有価証券報告書-第67期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/16 9:23
【資料】
PDFをみる
【項目】
172項目
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは 1.社会に存在価値ある会社 2.会社に存在価値ある部門 3.部門に存在価値ある個人 4.向上の矢印で確実な前進 を経営理念としております。この理念のもと、事業計画を策定し、各セグメントがその年度計画を達成することにより、一歩一歩、確実に前進して行くことを基本方針としております。
同時に、お客様のニーズを的確に捉えた製商品と行き届いたサービスの提供という活動を地道に進めていくことを通じて、社員は育ち、会社は発展し、社会にも貢献できることを使命と考えています。
以上の経営方針に沿って事業を推進していくために、当社グループは以下の2つのセグメントにより事業計画を推進・管理しています。
① 国内
当社の国内事業に係るセグメントで当連結会計年度の売上高では76.6%を占め、主に圧砕機及び油圧ブレーカ等の建機アタッチメント並びに環境関連機器・林業機械・金属リサイクル機械等の製造・販売・メンテナンスを行っています。主要な顧客はショベルメーカー系ディーラー、建機ディーラー、レンタル会社、エンドユーザーです。また、ゼネコン向けの請負事業としてダム建設工事等の運搬設備であるケーブルクレーンの設計・施工・運用管理を行っています。
② 海外
当社の海外事業に係るセグメントで当連結会計年度の売上高では23.4%を占め、主に油圧ブレーカ及び圧砕機等の建機アタッチメントの販売、メンテナンスサポートを行っています。主要な顧客は各地域の建機ディーラー等の提携販売代理店やレンタル会社です。

(2)マーケット環境と各セグメントの状況
① 国内
(解体環境アタッチメント)
当社国内の主力商製品である解体環境アタッチメントは、油圧ショベルやクレーン等の建設機械の先端に装着し、ビル、マンション、公共建物等のコンクリート建造物の解体工事や砕石・土木工事、建築廃材やスクラップ等の再利用のための搬送、分別処理等に使用されています。解体環境アタッチメントは用途・形状等により以下の通りに分類しています。
・圧砕機・・・コンクリート建造物解体用のアタッチメントでコンクリートや鉄筋・鉄骨を破砕・切断します。大割機(1次破砕機)、小割機(2次破砕機)、鉄骨カッターに分類しています。
・油圧ブレーカ・・・解体や土木工事、砕石など幅広い用途で使われ、打撃により岩盤、コンクリート等を破砕します。
・つかみ機・・・木材やがれき、金属スクラップ等の搬送作業用のアタッチメントで、グラップル、フォークの他、定置アームと一体型になった定置式スクラップローダも含まれます。
・環境アタッチメント・・・産業廃棄物処理等に使用される様々な混合物の回転ふるい機や軟質系カッター、木材カッター等のアタッチメントが含まれます。
(林業機械)
主に油圧ショベルに装着され、木材の伐採や集材に利用されます。用途別に、林業用グラップル、地引ウインチ、高性能林業機械のプロセッサ・ハーベスタ、プロセッサ、スイングヤーダ、タワーヤーダー、ハイブリッドバケット等が含まれます。
(大型環境機械)
木材やガレキ物、産業廃棄物等の破砕に使用される大型の破砕機で、海外メーカーから輸入し当社で販売とアフターサポートを行っています。
(ケーブルクレーン)
ダム建設や山間部における工事にスポット的に使用される中・大型のクレーン運搬設備で、設計から施工・運行管理までを行うゼネコン機能を果たしています。大型ウインチの販売・設置等も含まれます。
(補材・修理)
各製商品の補修部品の販売や修理・メンテナンス事業が含まれます。
(その他)
舶用クレーン、自社製品以外の仕入商品、一般産業用機器や物品等の販売が含まれます。
コンクリート建造物は建築後、数十年経過すると劣化が進んできます。そのため、大規模地震等の自然災害発生に対する安全対策上からも劣化が進んだ建物は解体・建て替えの対象となってきます。わが国では戦後の高度成長期以降に建てられたコンクリート建造物が順次解体対象に入ってきており、茲許の都市再開発の動きやインフラ再整備の必要性からも国内での解体環境アタッチメント需要は今後も堅調に推移するものと思われます。
特に、解体用アタッチメントは解体工事現場等で厳しい使用環境にさらされており、摩耗・損傷が常時発生する中で、当社は自社でメンテナンス部門を持ち、販売後のアフターサービス体制を整備していることで、同業他社メーカーと差別化を図っております。加えて、より強度が求められる大割機や鉄骨カッターは鋳鋼製品とする等、製品強度面・品質面でも優位性を追求しており、圧砕機販売シェアは約5割と国内トップシェアを維持しております。また、土木工事、砕石、建物解体等の幅広い用途で汎用性の高い油圧ブレーカ、木造解体や復興処理等で使用され最近需要が高まっているつかみ機等、幅広い建機アタッチメントを取り揃え幅広い需要に対応しています。つかみ機の中には、スクラップ工場内で活用される大型の定置式スクラップローダも含んでおります。
また主に子会社の株式会社南星機械が製造する林業機械は木材の伐採や集材に活用されます。国内の林業マーケットは戦後の輸入木材の急増に伴い、一時期は木材自給率の低下が続いていましたが、茲許は官民挙げての森林再生、林業再生への取組みや木質バイオマスのエネルギー利用等による国産材の需要拡大を背景に自給率は上昇しております。その一端を支えているのが、林業の機械化であり、今後も林業機械には一定の需要の増加が期待できると考えております。
林業機械の国内推定シェアは約2割程度とみておりますが、今後は更にメンテナンス・部品供給等のアフターサービス体制の充実、ユーザー目線の商品改良・商品ラインアップの見直し等の施策を進め、業界での評判・シェア向上を図ってまいります。
バイオマス発電用のチップ製造や産廃処理等に使用される大型環境機械のシェアは約2割程度とみていますが、再生エネルギーである木質バイオマス発電関連業者やリサイクル業者向けの安定した需要を見込んでおります。
主にダム建設や山間部における運搬設備であり国内で約5割のシェアを有するケーブルクレーンに関しても、茲許再生可能エネルギーとして再見直しされている水力発電所のリニューアル工事の引き合いが多く、当面は安定した受注が見込まれると考えております。
<国内セグメント売上高>(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
解体環境機械13,54513,522
(圧砕機)(9,529)(9,483)
(ブレーカ)(797)(931)
(つかみ機)(1,609)(1,303)
(環境アタッチメント)(525)(470)
(その他)(1,083)(1,333)
林業機械1,7991,702
大型環境機械622691
ケーブルクレーン1,3051,302
補材・修理3,2093,279
その他119165
合計20,60120,664

② 海外
海外では販売の約8割が汎用性の高い油圧ブレーカとなっており、土木工事、砕石、建物解体等で幅広く使用されています。当社の海外販売は、北米地域はOkada America,Inc.、欧州地域はOkada Europe B.V.、またそれ以外の地域は、当社海外事業所が担当しております。更にOkada Midwest,Inc.では北米における自社修理サービス業務を中心に販売・レンタルも行っております。
主力の油圧ブレーカに関しては、オカダブランドの信頼の品質と品揃え、販売代理店への安定した部品供給や修理指導等のサポート体制によりシェア獲得に注力しております。当社海外販売額の約7割を占める米国でのシェアは推定4~5%程度、世界でのシェアは推定3~4%程度と海外進出においては後発の当社にとってはまだまだ開拓余力が大きく、最大マーケットの欧州や成長の見込まれるアジアを中心に今後の伸びしろに期待できます。また、圧砕機に関しては、日本国内と比較すると欧州以外では未成熟のマーケットであり、メンテナンス負担の少ない海外専用モデルや各地域のニーズに合わせた新商品の投入等により市場開拓、市場育成を図っております。
<海外セグメント売上高>(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
北米4,2184,237
欧州9941,113
アジア490688
その他278287
合計5,9816,326

(3)経営戦略及び優先的に対処すべき業務上及び財務上の課題
経営理念の実現に向けて、会社の中長期の経営方針に基づき、中長期経営計画を策定し、更に年度の経営計画に展開し業務運営を行っています。
<長期ビジョン「VISION 30」>当社は、更なる成長を目指し、中長期経営計画「VISION 30」に取り組んでいます。その中で、毎年、実績と事業環境の変化を織り込んだうえで3ヵ年の中期経営計画の見直し修正を行うこととしておりましたが、今年度からは3ヵ年固定型の新中期経営計画「Onyx(オニキス)」を策定しております。
「Onyx」では、安定した国内事業基盤を土台としつつ、海外事業およびアフタービジネスの成長を通じて、単なる売上拡大にとどまらない「利益の質」「成長の再現性」「資本効率」を重視した価値創造型の成長モデルへの転換を目指しております。
国内(解体市場)
都市インフラ老朽化により国内の解体市場(ビル、工場プラント、公共建物等)はこれからが本格化の段階に入ります。メンテナンス対応と作業効率性が高い大型機に強みを持つ当社には有利な状況であり、シェアダントツNO.1を目指します。また、国内の工場及び営業所・整備工場の設備投資は山場を越え、今後は投資回収・利益積み上げ時期に入る事も、計画達成の後押しとなっています。
国内(林業市場)
わが国では40年から50年前に植林した人工造林が伐採適齢期となり、間伐問題等の環境保全の観点から国も国産材の利用を促進していることを背景に、林業機械は安定的な伸びを期待できる環境があると考えています。子会社南星機械との営業統合から2026年度は3年目に入り、強固なメンテナンス体制を生かした営業展開が出来るようになりました。また、南星機械は製造工場としての役割に徹していますが、もともと内製メーカーであることから、生産効率改善、開発力強化と品質改善の強化等を実施することで、生産力向上と利益改善の余地は今後十分にあると見込んでいます。
海外市場
世界的にインフラ投資が拡大していく中、注力市場の米国・欧州・アジア(除く中国・日本)でも推定シェアは3%~4%のため、開拓余力は十分あると考えています。収益性の高い米国でのシェアアップ余力はもちろん、また開拓途上の欧州・アジアは、拠点展開と人員・商材の投入でシェア獲得に注力します。今後も主力商材の油圧ブレーカで一層の競争力強化を狙いつつ、圧砕機は海外向けモデル投入によりブランド確立を図り、解体アタッチメントメーカの世界Tier1グループ入りを目指します。
上記成長環境を踏まえ、VISION 30の業績評価指標(KPI)を次の通り修正しております。
<新VISION30:長期目標(2031年3月期)>・売上高 400億円
・営業利益 40~50億円
・営業利益率 10~12%
・海外売上比率 30%以上
・メンテナンスソリューション売上高比率 20%以上
<中期経営計画 Onyx(オニキス)>上記の長期計画を実施するにあたり、3年間やりきるコミットメント計画を策定いたしました。
①業績計画
2027年3月期は、売上高285億円、営業利益25億円、売上高伸び率5.6%、売上高営業利益率8.8%、ROE9.1%
2028年3月期は、売上高310億円、営業利益29億円、売上高伸び率8.8%、売上高営業利益率9.3%、ROE9.9%
2029年3月期は、売上高340億円、営業利益34億円、売上高伸び率9.7%、売上高営業利益率10.0%、ROE10.8%
を計画し、「新VISION 30」達成に向けた確実な成長を目指します。
②事業戦略
国内では市場特性やコスト構造を踏まえたプライシングの適正化とメンテナンスサービスの強化に取り組み、収益性及び成長の再現性の向上を図ってまいります。
(収益力強化)
プライシング規律・案件選別の高度化
(アフタービジネス)
メンテナンスサービスの高度化による顧客LTVの最大化を図る
(商品戦略 解体環境アタッチメント)
高付加価値・大型機対応モデルの強化。プラント解体や船舶解体等の鉄骨系ATの需要可能性
(商品戦略 林業・大型環境ケーブルクレーン等)
ニッチトップ戦略の徹底・用途別ソリューション提案の強化・林業製品ラインアップの拡充
次に海外では、北米・欧州を成長ドライバーとして重点的に取り組み、グローバルメーカーとして各地域のニーズに対応する商品・販売体制を強化してまいります。
(米国)
・シェア拡大へ、営業とアフターサービス強化
・最大成長市場として重点投資
・製品・サービス・価格戦略の一体運営
・ディーラー向けインセンティブプランを強化
・世界商品として油圧ブレーカ新モデルの投入
(欧州)
・営業体制強化、ニーズが高い国を中心としたスケール拡大(フランス、スペイン等)
・環境規制対応・高付加価値製品に集中
・重点顧客との連携強化
更に新規事業・M&A、在庫管理についても、重要な取り組みとして位置づけております。
(新規事業、M&A)
M&Aを活用し、製品ラインアップ、サプライチェーンの強化、ビジネスモデルのさらなる展開へ活用を検討
(資本効率の改善、在庫適正化)
在庫状況の見える化、KPI明確化等の管理の仕組みを構築。グループ全体で最適化・資本効率の向上を実現
③投資計画
・アタッチメントの大型化に対応した国内の営業所・整備工場設備増強は一定の目途が立ち、今後は生産・研修施設の投資に着手します。
・システム投資は、新基幹システムを2027年9月に導入を予定しており、在庫・価格・LTVの見える化に寄与し、業務の効率化にも繋がると考えております。
・人材投資は、グローバル人材、サービス人材、次世代経営人材を行い、戦略実行のボトルネックを先回りで解消していきます。
④配当方針
中長期の安定成長により、増配を続けていく累進的配当方針といたします。また、2027年3月期より、中間配当、期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことといたしました。
なお、 2027年3月期では17期連続増配の予定となっております。
新中期経営計画「Onyx」(FY2026-2028)では、新VISION 30達成に向けた確実な成長と収益性改善を“コミット目標”として実行し、更なる持続的成長に向けた経営基盤の強化に向け、社員一丸となって社業に邁進いたします。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営指標につきましては、事業の成長性をはかる売上高伸び率、事業の収益性をはかる売上高営
業利益率、事業の資本生産性をはかる自己資本利益率(ROE)の3つの指標を重視し、中長期経営計画「VISION 30」では、売上高伸び率(平均)10%以上、売上高営業利益率10%以上、自己資本利益率(ROE)10%以上を目標値としております。当連結会計年度における売上高伸び率は1.5%(前年同期実績△1.9%)、売上高営業利益率は8.4%(前年同期実績8.6%)、自己資本利益率(ROE)は8.5%(前年同期実績8.9%)でした。引き続きこれらの指標について、改善及び比率上昇を目指し取り組んでいき更なる企業価値の増大に努めてまいります。
(5)経営環境と対処すべき課題
当社を取り巻く国内外の経済環境は、内需の回復を背景とした緩やかな成長が見込まれる一方で、米国の関税・貿易政策の動向、地政学的リスク、インフレ動向等の影響により、先行きの不確実性が引き続き高い状況にあります。
また、当社グループが属する業界においては、国内では老朽インフラの再整備、大都市圏での再開発、災害復興や耐震・免震構造への建替え、資源循環を背景としたリサイクル関連需要の拡大、さらには森林・林業再生プランに基づく林業機械化の進展などにより、解体環境アタッチメントおよび林業機械の需要は引き続き堅調に推移するものと考えております。海外においても、欧米各国をはじめとする世界各地で、インフラ整備や解体工事、鉄スクラップ関連需要は中長期的に拡大していくことが見込まれます。
このような事業環境のもと、当社グループは、ユーザー、協力会社、従業員の安全を最優先に、安定的な商品供給体制の維持・強化に取り組むとともに、生産性向上、品質管理、アフターサービス体制の充実を通じて、お客さま満足度の向上を図ることが重要な経営課題であると認識しております。また、外部環境の変動に柔軟に対応できる事業構造の構築や、収益性および資本効率の向上も引き続きの課題であります。
これらの課題に対応するため、当社グループは、2026年度から2028年度までの3か年を対象とする新中期経営計画「Onyx」を策定し、着実な実行に取り組んでおります。本計画では、安定した国内事業基盤を土台としつつ、海外事業およびアフタービジネスの成長を通じて、「利益の質」「成長の再現性」「資本効率」を重視した価値創造型の成長モデルへの転換を図ってまいります。
とりわけ、海外事業については、北米での事業体制や販売モデルの見直しを進めるとともに、国内事業でも市場特性やコスト構造を踏まえたプライシングの適正化に取り組み、収益性および成長の再現性の向上を図ってまいります。あわせて、事業ポートフォリオの見直し、経営資源配分の最適化、在庫管理の高度化、生産性向上、サービス・ソリューション機能の強化等を通じて、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。