有価証券報告書-第108期(2022/04/01-2023/03/31)
32.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、企業価値向上のため、資本コストを上回る成長投資機会を追求し、事業オペレーション改善を通じた資産効率の向上と、財務健全性も考慮した適正な資本構成の構築を資本管理の基本方針としております。
当社グループは、最適な資本構成を維持するために財務指標のモニタリングを実施しており、財務の健全性・柔軟性については主に信用格付け、資本効率については主に投下資本利益率(ROIC)及び親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を適宜モニタリングしております。
ROIC:税引後営業利益÷(有利子負債+資本合計)(期首・期末の平均)
ROE:親会社の所有者に帰属する当期利益÷親会社の所有者に帰属する持分(期首・期末の平均)
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
(2) 財務上のリスク管理
当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスクとして信用リスク・流動性リスク・市場リスク(為替リスク・金利リスク・市場価格の変動リスク)に晒されており、当該財務上のリスクを軽減するために管理を行っております。なお、リスク管理については事業運営に伴い生じるリスクを対象とし、投機的な取引は行わないことを基本方針としております。
(3) 信用リスク管理
信用リスクとは、契約相手先が債務を履行できなくなったために財務上の損失を発生させるリスクです。
当社グループは、債権管理プロセスに従い、営業債権について、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や債権保全内容の見直し・改善を図っております。その結果、営業債権のうち、期日を経過しているものに重要性はありません。また、デリバティブ取引の利用については、格付けの高い金融機関とのみ取引を行っており信用リスクはほとんどないと認識しております。
なお、特定の取引先について重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。
当社グループの信用リスクに対する最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示されている帳簿価額となっております。当社グループでは、営業債権の予想信用損失の金額は単純化したアプローチに基づき、債権等を相手先の信用リスク特性に応じて区分し、その区分に応じて算定した過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を乗じて算定しております。
損失評価引当金の増減
当社グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、損失評価引当金を計上しております。営業債権の総額での帳簿価額及びそれに対応する損失評価引当金の増減は、以下のとおりです。
(4) 流動性リスク管理
流動性リスクとは、現金又はその他の金融資産により決済する金融負債に関連する債務を履行する際に困難に直面するリスクです。当社グループは、銀行借入及び社債発行により必要な資金を調達しておりますが、それら負債は財務状況及び資金調達環境の悪化等により支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
当社グループは、年度事業計画に基づく資金調達計画を策定・更新するとともに、定期的に手許流動性及び有利子負債の状況等を把握・集約し、取締役会に報告しております。また、資金需要に関する継続的な見通しをモニタリングするとともに、契約上の借入限度枠の未使用部分に常に十分な余裕を維持しております。
満期日分析
以下の表は、当社グループの非デリバティブ金融負債及びデリバティブ金融負債を、各連結会計年度末日時点における契約上の満期日までの残余期間に基づき、各残余期間区分により分析したものです。なお、以下の表では、契約上のキャッシュ・フローは割引前のキャッシュ・フローの金額を表示しております。
前連結会計年度(2022年3月31日)
(注)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(注)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(5) 市場リスク管理
当社グループは、外貨建の取引等に伴う為替変動リスク、資金の調達等に伴う金利変動リスク並びに上場株式の保有等に伴う市場価格変動リスクの市場リスクに晒されております。
① 為替変動リスク
(a) 為替変動リスクの内容及び管理方針
当社グループは、外貨建の輸出入取引及び金銭貸借取引等により、為替変動リスクに晒されております。為替リスクは将来の販売及び資金調達等の予定取引、又はすでに認識されている金融資産及び金融負債から発生します。
当社グループは、当該リスクを管理することを目的として、為替相場の継続的なモニタリングを行っております。
当社グループは、一部の外貨建ての将来の販売の予定取引、一部の外貨建ての金融資産並びに金融負債にかかる為替の変動リスクに対して、先物為替予約等を利用してヘッジしております。また、当社グループは、外貨建借入金等から生じる将来キャッシュ・フローを固定化するために負債元本の償還期限と同じ期限の金利通貨スワップ契約によりヘッジしております。
そのため、外貨建債権及び債務等は為替レートの変動により、将来キャッシュ・フローが変動するリスクを有しておりますが、このリスクは為替予約等と相殺されるため影響は限定的です。
(b) 為替変動リスクの感応度分析
当社グループが前連結会計年度末及び当連結会計年度末において保有する金融商品について、円が米ドルに対して1%の円高となった場合の税引前利益に与える影響額はそれぞれ6百万円、△26百万円、円がユーロに対して1%の円高となった場合の税引前利益に与える影響額はそれぞれ△97百万円、△103百万円、米ドルがユーロに対して1%の米ドル高となった場合の税引前利益に与える影響額はそれぞれ△104百万円、△170百万円です。
当該分析には機能通貨建ての金融商品、外貨建て収益及び費用の換算並びに在外営業活動体の資産及び負債の換算による影響額は含まれておりません。
なお、円が米ドル及びユーロに対して1%の円安となった場合並びに米ドルがユーロに対して1%の米ドル安となった場合の税引前利益に与える影響額は、他の全ての変数が一定の場合、上記と同額で反対の影響があります。
(c) デリバティブ(為替予約)
為替変動リスクをヘッジするための為替予約取引の内訳は、以下のとおりです。
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
当社グループは、為替リスクを回避する目的で、為替予約取引を利用しております。ヘッジ会計の要件を満たす取引については、ヘッジ会計を適用しております。
当社グループのリスク管理方針では、向こう3カ月の売上予測に関して見積もられた為替リスクをいつの時点においても概ね100%をヘッジすることとしております。当社グループは為替リスクをヘッジするために、大半が報告日から1年未満に満期となる為替予約を使用しております。当社グループは為替予約取引において、為替予約全体をヘッジ手段として指定しております。
外国為替関連のヘッジ手段が、当社グループの財政状態及び業績に与える影響は以下のとおりです。なお、金利通貨スワップについては、②金利変動リスクに記載しております。
(注) 1.為替予約は将来発生する外貨建ての予定取引金額と同じ通貨で為替予約をしているため、ヘッジ比率は1:1です。
2.当社グループにおいて、為替予約に関連するヘッジの非有効部分は発生しておりません。
当社グループのヘッジ手段に指定された項目の金額(税効果考慮前)は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループのその他の資本の構成要素の調整表及びその他の包括利益の分析は以下のとおりです。
② 金利変動リスク
(a) 金利変動リスクの内容及び管理方針
金利変動リスクは、市場金利の変動により、金融商品の公正価値もしくは金融商品から生じる将来キャッシュ・フローが変動するリスクとして定義されております。当社グループの金利リスクのエクスポージャーは、主に借入金や社債などの債務及び利付預金などの債権に関連しております。当社グループは、金融機関からの資金調達の一部について変動金利建ての借入を行っており、金利の変動リスクにより将来キャッシュ・フローが変動するリスクに晒されております。
当社グループは、金利の上昇による将来の利息の支払額の増加を抑えるために、社債発行による固定金利での資金調達や、借入金に係る支払金利の変動リスクを抑制するために、主に金利スワップ取引を利用し、キャッシュ・フローの安定化を図っております。
金利指標改革
主要な金利指標の抜本的な改革が世界中で進行しており、米ドルの一部テナーを除くロンドン銀行間貸出金利(以下、LIBOR)が2021年12月末をもって公表が停止されており、米ドルLIBORについても2023年6月末をもって公表が停止されることとなります。
当社グループは、この金利指標の改革の影響を受けることから、その動向をモニタリングするとともに、影響を評価し、LIBORの代替的な指標金利への移行に向け、準備をしております。米ドルLIBORを参照する借入金をヘッジ対象、金利通貨スワップをヘッジ手段として、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用した取引が、代替的な金利指標にまだ移行していないため、金利指標改革の影響を受けます。2023年3月31日時点において、当該取引における米ドルLIBORを参照する金利通貨スワップの想定元本は、82,788百万円です。これらのヘッジ手段は、米ドルLIBORの変動による変動金利での借入金による特定のキャッシュ・フローをヘッジする手段として指定されています。
当社グループは、金利指標改革に伴う不確実性が終了するまで、IFRS第9号を引き続き適用し、ヘッジ会計を継続いたします。また、この不確実性は、代替金利指標及びそれに関連するスプレッド調整が確定するまで継続すると想定しております。当社グループのヘッジ会計のリスク管理戦略の変更はないと考えております。
(b) 金利変動リスクの感応度分析
金利変動リスクのある変動金利の長期借入金については、主に金利スワップ取引を利用して、ヘッジ会計を適用しており、キャッシュ・フローを固定化し、リスクを軽減しております。当社グループにおける金利変動リスクに対するエクスポージャーは限定的であり、金利変動に対する影響は軽微であるため、感応度分析の開示は省略しております。
(c) デリバティブ(金利通貨スワップ)
金利通貨スワップに係るキャッシュ・フロー・ヘッジの詳細は以下のとおりです。
1.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(注) ヘッジ会計を適用している金利通貨スワップは変動金利を固定金利にスワップしております。当社グループは、金利リスクへのエクスポージャーの一部もしくは全てを固定利率ベースにする方針を採用しております。
[金利通貨スワップ]
当社グループは、参照レート、金利更新日、支払期日、満期及び想定元本など、主要な条件がヘッジ対象と一致又は密接に合致する金利通貨スワップ契約を締結しております。
(注) 1.ヘッジ対象の変動金利借入と主要な条件が一致又は密接に合致する金利通貨スワップでヘッジしており、ヘッジ比率は1:1です。
2.当社グループにおいて、金利通貨スワップに関連するヘッジの非有効部分に重要性はありません。
当社グループのヘッジ手段に指定された項目の金額(税効果考慮前)は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループのその他の資本の構成要素の調整表及びその他の包括利益の分析は以下のとおりです。
(1) キャッシュ・フロー・ヘッジ
(2) ヘッジコスト
ヘッジコストは、期間に関連したヘッジ対象をヘッジする通貨ベーシス・スプレッドに関連した金額です。
③ 資本性金融商品の価格リスク
リスクの内容及び管理方針
資本性金融商品の価格リスクは、市場価格の変動(金利リスク又は為替リスクにより生じる変動を除く)により金融商品の公正価値又は将来キャッシュ・フローが変動するリスクです。
当社グループは、資本性金融商品を保有しているため、これらの価格変動リスクに晒されております。市場価格のある株式は、売買目的以外で保有しており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。
当社グループは、これらの資本性金融商品から生じる価格リスクを管理するため、当該資本性金融商品への投資に関する基本方針を文書化し、当社グループ全体において遵守しております。また、重要な資本性金融商品への投資については、適時に取締役会への報告と承認を行うことが義務付けられております。また、保有する資本性金融商品については、中長期的な観点から経済合理性・目的を検証するとともに、主要な資本性金融商品については、定期的に取締役会で検証を行うこととしております。
(1) 資本管理
当社グループは、企業価値向上のため、資本コストを上回る成長投資機会を追求し、事業オペレーション改善を通じた資産効率の向上と、財務健全性も考慮した適正な資本構成の構築を資本管理の基本方針としております。
当社グループは、最適な資本構成を維持するために財務指標のモニタリングを実施しており、財務の健全性・柔軟性については主に信用格付け、資本効率については主に投下資本利益率(ROIC)及び親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を適宜モニタリングしております。
| (単位:%) | |||
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| ROIC | 7.4 | 6.8 | |
| ROE | 9.5 | 8.4 | |
ROIC:税引後営業利益÷(有利子負債+資本合計)(期首・期末の平均)
ROE:親会社の所有者に帰属する当期利益÷親会社の所有者に帰属する持分(期首・期末の平均)
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
(2) 財務上のリスク管理
当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスクとして信用リスク・流動性リスク・市場リスク(為替リスク・金利リスク・市場価格の変動リスク)に晒されており、当該財務上のリスクを軽減するために管理を行っております。なお、リスク管理については事業運営に伴い生じるリスクを対象とし、投機的な取引は行わないことを基本方針としております。
(3) 信用リスク管理
信用リスクとは、契約相手先が債務を履行できなくなったために財務上の損失を発生させるリスクです。
当社グループは、債権管理プロセスに従い、営業債権について、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や債権保全内容の見直し・改善を図っております。その結果、営業債権のうち、期日を経過しているものに重要性はありません。また、デリバティブ取引の利用については、格付けの高い金融機関とのみ取引を行っており信用リスクはほとんどないと認識しております。
なお、特定の取引先について重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。
当社グループの信用リスクに対する最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示されている帳簿価額となっております。当社グループでは、営業債権の予想信用損失の金額は単純化したアプローチに基づき、債権等を相手先の信用リスク特性に応じて区分し、その区分に応じて算定した過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を乗じて算定しております。
損失評価引当金の増減
当社グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、損失評価引当金を計上しております。営業債権の総額での帳簿価額及びそれに対応する損失評価引当金の増減は、以下のとおりです。
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | ||
| 営業債権 | 134,706 | 145,958 | |
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 期首残高 | △2,165 | △2,007 | |
| 期中増加額 | △296 | △241 | |
| 期中減少額(目的使用) | 138 | 74 | |
| 期中減少額(戻入れ) | 317 | 440 | |
| その他 | △1 | △53 | |
| 期末残高 | △2,007 | △1,786 | |
(4) 流動性リスク管理
流動性リスクとは、現金又はその他の金融資産により決済する金融負債に関連する債務を履行する際に困難に直面するリスクです。当社グループは、銀行借入及び社債発行により必要な資金を調達しておりますが、それら負債は財務状況及び資金調達環境の悪化等により支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
当社グループは、年度事業計画に基づく資金調達計画を策定・更新するとともに、定期的に手許流動性及び有利子負債の状況等を把握・集約し、取締役会に報告しております。また、資金需要に関する継続的な見通しをモニタリングするとともに、契約上の借入限度枠の未使用部分に常に十分な余裕を維持しております。
満期日分析
以下の表は、当社グループの非デリバティブ金融負債及びデリバティブ金融負債を、各連結会計年度末日時点における契約上の満期日までの残余期間に基づき、各残余期間区分により分析したものです。なお、以下の表では、契約上のキャッシュ・フローは割引前のキャッシュ・フローの金額を表示しております。
前連結会計年度(2022年3月31日)
| (単位:百万円) | |||||||
| 1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 合計 | ||||
| 非デリバティブ金融負債 | |||||||
| 営業債務及びその他の債務 | 81,545 | - | - | 81,545 | |||
| 社債及び借入金 | 3,063 | 197,518 | 30,015 | 230,598 | |||
| リース負債 | 6,212 | 17,099 | 12,497 | 35,809 | |||
| その他の金融負債 | 611 | 2,997 | 974 | 4,583 | |||
| デリバティブ金融負債 | |||||||
| その他の金融負債 | △66 | △7,449 | - | △7,515 | |||
(注)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
| (単位:百万円) | |||||||
| 1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 合計 | ||||
| 非デリバティブ金融負債 | |||||||
| 営業債務及びその他の債務 | 97,736 | - | - | 97,736 | |||
| 社債及び借入金 | 16,441 | 223,906 | - | 240,348 | |||
| リース負債 | 7,270 | 19,148 | 10,607 | 37,027 | |||
| その他の金融負債 | 414 | 1,141 | 1,883 | 3,438 | |||
| デリバティブ金融負債 | |||||||
| その他の金融負債 | △4,217 | △12,739 | - | △16,956 | |||
(注)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(5) 市場リスク管理
当社グループは、外貨建の取引等に伴う為替変動リスク、資金の調達等に伴う金利変動リスク並びに上場株式の保有等に伴う市場価格変動リスクの市場リスクに晒されております。
① 為替変動リスク
(a) 為替変動リスクの内容及び管理方針
当社グループは、外貨建の輸出入取引及び金銭貸借取引等により、為替変動リスクに晒されております。為替リスクは将来の販売及び資金調達等の予定取引、又はすでに認識されている金融資産及び金融負債から発生します。
当社グループは、当該リスクを管理することを目的として、為替相場の継続的なモニタリングを行っております。
当社グループは、一部の外貨建ての将来の販売の予定取引、一部の外貨建ての金融資産並びに金融負債にかかる為替の変動リスクに対して、先物為替予約等を利用してヘッジしております。また、当社グループは、外貨建借入金等から生じる将来キャッシュ・フローを固定化するために負債元本の償還期限と同じ期限の金利通貨スワップ契約によりヘッジしております。
そのため、外貨建債権及び債務等は為替レートの変動により、将来キャッシュ・フローが変動するリスクを有しておりますが、このリスクは為替予約等と相殺されるため影響は限定的です。
(b) 為替変動リスクの感応度分析
当社グループが前連結会計年度末及び当連結会計年度末において保有する金融商品について、円が米ドルに対して1%の円高となった場合の税引前利益に与える影響額はそれぞれ6百万円、△26百万円、円がユーロに対して1%の円高となった場合の税引前利益に与える影響額はそれぞれ△97百万円、△103百万円、米ドルがユーロに対して1%の米ドル高となった場合の税引前利益に与える影響額はそれぞれ△104百万円、△170百万円です。
当該分析には機能通貨建ての金融商品、外貨建て収益及び費用の換算並びに在外営業活動体の資産及び負債の換算による影響額は含まれておりません。
なお、円が米ドル及びユーロに対して1%の円安となった場合並びに米ドルがユーロに対して1%の米ドル安となった場合の税引前利益に与える影響額は、他の全ての変数が一定の場合、上記と同額で反対の影響があります。
(c) デリバティブ(為替予約)
為替変動リスクをヘッジするための為替予約取引の内訳は、以下のとおりです。
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
| (単位:百万円) | |||||||
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | ||||||
| 帳簿価額 | 帳簿価額 | ||||||
| その他の金融資産 | その他の金融負債 | その他の金融資産 | その他の金融負債 | ||||
| 為替予約取引 | - | 890 | 44 | 381 | |||
| (単位:百万円) | |||||||||||
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | ||||||||||
| 契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | 契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | ||||||
| 為替予約取引 | |||||||||||
| 売建 | |||||||||||
| 豪ドル | 901 | - | △27 | 983 | - | 13 | |||||
| タイバーツ | 1,889 | - | △65 | 2,428 | - | △17 | |||||
| ユーロ | 9,775 | - | △512 | 10,508 | - | △317 | |||||
| 韓国ウォン | 410 | - | △31 | 470 | - | 8 | |||||
| 新台湾ドル | 737 | - | △29 | 754 | - | 2 | |||||
| ブラジルレアル | 822 | - | △223 | 440 | - | △7 | |||||
| チリペソ | - | - | - | 166 | - | △19 | |||||
| 合計 | 14,536 | - | △890 | 15,752 | - | △337 | |||||
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
| (単位:百万円) | |||||||
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | ||||||
| 帳簿価額 | 帳簿価額 | ||||||
| その他の金融資産 | その他の金融負債 | その他の金融資産 | その他の金融負債 | ||||
| 為替予約取引 | 3 | - | 0 | 2 | |||
| (単位:百万円) | |||||||||||
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | ||||||||||
| 契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | 契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | ||||||
| 為替予約取引 | |||||||||||
| 売建 | |||||||||||
| 日本円 | 98 | - | 3 | 5 | - | 0 | |||||
| ユーロ | - | - | - | 95 | - | 0 | |||||
| 買建 | |||||||||||
| ユーロ | - | - | - | 180 | - | △2 | |||||
| 合計 | 98 | - | 3 | 280 | - | △1 | |||||
当社グループは、為替リスクを回避する目的で、為替予約取引を利用しております。ヘッジ会計の要件を満たす取引については、ヘッジ会計を適用しております。
当社グループのリスク管理方針では、向こう3カ月の売上予測に関して見積もられた為替リスクをいつの時点においても概ね100%をヘッジすることとしております。当社グループは為替リスクをヘッジするために、大半が報告日から1年未満に満期となる為替予約を使用しております。当社グループは為替予約取引において、為替予約全体をヘッジ手段として指定しております。
外国為替関連のヘッジ手段が、当社グループの財政状態及び業績に与える影響は以下のとおりです。なお、金利通貨スワップについては、②金利変動リスクに記載しております。
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | ||
| 帳簿価額(百万円) | 3 | △1 | |
| 契約価額(百万円) | 98 | 280 | |
| 満期日 | 2022年4月 | 2023年4月 | |
| ヘッジ手段を含む財政状態計算書の表示項目 | その他の金融資産 | その他の金融資産 その他の金融負債 | |
| ヘッジ比率(注)1 | 1 | 1 | |
| ヘッジの非有効部分を認識する基礎として 用いたヘッジ手段の公正価値の変動 | △73 | △1 | |
| ヘッジの非有効部分を認識する基礎として 用いたヘッジ対象の公正価値の変動(注)2 | 73 | 1 | |
| 加重平均予約レート | 0.01ポンド/円 | 0.01ポンド/円 | |
| ―ポンド/ユーロ | 0.88ポンド/ユーロ | ||
| ―ユーロ/ポンド | 1.12ユーロ/ポンド |
(注) 1.為替予約は将来発生する外貨建ての予定取引金額と同じ通貨で為替予約をしているため、ヘッジ比率は1:1です。
2.当社グループにおいて、為替予約に関連するヘッジの非有効部分は発生しておりません。
当社グループのヘッジ手段に指定された項目の金額(税効果考慮前)は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
| (単位:百万円) | |||||
| その他の包括利益で認識 されたキャッシュ・フロー・ ヘッジの金額 | その他の資本の構成要素から 組替調整された金額 | 振替の影響を受けた連結損益 計算書の表示科目 | |||
| 為替予約 | △73 | 75 | 金融費用 | ||
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
| (単位:百万円) | |||||
| その他の包括利益で認識 されたキャッシュ・フロー・ ヘッジの金額 | その他の資本の構成要素から 組替調整された金額 | 振替の影響を受けた連結損益 計算書の表示科目 | |||
| 為替予約 | △1 | △3 | 金融収益 | ||
当社グループのその他の資本の構成要素の調整表及びその他の包括利益の分析は以下のとおりです。
| (単位:百万円) | ||||
| キャッシュ・フロー・ヘッジ | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 期首残高 | 1 | 3 | ||
| 公正価値の変動 | ||||
| 為替リスク | △73 | △1 | ||
| 純損益に振り替えた金額 | ||||
| 為替リスク | 75 | △3 | ||
| 期末残高 | 3 | △1 | ||
② 金利変動リスク
(a) 金利変動リスクの内容及び管理方針
金利変動リスクは、市場金利の変動により、金融商品の公正価値もしくは金融商品から生じる将来キャッシュ・フローが変動するリスクとして定義されております。当社グループの金利リスクのエクスポージャーは、主に借入金や社債などの債務及び利付預金などの債権に関連しております。当社グループは、金融機関からの資金調達の一部について変動金利建ての借入を行っており、金利の変動リスクにより将来キャッシュ・フローが変動するリスクに晒されております。
当社グループは、金利の上昇による将来の利息の支払額の増加を抑えるために、社債発行による固定金利での資金調達や、借入金に係る支払金利の変動リスクを抑制するために、主に金利スワップ取引を利用し、キャッシュ・フローの安定化を図っております。
金利指標改革
主要な金利指標の抜本的な改革が世界中で進行しており、米ドルの一部テナーを除くロンドン銀行間貸出金利(以下、LIBOR)が2021年12月末をもって公表が停止されており、米ドルLIBORについても2023年6月末をもって公表が停止されることとなります。
当社グループは、この金利指標の改革の影響を受けることから、その動向をモニタリングするとともに、影響を評価し、LIBORの代替的な指標金利への移行に向け、準備をしております。米ドルLIBORを参照する借入金をヘッジ対象、金利通貨スワップをヘッジ手段として、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用した取引が、代替的な金利指標にまだ移行していないため、金利指標改革の影響を受けます。2023年3月31日時点において、当該取引における米ドルLIBORを参照する金利通貨スワップの想定元本は、82,788百万円です。これらのヘッジ手段は、米ドルLIBORの変動による変動金利での借入金による特定のキャッシュ・フローをヘッジする手段として指定されています。
当社グループは、金利指標改革に伴う不確実性が終了するまで、IFRS第9号を引き続き適用し、ヘッジ会計を継続いたします。また、この不確実性は、代替金利指標及びそれに関連するスプレッド調整が確定するまで継続すると想定しております。当社グループのヘッジ会計のリスク管理戦略の変更はないと考えております。
(b) 金利変動リスクの感応度分析
金利変動リスクのある変動金利の長期借入金については、主に金利スワップ取引を利用して、ヘッジ会計を適用しており、キャッシュ・フローを固定化し、リスクを軽減しております。当社グループにおける金利変動リスクに対するエクスポージャーは限定的であり、金利変動に対する影響は軽微であるため、感応度分析の開示は省略しております。
(c) デリバティブ(金利通貨スワップ)
金利通貨スワップに係るキャッシュ・フロー・ヘッジの詳細は以下のとおりです。
1.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
| (単位:百万円) | |||||||||||||||
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | ||||||||||||||
| ヘッジ手段 | ヘッジ手段の 契約額 | ヘッジ手段の 公正価値 | ヘッジ手段の 契約額 | ヘッジ手段の 公正価値 | |||||||||||
| 資産 | 負債 | 資産 | 負債 | 資産 | 負債 | 資産 | 負債 | ||||||||
| 為替金利変動リスク 金利通貨スワップ | - | 71,858 | 4,125 | - | - | 71,858 | 12,676 | - | |||||||
(注) ヘッジ会計を適用している金利通貨スワップは変動金利を固定金利にスワップしております。当社グループは、金利リスクへのエクスポージャーの一部もしくは全てを固定利率ベースにする方針を採用しております。
[金利通貨スワップ]
当社グループは、参照レート、金利更新日、支払期日、満期及び想定元本など、主要な条件がヘッジ対象と一致又は密接に合致する金利通貨スワップ契約を締結しております。
| 前連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (2023年3月31日) | ||
| 帳簿価額(百万円) | 4,125 | 12,676 | |
| 契約価額(百万円) | 71,858 | 71,858 | |
| 満期日 | 2024年4月 | 2024年4月 | |
| ヘッジ手段を含む財政状態計算書の表示項目 | その他の金融資産 | その他の金融資産 | |
| ヘッジ比率(注)1 | 1 | 1 | |
| ヘッジの非有効部分を認識する基礎として用いた ヘッジ手段の公正価値の変動 | 7,177 | 9,739 | |
| ヘッジの非有効部分を認識する基礎として用いた ヘッジ対象の公正価値の変動(注)2 | △7,492 | △9,700 | |
| 加重平均ヘッジ利率(固定利率)(%) | 0.1550 | 0.1550 |
(注) 1.ヘッジ対象の変動金利借入と主要な条件が一致又は密接に合致する金利通貨スワップでヘッジしており、ヘッジ比率は1:1です。
2.当社グループにおいて、金利通貨スワップに関連するヘッジの非有効部分に重要性はありません。
当社グループのヘッジ手段に指定された項目の金額(税効果考慮前)は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
| (単位:百万円) | |||||||||
| その他の包括利益で認識されたキャッシュ・フロー・ヘッジの金額 | その他の資本の構成要素から組替調整されたキャッシュ・フロー・ヘッジの金額 | その他の包括利益で認識されたヘッジコストの金額 | その他の資本の構成要素から組替調整されたヘッジコストの金額 | 振替の影響を受けた連結損益計算書の表示科目 | |||||
| 金利通貨 スワップ | 7,492 | △8,156 | 1,119 | △621 | 金融収益及び 金融費用 | ||||
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
| (単位:百万円) | |||||||||
| その他の包括利益で認識されたキャッシュ・フロー・ヘッジの金額 | その他の資本の構成要素から組替調整されたキャッシュ・フロー・ヘッジの金額 | その他の包括利益で認識されたヘッジコストの金額 | その他の資本の構成要素から組替調整されたヘッジコストの金額 | 振替の影響を受けた連結損益計算書の表示科目 | |||||
| 金利通貨 スワップ | 9,700 | △8,978 | 17 | △637 | 金融収益及び 金融費用 | ||||
当社グループのその他の資本の構成要素の調整表及びその他の包括利益の分析は以下のとおりです。
(1) キャッシュ・フロー・ヘッジ
| (単位:百万円) | ||||
| キャッシュ・フロー・ヘッジ | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 期首残高 | △319 | △780 | ||
| 公正価値の変動 | ||||
| 為替金利変動リスク | 7,492 | 9,700 | ||
| 純損益に振り替えた金額 | ||||
| 為替金利変動リスク | △8,156 | △8,978 | ||
| 当期中の変動に係る税効果 | 203 | △227 | ||
| 期末残高 | △780 | △285 | ||
(2) ヘッジコスト
| (単位:百万円) | ||||
| ヘッジコスト | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 期首残高 | 369 | 709 | ||
| 公正価値の変動 | ||||
| 為替金利変動リスク | 1,119 | 17 | ||
| 純損益に振り替えた金額 | ||||
| 為替金利変動リスク | △621 | △637 | ||
| 当期中の変動に係る税効果 | △158 | 195 | ||
| 期末残高 | 709 | 284 | ||
ヘッジコストは、期間に関連したヘッジ対象をヘッジする通貨ベーシス・スプレッドに関連した金額です。
③ 資本性金融商品の価格リスク
リスクの内容及び管理方針
資本性金融商品の価格リスクは、市場価格の変動(金利リスク又は為替リスクにより生じる変動を除く)により金融商品の公正価値又は将来キャッシュ・フローが変動するリスクです。
当社グループは、資本性金融商品を保有しているため、これらの価格変動リスクに晒されております。市場価格のある株式は、売買目的以外で保有しており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。
当社グループは、これらの資本性金融商品から生じる価格リスクを管理するため、当該資本性金融商品への投資に関する基本方針を文書化し、当社グループ全体において遵守しております。また、重要な資本性金融商品への投資については、適時に取締役会への報告と承認を行うことが義務付けられております。また、保有する資本性金融商品については、中長期的な観点から経済合理性・目的を検証するとともに、主要な資本性金融商品については、定期的に取締役会で検証を行うこととしております。