有価証券報告書-第115期(2024/12/01-2025/11/30)
有報資料
当社グループは、輸出比率が高く、日中間の対立や米中間の政治・経済対立や、為替相場の変動などの国際経済の影響に加え、取引相手国の政治状況・経済政策の影響も受けざるを得ない。
また、主要市場である中国の景気低迷なども重大なリスクとなっている。このような状況から、主に次の要因が当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスクと考えている。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
①日中間の政治対立
日中関係の変化により、中国における事業環境が停滞し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性がある。
②米中間の政治・経済対立
繊維機械事業における主力市場の中国では、米国が重要な繊維製品の輸出相手国となっており、米中間での政治的な対立や、米中貿易摩擦・追加関税引き上げ等により、繊維製品輸出が減少すると設備投資に影響が及ぶ。一方、こうした環境の中で、中国から隣国等への生産拠点の移動現象も見られ、新たな商機と捉えていく。
③中国経済の景気低迷リスク
主力市場の中国で、景気の停滞は、客先の設備投資計画に影響を与え、計画の延期等が発生する可能性がある。この場合に当社グループの業績に悪影響を与える可能性がある。
④為替変動及び金利上昇リスク
当社は輸出にあたっては、為替リスクを回避する手段として、円建て契約を基本としているが、急激な円高は相手側の円調達リスクとなる。また、当社客先とその最終仕向国の間の為替変動による資金調達リスクが、当社顧客の設備投資に影響する。
⑤海上輸送運賃やエネルギー価格の高騰リスク
当社は、主に船便によるコンテナ輸送で当社製品を顧客へ引渡しを行っている。コンテナ不足による物流停滞は、海上輸送運賃の高騰を引き起こし、輸出契約時に見込んでいた海上輸送運賃を上回る費用が発生するリスクとなる。原油・電力等のエネルギー価格の高騰は、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える。エネルギー価格の高騰等に対し、販売価格への転換をすすめ、採算性の改善を図っていく。
⑥継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、令和元年11月期以降、5期継続して営業損失及び経常損失を計上していた。令和6年11月期においては黒字転換を果たしたが、当連結会計年度においては営業損失及び経常損失を計上しており、安定的な利益の獲得には至っておらず、当社グループには引き続き継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在している。
当社グループは、このような状況を解消し、健全な企業活動を継続するために、「中期経営計画2026」に基づき以下の点を重点項目として取り組んでいる。
繊維機械事業の受注・売上の拡大、採算性向上
「中期経営計画2026」では産業資材、高級スポーツブランド、一般衣料の3つの市場をターゲットとし、売価改善と原価低減を両立し、低操業度でも利益確保できる体制を構築すべく施策を進めている。具体的には下記の取り組みを進めている。
a. エアジェットルーム ZAX001neo Plusの販売促進
従来機種比で消費電力量の削減を実現したZAX001neo Plusを、一昨年12月より販売開始している。より付加価値の高い製品であることを積極的にPRし、販売活動を展開している。昨年10月の繊維機械国際見本市ITMA ASIA+CITME2025 シンガポールにおいてタオル用の新型「ZAX001neoTerry」の販売を開始した。今後も更なる改良を重ね、仕様の拡大を図っていく。
b. ウォータジェットルームの販売強化と高級合繊織物分野の市場確保
中国においては、中国国内ブランドの高級スポーツカジュアル分野が好調であり、海外進出を含めた大手企業の設備計画が具体化し受注を積み上げている。現在も継続して大型案件の引合いをいただいている。海外ブランドの高級スポーツカジュアル分野は生産を中国からシフトする動きがあり、その一つとしてインドでの生産が始まった。その他、ベトナム、台湾、インドネシアからの引合いも続いている。
c. 準備機械の性能向上
準備機械はウォータジェットルームの堅調な引合いを背景にフィラメントサイザーの受注が継続している。また、昨秋頃よりガラス繊維分野に動きがあり、引合いが急増し、商談・受注が続いている。産業資材向けの仕様の充実を図るための開発や付加価値の高い製品を提供できるように客先の質問・要望を設計開発へ適宜フィードバックしている。
d. 産業資材分野への取り組み、販売促進
エアバッグ、タイヤコード、フラットヤーン、医療用基布といった既に実績ある分野に加え、オーニング、広告バナー、パラシュートなど新たな分野についても、欧米・中国を中心に販促を続けている。炭素繊維向けレピアルームについても、国内・中国向けに受注し、欧米からの引合いもいただいており商談中である。
e. 販売価格の更なる改善とコストダウンによる収益性向上
客先の声に応えた製品性能を追求するとともに、原材料やエネルギーコストを反映した適正な価格での販売を行い、また関連部門との連携を密にしたDXに取り組み、生産効率や業務効率、納期管理の向上を推し進めていく。
工作機械関連事業の受注・売上の拡大、採算性向上
「中期経営計画2026」では市場ニーズに応えるべく事業・製品の多角化を目指している。今後需要が増えると予想される業種、また自動化へのニーズに対応した製品の販促を進める。当期はメカトロテックジャパン2025(MECT2025)において様々な新製品の展示・アプリケーションの提案を行い、要求が強くなっている自動化・省人化ニーズに対応した製品開発を進めた。
a. 自動車業界の駆動要素の多様化に対応したNC円テーブルの販売促進
自動車の駆動要素の多様化に対応できる、旋削・切削を同時に行うNC円テーブル「TDBシリーズ」は欧州市場を中心に徐々に引合いが増加している。また、メガキャスト化により、治具・ワークの大型化という変化に対応した傾斜NC円テーブルも販売を開始した。当社の3つの駆動要素を組み合わせ、客先に最適なソリューションを提案していく。
b.新しい産業分野・加工技術・省人化に対応する新製品の迅速な開発と市場投入
他社を凌ぐ剛性と精度を兼ね備えた当社NC円テーブルの中でも特に大型NC円テーブルは圧倒的な市場占有率を誇っている。航空宇宙産業やクリーンエネルギー発電向けに多数採用されており、この知見を活かし、新たな分野への参入を目指し開発を進めている。
c. 新分野への取り組み
昨秋に開催されたメカトロテックジャパン2025(MECT2025)では、簡易搬送システムを搭載したAWC(オートワークチェンジャー)システムを発表した。会場では多くの来場者にご覧いただき、工作機械本体の生産性向上・省人化ニーズに対してアピールを行った。また既存製品であるNC円テーブルも切削加工のみならず、様々な用途での活用を模索するべく開発を進めている。
キャッシュ・フロー確保に向けた対応策
資金計画については、令和8年度の通期予算を基礎に策定している。通期予算等は、最近の受注高及び受注見込額の推移、過去の売上の推移による趨勢を検討の上、収益予測を行っている。また、費用面においても通期予算を基に計算しているが、更なるコストダウンの遂行、経費節減の徹底によって改善を図っていく。なお、資金計画には主要金融機関からの借入更新が含まれている。
取引金融機関とは、定期的に資金計画及び中期経営計画の進捗状況の説明を行うなど、緊密な関係を維持している。
また、売却の意思決定を行った政策保有株式について、相手企業との同意の内容や株式相場を勘案したうえで売却を実施していく。
以上の対応策に取り組んでいるが、これら対応策の実現可能性は、国際情勢の動向、原材料価格等の仕入れ価格、海上運賃等の諸経費の高騰や部品の突発的な長納期化などの外部要因に影響を受け、業績回復による黒字の安定的な計上が遅延し、当社グループの資金繰りに影響を及ぼす可能性があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる。
なお、当社グループの連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響は連結財務諸表に反映していない。
また、主要市場である中国の景気低迷なども重大なリスクとなっている。このような状況から、主に次の要因が当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスクと考えている。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
①日中間の政治対立
日中関係の変化により、中国における事業環境が停滞し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性がある。
②米中間の政治・経済対立
繊維機械事業における主力市場の中国では、米国が重要な繊維製品の輸出相手国となっており、米中間での政治的な対立や、米中貿易摩擦・追加関税引き上げ等により、繊維製品輸出が減少すると設備投資に影響が及ぶ。一方、こうした環境の中で、中国から隣国等への生産拠点の移動現象も見られ、新たな商機と捉えていく。
③中国経済の景気低迷リスク
主力市場の中国で、景気の停滞は、客先の設備投資計画に影響を与え、計画の延期等が発生する可能性がある。この場合に当社グループの業績に悪影響を与える可能性がある。
④為替変動及び金利上昇リスク
当社は輸出にあたっては、為替リスクを回避する手段として、円建て契約を基本としているが、急激な円高は相手側の円調達リスクとなる。また、当社客先とその最終仕向国の間の為替変動による資金調達リスクが、当社顧客の設備投資に影響する。
⑤海上輸送運賃やエネルギー価格の高騰リスク
当社は、主に船便によるコンテナ輸送で当社製品を顧客へ引渡しを行っている。コンテナ不足による物流停滞は、海上輸送運賃の高騰を引き起こし、輸出契約時に見込んでいた海上輸送運賃を上回る費用が発生するリスクとなる。原油・電力等のエネルギー価格の高騰は、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える。エネルギー価格の高騰等に対し、販売価格への転換をすすめ、採算性の改善を図っていく。
⑥継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、令和元年11月期以降、5期継続して営業損失及び経常損失を計上していた。令和6年11月期においては黒字転換を果たしたが、当連結会計年度においては営業損失及び経常損失を計上しており、安定的な利益の獲得には至っておらず、当社グループには引き続き継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在している。
当社グループは、このような状況を解消し、健全な企業活動を継続するために、「中期経営計画2026」に基づき以下の点を重点項目として取り組んでいる。
繊維機械事業の受注・売上の拡大、採算性向上
「中期経営計画2026」では産業資材、高級スポーツブランド、一般衣料の3つの市場をターゲットとし、売価改善と原価低減を両立し、低操業度でも利益確保できる体制を構築すべく施策を進めている。具体的には下記の取り組みを進めている。
a. エアジェットルーム ZAX001neo Plusの販売促進
従来機種比で消費電力量の削減を実現したZAX001neo Plusを、一昨年12月より販売開始している。より付加価値の高い製品であることを積極的にPRし、販売活動を展開している。昨年10月の繊維機械国際見本市ITMA ASIA+CITME2025 シンガポールにおいてタオル用の新型「ZAX001neoTerry」の販売を開始した。今後も更なる改良を重ね、仕様の拡大を図っていく。
b. ウォータジェットルームの販売強化と高級合繊織物分野の市場確保
中国においては、中国国内ブランドの高級スポーツカジュアル分野が好調であり、海外進出を含めた大手企業の設備計画が具体化し受注を積み上げている。現在も継続して大型案件の引合いをいただいている。海外ブランドの高級スポーツカジュアル分野は生産を中国からシフトする動きがあり、その一つとしてインドでの生産が始まった。その他、ベトナム、台湾、インドネシアからの引合いも続いている。
c. 準備機械の性能向上
準備機械はウォータジェットルームの堅調な引合いを背景にフィラメントサイザーの受注が継続している。また、昨秋頃よりガラス繊維分野に動きがあり、引合いが急増し、商談・受注が続いている。産業資材向けの仕様の充実を図るための開発や付加価値の高い製品を提供できるように客先の質問・要望を設計開発へ適宜フィードバックしている。
d. 産業資材分野への取り組み、販売促進
エアバッグ、タイヤコード、フラットヤーン、医療用基布といった既に実績ある分野に加え、オーニング、広告バナー、パラシュートなど新たな分野についても、欧米・中国を中心に販促を続けている。炭素繊維向けレピアルームについても、国内・中国向けに受注し、欧米からの引合いもいただいており商談中である。
e. 販売価格の更なる改善とコストダウンによる収益性向上
客先の声に応えた製品性能を追求するとともに、原材料やエネルギーコストを反映した適正な価格での販売を行い、また関連部門との連携を密にしたDXに取り組み、生産効率や業務効率、納期管理の向上を推し進めていく。
工作機械関連事業の受注・売上の拡大、採算性向上
「中期経営計画2026」では市場ニーズに応えるべく事業・製品の多角化を目指している。今後需要が増えると予想される業種、また自動化へのニーズに対応した製品の販促を進める。当期はメカトロテックジャパン2025(MECT2025)において様々な新製品の展示・アプリケーションの提案を行い、要求が強くなっている自動化・省人化ニーズに対応した製品開発を進めた。
a. 自動車業界の駆動要素の多様化に対応したNC円テーブルの販売促進
自動車の駆動要素の多様化に対応できる、旋削・切削を同時に行うNC円テーブル「TDBシリーズ」は欧州市場を中心に徐々に引合いが増加している。また、メガキャスト化により、治具・ワークの大型化という変化に対応した傾斜NC円テーブルも販売を開始した。当社の3つの駆動要素を組み合わせ、客先に最適なソリューションを提案していく。
b.新しい産業分野・加工技術・省人化に対応する新製品の迅速な開発と市場投入
他社を凌ぐ剛性と精度を兼ね備えた当社NC円テーブルの中でも特に大型NC円テーブルは圧倒的な市場占有率を誇っている。航空宇宙産業やクリーンエネルギー発電向けに多数採用されており、この知見を活かし、新たな分野への参入を目指し開発を進めている。
c. 新分野への取り組み
昨秋に開催されたメカトロテックジャパン2025(MECT2025)では、簡易搬送システムを搭載したAWC(オートワークチェンジャー)システムを発表した。会場では多くの来場者にご覧いただき、工作機械本体の生産性向上・省人化ニーズに対してアピールを行った。また既存製品であるNC円テーブルも切削加工のみならず、様々な用途での活用を模索するべく開発を進めている。
キャッシュ・フロー確保に向けた対応策
資金計画については、令和8年度の通期予算を基礎に策定している。通期予算等は、最近の受注高及び受注見込額の推移、過去の売上の推移による趨勢を検討の上、収益予測を行っている。また、費用面においても通期予算を基に計算しているが、更なるコストダウンの遂行、経費節減の徹底によって改善を図っていく。なお、資金計画には主要金融機関からの借入更新が含まれている。
取引金融機関とは、定期的に資金計画及び中期経営計画の進捗状況の説明を行うなど、緊密な関係を維持している。
また、売却の意思決定を行った政策保有株式について、相手企業との同意の内容や株式相場を勘案したうえで売却を実施していく。
以上の対応策に取り組んでいるが、これら対応策の実現可能性は、国際情勢の動向、原材料価格等の仕入れ価格、海上運賃等の諸経費の高騰や部品の突発的な長納期化などの外部要因に影響を受け、業績回復による黒字の安定的な計上が遅延し、当社グループの資金繰りに影響を及ぼす可能性があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる。
なお、当社グループの連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響は連結財務諸表に反映していない。