<資金調達と流動性管理>当社グループは、将来の事業活動に必要な資金を確保し、適切な流動性を維持することを財務の基本方針としています。この方針に従い、当社グループは金融機関借入、社債等の発行、融資枠の設定等、様々な資金調達の源泉を確保しています。設備投資資金及び運転資金については、営業活動から得られたキャッシュ・フロー及び外部より調達した資金を充当しています。更に、当社グループの資金の効率性を高めるため、海外子会社を含めたグループ間のキャッシュマネジメントシステム(グローバルキャッシュマネジメントシステム、以下、「GCMS」)を特定の金融機関と構築しており、特定の金融機関に対する預入総額を上限にGCMS参加会社は借入を行っています。当GCMSにおいては、預入金及び借入金の残高を相殺できる条項が含まれており、当年度末現在の相殺金額は289,937百万円となっています。
短期資金需要に対しては、営業活動から得られたキャッシュ・フローを主として充当し、必要に応じ銀行借入及び
コマーシャル・ペーパーの発行等でまかなっています。当社及び一部の連結子会社は、当年度末現在、金融機関との間に合計357,587百万円のコミットメントライン契約を締結して代替流動性を確保しており、その未使用枠は322,951百万円となっています。
コマーシャル・ペーパーについては、当年度末現在、当社で220,000百万円、コマツファイナンスアメリカ㈱で1,100百万米ドルのプログラムを保有しており、未使用枠はそれぞれ180,000百万円、150百万米ドルとなっています。
当社は、中長期資金需要に機動的に対応するため、社債発行枠とユーロ・ミディアム・ターム・ノート(以下、「EMTN」)プログラムを保有しています。当社は2022年11月に2年間有効の100,000百万円の社債発行枠を登録しました。当年度末現在の未使用枠は60,000百万円となっています。なお、これ以外の過去に登録した社債発行枠に基づいて発行した分も含めた当社グループの社債の当年度末現在の残高は160,635百万円です。これには、2022年10月に当社100%子会社であるコマツファイナンスアメリカ㈱を通じて発行した日本企業としては初の外貨建てサステナビリティ・リンク・ボンド600百万米ドルも含まれます。また、当社、コマツファイナンスアメリカ㈱及び欧州コマツコーディネーションセンター㈱で合わせて2,200百万米ドルのEMTNプログラムを保有しており、このプログラムに基づいて、それぞれの発行体はディーラーとの間で合意されたすべての通貨の債券を発行できます。当年度末現在、当該EMTNプログラムにより発行された債券の残高は175,147百万円です。