有価証券報告書-第158期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)
有報資料
当社グループは、電力システム改革をはじめとする大きな環境変化に対応すべく、電力機器分野をはじめ、新エネルギー・環境分野及びライフサイクルエンジニアリング分野にかかわる技術開発・製品開発、並びにソリューション開発に注力しております。また、ビーム・真空応用分野では、次世代装置に重点を置いて研究開発を進めております。
電力機器分野においては、縮小化及び環境負荷の低減を狙いとした製品開発と共に、太陽光発電をはじめ、多様な分散型電源の増加を受けて、電力品質を維持・向上する技術研究や製品開発に取り組みました。
ビーム・真空応用分野においては、新たなコーティング薄膜や用途拡大に向けた研究開発、半導体製造用イオン注入装置や電子線照射装置などの次世代製品の研究開発に注力しております。
新エネルギー・環境分野においては、太陽光発電用パワーコンディショナの高機能化に向けた技術研究・製品開発に注力すると共に、EMS(エネルギー管理システム)関連の技術研究ならびに実証検証を進めております。
当連結会計年度の研究開発費は売上高の4.7%にあたる5,331百万円で、そのセグメントごとの金額は、電力機器事業840百万円、ビーム・真空応用事業2,001百万円、新エネルギー・環境事業475百万円、ライフサイクルエンジニアリング事業94百万円、全社1,919百万円です。
主な成果は次のとおりです。
(1) 電力機器事業
①事故時運転継続(FRT)要件に対応した単独運転検出装置「エネリンク」の開発
逆潮流が発生し得る分散型電源を系統へ接続するための系統連系保護装置として、系統連系規程に定められたFRT要件に対応した単独運転検出装置を開発し、販売を開始しました。
FRT要件は、太陽光発電等の増加に伴い、送電線事故時の瞬時電圧低下等により分散型電源が一斉に解列して、接続されている系統全体へ悪影響を及ぼすことを懸念されて定められたものであり、平成26年10月以降に連系契約する分散型電源には必ず対応が必要になります。
当社の単独運転検出装置は、独自の次数間高調波注入方式を採用しており、あらゆる電源設備のFRT要件に対応することが可能です。
②複合環境センサの開発、販売
配電盤および工場や電気室の温度、湿度、塩分付着などの環境データを監視、記録できる複合環境センサを開発し、販売を開始しました。
本センサは、スペースヒータの制御機能も有しており、環境の見える化と温度制御により、お客様に安心と省エネをお届けする新しいコンセプトの製品です。機器の取り付けに一般的に利用されるDINレールやユニバーサル電源にも対応しており、既存の設備にも簡単に設置することが可能です。
③海外向けID(Isolating Device)付ガス絶縁計器用変圧器(以下、GVT)の縮小形開発
(3φ132kV、1φ400kV)
ガス絶縁開閉装置(GIS)の縮小化に伴い、従来形と比べ胴径を約10%縮小した3φ132kV及び1φ400kVのID付GVTを開発し、インフラ設備投資が活発な中東市場を主要ターゲットに販売を開始しました。
3φ132kV GVTについては既に約200台を受注し、平成27年10月より納入を開始しました。1φ400kV GVTについても既に約100台を受注しており、平成28年8月より納入を開始する予定です。
④パームヤシ脂肪酸エステル(PFAE)変圧器の開発、販売
電気絶縁油に植物由来のパームヤシ脂肪酸エステル(PFAE)を使用した環境にやさしい変圧器を開発し、販売を開始しました。
パームヤシ脂肪酸エステル絶縁油は、生分解性に優れており、自然環境下で水中や土壌の微生物により二酸化炭素と水に分解されます。変圧器の廃却時にはバイオディーゼル燃料として再利用する事が可能であり、万が一、油漏れしても土壌汚染防止につながります。また、冷却性能、絶縁性能が高いため、機器をコンパクトにすることが可能です。
⑤7.2kV環境対応・配慮形スイッチギアの開発
昨今のライフサイクルコスト低減ニーズ及び温室効果ガスの排出量削減に向けた脱SF6ガスへの対策ニーズに対応するため、7.2kV環境対応・配慮形スイッチギアを開発し、納入を開始しました。
本製品は、点検周期を3年から6年へ延伸化することでライフサイクルコストの低減に寄与します。また、過酷な設置環境下における高圧機器類の汚損や結露防止のため、ドライエアを充填したタンク内に高圧機器を配置することで、固体絶縁方式のスイッチギアよりも低価格を実現しております。
(2) ビーム・真空応用事業
①新開発スパークレス・アーク手法を用いたDLC(Diamond-Like Carbon)膜の開発
従来にない新しいコンセプトの技術として、スパークレス・アーク手法を用いたDLC膜の成膜技術を開発しました。
本技術は、火花が飛び散らないアーク放電現象を持続する蒸発源と成膜プロセスにより、マクロパーティクルが発生せず、従来よりも欠陥が極めて少なく、膜の表面平滑性の良い高硬度水素フリーDLC膜を成膜できます。また、従来の真空アーク法と同等の生産性を実現しました。
本技術を使用した厚さ0.1μm程度の極薄膜をレンズ成形金型用のガラス離形性膜として、平成28年度からレンズメーカー各社へ提供を開始します。
さらに、開発した蒸発源を搭載したレンズ金型専用装置の販売を平成28年度下期以降に進め、将来的には工具、機械・自動車部品などへの適応拡大についても検討を進めていく予定です。
(3) 新エネルギー・環境事業
①DC1000V対応660kW屋外形パワーコンディショナの開発、販売
メガソーラなどの太陽光発電システムの建設が増加する中、発電効率の向上及び発電コスト低減を目的として、太陽電池モジュールとパワーコンディショナ間の直流電力の高電圧化ニーズ及びパワーコンディショナの大容量化ニーズが高まっています。
そのニーズに対応するため、DC1000Vまで入力可能で、容量を660kWに拡大したパワーコンディショナを新たに開発し、販売を開始しました。
本パワーコンディショナは、当社の従来製品である500kW器と同等の外形寸法としており、設置スペースにも配慮しています。本製品を採用することにより、施工を含むシステム全体のコスト低減が可能であり、お客様の様々なニーズに対応できるものと期待しております。
②スマートパワーコンディショナの開発
平成24年7月よりスタートしたFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取)制度による買取価格は、平成26年度から低下しており、太陽光発電などの分散型電源システムで用いられているパワーコンディショナには、イニシャルコスト低減だけでなく、20年間のランニングコスト低減や安定運転が強く求められています。
これらのご要望に対応するため、従来機から設計コンセプトを大幅に見直したスマートパワコン(DC1000V対応660kW)を開発しており、平成28年夏に販売を開始する予定です。
本開発品では、当社として初となる3レベルインバータやハイブリッド冷却方式(熱交換器と強制空冷を併用)の採用により消費電力を低減し、長寿命の部品の採用によりメンテナンス費用の低減が図れるとともに、上部点検などが容易な2m以下の低背構造の採用やインバータのモジュール化により、施工性、メンテナンス作業性を向上させます。
③映像記録装置の開発、販売
これまでのナンバー認識分野で培った画像処理、カメラ制御技術を応用し、映像監視分野向けに昼夜高画質で鮮明な映像を記録できる小型で高品質な映像記録装置を開発し、平成27年12月から販売を開始しました。
本製品を基盤として機能を付加・拡張していくことで、新たな、より広い市場への展開を狙っていきます。
④Wi-SUN HANプロトコルスタックの開発
特定小電力無線通信の国際規格の一つであるWi-SUN(Wireless Smart Utility Network)のHAN(Home Area Network)向け通信プロトコルスタックの開発に着手しました。
一般家庭向けにスマートメータやHEMS(Home Energy Management System)の普及が進み、今後、家電製品などとの連携が加速すると予想されるなか、Wi-SUN HANプロトコルスタックは、HEMS標準プロトコルであるECHONET Liteの下位層通信プロトコルとして、業界団体「Wi-SUN Alliance」が当初の対象と定めた重点8機種(エアコン、照明、太陽光発電システム、蓄電池、燃料電池、給湯器、EV充電器、スマートメータ)の機器メーカへ拡販を予定しております。
⑤エネルギー管理システム(EMS)の開発、販売
受変電設備に、太陽光発電、コージェネレーションシステム、蓄電池などの多様な分散型電源を組み合わせ、電力発電量・負荷需要を予測し、最適運用を計画・制御するエネルギー管理システム「ENERGYMATE-Factory」を開発し、平成28年4月から販売を開始しました。
本システムは、当社が推進するスマート電力供給システム「SPSS(Smart Power Supply Systems)」のコア機能を担い、様々な顧客ニーズに柔軟に対応することを可能にします。引き続き、ハードとソフトを融合して、エネルギーコスト低減に貢献するソリューションを拡大していきます。
(4) 全社(新事業等)
①スマート電力供給システム「SPSS(Smart Power Supply Systems)」の実規模検証とシステム販売
エネルギーコスト、メンテナンスコストの低減やBCP(事業継続計画)対策の実現を目指して、前橋製作所においてスマート電力供給システムの実規模検証を行っております。この検証を通じて運用ノウハウの蓄積や一定の効果を確認しましたので、SPSSのシステム販売及び省エネや電力品質等のソリューション提案を開始しました。
エネルギーコストの低減においては、多様な分散型電源の最適運用制御によりコスト最小運用、ピーク抑制を実現するEMS(エネルギー管理システム)の製品化開発を完了しました。
また、メンテナンスコストの低減においては、更新タイミングを適切に把握し、機器故障による突発的な停電を回避するために、電力機器の劣化状態見える化の開発・検証を行いました。
さらに、前橋製作所の実規模検証設備の分散型電源(コジェネ発電機・太陽光発電設備・電池電力貯蔵設備)に用いて、平常時はこれらを組み合わせて電力負荷平準化(ピークカット/ピークシフト)を行い、発電余剰電力の充電、不足電力の放電を行うことによって、エネルギーコストが最小になるように運用しました。また、系統停電時は停電を検出して高速SW(Switch)で需要家を系統から切り離し、分散型電源を自立運転に移行させて重要負荷のみに給電することで、災害時にも重要負荷への給電を継続させるコンセプトの検証も行いました。検証の結果、停電(模擬)を高速検出して高速SWと制御モードの切り替えを行い、停電検出から20ミリ秒以内で電池電力貯蔵設備が安定的に自立運転に移行することを確認しました。
今後は、分散型電源システム全体に拡大し、自立運転中・系統復電時の安定動作や系統事故時の保護について検証を進める予定です。
電力機器分野においては、縮小化及び環境負荷の低減を狙いとした製品開発と共に、太陽光発電をはじめ、多様な分散型電源の増加を受けて、電力品質を維持・向上する技術研究や製品開発に取り組みました。
ビーム・真空応用分野においては、新たなコーティング薄膜や用途拡大に向けた研究開発、半導体製造用イオン注入装置や電子線照射装置などの次世代製品の研究開発に注力しております。
新エネルギー・環境分野においては、太陽光発電用パワーコンディショナの高機能化に向けた技術研究・製品開発に注力すると共に、EMS(エネルギー管理システム)関連の技術研究ならびに実証検証を進めております。
当連結会計年度の研究開発費は売上高の4.7%にあたる5,331百万円で、そのセグメントごとの金額は、電力機器事業840百万円、ビーム・真空応用事業2,001百万円、新エネルギー・環境事業475百万円、ライフサイクルエンジニアリング事業94百万円、全社1,919百万円です。
主な成果は次のとおりです。
(1) 電力機器事業
①事故時運転継続(FRT)要件に対応した単独運転検出装置「エネリンク」の開発
逆潮流が発生し得る分散型電源を系統へ接続するための系統連系保護装置として、系統連系規程に定められたFRT要件に対応した単独運転検出装置を開発し、販売を開始しました。
FRT要件は、太陽光発電等の増加に伴い、送電線事故時の瞬時電圧低下等により分散型電源が一斉に解列して、接続されている系統全体へ悪影響を及ぼすことを懸念されて定められたものであり、平成26年10月以降に連系契約する分散型電源には必ず対応が必要になります。
当社の単独運転検出装置は、独自の次数間高調波注入方式を採用しており、あらゆる電源設備のFRT要件に対応することが可能です。
②複合環境センサの開発、販売
配電盤および工場や電気室の温度、湿度、塩分付着などの環境データを監視、記録できる複合環境センサを開発し、販売を開始しました。
本センサは、スペースヒータの制御機能も有しており、環境の見える化と温度制御により、お客様に安心と省エネをお届けする新しいコンセプトの製品です。機器の取り付けに一般的に利用されるDINレールやユニバーサル電源にも対応しており、既存の設備にも簡単に設置することが可能です。
③海外向けID(Isolating Device)付ガス絶縁計器用変圧器(以下、GVT)の縮小形開発
(3φ132kV、1φ400kV)
ガス絶縁開閉装置(GIS)の縮小化に伴い、従来形と比べ胴径を約10%縮小した3φ132kV及び1φ400kVのID付GVTを開発し、インフラ設備投資が活発な中東市場を主要ターゲットに販売を開始しました。
3φ132kV GVTについては既に約200台を受注し、平成27年10月より納入を開始しました。1φ400kV GVTについても既に約100台を受注しており、平成28年8月より納入を開始する予定です。
④パームヤシ脂肪酸エステル(PFAE)変圧器の開発、販売
電気絶縁油に植物由来のパームヤシ脂肪酸エステル(PFAE)を使用した環境にやさしい変圧器を開発し、販売を開始しました。
パームヤシ脂肪酸エステル絶縁油は、生分解性に優れており、自然環境下で水中や土壌の微生物により二酸化炭素と水に分解されます。変圧器の廃却時にはバイオディーゼル燃料として再利用する事が可能であり、万が一、油漏れしても土壌汚染防止につながります。また、冷却性能、絶縁性能が高いため、機器をコンパクトにすることが可能です。
⑤7.2kV環境対応・配慮形スイッチギアの開発
昨今のライフサイクルコスト低減ニーズ及び温室効果ガスの排出量削減に向けた脱SF6ガスへの対策ニーズに対応するため、7.2kV環境対応・配慮形スイッチギアを開発し、納入を開始しました。
本製品は、点検周期を3年から6年へ延伸化することでライフサイクルコストの低減に寄与します。また、過酷な設置環境下における高圧機器類の汚損や結露防止のため、ドライエアを充填したタンク内に高圧機器を配置することで、固体絶縁方式のスイッチギアよりも低価格を実現しております。
(2) ビーム・真空応用事業
①新開発スパークレス・アーク手法を用いたDLC(Diamond-Like Carbon)膜の開発
従来にない新しいコンセプトの技術として、スパークレス・アーク手法を用いたDLC膜の成膜技術を開発しました。
本技術は、火花が飛び散らないアーク放電現象を持続する蒸発源と成膜プロセスにより、マクロパーティクルが発生せず、従来よりも欠陥が極めて少なく、膜の表面平滑性の良い高硬度水素フリーDLC膜を成膜できます。また、従来の真空アーク法と同等の生産性を実現しました。
本技術を使用した厚さ0.1μm程度の極薄膜をレンズ成形金型用のガラス離形性膜として、平成28年度からレンズメーカー各社へ提供を開始します。
さらに、開発した蒸発源を搭載したレンズ金型専用装置の販売を平成28年度下期以降に進め、将来的には工具、機械・自動車部品などへの適応拡大についても検討を進めていく予定です。
(3) 新エネルギー・環境事業
①DC1000V対応660kW屋外形パワーコンディショナの開発、販売
メガソーラなどの太陽光発電システムの建設が増加する中、発電効率の向上及び発電コスト低減を目的として、太陽電池モジュールとパワーコンディショナ間の直流電力の高電圧化ニーズ及びパワーコンディショナの大容量化ニーズが高まっています。
そのニーズに対応するため、DC1000Vまで入力可能で、容量を660kWに拡大したパワーコンディショナを新たに開発し、販売を開始しました。
本パワーコンディショナは、当社の従来製品である500kW器と同等の外形寸法としており、設置スペースにも配慮しています。本製品を採用することにより、施工を含むシステム全体のコスト低減が可能であり、お客様の様々なニーズに対応できるものと期待しております。
②スマートパワーコンディショナの開発
平成24年7月よりスタートしたFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取)制度による買取価格は、平成26年度から低下しており、太陽光発電などの分散型電源システムで用いられているパワーコンディショナには、イニシャルコスト低減だけでなく、20年間のランニングコスト低減や安定運転が強く求められています。
これらのご要望に対応するため、従来機から設計コンセプトを大幅に見直したスマートパワコン(DC1000V対応660kW)を開発しており、平成28年夏に販売を開始する予定です。
本開発品では、当社として初となる3レベルインバータやハイブリッド冷却方式(熱交換器と強制空冷を併用)の採用により消費電力を低減し、長寿命の部品の採用によりメンテナンス費用の低減が図れるとともに、上部点検などが容易な2m以下の低背構造の採用やインバータのモジュール化により、施工性、メンテナンス作業性を向上させます。
③映像記録装置の開発、販売
これまでのナンバー認識分野で培った画像処理、カメラ制御技術を応用し、映像監視分野向けに昼夜高画質で鮮明な映像を記録できる小型で高品質な映像記録装置を開発し、平成27年12月から販売を開始しました。
本製品を基盤として機能を付加・拡張していくことで、新たな、より広い市場への展開を狙っていきます。
④Wi-SUN HANプロトコルスタックの開発
特定小電力無線通信の国際規格の一つであるWi-SUN(Wireless Smart Utility Network)のHAN(Home Area Network)向け通信プロトコルスタックの開発に着手しました。
一般家庭向けにスマートメータやHEMS(Home Energy Management System)の普及が進み、今後、家電製品などとの連携が加速すると予想されるなか、Wi-SUN HANプロトコルスタックは、HEMS標準プロトコルであるECHONET Liteの下位層通信プロトコルとして、業界団体「Wi-SUN Alliance」が当初の対象と定めた重点8機種(エアコン、照明、太陽光発電システム、蓄電池、燃料電池、給湯器、EV充電器、スマートメータ)の機器メーカへ拡販を予定しております。
⑤エネルギー管理システム(EMS)の開発、販売
受変電設備に、太陽光発電、コージェネレーションシステム、蓄電池などの多様な分散型電源を組み合わせ、電力発電量・負荷需要を予測し、最適運用を計画・制御するエネルギー管理システム「ENERGYMATE-Factory」を開発し、平成28年4月から販売を開始しました。
本システムは、当社が推進するスマート電力供給システム「SPSS(Smart Power Supply Systems)」のコア機能を担い、様々な顧客ニーズに柔軟に対応することを可能にします。引き続き、ハードとソフトを融合して、エネルギーコスト低減に貢献するソリューションを拡大していきます。
(4) 全社(新事業等)
①スマート電力供給システム「SPSS(Smart Power Supply Systems)」の実規模検証とシステム販売
エネルギーコスト、メンテナンスコストの低減やBCP(事業継続計画)対策の実現を目指して、前橋製作所においてスマート電力供給システムの実規模検証を行っております。この検証を通じて運用ノウハウの蓄積や一定の効果を確認しましたので、SPSSのシステム販売及び省エネや電力品質等のソリューション提案を開始しました。
エネルギーコストの低減においては、多様な分散型電源の最適運用制御によりコスト最小運用、ピーク抑制を実現するEMS(エネルギー管理システム)の製品化開発を完了しました。
また、メンテナンスコストの低減においては、更新タイミングを適切に把握し、機器故障による突発的な停電を回避するために、電力機器の劣化状態見える化の開発・検証を行いました。
さらに、前橋製作所の実規模検証設備の分散型電源(コジェネ発電機・太陽光発電設備・電池電力貯蔵設備)に用いて、平常時はこれらを組み合わせて電力負荷平準化(ピークカット/ピークシフト)を行い、発電余剰電力の充電、不足電力の放電を行うことによって、エネルギーコストが最小になるように運用しました。また、系統停電時は停電を検出して高速SW(Switch)で需要家を系統から切り離し、分散型電源を自立運転に移行させて重要負荷のみに給電することで、災害時にも重要負荷への給電を継続させるコンセプトの検証も行いました。検証の結果、停電(模擬)を高速検出して高速SWと制御モードの切り替えを行い、停電検出から20ミリ秒以内で電池電力貯蔵設備が安定的に自立運転に移行することを確認しました。
今後は、分散型電源システム全体に拡大し、自立運転中・系統復電時の安定動作や系統事故時の保護について検証を進める予定です。