会計年度で政策保有株式の売却益があったことによるものであります。特別損失増加の主な要因は固定資産除却損が増加したことなどによるものです。
(税金費用及び親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額を合計した税金費用は、92百万円(前連結会計年度は28百万円)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益823百万円(前連結会計年度は583百万円)となりました。なお、売上高当期純利益率は5.75%(前連結会計年度は4.52%)となっております。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
イ.事業環境要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「事業等のリスク」にも記載いたしましたとおり、主要得意先4社グループで当社グループの売上高の68.1%(2026年2月期)を占めており、これら主要得意先の受注・生産動向や外注政策が大きく変動した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、主要4社グループ以外の得意先や、自社製品でありますデジタルサーボプレス「ZENFormer」「ZENFormer nano」、クロムフリー塗料、混合溶融機の拡販を進め、相対的にこれら主要4社の比率を下げていく所存であります。
ロ.収益変動要因
当社グループには多数の事業所があり、且つ多数の事業を営んでいることから、これらに係る土地、建物及び生産設備等の固定資産について減損会計の適用による減損損失の計上が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(経営成績等の状況の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の財源を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金については、自己資金を基本としており、設備投資については、自己資金の他に、金融機関からの借入金等による資金調達を基本としております。
なお、資本の財源につきましては以下のような分析をしております。
イ.財政政策
当社グループは、売上債権及び棚卸資産の圧縮を図ることによって内部資金を生み出し、借入金の返済を進めるなどにより財務体質の健全化を進めてまいります。
売上債権については、債権流動化のスキームを得意先及び金融機関の協力を得て実施しておりますが、更に拡大していく計画です。
ロ.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1,465百万円増加し、19,017百万円となりました。この主な変動要因は、流動資産が280百万円増加し、固定資産が1,185百万円増加したことによるものであります。負債については、流動負債が565百万円減少し、固定負債は長期借入金の増加264百万円、リース債務の増加593百万円、退職給付に係る負債の減少377百万円などにより606百万円増加しました。なお、純資産は、利益剰余金の増加694百万円、その他有価証券評価差額金の増加271百万円、為替換算調整勘定の増加66百万円、退職給付に係る調整累計額の増加281百万円、非支配株主持分の増加93百万円などにより、前連結会計年度末より1,424百万円増加して9,688百万円となり、自己資本比率は3.76ポイント増加して45.67%となりました。
④ 経営成績・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、サステナビリティ方針の大元の目標である「持続可能な社会の実現に貢献するコト作り企業として、創造的な発想と技術で人と社会のために必要なカタチを提供する」企業を目指し、このビジョンを具現化するために、『中期経営計画2027』に沿って、2025年2月期から2027年2月期までの3年間の経営を進めております。
なお、経営成績・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、『中期経営計画2027』の最終年度である2027年2月期に売上高147億円と営業利益率6.1%を目標とすべき経営指標として掲げております。初年度である前連結会計年度の2025年2月期は、利益創出体制を強化したことにより営業利益率は5.3%、2年目である当連結会計年度の2026年2月期は、営業利益率7.8%となり、その成果を一層高めるとともに最終年度の目標達成に向けて進めてまいります。
さらに、長期的な目標として「営業利益率10%以上」を客観的な指標として掲げ、様々な施策に取組んでまいります。
また、売上高の97.0%(2026年2月期)を受託加工が占めていることから、自社製品でありますデジタルサーボプレス機「ZENFormer」「ZENFormer nano」、クロムフリー塗料、混合溶融機の拡販を推し進め、受託加工の売上高に占める主要得意先4社グループの比率を相対的に下げることでリスクの軽減を図り、景気動向に左右されないバランスの取れた事業内容の構築を目指し、業容の拡大を図ってまいります。
⑤ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、2027年2月期までの3か年を対象とする「中期経営計画2027」に沿って経営を進めております。初年度の2025年2月期は事業部制から本部制への移行を行い、採算意識を高め、全社で効率的な経費管理を行うなど利益創出に注力した事業活動を推進し、収益性の改善を図りました。2年目である2026年2月期は、利益創出体制が一段と進み、成長分野の需要増加への機動的な対応により、売上高・営業利益ともに過去最高を更新しました。
最終年度である2027年2月期において、これまでの成果の定着・拡大に努めるとともに、同計画の最終年度目標の達成に向けて取り組みをを進めてまいります。
さらに、当社グループの長期的な成長と企業価値の向上を図るべく、100年企業となるための基盤を構築してまいります。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、重要な見積りや仮定を行う必要があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要な判断を要し、財政状態及び経営成績に影響を与える項目は下記のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合には、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上いたします。
② 退職給付費用及び退職給付債務
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産見込額に基づき計上しております。
退職給付費用は、割引率、昇給率及び期待運用収益率等のさまざまな仮定によって算出しております。割引率及び期待運用収益率は、金利の変動を含む現在の市場動向などを考慮して決定しております。昇給率の見積りは、実績及び直近の見通しを反映しております。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損の兆候の有無を事業所ごとセグメント単位で判定しており、結果、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
なお、減損損失の認識及び測定にあたっては、市場環境の見通し等を踏まえた事業計画に基づいて慎重に検討しております。