有価証券報告書-第95期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 9:48
【資料】
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【項目】
105項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の各種経済対策により雇用情勢・所得環境の改善に伴う緩やかな回復基調が続きましたが、一方で、英国のEU離脱問題や米国の新大統領就任による政策変更、為替相場の大幅な変動など、依然として先行き不透明感が拭えない状況で推移しました。
このような情勢の中で当社グループは、中期経営計画において「本業回帰で筋肉質な企業体質を実現する!」を掲げ、平成31年度までに連結売上高120億円以上、安定的に連結売上高営業利益率4%以上を実現するため、重要課題である「事業の選択と集中」、「差別化新製品の開発」及び「固定費の最小化」に取り組んでまいりました。
また、中期経営計画達成のため、効果的な事業戦略を検討する「Project Skye」を立ち上げ、4つのタスクフォース「営業・サービス改革」「HP製品開発改革」「生産改革」「AHU/FCUの省力化」を中心に改革を推進しております。
その結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は128億7千2百万円(前連結会計年度比17.9%増)、受注高につきましては127億8千5百万円(同比0.6%増)となりました。
損益面では、売上高が大きく伸長し、また原価改善に努めたことにより、経常利益は6億4千4百万円(前連結会計年度比218.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億1千2百万円(同比798.7%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
・機器装置事業
機器装置事業につきましては、営業・サービス体制の連携強化により、業務用エコキュート等の熱源機器やデシカント外気処理機等の空調機器の売上が順調に推移しました。また、サーモデバイス機器は液晶パネルメーカーの設備投資拡大や自動車メーカーの車体軽量化ニーズ拡大に伴い熱処理炉の売上が大きく伸びたことにより好調に推移しました。
その結果、当事業の売上高は86億1千5百万円(前連結会計年度比28.7%増)、受注高は83億4千3百万円(同比2.0%減)となりました。
・素形材加工事業
素形材加工事業につきましては、景観製品は熊本地震の影響により九州地区の橋梁用防護柵の売上が低迷し、また前年度ほどの大型転売案件がなかったことにより低調に推移しました。鋳造品は在庫調整の影響によりガスタービン用精密鋳造品の売上が減少しました。
その結果、当事業の売上高は16億8千4百万円(前連結会計年度比13.2%減)、受注高は17億3千1百万円(同比1.0%減)となりました。
・サービスエンジニアリング事業
サービスエンジニアリング事業につきましては、ストック市場の開拓や提案強化により、有料サービス及びリニューアル工事ともに順調に推移しました。
その結果、当事業の売上高は25億7千1百万円(前連結会計年度比12.8%増)、受注高は27億9百万円(同比10.6%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より3千8百万円減少し、34億1千3百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は6億2千5百万円(前年同期は3億7千1百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益6億4千4百万円、減価償却費1億6千7百万円、たな卸資産の減少額2億9千2百万円による増加と売上債権の増加額4億9千2百万円による減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は3億4千1百万円(前年同期は7億1千6百万円の獲得)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入4億円及び投資有価証券の償還による収入2億円による増加と有形及び無形固定資産の取得による支出2億8千万円による減少であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は10億5百万円(前年同期は7千6百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純減額9億円による減少であります。
(注) 「第2 事業の状況」に掲げる金額には消費税等は含まれておりません。