有価証券報告書-第99期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/26 9:25
【資料】
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【項目】
140項目

有報資料

文中将来に関する事項が含まれていますが、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社及び当社の関係会社(以下「当社グループ」という)は、以下のグループ経営理念及び「顧客第一・法令遵守・基本重視・オープン・アクティブ・スピード」を行動指針として定め、企業活動を推進しています。
<経営理念>● 私たちは地球環境を守り、社会に貢献する企業市民であり続けます
● 私たちは株主の資本を効率的に活用し、グローバルに企業価値を創造します
● 私たちは知識の向上と技術の革新を心がけ、世界のお客様に感動を与える製品を提供します
● 私たちは高い志と広い視野を持って、常に変革を遂げていきます
(2) 経営環境及び経営戦略
2023年度世界経済は、物価上昇や金融セクターの混乱等の影響を受け低成長が見込まれています。コロナウイルスやサプライチェーンの混乱に起因する経済成長の停滞からは抜け出しつつあるものの、ロシアによるウクライナ侵攻、米中貿易摩擦といった地政学的リスクは依然として高く、世界経済の見通しには不透明性が残っています。
当社グループと関連の深い自動車産業は、電気自動車等環境対応車の増加や自動運転等の技術開発が進展するなど「100年に一度の大変革期」のなか、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で「社会の変容」が加速化、質的変化を伴いつつもグローバル市場が拡大すると予想しております。
世界的なカーボン・ニュートラルへの志向が高まり、環境対応車が増加し自動車の動力多様化も一層スピードアップしております。欧州中心に急速な盛り上がりを見せる脱炭素燃料等も現実的な選択肢となりつつあるなど、モビリティの脱炭素化はますます多様な発展段階に入りつつあるものと言えます。また、世界情勢の不安定化、地政学的リスクの高まりは、既存のサプライチェーンの脆弱性を浮き彫りにすると同時に、極端に偏在するレアメタルなど原材料の供給不安定性に大きな注目を集める要因ともなっています。こうした環境変化に加え、カーボン・ニュートラルを目指す上で指標となる二酸化炭素排出量削減のライフサイクルアセスメントによる評価見直しなど、自動車動力多様化は将来を予測し難い環境となりつつあります。
当社としては、想定される全てのシナリオを乗り越え社業を発展させていくために、引き続き「コア事業のコスト競争力強化」、「危機に対応した経営基盤再構築」と「非内燃機関の次世代コア事業・新製品の拡大」を進めていく方針です。
「コア事業のコスト競争力強化」では、ピストンリング等の既存エンジン部品で勝ち残るとともに、非自動車関連既存事業の拡大とコスト競争力強化を目指します。2020年代半ばまでは、エンジン周り含め既存部品・製品のビジネスと利益の拡大、経営資源シフト、最適生産体制構築をキーワードに国内外投資を効率化します。その後2030年頃までは、日本国内・海外とも特にエンジン部品の増産投資は厳しく管理運営し、合理化投資及び省力化投資を推進していく所存です。
「危機に対応した経営基盤再構築」では、操業体制見直しや合理化・生産性の一層の向上など損益分岐点引下げに努めてまいります。そのために、聖域のない選択と集中など従来より踏み込んだ労務費・経費等固定費削減を継続し、DX(デジタル・トランスフォーメーション)による業務改革も一層進めていく方針です。「コア事業のコスト競争力強化」、「危機に対応した経営基盤再構築」を進めることで、既存事業のキャッシュフロー創出力を強化し、獲得したキャッシュを「非内燃機関の次世代コア事業・新製品の拡大」に向けた投資や、脱炭素社会の実現に向けた製造工程における温室効果ガス削減と環境性能に優れた製品開発へシフトしてまいります。
「非内燃機関の次世代コア事業・新製品の拡大」としては、自動車部品製造業に限らず他社との業務/資本提携・共同開発を推進しオープンイノベーションを追求すること、既存の非内燃機関事業分野周辺においてM&Aなども駆使しつつ垂直・水平展開を図ることで、主に次世代自動車向け新製品開発及び非自動車事業の創出・拡大を一層スピードアップしてまいります。そのために、既存事業に由来する「材料技術」「加工技術」「表面処理技術」等を次世代コア事業・新製品に向け転換するとともに、当社が開発を進めている「水素・e-Fuelなど次世代燃料を活用した新エンジンに関する技術」、当社グループが培ってきた「高機能樹脂や異種材接合に関する技術」「電波暗室・電波吸収体や新世代向けノイズ抑制シートを扱うEMC(Electromagnetic compatibility=電磁両立性)技術」「工業用電気炉や高温帯域に対応した高機能電熱線等を扱う熱エンジニアリング技術」などを、自動車・モビリティの世界で潮流となっているCASEやカーボン・ニュートラルに対応した新製品に繋がる先進技術を大きく育てるべく、これら事業へ重点的な積極投資を進めてまいります。本年5月9日にはユビワ印ブランドとして知られている配管継手メーカーである日本継手株式会社が当社グループに加わりました。これにより非内燃機関売上高比率を一層向上させ、今後は既存の配管機器事業との相乗効果創出により更なる収益拡大にも努めてまいります。
また、2022年度に当社サーバーへの不正アクセスによる攻撃を受けたことで、ステークホルダーの皆様にご迷惑、ご心配をおかけした反省を踏まえ、強固なサイバーセキュリティ構築を進めており、これを維持向上させることで再発防止に努めてまいります。
こうした諸施策を進めていくことにより、当社の競争力を強化し、当社の企業価値を継続的に高めていくよう努めます。
最後に、当社と日本ピストンリング株式会社との経営統合につきまして、2022年7月27日の基本合意後、両社による協議・検討を進めてまいり、本年5月23日に経営統合契約書の締結及び株式移転計画書を作成致しました。
本年の株主総会でのご承認を受け、共同株式移転の方式により、本年10月2日をもって両社の完全親会社となる「リケンNPR株式会社」を設立致します。
本経営統合により、両社経営リソースを統合・有効活用することで、自動車エンジン部品を核とする既存事業の収益力強化に加え、船舶・水素・新エネルギー事業・熱エンジニアリング・EMC事業・メタモールド(金属粉末射出成形部品)・医療機器・アキシャルギャップ型モータ(円盤状薄型高トルクモータ)等の非自動車エンジン部品領域において次なるコア事業・新製品創出により一層のスピード感をもって取り組み、両社独自技術を応用した特長ある機能部品・キーコンポーネンツをグローバルに展開する全く新しいリーディングカンパニーに進化を遂げ、世界的なカーボン・ニュートラルの潮流に沿って企業価値の更なる向上を目指します。
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当社はROE向上に資するため、保有資産の選別・整理を進めて資産効率を高めてまいります。機械装置や不動産などの固定資産の他、棚卸資産、有価証券などについても定期的に保有の意義や費用対効果を検証し、不要と判断した資産については廃却・売却を進めていきます。
当社の剰余金の配当につきましては、業績及び配当性向等を総合的に勘案し、中間配当及び期末配当の年2回、安定的な配当水準を維持することを基本方針と考えております。
内部留保資金につきましては、将来の事業成長のための投資及び財務体質の強化に活用してまいります。

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