有価証券報告書-第144期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たっては、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善を背景に個人消費が堅調に推移し、また、低金利政策の継続による法人の設備投資の増勢、資源価格の底打ちなどから輸出の拡大が続く中、後半、米国トランプ大統領の保護主義的な強硬発言と中国の対抗政策の影響で米中貿易摩擦が顕在化し、加えて、北朝鮮をめぐる東アジアにおける地政学的な不安定な動きの中、世界的な株安、為替相場が円高に振れるなどの動きがあったものの、年度末にかけて平静さを回復し、我が国の景気はおおむね堅調に推移しました。
このような経済環境のもと、当社及び当社グループは「提案型営業」の態勢構築のために積極的に取組み、人員の増強、得意先企業・業界団体等あらゆる関係先からの情報収集等を強化し、顧客基盤の深耕・拡充を積極的に取組み、併せて、営業力・技術力の強化等、企業価値の向上を目的とした全階層の社員を対象とした研修を含めた人材投資を積極的に推進すると共に、新市場・新分野に積極的に挑戦し、グループを挙げての事業の成長と収益力の向上をめざしてまいりました。
産業機械関連事業における建設需要の高まりに伴い施工原価が高騰し、受注後予定利益が大幅に低下しました。また、太陽光関連事業において10月に太陽光発電の出力制限が実施された影響や、12月の株式市場の下落などの影響で一時的に法人の投資意欲、個人投資家の購買意欲の低下がありましたが、その影響は軽微なものでありました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は8,951百万円(前期比1,252百万円増)となりました。流動資産は7,117百万円(前期比1,998百万円増)、固定資産は1,834百万円(前期比745百万円減)となりました。流動資産の主な増減要因は、商品及び製品の増加(前期比983百万円増)、受取手形及び売掛金の増加(前期比482百万円増)、現金及び預金の増加(前期比450百万円増)、仕掛品の増加(前期比139百万円増)などによるものであります。また固定資産の主な増加要因は、AI/IoT関連開発等による無形固定資産の増加(前期比43百万円増)の一方で、投資有価証券の減少(前期比821百万円減)などによるものであります。
当連結会計年度末の負債は6,637百万円(前期比1,299百万円増)となりました。流動負債は6,260百万円(前期比1,302百万円増)、固定負債は376百万円(前期比3百万円減)となりました。流動負債の主な増減要因は、短期借入金の減少(前期比460百万円減)の一方で、大型プラント受注による前受金の増加(前期比1,469百万円増)、電子記録債務の増加(前期比348百万円増)などによるものであります。また固定負債の主な減少要因は、繰延税金負債の増加(前期比27百万円増)の一方で、長期借入金の減少(前期比22百万円減)、退職給付に係る負債の減少(前期比13百万円減)などによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は2,314百万円(前期比46百万円減)となりました。純資産の主な増減要因は、利益剰余金の増加(前期比65百万円増)の一方で、その他有価証券評価差額金の減少(前期比94百万円減)、為替換算調整勘定の減少(前期比18百万円減)によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っています。
b. 経営成績
当連結会計年度の売上高は、7,968百万円(前期比 11.4%増)となりました。損益面に関しましては、営業利益110百万円(前期比 38.7%減)、経常利益154百万円(前期比20.0%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、111百万円(前期比 72.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(産業機械関連事業)
産業機械関連事業につきましては、国内はもとより東南アジア市場向けの商談・協業など、食品・飼料市場への売り込みを活発に行いました。中国・東南アジアに工場を新設する国内飼料会社や食品商社とタッグを組んで、海外営業を活発化させ、子会社である株式会社柳原製粉機においては初の海外取引となる台湾への業務用石臼製粉機の輸出を行うなど成果を上げることができました。
国内においては、大型配合飼料生産プラント工事受注(36億円)など、飼料工場の効率化に向けた大型新工場新設需要を受けてプラント案件の受注に注力しました。
新たな取り組みとして、粉砕機等にセンサーを取付けAI、IoT化に向けたビッグデータの収集・解析を始め、今後、機械の保守・メンテに活用させ、予知保全システムソリューションを顧客に提案することをめざしております。また、社内及び自社工場においても、AI、IoT技術を用い、これまで機械の製造過程で工員の熟練と経験に頼っていた業務について発展させ生産効率向上を図ることで、より生産性が高く、従業員が無理な残業に強いられない職場環境を作っていく施策を行い、今般の「働き方改革」に取り組んでおります。
産業機械関連事業における各業界の動きは次のとおりです。
・製粉業界は、政府売渡価格が引き下げられたこと、消費者の節約志向の継続を背景とした厳しい市場環境の中、販売競争が一段と激しさを増しており、各社特色のある製品の開発、販売に力を入れている状況であります。60年問題として建物・設備の老朽化が表面化し、建物のリノベーションや設備の老朽化更新やコストダウンのための設備投資が必要な状況ではありますが、設備投資意欲は低い状況にあります。一方で、人手不足に伴う省力化の関心は高く、人手をかけない保守・メンテナンスの提案営業を推進しており、顧客工場でのAIやIoT技術を活用した実証実験を行っております。
・飼料業界は、老朽化した工場の設備更新が増えておりましたが、競争力強化のためのコストダウンを目的とした工場集約化を含む業界再編の動きが活発化し、新工場の建設及び増設工事等の大型案件が業界全体で数百億円規模で顕在化している状況にあります。当社においても昨年8月に大型配合飼料生産プラント工事を受注しております。中小飼料メーカーにおいても補助金対象範囲の拡大により、効率化に向けた投資意欲が活発で、この傾向はしばらく続くと考えております。
・産業機械業界は、これまでのビール、米、そば粉業界に加え、新規分野開拓に力を入れております。開袋機、解凍機の引き合いが好調で、解凍機においては米国フェライト・マイクロウェーブ・テクノロジーズ社と業務用マイクロ波解凍機の東南アジア独占販売権契約を締結し、日本のみならずタイ、ベトナム、マレーシア、インドネシアといった海外市場での拡販にも取り組んでまいります。
このような状況の中、産業機械関連事業セグメントの売上高につきましては5,101百万円(前期比 32.8%増)となりました。損益面に関しましては、営業損失32百万円(前期は営業利益 137百万円)となりました。
(太陽光関連事業)
太陽光関連事業は、これまでのディベロップ型での太陽光発電所の施工販売から、カーボンフリー(脱炭素)向けのソリューション提供へと、「環境ビジネス」へと大きく舵を切り始めた1年となりました。太陽光発電システムをRE100(**)等の脱炭素の取組みのソリューションとして位置付け、企業の自家消費需要向け市場へのビジネス化を始めております。工場や社屋の屋上敷設が可能になる超軽量架台を東洋アルミニウム株式会社様と開発・製品化。さらに、養鶏場等の畜舎の猛暑対策としての遮熱塗料等を生産環境改善のソリューションとして販売を開始しました。新規事業では、現在、食品・飼料工場内のマテリアルハンドリング(原材料等の移動にかかわる取り扱い)の技術を応用した事業を本格化させました。
太陽光関連事業における各事業の動きは次のとおりです。
・太陽光発電関連は、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)の見直しが行われ、10月には、太陽光発電の出力制限が実施されるなど、電力販売を目的とした太陽光発電所をめぐる環境が大きく変わってきました。一方で、日本でもESG(*)活動に対する企業の取り組みが本格化し、政府も政策課題として長期成長戦略に盛り込むなど政府と民間が一体となった流れが生まれつつあります。そのような中で、当社においても太陽光関連事業の枠から飛び出し、環境全般、とりわけ気候変動に伴うソリューション提供を行う事業の取り組みをはじめました。太陽光発電所の施工・販売についても電力販売目的から、ESG(*)の取り組みが活発化していく企業向けの自家消費型ソリューションの営業へと切り替え大型倉庫・工場・地主様向けの「提案型営業」を積極的に展開し、産業界・地域と一体となった再生可能エネルギー事業を推進し収益の拡大を図っています。その一つとして、工場・倉庫の屋根及び屋上への太陽光パネル設置を検討する顧客企業等に対しては、軽量で屋根に一切穴をあけない新たな接着架台工法「エスノンホール(登録商標登録第6070485号、実用新案登録第3219676号及び第3221072号)」を市場投入し、自家消費型の太陽光発電システムの施工を開始しました。
・建設資材関連は、当連結会計年度から新設した『建設資材営業部』において、高機能建材としてガイナ(高機能断熱セラミック塗料)の販売・施工を開始し、『猛暑災害』とも呼ばれた2018年夏において鶏舎、豚舎、牛舎等の畜産業において動物を猛暑から守る需要が喚起し事業がスムーズな立ち上がりを見せました。気候変動に伴う災害に対する強靭化対策のソリューションとして、リアルガード(防水強化剤、漏水補修材)等の高機能建材とともに、『環境資材』として展開しています。
・新規事業関連は、当連結会計年度において、クリーンセンターや、バイオマス発電設備の受注をしております。新たな環境事業の開拓部門として活動を強化しております。
このような状況の中、太陽光関連事業セグメントの売上高につきましては2,834百万円(前期比 13.4%減)となりました。損益面に関しましては、営業利益117百万円(前期比 619.8%増)となりました。
(不動産関連事業)
当社は本社ビルの賃貸を行っておりますが、当期の売上高は32百万円(前期比 18.4%減)となり、営業利益24百万円(前期比 4.6%減)となりました。
* E S G:環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったものです。今日、企業の長期的な成長のためには、ESGが示す3つの観点が必要だという考え方が世界で広まっています。
**RE100:事業活動に必要なエネルギーを100%再生可能エネルギーにすることを目標とする環境イニシアチブのひとつ。RE100は「Renewable Energy 100%」の略であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比して459百万円増加し、1,649百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は138百万円(前連結会計年度 営業活動の結果支出した資金1,915百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が154百万円となり、前受金の1,469百万円増加及び仕入債務の388百万円増加等の収入要因があり、一方でたな卸資産の1,138百万円増加、売上債権の483百万円増加等の支出要因があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金856百万円(前連結会計年度 投資活動の結果支出した資金は929百万円)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出219百万円及び定期預金の預入による支出72百万円等があったのに対し、投資有価証券の売却による収入1,043百万円等があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は533百万円(前連結会計年度 投資活動の結果得られた資金2,240百万円)となりました。これは主に、短期・長期借入金、リース債務の返済及び配当金の支払いによるものであります。
(資金需要及び財政政策)
当社グループは、運転資金及び投資等の資金需要に対して、自己資金を充当することを基本方針とし、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、一部資金を銀行借入等により調達しております。
また、金融機関12行と当座貸越契約を締結しており、将来において多額な資金需要が生じた場合にも、外部からの資金調達は可能であると考えております。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は製造原価を表示しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格を表示しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
C. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)1.前連結会計年度及び当連結会計年度において、総販売実績に対する割合が100分の10未満の場合は、記載を
省略しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たっては、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善を背景に個人消費が堅調に推移し、また、低金利政策の継続による法人の設備投資の増勢、資源価格の底打ちなどから輸出の拡大が続く中、後半、米国トランプ大統領の保護主義的な強硬発言と中国の対抗政策の影響で米中貿易摩擦が顕在化し、加えて、北朝鮮をめぐる東アジアにおける地政学的な不安定な動きの中、世界的な株安、為替相場が円高に振れるなどの動きがあったものの、年度末にかけて平静さを回復し、我が国の景気はおおむね堅調に推移しました。
このような経済環境のもと、当社及び当社グループは「提案型営業」の態勢構築のために積極的に取組み、人員の増強、得意先企業・業界団体等あらゆる関係先からの情報収集等を強化し、顧客基盤の深耕・拡充を積極的に取組み、併せて、営業力・技術力の強化等、企業価値の向上を目的とした全階層の社員を対象とした研修を含めた人材投資を積極的に推進すると共に、新市場・新分野に積極的に挑戦し、グループを挙げての事業の成長と収益力の向上をめざしてまいりました。
産業機械関連事業における建設需要の高まりに伴い施工原価が高騰し、受注後予定利益が大幅に低下しました。また、太陽光関連事業において10月に太陽光発電の出力制限が実施された影響や、12月の株式市場の下落などの影響で一時的に法人の投資意欲、個人投資家の購買意欲の低下がありましたが、その影響は軽微なものでありました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は8,951百万円(前期比1,252百万円増)となりました。流動資産は7,117百万円(前期比1,998百万円増)、固定資産は1,834百万円(前期比745百万円減)となりました。流動資産の主な増減要因は、商品及び製品の増加(前期比983百万円増)、受取手形及び売掛金の増加(前期比482百万円増)、現金及び預金の増加(前期比450百万円増)、仕掛品の増加(前期比139百万円増)などによるものであります。また固定資産の主な増加要因は、AI/IoT関連開発等による無形固定資産の増加(前期比43百万円増)の一方で、投資有価証券の減少(前期比821百万円減)などによるものであります。
当連結会計年度末の負債は6,637百万円(前期比1,299百万円増)となりました。流動負債は6,260百万円(前期比1,302百万円増)、固定負債は376百万円(前期比3百万円減)となりました。流動負債の主な増減要因は、短期借入金の減少(前期比460百万円減)の一方で、大型プラント受注による前受金の増加(前期比1,469百万円増)、電子記録債務の増加(前期比348百万円増)などによるものであります。また固定負債の主な減少要因は、繰延税金負債の増加(前期比27百万円増)の一方で、長期借入金の減少(前期比22百万円減)、退職給付に係る負債の減少(前期比13百万円減)などによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は2,314百万円(前期比46百万円減)となりました。純資産の主な増減要因は、利益剰余金の増加(前期比65百万円増)の一方で、その他有価証券評価差額金の減少(前期比94百万円減)、為替換算調整勘定の減少(前期比18百万円減)によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っています。
b. 経営成績
当連結会計年度の売上高は、7,968百万円(前期比 11.4%増)となりました。損益面に関しましては、営業利益110百万円(前期比 38.7%減)、経常利益154百万円(前期比20.0%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、111百万円(前期比 72.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(産業機械関連事業)
産業機械関連事業につきましては、国内はもとより東南アジア市場向けの商談・協業など、食品・飼料市場への売り込みを活発に行いました。中国・東南アジアに工場を新設する国内飼料会社や食品商社とタッグを組んで、海外営業を活発化させ、子会社である株式会社柳原製粉機においては初の海外取引となる台湾への業務用石臼製粉機の輸出を行うなど成果を上げることができました。
国内においては、大型配合飼料生産プラント工事受注(36億円)など、飼料工場の効率化に向けた大型新工場新設需要を受けてプラント案件の受注に注力しました。
新たな取り組みとして、粉砕機等にセンサーを取付けAI、IoT化に向けたビッグデータの収集・解析を始め、今後、機械の保守・メンテに活用させ、予知保全システムソリューションを顧客に提案することをめざしております。また、社内及び自社工場においても、AI、IoT技術を用い、これまで機械の製造過程で工員の熟練と経験に頼っていた業務について発展させ生産効率向上を図ることで、より生産性が高く、従業員が無理な残業に強いられない職場環境を作っていく施策を行い、今般の「働き方改革」に取り組んでおります。
産業機械関連事業における各業界の動きは次のとおりです。
・製粉業界は、政府売渡価格が引き下げられたこと、消費者の節約志向の継続を背景とした厳しい市場環境の中、販売競争が一段と激しさを増しており、各社特色のある製品の開発、販売に力を入れている状況であります。60年問題として建物・設備の老朽化が表面化し、建物のリノベーションや設備の老朽化更新やコストダウンのための設備投資が必要な状況ではありますが、設備投資意欲は低い状況にあります。一方で、人手不足に伴う省力化の関心は高く、人手をかけない保守・メンテナンスの提案営業を推進しており、顧客工場でのAIやIoT技術を活用した実証実験を行っております。
・飼料業界は、老朽化した工場の設備更新が増えておりましたが、競争力強化のためのコストダウンを目的とした工場集約化を含む業界再編の動きが活発化し、新工場の建設及び増設工事等の大型案件が業界全体で数百億円規模で顕在化している状況にあります。当社においても昨年8月に大型配合飼料生産プラント工事を受注しております。中小飼料メーカーにおいても補助金対象範囲の拡大により、効率化に向けた投資意欲が活発で、この傾向はしばらく続くと考えております。
・産業機械業界は、これまでのビール、米、そば粉業界に加え、新規分野開拓に力を入れております。開袋機、解凍機の引き合いが好調で、解凍機においては米国フェライト・マイクロウェーブ・テクノロジーズ社と業務用マイクロ波解凍機の東南アジア独占販売権契約を締結し、日本のみならずタイ、ベトナム、マレーシア、インドネシアといった海外市場での拡販にも取り組んでまいります。
このような状況の中、産業機械関連事業セグメントの売上高につきましては5,101百万円(前期比 32.8%増)となりました。損益面に関しましては、営業損失32百万円(前期は営業利益 137百万円)となりました。
(太陽光関連事業)
太陽光関連事業は、これまでのディベロップ型での太陽光発電所の施工販売から、カーボンフリー(脱炭素)向けのソリューション提供へと、「環境ビジネス」へと大きく舵を切り始めた1年となりました。太陽光発電システムをRE100(**)等の脱炭素の取組みのソリューションとして位置付け、企業の自家消費需要向け市場へのビジネス化を始めております。工場や社屋の屋上敷設が可能になる超軽量架台を東洋アルミニウム株式会社様と開発・製品化。さらに、養鶏場等の畜舎の猛暑対策としての遮熱塗料等を生産環境改善のソリューションとして販売を開始しました。新規事業では、現在、食品・飼料工場内のマテリアルハンドリング(原材料等の移動にかかわる取り扱い)の技術を応用した事業を本格化させました。
太陽光関連事業における各事業の動きは次のとおりです。
・太陽光発電関連は、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)の見直しが行われ、10月には、太陽光発電の出力制限が実施されるなど、電力販売を目的とした太陽光発電所をめぐる環境が大きく変わってきました。一方で、日本でもESG(*)活動に対する企業の取り組みが本格化し、政府も政策課題として長期成長戦略に盛り込むなど政府と民間が一体となった流れが生まれつつあります。そのような中で、当社においても太陽光関連事業の枠から飛び出し、環境全般、とりわけ気候変動に伴うソリューション提供を行う事業の取り組みをはじめました。太陽光発電所の施工・販売についても電力販売目的から、ESG(*)の取り組みが活発化していく企業向けの自家消費型ソリューションの営業へと切り替え大型倉庫・工場・地主様向けの「提案型営業」を積極的に展開し、産業界・地域と一体となった再生可能エネルギー事業を推進し収益の拡大を図っています。その一つとして、工場・倉庫の屋根及び屋上への太陽光パネル設置を検討する顧客企業等に対しては、軽量で屋根に一切穴をあけない新たな接着架台工法「エスノンホール(登録商標登録第6070485号、実用新案登録第3219676号及び第3221072号)」を市場投入し、自家消費型の太陽光発電システムの施工を開始しました。
・建設資材関連は、当連結会計年度から新設した『建設資材営業部』において、高機能建材としてガイナ(高機能断熱セラミック塗料)の販売・施工を開始し、『猛暑災害』とも呼ばれた2018年夏において鶏舎、豚舎、牛舎等の畜産業において動物を猛暑から守る需要が喚起し事業がスムーズな立ち上がりを見せました。気候変動に伴う災害に対する強靭化対策のソリューションとして、リアルガード(防水強化剤、漏水補修材)等の高機能建材とともに、『環境資材』として展開しています。
・新規事業関連は、当連結会計年度において、クリーンセンターや、バイオマス発電設備の受注をしております。新たな環境事業の開拓部門として活動を強化しております。
このような状況の中、太陽光関連事業セグメントの売上高につきましては2,834百万円(前期比 13.4%減)となりました。損益面に関しましては、営業利益117百万円(前期比 619.8%増)となりました。
(不動産関連事業)
当社は本社ビルの賃貸を行っておりますが、当期の売上高は32百万円(前期比 18.4%減)となり、営業利益24百万円(前期比 4.6%減)となりました。
* E S G:環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったものです。今日、企業の長期的な成長のためには、ESGが示す3つの観点が必要だという考え方が世界で広まっています。
**RE100:事業活動に必要なエネルギーを100%再生可能エネルギーにすることを目標とする環境イニシアチブのひとつ。RE100は「Renewable Energy 100%」の略であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比して459百万円増加し、1,649百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は138百万円(前連結会計年度 営業活動の結果支出した資金1,915百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が154百万円となり、前受金の1,469百万円増加及び仕入債務の388百万円増加等の収入要因があり、一方でたな卸資産の1,138百万円増加、売上債権の483百万円増加等の支出要因があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金856百万円(前連結会計年度 投資活動の結果支出した資金は929百万円)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出219百万円及び定期預金の預入による支出72百万円等があったのに対し、投資有価証券の売却による収入1,043百万円等があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は533百万円(前連結会計年度 投資活動の結果得られた資金2,240百万円)となりました。これは主に、短期・長期借入金、リース債務の返済及び配当金の支払いによるものであります。
(資金需要及び財政政策)
当社グループは、運転資金及び投資等の資金需要に対して、自己資金を充当することを基本方針とし、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、一部資金を銀行借入等により調達しております。
また、金融機関12行と当座貸越契約を締結しており、将来において多額な資金需要が生じた場合にも、外部からの資金調達は可能であると考えております。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前連結会計年度比(%) |
| 産業機械関連事業(千円) | 4,269,902 | +40.8 |
| 太陽光関連事業 (千円) | 2,581,688 | △15.0 |
| 合計 (千円) | 6,851,591 | +12.9 |
(注)1.金額は製造原価を表示しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| 区分 | 受注高(千円) | 前連結会計年度比(%) | 受注残高(千円) | 前連結会計年度比(%) |
| 産業機械関連事業(千円) | 8,380,188 | +71.3 | 5,362,827 | +160.6 |
| 太陽光関連事業 (千円) | 1,682,749 | △54.1 | 107,054 | △91.5 |
| 合計 (千円) | 10,062,938 | +17.6 | 5,469,881 | +65.0 |
(注)1.金額は販売価格を表示しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
C. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前連結会計年度比(%) |
| 産業機械関連事業(千円) | 5,101,822 | +32.8 |
| 太陽光関連事業 (千円) | 2,834,544 | △13.4 |
| 不動産関連事業 (千円) | 32,143 | △18.4 |
| 合計 (千円) | 7,968,511 | +11.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会クリエイト | 953,458 | 13.3 | - | - |
| オリックス株式会社 | 797,500 | 11.1 | - | - |
| パワー・ジェネレーション・ジャパン株式会社 | - | - | 993,779 | 12.5 |
(注)1.前連結会計年度及び当連結会計年度において、総販売実績に対する割合が100分の10未満の場合は、記載を
省略しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。