有価証券報告書-第154期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループの企業理念は、「より豊かな未来をひらく」ことを企業使命とし、「お客様の安心と喜びのために」を提供価値としております。当社グループは、より豊かで住みよい未来社会の実現に貢献するため、新しい技術と価値の創造にチャレンジし続けるとともに、お客様の安心と喜びのために、環境への配慮と丁寧なサポートを徹底し、品質の高い製品・サービスを通じてお客様の課題解決や夢の実現をお手伝いします。
(2) 会社の対処すべき課題
■当社グループを取りまく環境と課題の認識
国内市場につきましては、人口減少などにより新規需要が減少する一方で、設備老朽化による更新・延命化需要、省エネルギー化などのニーズは堅調です。とりわけ、公共分野では、広域化や官民連携など自治体インフラサービスの形態の多様化が推進されています。
海外市場につきましては、アジアを中心とする新興国では、人口増加や都市化などにより、電力・鉄道・上下水道などのインフラ需要は拡大基調にあります。
また、環境規制強化やクルマの電動化・デジタル化、IoT・AIの技術発展などといった世界的潮流は、当社グループにとって事業拡大の好機であり、その動向を見極めて、迅速に対応していく必要があります。
■基本方針
当社グループは、前中期経営計画「V120」において、『製品競争力の強化』『国内事業の収益基盤強化』『海外事業の成長拡大』の基本方針のもと、一定の成果を挙げることができました。
「中期経営計画2020」(2018~2020年度)においては、更なる飛躍に向けた『力強いステップ』を踏むフェーズとして、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資・施策を積極的に行ってまいります。
最適なリソース配分を図るため、事業領域を次のとおり分類し、戦略を実行してまいります。
海外事業、自動車関連事業など、市場の更なる拡大が見込まれる事業を『成長事業』と位置付け、積極的にリソースを投入することにより、事業の規模拡大を目指してまいります。
水処理・公共インフラ事業、電力・再生エネルギー事業、保守・サービス事業など、安定的な収益基盤となる事業を『収益基盤事業』と位置付け、ビジネスモデルの変革、生産性の向上による収益力強化を図ってまいります。
また、『新たな成長事業』として、更なる市場拡大が期待できる半導体製造装置向け事業の規模拡大に向けた投資を行うとともに、新規事業の創出を図ってまいります。
以上の方針のもと、更なる企業価値の向上を目指し、積極的な投資を行うと同時に、収益力の強化に取り組んでまいります。
■重点施策
◎成長事業戦略
海外電力分野においては、V120から取り組んでいる、東南アジア現地企業とのパートナーシップを更に進め、現地の電力市場への参入を実現してまいります。また、欧米市場においては、真空遮断器や避雷器など特長製品の拡大に注力します。更に、連結子会社化したインドの変圧器製造会社Prime Meiden Ltd.を中心に、インド国内の電力会社への参入、インド以西への進出などの戦略を加速してまいります。
海外鉄道分野では、シンガポール南北線・東西線更新事業をはじめとする大型プロジェクト案件を完遂するとともに、都市交通や高速鉄道案件プロジェクト等、今後の旺盛な需要に対応できるよう、体制強化を図ってまいります。
自動車関連分野においては、EV用モータ・インバータ増産対応の設備投資、開発人財の増強により、新たな量産案件の受注獲得を実現してまいります。また、動力計測事業においては、パートナーシップ戦略を推進し、クルマの電動化・デジタル化、モデルベース開発に対応したエンジニアリング力の強化を図るとともに、EV用モータ・インバータ事業との相乗効果を発揮してまいります。
◎収益基盤事業戦略
水処理・公共インフラ事業、電力・再生エネルギー事業においては、非連続的な製品の原価低減、及びビジネスモデルの変革を強力に推進してまいります。当社グループ内に蓄積してきた製品データ、ノウハウをベースに、IoT・AI技術を掛け合わせ、運転管理の自動化・省力化の実用化を目指してまいります。また、自治体によるインフラサービスの広域化やエネルギー・水などの分野横断的な取組み、官民連携など、新たなニーズに対応できる提案力の強化、体制構築を推進してまいります。
民需向け事業においては、高低圧配電盤の大幅な原価低減、保守・サービス事業との連携による営業効率の向上等により、需要の確実な取込みを図ってまいります。
保守・サービス事業においては、ライフサイクル・エンジニアリングを軸としたワンストップサービスを展開してまいります。加えて、IoT・AIを活用した予兆診断技術の高度化による予防保全サービス等、新たな価値を創出し、更なる事業の拡大を図ってまいります。
◎新たな成長事業戦略
半導体製造装置関連分野においては、引き続き市場の拡大が見込まれており、増産対応の設備投資を継続するとともに、新製品の開発による成長を目指してまいります。
セラミック平膜事業においては、再生水需要の高まり、環境規制の強化により、市場の拡大が見込まれており、他社との協業による営業体制強化を行うことで、事業を拡大してまいります。
また、2017年4月に新設した事業開発部、2017年6月に設置したシリコンバレーオフィスによる活動等により、更なる新規事業の開発を促進してまいります。
◎生産戦略
「成長事業」、「新たな成長事業」においては、事業の規模拡大・増産に対応した設備投資を行ってまいります。特に、量産製品においては、ロボットを活用した生産自動化、画像処理技術を適用した検査工程の自動化等、生産効率を高めることで、製品競争力を強化してまいります。
「収益基盤事業」においては、システム製品の収益力向上に注力いたします。IoT・AIを用いたスマート工場化や設計自動化等の投資を積極的に行い、生産性向上やリードタイム短縮を図ってまいります。また、海外拠点を含めたサプライチェーンの最適化により、製品競争力を強化してまいります。
◎人財の育成と働き方改革への対応
事業展開を支える基盤として、人財育成の更なる強化に努めてまいります。技術研修の充実、海外研修センターの活用やナショナルスタッフとの交流等を推進し、次代を担うグループ人財の育成に取り組んでまいります。
「成長事業」においては、海外鉄道プロジェクト案件に携わる現地ナショナルスタッフの育成や、市場拡大が見込まれるEV用モータ・インバータ開発人財の確保・育成に注力してまいります。
「収益基盤事業」においては、自治体によるインフラサービスの広域化や官民連携に対応するため、領域横断的な営業体制の構築、営業人財の育成、及び提案力向上に注力してまいります。
働き方改革への対応につきましては、新たな実行計画として「スマートワーク2020」を策定し、生産プロセス改革や合理化設備の投資、RPAの活用等による生産性向上に注力するとともに、ダイバーシティの実現に向け、柔軟かつ適切な働き方が選択できるよう、育児・介護支援をはじめとする各種施策を展開し、働きやすい環境の整備に努めてまいります。
◎研究開発戦略
「V120」の成果を引き継ぎつつ、基盤技術・製品技術の更なる強化を行い、次世代を担う新製品・システムを創出してまいります。
海外電力分野・自動車関連分野等の「成長事業」にリソースを集中し、新製品の開発に注力するとともに、「収益基盤事業」については、新たな付加価値を提供すべく、IoT・AI等のデジタル技術を強化してまいります。
また、研究開発のスピードアップを図るため、フロントローディング設計・モデルベース開発などの新しい手法の導入に取り組んでまいります。同時に、シリコンバレーオフィスの活用、更に外部研究機関との連携を強化してオープンイノベーションを推進してまいります。
◎強固な財務体質の構築
更なる飛躍のために必要な投資を積極的に行ってまいります。同時に、収益性改善による自己資本の充実、資産効率化によるキャッシュ創出力の向上により、強固な財務体質を実現し、持続的な成長に向けた基盤を構築してまいります。また、資金調達の多様化により、財務安定性を確保いたします。
以上を実現するために、財務目標を設定し、グループを挙げて目標達成に向けた体質強化に努めてまいります。
◎コーポレートガバナンスの更なる強化
社外取締役や社外監査役を含めた取締役会の意思決定機能や監督機能の強化を重視し、取締役会の実効性向上に努めております。
今後もコーポレートガバナンス強化に向けた取組みを着実に展開し、株主のみなさまへ適切かつ透明性のある情報開示に努めてまいります。
◎事業活動基盤の「品質」向上
当社グループは、社会インフラを支える企業として、製品・システム・サービスの継続的な品質向上に取り組んでまいります。加えて、労働災害の撲滅や温室効果ガス排出量削減など、事業活動の基盤となる活動の「品質」向上についても積極的に取り組んでまいります。
これらの活動により、企業スローガン「Quality connecting the next」に込めた想いを実現してまいります。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
1.基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量取得であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の大量取得を行う者が、当社の企業価値の源泉を理解したうえで、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
2.基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
当社グループでは今後も着実に事業を展開していくため、「中期経営計画2020」を推進しております。本中期経営計画においては、更なる飛躍に向けた『力強いステップ』を踏むフェーズとして、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資・施策を積極的に行ってまいります。
(「中期経営計画」の詳細につきましては、当社の平成30年5月14日付プレスリリースをご参照ください。)
また、当社は執行役員制を導入し、取締役会における意思決定機能・監督機能と執行役員への権限を委譲した業務執行機能を分離させるとともに、取締役会を構成する取締役10名のうち2名を独立性のある社外取締役とすることで、経営の透明性を確保し、取締役会による業務執行に対する監督機能を充実させ、コーポレート・ガバナンスを強化しております。
3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社は、「当社株式の大量取得行為に関する対応策」(買収防衛策)につきまして、平成29年5月12日開催の取締役会及び平成29年6月28日開催の当社第153期定時株主総会の各決議に基づき、その内容を一部改定したうえで更新いたしました。(以下、改定後の買収防衛策を「本プラン」といいます。)
本プランによる、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的内容の概要は、次のとおりであります。
(1) 本プランの目的
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株式の大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する当社株式の大量取得を抑止するために、当社株式に対する大量取得が行われる際に、当社取締役会が株主のみなさまに代替案を提案すること、あるいは株主のみなさまがかかる大量取得に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主のみなさまのために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
(2) 本プランの概要
本プランは、以下の①若しくは②に該当する行為又はこれに類似する行為(これらの提案を含みます。)(当社取締役会が本プランを適用しない旨別途決定したものを除くものとし、以下「買付等」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。
①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付その他の取得
②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合及びその特別関係者の株券等
所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
買付等を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)には、予め本プランに定められる手続に従うものとし、本プランに従い当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議を行い、又は当社株主総会において本新株予約権の無償割当ての実施に係る議案が否決されるまでの間、買付等を実行してはならないものとします。
買付者等は、買付等の開始又は実行に先立ち、本プランの手続を遵守する旨の誓約文言等を含む法的拘束力のある意向表明書及び買付等の内容の検討に必要な所定の情報等を記載した買付説明書を、当社に対して提出していただきます。また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買付等の内容に対する意見や代替案(もしあれば)等の情報を提供するよう要求することができます。
独立委員会は、当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、当該買付等が本プランに定める手続を遵守しない買付等である場合又は当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある場合等であって、かつ本プランに定める新株予約権の無償割当てを実施することに相当性が存し、本プラン所定の発動事由に該当すると判断した場合には、当社取締役会に対して、買付者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。他方、独立委員会は、買付者等による買付等が本プラン所定の発動事由に該当しないと判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施すべきでない旨の勧告を行います。
また、独立委員会による本新株予約権の無償割当ての実施に際して株主総会の承認を得るべき旨の留保を付した場合等、本プラン所定の場合には、株主総会(以下「株主意思確認総会」といいます。)を招集します。
当社取締役会は、株主意思確認総会の決議又は(株主意思確認総会の決議がない場合)独立委員会の上記勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとします。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買付者等以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、原則として1株の当社株式が発行されることから、買付者等の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。本プランの有効期間は、原則として、平成29年6月28日開催の第153期定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとされております。
4.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の「中期経営計画2020」及びコーポレート・ガバナンスの強化等の各施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社株式に対する買付等がなされた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランにつきましては、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)を充足していること、第153期定時株主総会において株主のみなさまの承認を得て更新されており、有効期間が約3年間と定められていること、本プランの発動の是非について株主のみなさまの意思の確認がなされることがあること、また当社の株主総会又は取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等、株主のみなさまの意思を重視するものとなっております。また、これらに加え、当社経営陣から独立した弁護士・会計士等の専門家、社外有識者から構成される独立委員会が設置され、本プランの発動等に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で専門家等を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その判断の公正さ・客観性が担保されており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループの企業理念は、「より豊かな未来をひらく」ことを企業使命とし、「お客様の安心と喜びのために」を提供価値としております。当社グループは、より豊かで住みよい未来社会の実現に貢献するため、新しい技術と価値の創造にチャレンジし続けるとともに、お客様の安心と喜びのために、環境への配慮と丁寧なサポートを徹底し、品質の高い製品・サービスを通じてお客様の課題解決や夢の実現をお手伝いします。
(2) 会社の対処すべき課題
■当社グループを取りまく環境と課題の認識
国内市場につきましては、人口減少などにより新規需要が減少する一方で、設備老朽化による更新・延命化需要、省エネルギー化などのニーズは堅調です。とりわけ、公共分野では、広域化や官民連携など自治体インフラサービスの形態の多様化が推進されています。
海外市場につきましては、アジアを中心とする新興国では、人口増加や都市化などにより、電力・鉄道・上下水道などのインフラ需要は拡大基調にあります。
また、環境規制強化やクルマの電動化・デジタル化、IoT・AIの技術発展などといった世界的潮流は、当社グループにとって事業拡大の好機であり、その動向を見極めて、迅速に対応していく必要があります。
■基本方針
当社グループは、前中期経営計画「V120」において、『製品競争力の強化』『国内事業の収益基盤強化』『海外事業の成長拡大』の基本方針のもと、一定の成果を挙げることができました。
「中期経営計画2020」(2018~2020年度)においては、更なる飛躍に向けた『力強いステップ』を踏むフェーズとして、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資・施策を積極的に行ってまいります。
最適なリソース配分を図るため、事業領域を次のとおり分類し、戦略を実行してまいります。
海外事業、自動車関連事業など、市場の更なる拡大が見込まれる事業を『成長事業』と位置付け、積極的にリソースを投入することにより、事業の規模拡大を目指してまいります。
水処理・公共インフラ事業、電力・再生エネルギー事業、保守・サービス事業など、安定的な収益基盤となる事業を『収益基盤事業』と位置付け、ビジネスモデルの変革、生産性の向上による収益力強化を図ってまいります。
また、『新たな成長事業』として、更なる市場拡大が期待できる半導体製造装置向け事業の規模拡大に向けた投資を行うとともに、新規事業の創出を図ってまいります。
以上の方針のもと、更なる企業価値の向上を目指し、積極的な投資を行うと同時に、収益力の強化に取り組んでまいります。
■重点施策
◎成長事業戦略
海外電力分野においては、V120から取り組んでいる、東南アジア現地企業とのパートナーシップを更に進め、現地の電力市場への参入を実現してまいります。また、欧米市場においては、真空遮断器や避雷器など特長製品の拡大に注力します。更に、連結子会社化したインドの変圧器製造会社Prime Meiden Ltd.を中心に、インド国内の電力会社への参入、インド以西への進出などの戦略を加速してまいります。
海外鉄道分野では、シンガポール南北線・東西線更新事業をはじめとする大型プロジェクト案件を完遂するとともに、都市交通や高速鉄道案件プロジェクト等、今後の旺盛な需要に対応できるよう、体制強化を図ってまいります。
自動車関連分野においては、EV用モータ・インバータ増産対応の設備投資、開発人財の増強により、新たな量産案件の受注獲得を実現してまいります。また、動力計測事業においては、パートナーシップ戦略を推進し、クルマの電動化・デジタル化、モデルベース開発に対応したエンジニアリング力の強化を図るとともに、EV用モータ・インバータ事業との相乗効果を発揮してまいります。
◎収益基盤事業戦略
水処理・公共インフラ事業、電力・再生エネルギー事業においては、非連続的な製品の原価低減、及びビジネスモデルの変革を強力に推進してまいります。当社グループ内に蓄積してきた製品データ、ノウハウをベースに、IoT・AI技術を掛け合わせ、運転管理の自動化・省力化の実用化を目指してまいります。また、自治体によるインフラサービスの広域化やエネルギー・水などの分野横断的な取組み、官民連携など、新たなニーズに対応できる提案力の強化、体制構築を推進してまいります。
民需向け事業においては、高低圧配電盤の大幅な原価低減、保守・サービス事業との連携による営業効率の向上等により、需要の確実な取込みを図ってまいります。
保守・サービス事業においては、ライフサイクル・エンジニアリングを軸としたワンストップサービスを展開してまいります。加えて、IoT・AIを活用した予兆診断技術の高度化による予防保全サービス等、新たな価値を創出し、更なる事業の拡大を図ってまいります。
◎新たな成長事業戦略
半導体製造装置関連分野においては、引き続き市場の拡大が見込まれており、増産対応の設備投資を継続するとともに、新製品の開発による成長を目指してまいります。
セラミック平膜事業においては、再生水需要の高まり、環境規制の強化により、市場の拡大が見込まれており、他社との協業による営業体制強化を行うことで、事業を拡大してまいります。
また、2017年4月に新設した事業開発部、2017年6月に設置したシリコンバレーオフィスによる活動等により、更なる新規事業の開発を促進してまいります。
◎生産戦略
「成長事業」、「新たな成長事業」においては、事業の規模拡大・増産に対応した設備投資を行ってまいります。特に、量産製品においては、ロボットを活用した生産自動化、画像処理技術を適用した検査工程の自動化等、生産効率を高めることで、製品競争力を強化してまいります。
「収益基盤事業」においては、システム製品の収益力向上に注力いたします。IoT・AIを用いたスマート工場化や設計自動化等の投資を積極的に行い、生産性向上やリードタイム短縮を図ってまいります。また、海外拠点を含めたサプライチェーンの最適化により、製品競争力を強化してまいります。
◎人財の育成と働き方改革への対応
事業展開を支える基盤として、人財育成の更なる強化に努めてまいります。技術研修の充実、海外研修センターの活用やナショナルスタッフとの交流等を推進し、次代を担うグループ人財の育成に取り組んでまいります。
「成長事業」においては、海外鉄道プロジェクト案件に携わる現地ナショナルスタッフの育成や、市場拡大が見込まれるEV用モータ・インバータ開発人財の確保・育成に注力してまいります。
「収益基盤事業」においては、自治体によるインフラサービスの広域化や官民連携に対応するため、領域横断的な営業体制の構築、営業人財の育成、及び提案力向上に注力してまいります。
働き方改革への対応につきましては、新たな実行計画として「スマートワーク2020」を策定し、生産プロセス改革や合理化設備の投資、RPAの活用等による生産性向上に注力するとともに、ダイバーシティの実現に向け、柔軟かつ適切な働き方が選択できるよう、育児・介護支援をはじめとする各種施策を展開し、働きやすい環境の整備に努めてまいります。
◎研究開発戦略
「V120」の成果を引き継ぎつつ、基盤技術・製品技術の更なる強化を行い、次世代を担う新製品・システムを創出してまいります。
海外電力分野・自動車関連分野等の「成長事業」にリソースを集中し、新製品の開発に注力するとともに、「収益基盤事業」については、新たな付加価値を提供すべく、IoT・AI等のデジタル技術を強化してまいります。
また、研究開発のスピードアップを図るため、フロントローディング設計・モデルベース開発などの新しい手法の導入に取り組んでまいります。同時に、シリコンバレーオフィスの活用、更に外部研究機関との連携を強化してオープンイノベーションを推進してまいります。
◎強固な財務体質の構築
更なる飛躍のために必要な投資を積極的に行ってまいります。同時に、収益性改善による自己資本の充実、資産効率化によるキャッシュ創出力の向上により、強固な財務体質を実現し、持続的な成長に向けた基盤を構築してまいります。また、資金調達の多様化により、財務安定性を確保いたします。
以上を実現するために、財務目標を設定し、グループを挙げて目標達成に向けた体質強化に努めてまいります。
◎コーポレートガバナンスの更なる強化
社外取締役や社外監査役を含めた取締役会の意思決定機能や監督機能の強化を重視し、取締役会の実効性向上に努めております。
今後もコーポレートガバナンス強化に向けた取組みを着実に展開し、株主のみなさまへ適切かつ透明性のある情報開示に努めてまいります。
◎事業活動基盤の「品質」向上
当社グループは、社会インフラを支える企業として、製品・システム・サービスの継続的な品質向上に取り組んでまいります。加えて、労働災害の撲滅や温室効果ガス排出量削減など、事業活動の基盤となる活動の「品質」向上についても積極的に取り組んでまいります。
これらの活動により、企業スローガン「Quality connecting the next」に込めた想いを実現してまいります。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
1.基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量取得であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の大量取得を行う者が、当社の企業価値の源泉を理解したうえで、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
2.基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
当社グループでは今後も着実に事業を展開していくため、「中期経営計画2020」を推進しております。本中期経営計画においては、更なる飛躍に向けた『力強いステップ』を踏むフェーズとして、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資・施策を積極的に行ってまいります。
(「中期経営計画」の詳細につきましては、当社の平成30年5月14日付プレスリリースをご参照ください。)
また、当社は執行役員制を導入し、取締役会における意思決定機能・監督機能と執行役員への権限を委譲した業務執行機能を分離させるとともに、取締役会を構成する取締役10名のうち2名を独立性のある社外取締役とすることで、経営の透明性を確保し、取締役会による業務執行に対する監督機能を充実させ、コーポレート・ガバナンスを強化しております。
3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社は、「当社株式の大量取得行為に関する対応策」(買収防衛策)につきまして、平成29年5月12日開催の取締役会及び平成29年6月28日開催の当社第153期定時株主総会の各決議に基づき、その内容を一部改定したうえで更新いたしました。(以下、改定後の買収防衛策を「本プラン」といいます。)
本プランによる、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的内容の概要は、次のとおりであります。
(1) 本プランの目的
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株式の大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する当社株式の大量取得を抑止するために、当社株式に対する大量取得が行われる際に、当社取締役会が株主のみなさまに代替案を提案すること、あるいは株主のみなさまがかかる大量取得に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主のみなさまのために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
(2) 本プランの概要
本プランは、以下の①若しくは②に該当する行為又はこれに類似する行為(これらの提案を含みます。)(当社取締役会が本プランを適用しない旨別途決定したものを除くものとし、以下「買付等」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。
①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付その他の取得
②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合及びその特別関係者の株券等
所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
買付等を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)には、予め本プランに定められる手続に従うものとし、本プランに従い当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議を行い、又は当社株主総会において本新株予約権の無償割当ての実施に係る議案が否決されるまでの間、買付等を実行してはならないものとします。
買付者等は、買付等の開始又は実行に先立ち、本プランの手続を遵守する旨の誓約文言等を含む法的拘束力のある意向表明書及び買付等の内容の検討に必要な所定の情報等を記載した買付説明書を、当社に対して提出していただきます。また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買付等の内容に対する意見や代替案(もしあれば)等の情報を提供するよう要求することができます。
独立委員会は、当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、当該買付等が本プランに定める手続を遵守しない買付等である場合又は当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある場合等であって、かつ本プランに定める新株予約権の無償割当てを実施することに相当性が存し、本プラン所定の発動事由に該当すると判断した場合には、当社取締役会に対して、買付者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。他方、独立委員会は、買付者等による買付等が本プラン所定の発動事由に該当しないと判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施すべきでない旨の勧告を行います。
また、独立委員会による本新株予約権の無償割当ての実施に際して株主総会の承認を得るべき旨の留保を付した場合等、本プラン所定の場合には、株主総会(以下「株主意思確認総会」といいます。)を招集します。
当社取締役会は、株主意思確認総会の決議又は(株主意思確認総会の決議がない場合)独立委員会の上記勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとします。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買付者等以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、原則として1株の当社株式が発行されることから、買付者等の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。本プランの有効期間は、原則として、平成29年6月28日開催の第153期定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとされております。
4.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の「中期経営計画2020」及びコーポレート・ガバナンスの強化等の各施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社株式に対する買付等がなされた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランにつきましては、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)を充足していること、第153期定時株主総会において株主のみなさまの承認を得て更新されており、有効期間が約3年間と定められていること、本プランの発動の是非について株主のみなさまの意思の確認がなされることがあること、また当社の株主総会又は取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等、株主のみなさまの意思を重視するものとなっております。また、これらに加え、当社経営陣から独立した弁護士・会計士等の専門家、社外有識者から構成される独立委員会が設置され、本プランの発動等に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で専門家等を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その判断の公正さ・客観性が担保されており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。