有価証券報告書-第106期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
当社グループは、2019年4月1日、「企業理念」、「コアバリューズ」、「テルモグループ行動規範」からなる新たな企業理念体系を制定しました。全社員がこの企業理念体系に基づいた事業活動を行うことで、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。
企業理念:「医療を通じて社会に貢献する」
創立時から持ち続け、未来にわたって希求する、企業の不変の目標、社会的使命です。
コアバリューズ:「Respect(尊重) — 他者の尊重」、「Integrity(誠実) — 企業理念を胸に」、「Care(ケ ア) — 患者さんへの想い」、「Quality(品質) — 優れた仕事へのこだわり」、「Creativity(創造力) — イノベーションの追求」
企業理念実現のための活動において、アソシエイト(社員)が行動の基礎とする共通の価値観、信念です。
テルモグループ行動規範
アソシエイトが高い倫理観をもって正しく行動するために守るべき行動原則です。
(2)経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき課題
2020年度に引き続き2021年度も、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けることが想定されます。引き続き、健全な収益性と資金流動性を維持しながら、刻々と変化する状況に対し柔軟かつ機動的な対応を図っていきます。そして新型コロナウイルス感染症に対峙する医療機関や医療従事者に対し、積極的な貢献を続けていきます。
医療機器市場は、高齢者数の増加と、それに伴う慢性疾患の増加等により、今後も市場の拡大が見込まれています。一方で医療費の増加が財政を圧迫する中、価値や効率性を重視した医療へのシフトが進んでいます。また、海外では買収や合併による業界再編が進み、企業規模の巨大化と集中・寡占化が進みつつあります。このような事業環境の変化を踏まえ、当社グループは、2016年12月に発表した次の5カ年を対象とする中長期成長戦略を推進しています。中長期ビジョンとして「日本発のグローバル企業」を掲げ、世界の医療現場からトップブランドとして信頼されるメーカーとなること、そしてその信頼を製品・供給・サービスのトータルクオリティーで担保することを目指しています。
中長期成長戦略
①グローバルでは選択と集中
高度医療を支えるために不可欠な製品や独自の技術力を生かして、グローバルでは、カテーテル、脳血管、D&D(ドラッグアンドデバイス、薬と医療機器を組み合わせて付加価値を高める領域)、血液治療等、市場の拡大が見込まれる領域やテルモの競争力を発揮できる分野に注力します。
②日本では総合力の発揮
ホームグラウンドである日本では、幅広い製品構成や医療現場との接点、確立した流通網等を生かして、医療機関や地域のニーズを満たし、患者さんのQOL(生活の質)の向上や医療の効率化に貢献する製品・サービスを提供していきます。
③イノベーションの推進
グローバルに展開する開発拠点やこれまで研究開発活動を通じて培った幅広いコア技術を生かし、自社開発を強化するとともに、社外との連携も推進し、社会全体への影響が大きい医療課題の解決に向けて、価値あるイノベーションの創出を目指します。
心臓血管カンパニーでは、心臓血管事業領域において、トップブランドとして世界中の医療現場から認知されることを目指します。その実現に向けて、クオリティーの高い新製品を医療現場に提供していくとともに、個々の製品ベースにとどまらない成長を目指し、病院における医療経済性の向上や、個別化医療への対応といったソリューションの提供を進めます。具体的には、デジタルヘルス企業との戦略的な提携や買収などを通じ、データの活用によって医師が患者さん個々人に合わせた治療方針を決定する際の支援を検討して参ります。加えて、術後の回復を改善するための取り組み等、治療の前後を含めた総合的な医療貢献を目指します。
ホスピタルカンパニーでは、長年にわたって進めてきた感染対策の取り組みをさらに拡大します。病院内で感染対策を実施する上での課題に対し、製品の提供にとどまらない総合的な提案をしていくことで、医療現場における安心と安全への貢献を目指します。また、薬剤投与においてはデジタル化による医療の質向上と効率化、糖尿病領域においてはデータや機器間の連携による治療の最適化を目指します。加えて、医療の場が急性期病院から慢性期病院、在宅へと拡大していくなか、がん領域のサポーティブケア等、患者さん一人ひとりの状況に合わせた最適な価値提供を目指します。
血液・細胞テクノロジーカンパニーでは、新たな治療領域への拡大、イノベーションの創出、多角化を推進します。一例として、新型コロナウイルス感染症に対する回復期血漿を用いた治療に我々の成分採血装置が多く使用されました。このような血液治療のさらなる可能性を追求するため、細胞治療の開発企業や学術研究機関とも協働して参ります。また、政府やNGO(非政府組織)と連携し、データやエビデンスを用いてアフリカ諸国の医療インフラの整備に貢献するなど、新興国でもアクセス可能なイノベーションを追求し、持続的な成長を目指します。
なお、次期以降への新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 [財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (5)次期の見通し」に記載のとおりです。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2016年12月に次の5カ年を対象とする中長期成長戦略を策定し、成長性、収益性、効率性においてそれぞれ以下の目標を掲げ、達成に向けて取り組んでいきます。
想定為替レート:USD=105円、EUR=115円
※1 買収に伴い生じた無形資産償却や一時費用等を除いた営業利益
※2 買収に伴い生じた無形資産償却や一時費用等を除いたEPS(基本的一株当たり当期利益)
※3 最終年度2021年度時点。2019年4月1日付で実施した株式分割を考慮して算定。
※4 資本に含まれる買収関連資産に係る在外営業活動体の換算差額を除いたROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)
(1)経営方針
当社グループは、2019年4月1日、「企業理念」、「コアバリューズ」、「テルモグループ行動規範」からなる新たな企業理念体系を制定しました。全社員がこの企業理念体系に基づいた事業活動を行うことで、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。
企業理念:「医療を通じて社会に貢献する」
創立時から持ち続け、未来にわたって希求する、企業の不変の目標、社会的使命です。
コアバリューズ:「Respect(尊重) — 他者の尊重」、「Integrity(誠実) — 企業理念を胸に」、「Care(ケ ア) — 患者さんへの想い」、「Quality(品質) — 優れた仕事へのこだわり」、「Creativity(創造力) — イノベーションの追求」
企業理念実現のための活動において、アソシエイト(社員)が行動の基礎とする共通の価値観、信念です。
テルモグループ行動規範
アソシエイトが高い倫理観をもって正しく行動するために守るべき行動原則です。
(2)経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき課題
2020年度に引き続き2021年度も、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けることが想定されます。引き続き、健全な収益性と資金流動性を維持しながら、刻々と変化する状況に対し柔軟かつ機動的な対応を図っていきます。そして新型コロナウイルス感染症に対峙する医療機関や医療従事者に対し、積極的な貢献を続けていきます。
医療機器市場は、高齢者数の増加と、それに伴う慢性疾患の増加等により、今後も市場の拡大が見込まれています。一方で医療費の増加が財政を圧迫する中、価値や効率性を重視した医療へのシフトが進んでいます。また、海外では買収や合併による業界再編が進み、企業規模の巨大化と集中・寡占化が進みつつあります。このような事業環境の変化を踏まえ、当社グループは、2016年12月に発表した次の5カ年を対象とする中長期成長戦略を推進しています。中長期ビジョンとして「日本発のグローバル企業」を掲げ、世界の医療現場からトップブランドとして信頼されるメーカーとなること、そしてその信頼を製品・供給・サービスのトータルクオリティーで担保することを目指しています。
中長期成長戦略
①グローバルでは選択と集中
高度医療を支えるために不可欠な製品や独自の技術力を生かして、グローバルでは、カテーテル、脳血管、D&D(ドラッグアンドデバイス、薬と医療機器を組み合わせて付加価値を高める領域)、血液治療等、市場の拡大が見込まれる領域やテルモの競争力を発揮できる分野に注力します。
②日本では総合力の発揮
ホームグラウンドである日本では、幅広い製品構成や医療現場との接点、確立した流通網等を生かして、医療機関や地域のニーズを満たし、患者さんのQOL(生活の質)の向上や医療の効率化に貢献する製品・サービスを提供していきます。
③イノベーションの推進
グローバルに展開する開発拠点やこれまで研究開発活動を通じて培った幅広いコア技術を生かし、自社開発を強化するとともに、社外との連携も推進し、社会全体への影響が大きい医療課題の解決に向けて、価値あるイノベーションの創出を目指します。
心臓血管カンパニーでは、心臓血管事業領域において、トップブランドとして世界中の医療現場から認知されることを目指します。その実現に向けて、クオリティーの高い新製品を医療現場に提供していくとともに、個々の製品ベースにとどまらない成長を目指し、病院における医療経済性の向上や、個別化医療への対応といったソリューションの提供を進めます。具体的には、デジタルヘルス企業との戦略的な提携や買収などを通じ、データの活用によって医師が患者さん個々人に合わせた治療方針を決定する際の支援を検討して参ります。加えて、術後の回復を改善するための取り組み等、治療の前後を含めた総合的な医療貢献を目指します。
ホスピタルカンパニーでは、長年にわたって進めてきた感染対策の取り組みをさらに拡大します。病院内で感染対策を実施する上での課題に対し、製品の提供にとどまらない総合的な提案をしていくことで、医療現場における安心と安全への貢献を目指します。また、薬剤投与においてはデジタル化による医療の質向上と効率化、糖尿病領域においてはデータや機器間の連携による治療の最適化を目指します。加えて、医療の場が急性期病院から慢性期病院、在宅へと拡大していくなか、がん領域のサポーティブケア等、患者さん一人ひとりの状況に合わせた最適な価値提供を目指します。
血液・細胞テクノロジーカンパニーでは、新たな治療領域への拡大、イノベーションの創出、多角化を推進します。一例として、新型コロナウイルス感染症に対する回復期血漿を用いた治療に我々の成分採血装置が多く使用されました。このような血液治療のさらなる可能性を追求するため、細胞治療の開発企業や学術研究機関とも協働して参ります。また、政府やNGO(非政府組織)と連携し、データやエビデンスを用いてアフリカ諸国の医療インフラの整備に貢献するなど、新興国でもアクセス可能なイノベーションを追求し、持続的な成長を目指します。
なお、次期以降への新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 [財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (5)次期の見通し」に記載のとおりです。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2016年12月に次の5カ年を対象とする中長期成長戦略を策定し、成長性、収益性、効率性においてそれぞれ以下の目標を掲げ、達成に向けて取り組んでいきます。
| 方針 | 目標 | ||
| 成長性 | 市場拡大ペースを上回る成長 | 売上収益 | :一桁後半の成長 |
| 収益性 | 売上成長を上回る利益成長 | 調整後営業利益※1 | :二桁成長 |
| 調整後EPS※2 | :135~150円※3 | ||
| 効率性 | 適切な効率性水準を維持 | 調整後ROE※4 | :10%以上を維持 |
想定為替レート:USD=105円、EUR=115円
※1 買収に伴い生じた無形資産償却や一時費用等を除いた営業利益
※2 買収に伴い生じた無形資産償却や一時費用等を除いたEPS(基本的一株当たり当期利益)
※3 最終年度2021年度時点。2019年4月1日付で実施した株式分割を考慮して算定。
※4 資本に含まれる買収関連資産に係る在外営業活動体の換算差額を除いたROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)