有価証券報告書-第56期(平成25年3月1日-平成26年2月28日)

【提出】
2014/05/23 13:02
【資料】
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【項目】
122項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における世界経済は、新興市場の継続的な成長や米国経済の回復傾向が見られた一方で欧州市場では停滞感が感じられたなど、地域によって景況感に違いが現れた状況にありました。
また、わが国の経済は、政治主導による経済政策を背景に、円高是正や株価上昇が進み企業収益が改善するなど、全体としては緩やかな景気回復となりましたが、原材料価格の上昇や消費増税に対する不安感など、依然として先行きの不透明感は払拭されておりません。
当社グループの主要な取引先であります自動車産業界におきましては、生産の回復基調が鮮明となり、円安の影響もあって業績は堅調に推移いたしました。
しかしながら生産活動の海外シフトは継続して進んでおり、国内生産の低迷といった構造的な問題により、将来への懸念材料も残されています。
こうした環境のもと、当社グループといたしましては、中期経営戦略に掲げた「特殊工具のオンリーワン・カンパニーとなる」「加工点まわりのトータル・エンジニアリング・カンパニーとなる」といったテーマのもと、取引先との取引深耕に努め、受注確保を図ってまいりました。
また、利益面につきましては売上原価の増加などにより前連結会計年度と比較して減少いたしました。
その結果、売上高は184億7千5百万円(前連結会計年度比3.0%増)、営業利益7億1千7百万円(前連結会計年度比30.7%減)、経常利益11億6千2百万円(前連結会計年度比13.0%減)、当期純利益8億2千1百万円(前連結会計年度比30.0%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
①日本
自動車産業界における国内生産は堅調に推移いたしましたが、設備投資については慎重な状況が見られ、これにともない工具需要は鈍化いたしました。
その結果、売上高は107億1千7百万円(前連結会計年度比2.7%減)となり、利益面につきましては売上原価の増加などにより、セグメント利益は3億4千8百万円(前連結会計年度比27.7%減)となりました。
②アジア
自動車産業界においては、当セグメントにおける設備投資に一服感が見られ、工具需要は減少いたしましたが、為替換算の影響により、売上高は43億4千8百万円(前連結会計年度比8.8%増)となりました。
利益面につきましては、売上原価の増加などにより、セグメント利益は1億7千6百万円(前連結会計年度比43.7%減)となりました。
③北米・中米
自動車産業界における自動車生産の回復を受け、工具の需要が増加に転じてまいりました。
その結果、売上高は16億7千8百万円(前連結会計年度比48.1%増)、セグメント利益は1億9千2百万円(前連結会計年度比91.9%増)となりました。
④オセアニア
豪ドル高にともなう国内製品の競争力低下、国内の小売業界不調等の影響を受け、当地域において販売しております住宅用断熱資材、バブルバック製品の需要は減少いたしました。
その結果、売上高は13億1百万円(前連結会計年度比13.0%減)、セグメント損失は7千万円(前連結会計年度は1億6百万円のセグメント利益)となりました。
⑤その他
当セグメントにおきましては、売上高は4億3千万円(前連結会計年度比44.1%増)、セグメント利益は3千1百万円(前連結会計年度比109.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して、6億8百万円増加し、36億6千7百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は19億7千2百万円(前連結会計年度比27.3%増)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益11億6千4百万円、減価償却費9億2千5百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は9億5千2百万円(前連結会計年度は1千2百万円の資金を取得)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出8億5千万円、有価証券の取得による支出2億1千9百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は6億2千3百万円(前連結会計年度比44.0%減)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出8億4千万円、短期借入金の純減額3億1千2百万円、長期借入れによる収入6億4千8百万円などによるものであります。