有価証券報告書-第131期(2022/04/01-2023/03/31)
②戦略(シナリオ分析)
ブラザーグループは、「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」でCO₂排出削減を重要項目の一つに掲げています。世界的に深刻化する気候変動を社会的な重要課題と認識するとともに、ブラザーグループの事業上のリスクと機会として捉え、長期的かつ継続的にその解決に取り組んでいます。
2020年度はTCFD提言に基づき、主要な事業について2020年現在から将来までの間に事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を評価しました。それぞれのリスクと機会に対して、『世界で温暖化対策が進み、脱炭素社会の実現に近づくという1.5℃シナリオ』と『世界で現状を上回る温暖化対策がとられず、気温上昇がさらに進むという4.0℃シナリオ』に基づき、7つの重要なリスクと機会を特定し、自社の事業や財務に及ぼす影響を評価しました。
1.5℃シナリオ及び4.0℃シナリオではIEA(International Energy Agency)のSDS(持続可能な開発シナリオ)、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)のRCP8.5シナリオ、Aqueduct(水リスク評価ツール)などを参照しました。
今回の分析の結果、リスク、機会の両面において、ブラザーグループにとってカーボンニュートラルの推進、特にサーキュラーエコノミー対応の推進が重要である事が判明しました。今後はさらなるCO₂排出削減活動や循環型ビジネスの拡大などの取り組みを強化していきます。

*1
■事業所におけるCO₂排出削減の取り組み
ブラザーグループは一丸となって、持続的発展が可能な社会の構築に向けて環境への取り組みを強化しています。
事業所内の省エネルギー活動(高効率機器の導入など)の推進、再生可能エネルギーの活用に取り組んでいます。これらのCO₂排出削減の取り組みに加え、残りの排出量をカーボンクレジットで相殺したことにより、ブラザーグループの二つの製造拠点(BROTHER INDUSTRIES (U.K.) LTD.とBROTHER INDUSTRIES (SLOVAKIA) s.r.o)が、PAS 2060※規格の基準を満たしていると判断され、カーボンニュートラル企業として認定されています。
※ Publicly Available Specification 2060:カーボンニュートラルを実現していることを証明する国際的な規格
*2
■製品におけるCO₂排出削減の取り組み
製品において製品のライフサイクルのステージごとの工夫の積み重ねや技術革新を組み合わせることにより、CO₂排出の削減に取り組んでいます。
<インクジェットプリンター>従来カートリッジの機能をよりシンプルに再構築し、部品点数を削減するとともにインク貯蔵部の容積効率を向上させることで、従来カートリッジと比べ、インクの大容量化を実現しています。カートリッジの交換頻度が減ることで、カートリッジの廃棄や梱包材の使用削減につながり、CO₂排出削減に貢献しています。
<ガーメントプリンターGTXproシリーズ>消耗品インクを従来のカートリッジ交換方式からパウチ交換方式やボトル供給方式に切り替えることで、消耗品のプラスチックや梱包材の削減を実現し、CO₂排出削減に貢献しています。
*3 *5
■内燃機関から電気自動車(EV)への転換に対する取り組み
需要が増加しているEV向け部品で求められる大型のアルミ部品(インバーターケース、バッテリーケース、ポンプハウジング、大型バルブなど)や、さまざまな加工ニーズに応えることができる製品“SPEEDIO”シリーズを開発することで、EV部品加工ソリューションを提供し、自動車産業が内燃機関からEVにシフトする際のリスクと機会の両面に対応しています。
“SPEEDIO”シリーズでは、工具交換や非切削時の時間短縮によるサイクルタイムの削減、高効率主軸モータや電源回生システムによる動作時の消費電力削減、自動消灯機能による非動作時の消費電力削減などにより高い生産性と省エネ性を実現し、EV部品加工時のCO₂排出削減に貢献しています。
*4 *6
■サーキュラーエコノミーへの取り組み
ブラザーグループは製品における廃棄物の削減、新規資源の投入抑制に加え、循環経済型ビジネスの実現・拡大に向けて「プリンターの消耗品カートリッジの回収・リサイクルの拡大」、「製品のリユース促進」、「サブスクリプションサービス等のお客様とつながり続けるビジネスの拡大」の三つをリスクと機会の両面における主要な取り組みとして位置づけ、資源の有効利用、資源循環のさらなる推進を通じて、CO₂排出削減に貢献しています。
<トナーカートリッジのリサイクル>回収された使用済みトナーカートリッジは、ブラザーグループの再生拠点で新製品と同一品質を持つトナーカートリッジへとリサイクルされ、再び、お客様に届けられます。このように「クローズドループ」でリサイクルを行うことによって、廃棄物の削減による天然資源の有効利用につながり、CO₂排出削減に貢献しています。
ブラザーグループは、「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」でCO₂排出削減を重要項目の一つに掲げています。世界的に深刻化する気候変動を社会的な重要課題と認識するとともに、ブラザーグループの事業上のリスクと機会として捉え、長期的かつ継続的にその解決に取り組んでいます。
2020年度はTCFD提言に基づき、主要な事業について2020年現在から将来までの間に事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を評価しました。それぞれのリスクと機会に対して、『世界で温暖化対策が進み、脱炭素社会の実現に近づくという1.5℃シナリオ』と『世界で現状を上回る温暖化対策がとられず、気温上昇がさらに進むという4.0℃シナリオ』に基づき、7つの重要なリスクと機会を特定し、自社の事業や財務に及ぼす影響を評価しました。
1.5℃シナリオ及び4.0℃シナリオではIEA(International Energy Agency)のSDS(持続可能な開発シナリオ)、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)のRCP8.5シナリオ、Aqueduct(水リスク評価ツール)などを参照しました。
今回の分析の結果、リスク、機会の両面において、ブラザーグループにとってカーボンニュートラルの推進、特にサーキュラーエコノミー対応の推進が重要である事が判明しました。今後はさらなるCO₂排出削減活動や循環型ビジネスの拡大などの取り組みを強化していきます。

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■事業所におけるCO₂排出削減の取り組み
ブラザーグループは一丸となって、持続的発展が可能な社会の構築に向けて環境への取り組みを強化しています。
事業所内の省エネルギー活動(高効率機器の導入など)の推進、再生可能エネルギーの活用に取り組んでいます。これらのCO₂排出削減の取り組みに加え、残りの排出量をカーボンクレジットで相殺したことにより、ブラザーグループの二つの製造拠点(BROTHER INDUSTRIES (U.K.) LTD.とBROTHER INDUSTRIES (SLOVAKIA) s.r.o)が、PAS 2060※規格の基準を満たしていると判断され、カーボンニュートラル企業として認定されています。
※ Publicly Available Specification 2060:カーボンニュートラルを実現していることを証明する国際的な規格
*2
■製品におけるCO₂排出削減の取り組み
製品において製品のライフサイクルのステージごとの工夫の積み重ねや技術革新を組み合わせることにより、CO₂排出の削減に取り組んでいます。
<インクジェットプリンター>従来カートリッジの機能をよりシンプルに再構築し、部品点数を削減するとともにインク貯蔵部の容積効率を向上させることで、従来カートリッジと比べ、インクの大容量化を実現しています。カートリッジの交換頻度が減ることで、カートリッジの廃棄や梱包材の使用削減につながり、CO₂排出削減に貢献しています。
<ガーメントプリンターGTXproシリーズ>消耗品インクを従来のカートリッジ交換方式からパウチ交換方式やボトル供給方式に切り替えることで、消耗品のプラスチックや梱包材の削減を実現し、CO₂排出削減に貢献しています。
*3 *5
■内燃機関から電気自動車(EV)への転換に対する取り組み
需要が増加しているEV向け部品で求められる大型のアルミ部品(インバーターケース、バッテリーケース、ポンプハウジング、大型バルブなど)や、さまざまな加工ニーズに応えることができる製品“SPEEDIO”シリーズを開発することで、EV部品加工ソリューションを提供し、自動車産業が内燃機関からEVにシフトする際のリスクと機会の両面に対応しています。
“SPEEDIO”シリーズでは、工具交換や非切削時の時間短縮によるサイクルタイムの削減、高効率主軸モータや電源回生システムによる動作時の消費電力削減、自動消灯機能による非動作時の消費電力削減などにより高い生産性と省エネ性を実現し、EV部品加工時のCO₂排出削減に貢献しています。
*4 *6
■サーキュラーエコノミーへの取り組み
ブラザーグループは製品における廃棄物の削減、新規資源の投入抑制に加え、循環経済型ビジネスの実現・拡大に向けて「プリンターの消耗品カートリッジの回収・リサイクルの拡大」、「製品のリユース促進」、「サブスクリプションサービス等のお客様とつながり続けるビジネスの拡大」の三つをリスクと機会の両面における主要な取り組みとして位置づけ、資源の有効利用、資源循環のさらなる推進を通じて、CO₂排出削減に貢献しています。
<トナーカートリッジのリサイクル>回収された使用済みトナーカートリッジは、ブラザーグループの再生拠点で新製品と同一品質を持つトナーカートリッジへとリサイクルされ、再び、お客様に届けられます。このように「クローズドループ」でリサイクルを行うことによって、廃棄物の削減による天然資源の有効利用につながり、CO₂排出削減に貢献しています。