有価証券報告書-第72期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
(1) 業績
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や設備投資に改善が見られ、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、英国のEU離脱問題や米国の大統領選挙の結果、欧州でのテロや極東地域の政情不安などの影響により海外経済の不確実性が高まるなか、為替市場や国際商品市況が不安定な状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当事業年度の売上高は、LPガス容器用弁については年初からの販売価格の見直しにより販売単価は改善しましたが、LPガス容器の耐圧検査需要が伸び悩むなかで競合他社との競争が激化したことにより前年対比で減少しました。また、鉄鋼製装置用弁は、年初からの販売価格の見直しに対し前期末に駆け込み需要があったこと、および造船市場の冷え込みにより海上用輸送用弁が減少したため前年対比で減少しました。
以上により、売上高は4,514百万円(前年同期比12.0%減)となりました。
損益面につきましては、主要原材料の黄銅材価格が当期の後半より上昇したものの平均して前期より低い水準で推移したこと、および原価低減施策(工場の稼働率の維持・向上を目指し平準化生産を徹底したことや部品の内製化を進めたこと)が奏功し利益改善につながりました。この結果、売上高総利益率は前期15.2%から当期18.7%と3.5ポイント改善し、営業利益は117百万円(前年同期比44.4%増)、経常利益は111百万円(前年同期比66.2%増)となりました。また、特別利益に破産更生債権等(全額引当済)に計上していたMSエイジア株式会社等に対する債権回収として71百万円、甲府工場設置の太陽光発電等に係る補助金収入48百万円および役員退職慰労引当金戻入額17百万円を計上し、一方で、特別損失に事業撤退損24百万円を計上したことにより当期純利益は199百万円(前年同期比13.0%減)となりました。
次に、債権回収の状況についてご説明申し上げます。
⦅1⦆30億5千万円の借主(MSエイジア株式会社)の連帯保証人(小林達也氏)に対する債権回収
平成26年6月から東京地方裁判所によって進められてきた破産手続きにより平成28年11月22日に最終配当71百万円が確定し、当社は平成28年12月1日に配当金を受領しましたので全ての手続きが完了しました。
⦅2⦆上記貸付に関する当時の役員に対する損害賠償請求
当社は和解が成立した元取締役2名および死去により訴訟を取下げた元取締役1名を除く、元役員8名に対し会社法に基づく損害賠償を求めた訴訟を東京地方裁判所に提起しておりましたが、平成28年9月15日に当社請求を棄却するとの判決を受けました。本訴訟は判決まで3年以上の日時を要しており、各被告の状況変化が大きく、たとえ当社請求が認められたとしても賠償金の回収可能性が著しく低くなっているという現実的な判断のもとに控訴を取りやめ、本件手続きを終了しました。
⦅3⦆西日本宮入販売株式会社との訴訟
西日本宮入販売株式会社は当社に対し、平成25年9月26日に継続的製品供給契約に係る債務不履行および不法行為に基づく損害賠償請求訴訟(損害402百万円のうち、一部請求金額100百万円)を東京地方裁判所に提起し、これに対し、当社は西日本宮入販売株式会社が売買代金236,924,472円及び貸付金15,000,000円の合計251,924,472円を支払わなかったとして反訴を提起しておりましたが、平成28年11月16日に東京地方裁判所は西日本宮入販売株式会社の請求を棄却するとともに、同社に対し、当社に251,924,472円を支払うよう命じる判決を下しました。西日本宮入販売株式会社はこれを不服として平成28年11月29日に東京高等裁判所に控訴し現在、係属中です。
当社といたしましては、今後も適切に対処していく方針であります。
次期の見通しにつきましては、当社の主力製品であるLPガス容器用弁については、当事業年度を通じて販売単価の是正が浸透したことから、競合条件に大きな変動要因がなく、リレーションシップ営業の強化を図っておりますので、次期の販売数量の増加が見込まれます。LPG設備用弁類・機器は、バルク用付属機器について、バルク貯槽の20年交換需要が本格化することから大幅な増加が見込まれます。また、当事業年度に設置した新事業本部による新たな事業分野の開拓(食品加工用サニタリー弁、一般配管用汎用弁)を積極化させ、売上高増強を図ります。鉄鋼製装置用弁については、引き続き造船市場の冷え込みが予想されるため、LNGや液体窒素を中心とした低温弁を強化し、売上高の確保を図ります。
当社は、イタリアの有力バルブメーカーであるカバーニャ・グループ(以下「カバーニャ」)の持株会社であるパルテカ社と平成28年6月に「業務提携に向けた提携分野の調査・検討に関する覚書」を締結し、共同で具体的な提携分野についての協議を進めております。現在のところ、当社の海外向け製品のカバーニャによるOEM生産、当社の既存製品のカバーニャに対する供給、当社の国内向け新製品のカバーニャとの共同開発、カバーニャの既存製品の当社に対する供給、カバーニャの国内向け製品の当社による評価および供給、両社ともに使用する部材の共同購買、両社にとっての新製品の共同開発等の分野で具体的な案件を発掘し協議を継続しております。両社は中長期的な提携関係を発展させることを基本合意しており、両社にとって即効性よりも中長期的な成長を支える関係構築を目指しております。
現時点における次期の業績予想は、売上高4,661百万円(当期4,514百万円)、営業利益105百万円(当期117百万円)、経常利益100百万円(当期111百万円)、当期純利益82百万円(当期199百万円)を見込んでおります。
(2) キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して113百万円増加し、当事業年度末には443百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は67百万円となりました。これは主に、税引前当期純利益223百万円、減価償却費の計上額90百万円および売上債権の減少額193百万円により増加する一方で、たな卸資産の増加額307百万円、仕入債務の減少額42百万円および割引手形の減少額92百万円により減少するものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は212百万円となりました。これは主に、定期預金の減少額146百万円および貸付金の回収による収入72百万円により増加する一方で、有形固定資産の取得による支出427百万円により減少するものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は392百万円となりました。これは主に、短期借入金の借入れによる収入1,544百万円および長期借入金の借入れによる収入320百万円により増加する一方で、短期借入金の返済による支出1,139百万円、長期借入金の返済による支出252百万円、社債の償還による支出20百万円および配当金の支払額46百万円により減少するものです。
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や設備投資に改善が見られ、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、英国のEU離脱問題や米国の大統領選挙の結果、欧州でのテロや極東地域の政情不安などの影響により海外経済の不確実性が高まるなか、為替市場や国際商品市況が不安定な状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当事業年度の売上高は、LPガス容器用弁については年初からの販売価格の見直しにより販売単価は改善しましたが、LPガス容器の耐圧検査需要が伸び悩むなかで競合他社との競争が激化したことにより前年対比で減少しました。また、鉄鋼製装置用弁は、年初からの販売価格の見直しに対し前期末に駆け込み需要があったこと、および造船市場の冷え込みにより海上用輸送用弁が減少したため前年対比で減少しました。
以上により、売上高は4,514百万円(前年同期比12.0%減)となりました。
損益面につきましては、主要原材料の黄銅材価格が当期の後半より上昇したものの平均して前期より低い水準で推移したこと、および原価低減施策(工場の稼働率の維持・向上を目指し平準化生産を徹底したことや部品の内製化を進めたこと)が奏功し利益改善につながりました。この結果、売上高総利益率は前期15.2%から当期18.7%と3.5ポイント改善し、営業利益は117百万円(前年同期比44.4%増)、経常利益は111百万円(前年同期比66.2%増)となりました。また、特別利益に破産更生債権等(全額引当済)に計上していたMSエイジア株式会社等に対する債権回収として71百万円、甲府工場設置の太陽光発電等に係る補助金収入48百万円および役員退職慰労引当金戻入額17百万円を計上し、一方で、特別損失に事業撤退損24百万円を計上したことにより当期純利益は199百万円(前年同期比13.0%減)となりました。
次に、債権回収の状況についてご説明申し上げます。
⦅1⦆30億5千万円の借主(MSエイジア株式会社)の連帯保証人(小林達也氏)に対する債権回収
平成26年6月から東京地方裁判所によって進められてきた破産手続きにより平成28年11月22日に最終配当71百万円が確定し、当社は平成28年12月1日に配当金を受領しましたので全ての手続きが完了しました。
⦅2⦆上記貸付に関する当時の役員に対する損害賠償請求
当社は和解が成立した元取締役2名および死去により訴訟を取下げた元取締役1名を除く、元役員8名に対し会社法に基づく損害賠償を求めた訴訟を東京地方裁判所に提起しておりましたが、平成28年9月15日に当社請求を棄却するとの判決を受けました。本訴訟は判決まで3年以上の日時を要しており、各被告の状況変化が大きく、たとえ当社請求が認められたとしても賠償金の回収可能性が著しく低くなっているという現実的な判断のもとに控訴を取りやめ、本件手続きを終了しました。
⦅3⦆西日本宮入販売株式会社との訴訟
西日本宮入販売株式会社は当社に対し、平成25年9月26日に継続的製品供給契約に係る債務不履行および不法行為に基づく損害賠償請求訴訟(損害402百万円のうち、一部請求金額100百万円)を東京地方裁判所に提起し、これに対し、当社は西日本宮入販売株式会社が売買代金236,924,472円及び貸付金15,000,000円の合計251,924,472円を支払わなかったとして反訴を提起しておりましたが、平成28年11月16日に東京地方裁判所は西日本宮入販売株式会社の請求を棄却するとともに、同社に対し、当社に251,924,472円を支払うよう命じる判決を下しました。西日本宮入販売株式会社はこれを不服として平成28年11月29日に東京高等裁判所に控訴し現在、係属中です。
当社といたしましては、今後も適切に対処していく方針であります。
次期の見通しにつきましては、当社の主力製品であるLPガス容器用弁については、当事業年度を通じて販売単価の是正が浸透したことから、競合条件に大きな変動要因がなく、リレーションシップ営業の強化を図っておりますので、次期の販売数量の増加が見込まれます。LPG設備用弁類・機器は、バルク用付属機器について、バルク貯槽の20年交換需要が本格化することから大幅な増加が見込まれます。また、当事業年度に設置した新事業本部による新たな事業分野の開拓(食品加工用サニタリー弁、一般配管用汎用弁)を積極化させ、売上高増強を図ります。鉄鋼製装置用弁については、引き続き造船市場の冷え込みが予想されるため、LNGや液体窒素を中心とした低温弁を強化し、売上高の確保を図ります。
当社は、イタリアの有力バルブメーカーであるカバーニャ・グループ(以下「カバーニャ」)の持株会社であるパルテカ社と平成28年6月に「業務提携に向けた提携分野の調査・検討に関する覚書」を締結し、共同で具体的な提携分野についての協議を進めております。現在のところ、当社の海外向け製品のカバーニャによるOEM生産、当社の既存製品のカバーニャに対する供給、当社の国内向け新製品のカバーニャとの共同開発、カバーニャの既存製品の当社に対する供給、カバーニャの国内向け製品の当社による評価および供給、両社ともに使用する部材の共同購買、両社にとっての新製品の共同開発等の分野で具体的な案件を発掘し協議を継続しております。両社は中長期的な提携関係を発展させることを基本合意しており、両社にとって即効性よりも中長期的な成長を支える関係構築を目指しております。
現時点における次期の業績予想は、売上高4,661百万円(当期4,514百万円)、営業利益105百万円(当期117百万円)、経常利益100百万円(当期111百万円)、当期純利益82百万円(当期199百万円)を見込んでおります。
(2) キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して113百万円増加し、当事業年度末には443百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は67百万円となりました。これは主に、税引前当期純利益223百万円、減価償却費の計上額90百万円および売上債権の減少額193百万円により増加する一方で、たな卸資産の増加額307百万円、仕入債務の減少額42百万円および割引手形の減少額92百万円により減少するものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は212百万円となりました。これは主に、定期預金の減少額146百万円および貸付金の回収による収入72百万円により増加する一方で、有形固定資産の取得による支出427百万円により減少するものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は392百万円となりました。これは主に、短期借入金の借入れによる収入1,544百万円および長期借入金の借入れによる収入320百万円により増加する一方で、短期借入金の返済による支出1,139百万円、長期借入金の返済による支出252百万円、社債の償還による支出20百万円および配当金の支払額46百万円により減少するものです。