有価証券報告書-第122期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
25.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、持続的な企業価値の向上と安定的な配当の継続を見据え、財務健全性の確保と資本効率の向上を図ってまいります。そのために、固定費の適正化をはじめとした収益力強化と事業資産の圧縮等の資産効率向上の取組みにより、資金の確保と有利子負債の削減を行ってまいります。
また、持続的成長のために、研究開発やIT・人づくり等の経営基盤強化のための先行投資に加え、新規事業や成長市場へ戦略的に投資を行ってまいります。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制はありません。
(2) 信用リスク
信用リスクは、保有する金融資産の相手先が契約上の債務に関して債務不履行になり、当社グループに財務上の損失が発生するリスクであります。具体的には当社グループは以下のような信用リスクに晒されております。まず、当社グループの営業債権及びその他の債権は、顧客及び取引先の信用リスクに晒されております。また、政策的な目的のため保有している株式等は、発行体の信用リスクに晒されております。
さらに、当社グループが為替変動リスク及び金利変動リスクをヘッジする目的で行っているデリバティブ取引については、これらの取引の相手方である金融機関の信用リスクに晒されております。
①リスク管理
営業債権について、各社ごとの与信管理規定等に基づいて、取引先に対して与信限度額を設定し、取引先の財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図るため、期日経過債権の回収期間、経験値並びに現在の経営環境や将来の見通しを含む様々な要因を考慮し、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行っております。当社グループの債権について、特定の相手先又はその相手先が所属するグループに対して、過度に集中した信用リスクは負っておりません。信用リスクでは当社グループのデリバティブ取引の相手先は、信用度の高い金融機関であるため、相手方の契約不履行による信用リスクは、ほとんどないと判断しております。また、当社グループは、余資運用・デリバティブ取引について、信用リスクの発生を未然に防止すべく、各社の社内規程及びこれに付随して細目を定める各規定に基づき、財務・経理担当部門が、当該案件ごとに権限規定に定める決裁権者による稟議決裁を受け、格付の高い金融機関との間でのみ行うこととしております。
②営業債権
当社グループは、営業債権の予想損失の測定にIFRS第9号「金融商品」の単純化したアプローチを適用しております。予想信用損失は全ての営業債権に対し、全期間貸倒引当金を使用しております。貸倒引当金は36ヶ月間にわたる売上の支払プロファイルとこの期間内の対応する実績信用損失を基に決定された予想損失額で測定されます。客先の債権決済能力に影響するマクロ経済的要因を考慮し、関連性のある現在及び将来の経済状況を反映するために、実績損失率を調整しております。
③償却原価で測定するその他の金融資産
償却原価で測定するその他の金融資産については、信用リスクが著しく増加していると判断したものは無く、その帳簿価額に対する信用リスクに重要性はありません。
金融資産の信用リスクに係る最大エクスポージャーは、連結財務諸表に表示されている減損後の帳簿価額であります。
貸倒引当金の増減は以下のとおりであります。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、貸倒引当金に重要な影響を与える帳簿価額の著しい変動はありません。
営業債権の年齢分析及び予想信用損失は以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
当連結会計年度(2022年3月31日)
(3) 市場リスク
① 為替変動リスク
ⅰ) 為替リスク管理
当社グループは、グローバルな事業活動を展開しており、機能通貨以外の通貨で実施する取引から発生する為替変動リスクに晒されております。為替変動リスクを管理するため、為替予約や通貨スワップ等を利用し、為替変動リスクをヘッジしております。
ⅱ) 為替感応度分析
当社グループが期末日において保有する外貨建て金融商品において、期末日における為替レートが、米ドル、ユーロに対してそれぞれ1%円高となった場合に税引前利益に影響を与える金額は以下のとおりであります。この分析は、為替変動リスクの各エクスポージャーに1%を乗じて算定し、各為替レートの変動が他の変数(他の為替レート、金利等)に与える影響はないものと仮定しております。当該分析は前連結会計年度と同一の基礎に基づいて実施しております。
② 金利変動リスク
ⅰ) 金利リスク管理
変動金利の有利子負債は、金利の変動リスクに晒されておりますが、このうち長期のものの一部については、支払金利の変動リスクを回避し、支払利息の固定化を図るために、金利スワップ取引を利用しております。
ⅱ) 金利変動エクスポージャー
金利変動リスクを管理するために、金利スワップ取引を利用し、金利変動リスクをヘッジしております。そのため、当社グループにおける金利変動リスクに対するエクスポージャーは限定的であり、金利変動に対する影響は軽微であります。
当社グループでは、デリバティブに対して、ヘッジ会計を適用している個別、又は集計された重要な取引はありません。ヘッジ会計に指定されていないが、外国為替及び金利リスクを経済的にヘッジするために使用されているデリバティブは以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
当連結会計年度(2022年3月31日)
③ 資本性金融商品の価格変動リスク
当社グループは、事業上の関係等を有する企業の上場株式を保有しており、資本性金融商品の価格変動リスクに晒されております。当社グループは、上場株式の公正価値の変動状況を継続的にモニタリングしております。
資本性金融商品の感応度分析
当社グループが各連結会計年度末において保有する資本性金融商品について、上場株式の株価が1%下落した場合に連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は以下のとおりであります。
(4) 流動性リスク
流動性リスクは、当社グループが期限の到来した金融負債の返済義務を履行するにあたり、支払期日にその支払を実行できなくなるリスクがあります。当社グループは、主な短期的な資金需要として、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金や配当支払等を見込んでおります。当社グループの短期的な資金調達の源泉は主に営業活動によって獲得した現金及び金融機関からの借入や直接金融市場からの資金調達に依存しております。当社グループは、かかる流動性リスクに備えるため、定期的に手元流動性及び有利子負債の状況等を把握し、資金調達計画を作成するとともに、手元資金とコミットメントラインで手元流動性を確保しております。なお、当社グループは、複数の主要金融機関と良好な関係を維持しております。
当社グループの金融負債の残存契約満期金額は以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
当連結会計年度(2022年3月31日)
(5) 公正価値測定
① 公正価値ヒエラルキー
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを以下のように分類しております。
レベル1:活発な市場における公表価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値
レベル3:観察可能な市場データに基づかないインプットを含む、評価技法から算出された公正価値
レベル間の振替が行われた金融商品の有無は毎期末日に判断しております。前連結会計年度及び当連結会計年度において、レベル間の振替が行われた金融商品はありません。
② 公正価値の測定
ⅰ) 現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務
短期間で決済されるため、公正価値と帳簿価額が近似していることから、帳簿価額によっております。
ⅱ) 社債及び借入金
社債は、市場価格のあるものは市場価格に基づき、市場価格のないものはその将来キャッシュ・フローを新規に同様の社債発行を行った場合に想定される利率で割引いた現在価値により算定しております。短期借入金は、短期間で返済されるため、公正価値と帳簿価額が近似していることから、当該帳簿価額によっております。長期借入金は、将来キャッシュ・フローを新規に同様の借入れを行った場合に想定される利率で割引いた現在価値により算定しております。
ⅲ) その他の金融資産、その他の金融負債
上場株式は、連結会計年度末の市場価格によって算定しております。非上場株式及び出資金は、類似会社の市場価格に基づく評価技法、純資産に基づく評価技法等適切な評価技法を用いて測定した価格により算定しております。なお、観察不能なインプットである非流動性ディスカウントは30%としております。これらの公正価値の測定は社内規程等に従い投資部門より独立した管理部門が実施しており、当該測定結果について適切な権限者が承認しております。債券は、取引所の価格又は取引金融機関から提供された価格等により算定しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は、取引金融機関から提供された金利等観察可能な市場データに基づき算定しております。
③ 償却原価で測定する金融商品
償却原価で測定する金融商品の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
当連結会計年度(2022年3月31日)
④ 経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の公正価値
経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
当連結会計年度(2022年3月31日)
各報告期間における、レベル3に分類された金融商品の増減は以下のとおりであります。
その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものであり、連結包括利益計算書上、「FVTOCIに指定した資本性金融商品への投資による損益」に含めております。
(1) 資本管理
当社グループは、持続的な企業価値の向上と安定的な配当の継続を見据え、財務健全性の確保と資本効率の向上を図ってまいります。そのために、固定費の適正化をはじめとした収益力強化と事業資産の圧縮等の資産効率向上の取組みにより、資金の確保と有利子負債の削減を行ってまいります。
また、持続的成長のために、研究開発やIT・人づくり等の経営基盤強化のための先行投資に加え、新規事業や成長市場へ戦略的に投資を行ってまいります。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制はありません。
(2) 信用リスク
信用リスクは、保有する金融資産の相手先が契約上の債務に関して債務不履行になり、当社グループに財務上の損失が発生するリスクであります。具体的には当社グループは以下のような信用リスクに晒されております。まず、当社グループの営業債権及びその他の債権は、顧客及び取引先の信用リスクに晒されております。また、政策的な目的のため保有している株式等は、発行体の信用リスクに晒されております。
さらに、当社グループが為替変動リスク及び金利変動リスクをヘッジする目的で行っているデリバティブ取引については、これらの取引の相手方である金融機関の信用リスクに晒されております。
①リスク管理
営業債権について、各社ごとの与信管理規定等に基づいて、取引先に対して与信限度額を設定し、取引先の財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図るため、期日経過債権の回収期間、経験値並びに現在の経営環境や将来の見通しを含む様々な要因を考慮し、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行っております。当社グループの債権について、特定の相手先又はその相手先が所属するグループに対して、過度に集中した信用リスクは負っておりません。信用リスクでは当社グループのデリバティブ取引の相手先は、信用度の高い金融機関であるため、相手方の契約不履行による信用リスクは、ほとんどないと判断しております。また、当社グループは、余資運用・デリバティブ取引について、信用リスクの発生を未然に防止すべく、各社の社内規程及びこれに付随して細目を定める各規定に基づき、財務・経理担当部門が、当該案件ごとに権限規定に定める決裁権者による稟議決裁を受け、格付の高い金融機関との間でのみ行うこととしております。
②営業債権
当社グループは、営業債権の予想損失の測定にIFRS第9号「金融商品」の単純化したアプローチを適用しております。予想信用損失は全ての営業債権に対し、全期間貸倒引当金を使用しております。貸倒引当金は36ヶ月間にわたる売上の支払プロファイルとこの期間内の対応する実績信用損失を基に決定された予想損失額で測定されます。客先の債権決済能力に影響するマクロ経済的要因を考慮し、関連性のある現在及び将来の経済状況を反映するために、実績損失率を調整しております。
③償却原価で測定するその他の金融資産
償却原価で測定するその他の金融資産については、信用リスクが著しく増加していると判断したものは無く、その帳簿価額に対する信用リスクに重要性はありません。
金融資産の信用リスクに係る最大エクスポージャーは、連結財務諸表に表示されている減損後の帳簿価額であります。
貸倒引当金の増減は以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
期首残高 | 1,815 | 1,952 |
期中増加額 | 494 | 943 |
期中減少額(目的使用) | △181 | △301 |
期中減少額(戻入) | △233 | △113 |
その他 | 56 | 127 |
期末残高 | 1,952 | 2,609 |
前連結会計年度及び当連結会計年度において、貸倒引当金に重要な影響を与える帳簿価額の著しい変動はありません。
営業債権の年齢分析及び予想信用損失は以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円) | |||||
期日経過前 | 期日経過後 30日以内 | 期日経過後 30日超90日以内 | 期日経過後 90日超 | 合計 | |
営業債権 | 242,479 | 7,591 | 2,033 | 4,314 | 256,420 |
予想信用損失 | 784 | 2 | 0 | 592 | 1,380 |
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円) | |||||
期日経過前 | 期日経過後 30日以内 | 期日経過後 30日超90日以内 | 期日経過後 90日超 | 合計 | |
営業債権 | 268,700 | 6,488 | 2,386 | 3,803 | 281,378 |
予想信用損失 | 1,585 | 2 | 2 | 467 | 2,057 |
(3) 市場リスク
① 為替変動リスク
ⅰ) 為替リスク管理
当社グループは、グローバルな事業活動を展開しており、機能通貨以外の通貨で実施する取引から発生する為替変動リスクに晒されております。為替変動リスクを管理するため、為替予約や通貨スワップ等を利用し、為替変動リスクをヘッジしております。
ⅱ) 為替感応度分析
当社グループが期末日において保有する外貨建て金融商品において、期末日における為替レートが、米ドル、ユーロに対してそれぞれ1%円高となった場合に税引前利益に影響を与える金額は以下のとおりであります。この分析は、為替変動リスクの各エクスポージャーに1%を乗じて算定し、各為替レートの変動が他の変数(他の為替レート、金利等)に与える影響はないものと仮定しております。当該分析は前連結会計年度と同一の基礎に基づいて実施しております。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | |
米ドル | △279 | △436 |
ユーロ | △288 | △137 |
② 金利変動リスク
ⅰ) 金利リスク管理
変動金利の有利子負債は、金利の変動リスクに晒されておりますが、このうち長期のものの一部については、支払金利の変動リスクを回避し、支払利息の固定化を図るために、金利スワップ取引を利用しております。
ⅱ) 金利変動エクスポージャー
金利変動リスクを管理するために、金利スワップ取引を利用し、金利変動リスクをヘッジしております。そのため、当社グループにおける金利変動リスクに対するエクスポージャーは限定的であり、金利変動に対する影響は軽微であります。
当社グループでは、デリバティブに対して、ヘッジ会計を適用している個別、又は集計された重要な取引はありません。ヘッジ会計に指定されていないが、外国為替及び金利リスクを経済的にヘッジするために使用されているデリバティブは以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
契約額等 | 帳簿価額 | 連結財務諸表上の 表示科目 | ||
資産 | 負債 | |||
為替予約 | 72,664 | 161 | 861 | その他の金融資産 その他の金融負債 |
通貨スワップ | 25,019 | 52 | 1,233 | その他の金融資産 その他の金融負債 |
金利スワップ | 4,428 | - | 481 | その他の金融負債 |
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
契約額等 | 帳簿価額 | 連結財務諸表上の 表示科目 | ||
資産 | 負債 | |||
為替予約 | 71,666 | 1,543 | 1,059 | その他の金融資産 その他の金融負債 |
通貨スワップ | 18,757 | 690 | 1,136 | その他の金融資産 その他の金融負債 |
金利スワップ | 4,600 | - | 133 | その他の金融負債 |
③ 資本性金融商品の価格変動リスク
当社グループは、事業上の関係等を有する企業の上場株式を保有しており、資本性金融商品の価格変動リスクに晒されております。当社グループは、上場株式の公正価値の変動状況を継続的にモニタリングしております。
資本性金融商品の感応度分析
当社グループが各連結会計年度末において保有する資本性金融商品について、上場株式の株価が1%下落した場合に連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | |
その他の包括利益 | △875 | △692 |
(4) 流動性リスク
流動性リスクは、当社グループが期限の到来した金融負債の返済義務を履行するにあたり、支払期日にその支払を実行できなくなるリスクがあります。当社グループは、主な短期的な資金需要として、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金や配当支払等を見込んでおります。当社グループの短期的な資金調達の源泉は主に営業活動によって獲得した現金及び金融機関からの借入や直接金融市場からの資金調達に依存しております。当社グループは、かかる流動性リスクに備えるため、定期的に手元流動性及び有利子負債の状況等を把握し、資金調達計画を作成するとともに、手元資金とコミットメントラインで手元流動性を確保しております。なお、当社グループは、複数の主要金融機関と良好な関係を維持しております。
当社グループの金融負債の残存契約満期金額は以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円) | |||||||
1年内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | 合計 | |
非デリバティブ金融負債 | |||||||
営業債務及びその他の債務 | 286,634 | - | - | - | - | - | 286,634 |
社債 | 20,000 | - | 10,000 | 10,000 | - | 30,000 | 70,000 |
借入金 | 42,971 | 53,013 | 12,951 | 32,795 | 12,291 | 62,196 | 216,220 |
デリバティブ金融負債 | |||||||
デリバティブ | 1,153 | 372 | 457 | - | 481 | 110 | 2,576 |
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円) | |||||||
1年内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | 合計 | |
非デリバティブ金融負債 | |||||||
営業債務及びその他の債務 | 317,672 | - | - | - | - | - | 317,672 |
社債 | - | 10,000 | 10,000 | - | 10,000 | 20,000 | 50,000 |
借入金 | 85,749 | 6,452 | 38,191 | 13,696 | 42,671 | 25,000 | 211,761 |
デリバティブ金融負債 | |||||||
デリバティブ | 1,408 | 773 | - | 133 | - | 14 | 2,329 |
(5) 公正価値測定
① 公正価値ヒエラルキー
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを以下のように分類しております。
レベル1:活発な市場における公表価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値
レベル3:観察可能な市場データに基づかないインプットを含む、評価技法から算出された公正価値
レベル間の振替が行われた金融商品の有無は毎期末日に判断しております。前連結会計年度及び当連結会計年度において、レベル間の振替が行われた金融商品はありません。
② 公正価値の測定
ⅰ) 現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務
短期間で決済されるため、公正価値と帳簿価額が近似していることから、帳簿価額によっております。
ⅱ) 社債及び借入金
社債は、市場価格のあるものは市場価格に基づき、市場価格のないものはその将来キャッシュ・フローを新規に同様の社債発行を行った場合に想定される利率で割引いた現在価値により算定しております。短期借入金は、短期間で返済されるため、公正価値と帳簿価額が近似していることから、当該帳簿価額によっております。長期借入金は、将来キャッシュ・フローを新規に同様の借入れを行った場合に想定される利率で割引いた現在価値により算定しております。
ⅲ) その他の金融資産、その他の金融負債
上場株式は、連結会計年度末の市場価格によって算定しております。非上場株式及び出資金は、類似会社の市場価格に基づく評価技法、純資産に基づく評価技法等適切な評価技法を用いて測定した価格により算定しております。なお、観察不能なインプットである非流動性ディスカウントは30%としております。これらの公正価値の測定は社内規程等に従い投資部門より独立した管理部門が実施しており、当該測定結果について適切な権限者が承認しております。債券は、取引所の価格又は取引金融機関から提供された価格等により算定しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は、取引金融機関から提供された金利等観察可能な市場データに基づき算定しております。
③ 償却原価で測定する金融商品
償却原価で測定する金融商品の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
帳簿価額 | 公正価値 | |||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | ||
金融資産 | ||||
債券等 | 243 | - | - | 256 |
金融負債 | ||||
借入金 | 216,220 | - | 220,409 | - |
社債 | 70,000 | - | 70,135 | - |
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
帳簿価額 | 公正価値 | |||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | ||
金融資産 | ||||
債券等 | 250 | - | - | 264 |
金融負債 | ||||
借入金 | 211,761 | - | 213,196 | - |
社債 | 50,000 | - | 49,811 | - |
④ 経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の公正価値
経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは以下のとおりであります。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
帳簿価額 | 公正価値 | |||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | ||
デリバティブ資産 | 214 | - | 214 | - |
株式等 | ||||
株式 | 140,720 | 87,597 | - | 53,122 |
その他の持分証券 | 1,302 | - | - | 1,302 |
合計 | 142,236 | 87,597 | 214 | 54,424 |
デリバティブ負債 | 2,576 | - | 2,576 | - |
合計 | 2,576 | - | 2,576 | - |
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
帳簿価額 | 公正価値 | |||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | ||
デリバティブ資産 | 2,233 | - | 2,233 | - |
株式等 | ||||
株式 | 135,866 | 69,232 | - | 66,633 |
その他の持分証券 | 1,139 | - | - | 1,139 |
合計 | 139,239 | 69,232 | 2,233 | 67,772 |
デリバティブ負債 | 2,329 | - | 2,329 | - |
合計 | 2,329 | - | 2,329 | - |
各報告期間における、レベル3に分類された金融商品の増減は以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
期首残高 | 48,659 | 54,424 |
その他の包括利益に含まれている利得及び損失 | 5,425 | 13,457 |
購入 | 357 | 68 |
売却 | △18 | △178 |
期末残高 | 54,424 | 67,772 |
その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものであり、連結包括利益計算書上、「FVTOCIに指定した資本性金融商品への投資による損益」に含めております。