有価証券報告書-第87期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/30 9:05
【資料】
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【項目】
166項目

有報資料

文中将来に関する事項が含まれていますが、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「動力機構の高度化を原点として、無限の可能性に挑戦し、優れた技術と価値ある商品の世界への提供を通じて、クリーンでクオリティの高い地球社会の実現に貢献する」ことを企業グループの理念としております。また、ファルテックグループは、「時代をリードする価値ある商品・サービスを提供し、美しく豊かなクルマ社会の実現に貢献する」ことをグループの理念としております。両グループ企業の総力を結集して永続的に発展するべく、努力してまいります。
(2)会社の経営戦略
当連結会計年度は2021年3月期を最終年度とする20中期経営計画(以下「20中計」)の2年目でありましたが、計画対比、売上高及び営業利益、経常利益ともに、20中計目標を達成することができませんでした。
米中貿易摩擦の激化などによる中国経済の低迷やこれまで比較的堅調であったインド・東南アジアの減速に加え、年末にかけて日本や米国の景気が停滞するなど、世界経済全体で不透明な状況が続きました。このため、世界の自動車生産台数も前年比減少となり、20中計予想比では世界で10%減、中国では19%減と大幅な乖離を余儀なくされました。さらに年度末からの新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により、世界経済が急速に悪化しております。
当社グループとしましては、20中計目標との著しい乖離が見込まれる状況下において、20中計の基本コンセプトは維持しつつ、足元の事業環境の変化を織り込んで必要な見直しを行い、持続可能な成長レベルを再設定するため、本年4月からの4ヶ年計画として23中期経営計画(以下「23中計」)をスタートすることと致しました。
【基本コンセプト】
0102010_001.png【めざす姿・スローガン・戦略】
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「23中計」の目指す姿は「技術力(Technology)・情熱(Passion)・信頼(Reliance)を基盤として、4本の柱(1の柱 パワトレ商品のダントツNo.1を追求、2の柱 新規事業の積極展開をスピードアップ、3の柱 安全・環境・防災の徹底、4の柱 働き甲斐のある職場づくり)を確立するTPRグループの実現」であります。
【財務目標】
財務目標としては、最終年度の2024年3月期に売上高1,800億円、経常利益210億円、ROE10%以上、自己資本比率45%以上、株主還元率30%を掲げております。
「23中計」の達成により、企業価値の増大を図ってまいります。
(3)優先的に対処すべき業務上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う、各国取引先の操業停止や減産により、当社グループの海外および国内事業所において、操業停止や生産調整等の実施を余儀なくされています。また連結経営成績への影響を最小限に抑えるべく、更なる原価低減、役員報酬の減額などの経費削減、設備投資の見直しや投資時期の変更を行うとともに、十分な手元流動性の確保に努めてまいります。引続き、各国の情勢を見極めつつ、必要な投資は積極的に行っていきます。
自動車業界では、CASEに代表されるように「内燃機関によるクルマ」という概念を根本から変え得る大変革が進行しています。この変革は自動車業界に携わる者にとって、中長期的に由々しい脅威であると同時に大きなチャンスともなり得るものです。今後は更にOEM、部品会社に加えIT系など他業態を巻き込んだ競争や協働、合従連衡が加速していくと思われます。
当社グループにとっての中長期的課題は、内燃機関の縮小・電動化の進展に備えたビジネス構造の変革であります。パワトレ製品においては内燃機関の高効率化に資する高機能商品の開発・拡販と立上げコストの低減に注力するとともに、新事業の開発においては成長領域への展開を加速させることが急務となります。
このような環境変化の中で当社グループは、会社経営の在り方として『SDGsへの貢献』、即ち、“誰ひとり取り残さない持続可能で多様性のある社会の実現”を目指し、20中計のスローガンである目指すアプローチのIEGSに加え、目指す成長のIEGS(Inclusive/受容性のある、Ecological/環境にやさしい、Game-changing/画期的な、Sustainable/持続可能な)を両輪とした二つのIEGSを掲げ、適切な対応により会社の長期的成長の原動力を培い、持続可能な社会の形成に貢献し、23中計の骨子である下記、「4本の柱」を確立させるための課題に積極的に取り組んでまいります。
「1の柱」パワートレイン商品の圧倒的な競争力(性能・品質・コスト)の実現
当社グループの主力であるパワートレイン商品を、圧倒的に競合他社を凌駕する環境技術と最高品質で、低価格にグローバルへ提供し、世界中の内燃機関の高効率化を実現することで、SDGs目標の8番(働き甲斐も経済成長も)、9番(産業と技術革新の基盤をつくろう)、13番(気候変動に具体的な対策を)などに貢献していきます。
23中計期間では、グローバルでの最適生産・調達・物流を実現するため、地域特性に応じた最適な技術開発の追求と同時に、国内マザー拠点に有する技能および技術の海外生産拠点への移転を推進致します。
「2の柱」新事業の積極展開加速による新たな成長領域の拡大
当社グループは、パワートレイン事業以外に多角化を進めてまいりましたが、激変する市場環境からシーズを発掘し、更に新規事業の創出を加速させるため、固定概念に捕らわれず、自前主義から脱却して幅広くグループ内外にネットワークを作り、協業・協創をベースとした成長領域を拡大していくことを目的として、20年4月に新事業開発グループを新設致しました。23中計ではSDGs目標の7番(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)、9番(産業と技術革新の基盤をつくろう)、13番(気候変動に具体的な対策を)に貢献できる積極的な開発投資、事業投資を実施してまいります。
「3の柱」グループ経営への本格シフト(安全・環境・経営管理)及びSDGsへの貢献
当社グループは、営業・技術・生産・品質・海外事業・管理等、全ての機能部門において、企業グループ経営の効率化、高度化を図ります。社員が健康・安全であることは、会社が果たすべき責任であり心身ともに健全で楽しく仕事ができるよう安全・衛生、環境方針の目標達成に努めてまいります。
事業継続計画(BCP)については、防災・減災に向けて準備を整えてまいりましたが、今後は災害のみならず感染症拡大等のリスクにも即時対応ができるよう、更なる深掘り・訓練を実施してまいります。
経営の根幹であるコーポレート・ガバナンス、コンプライアンスについても継続的に強化いたします。SDGsでも謳われている“誰ひとり取り残さない持続可能で多様性のある社会の実現”というゴールに向けて、当社グループ「23中計」では、諸施策を再整備し、社員一人ひとりの活躍が当社の持続的成長を可能にし、ひいては国際社会共通の目標達成に貢献することを目指します。
「4の柱」上記を支えるグローバル人材の確保・育成と働き甲斐のある職場づくり
世界六極に展開する当社グループは、性別・国籍・宗教などにかかわらず多様性を重視し、“それぞれの個を尊重し、認め合い、良いところを活かす”ダイバーシティ&インクルージョンの取組みに努めます。働き方改革としても、同一労働・同一賃金や、ハラスメント撲滅等を徹底するとともに、RPA化による業務改善やテレワークの恒久化に向けたデジタル・トランスフォーメーション(DX)を加速させます。また、人材育成と人材投資を進めてエンゲージメントを強化し、風通しの良い職場、全社員が成長と働き甲斐を実感できる職場づくりを推進いたします。

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