有価証券報告書-第66期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/27 14:33
【資料】
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【項目】
117項目
当民生用電気機器業界におきましては、当社グループの主要市場である北米において液晶テレビの需要が減少し、供給業者間の競争が激化するとともに、DVD・BD関連製品につきましても映像コンテンツのインターネット配信の進展に伴い市場の縮小が続くなど厳しい環境が続いております。
こうした業界環境におきまして当社グループの経営方針、対処すべき具体的な課題及び対応は下記のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営基本方針
当社グループは「より良い製品を」「より厚い信用を」「より実りある共存共栄を」の社是のもと、最も効率的な開発、生産、販売体制を構築し、世界マーケットへ高品質かつ適正価格の製品を安定供給することによって、厚い信用を築くとともに、さらに当社に関わるすべての人々の相互繁栄を期することを基本方針として事業活動を推進してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループの経営指標につきましては、売上高営業利益率を最も重視しており、全社をあげて長期的に売上高営業利益率5%以上を目標に取り組んでまいります。
(3) 対処すべき課題
① 売上高の拡大及び収益力の回復
当社グループでは売上高の拡大と収益力の回復が最重要課題と位置づけております。
映像機器については、北米市場においてウォルマート社に続く大手量販店との販路の開拓・拡充を図るとともに、AIテレビなど高付加価値製品の投入を通じてマーケット・シェアの拡大を図ってまいります。また、今後成長が期待できる日本市場におきましては、有機ELテレビなど製品ラインナップを強化するとともに、広告宣伝の強化と顧客満足度の向上を通じて「FUNAI」ブランドのさらなる浸透を図ってまいります。さらに今後は、業務用の機器につきましても取り組んでまいります。
情報機器におきましては、高付加価値の特殊プリンターや産業用インクカートリッジを積極的に展開することで、これまでの研究開発の成果を収益として取り込んでまいります。
さらに新規事業におきましては、マイクロフルイディクス(微量流体制御技術)応用製品、ヘルスケア・メディカル機器、車載関連製品・EV(電気自動車)などに積極的に取り組んでまいります。
当社グループでは、上記の各戦略を着実に実行するため、商品企画から開発、部材調達、生産、販売に至る部門間における相互連携の精度向上を図り、市場のニーズに応えた製品を適時に市場供給できるよう改善に取り組んでおります。
② 生産体制の最適化と強化
当社グループでは、中国・タイ・フィリピン・メキシコにそれぞれ生産拠点を保有しております。最適な地域に生産を集中することで現地部材調達率を高め、製品が消費者に届くまで、一貫した生産効率の向上とコスト削減に取り組んでおります。
③ 人材の育成と登用
当社グループでは、新しいグローバル競争時代を勝ち抜くため、また、中長期の事業戦略を推進するうえで、社員個々人の能力を向上させグループ力強化に繋げることが重要であると認識しております。このため、語学をはじめとする社内外の研修体制の強化・拡充により若手、中堅社員を問わず積極的な人材育成と登用を行っております。