有価証券報告書-第143期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/23 14:11
【資料】
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【項目】
114項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 自動車関連、IT関連等の需要先の設備投資動向によって、業績が影響を受けることについて
当社グループは、射出成形機及びダイカストマシンを製造販売しております。
主な需要先は、携帯電話やパソコン、液晶表示装置の樹脂部品等のIT業界向け及び自動車部品業界向けが大きな比重を占めております。当社グループの業績は、これらの需要先の設備投資動向に影響を受けやすい傾向があります。
(2) 海外売上高比率が高いことについて
当社グループでは、主に国内で製造して輸出しております。平成27年度178億円(海外売上高比率66.9%)、平成28年度181億円(海外売上高比率65.5%)と、海外売上高比率が高くなっております。これは、中国を中心とするアジアにおける現地顧客や、関連業界において国内生産から海外生産へと移行された日系顧客に対応して、当社グループが積極的に海外、特に中国への販売に注力したからであります。中国の連結売上高に占める割合は、平成28年度は25.3%となっております。
当社グループの業績は、主要輸出地域の経済環境等にも影響を受けます。また、当社グループは、海外取引においては基本的には円建契約としており為替変動による業績への影響はほとんどありませんが、円高時には実質価格が上昇することから、為替が変動し安定しない場合、発注が手控えられる可能性があります。
(3) 競合について
当社グループの主力製品である射出成形機については競合企業が多く、需要が低迷した場合、価格競争により収益性が悪化する可能性があります。
(4) 製品のサイクルの短期化について
当社グループでは、顧客の継続的な値引き要求に対しては、バージョンアップなどにより付加価値を上げて製品の販売単価を維持するように努めております。また、顧客側の技術革新や製品のサイクルが短くなっていることに対応する必要があります。このため、当社グループにおいても製品のバージョンアップやモデルチェンジのサイクルが短くなる傾向にあります。当社グループでは、不断の研究開発と短いサイクルでの製品開発に努める必要があり、これに対応できない場合は、販売単価の下落やマーケットシェアの低下により業績が悪化する可能性があります。
(5) 原材料価格の上昇について
世界的な景気回復に伴い、鉄、石油等の原材料の値上がりが顕著になってきた場合、これに連動して当社製品の原材料費の上昇が懸念されます。当社グループは、原価低減活動などを通じてコストダウンに努め、また、見積価格に原材料費の上昇を織り込み、販売価格への転嫁に努めていますが、コストアップを吸収しきれず、業績への影響を受ける可能性があります。