有価証券報告書-第48期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/30 9:31
【資料】
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【項目】
108項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用、所得環境の改善が続き、個人消費も持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調が続いておりますが、英国のEU離脱問題や不安定な国際情勢などにより、海外経済の不確実性が高まるなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような経済環境のもと、当社グループは、自動券売機・ICカード自動化機器等の駅務システムやホームドアシステム等を中心とした「交通システム機器」、金融・汎用機器向ユニットを中心とした「メカトロ機器」、セキュリティシステム、防災計測システム及びパーキングシステムを中心とした「特機システム機器」の専門メーカーとして、鋭意営業活動の展開に注力してまいりました。
また、技術部門におきましては、複数の本部に分かれていた設計部署をテクニカル本部内に集約し、更なる設計効率の向上に取り組んでまいりました。生産部門におきましては、「ものづくり改革」の取り組みを継続するとともに、生産効率の向上等を目指して長野第三工場敷地内に新棟の建設を進めてまいりました。
このように諸施策を積極的に推進してまいりました結果、交通システム機器部門及び特機システム機器部門の売上高が前連結会計年度を下回ったものの、メカトロ機器部門が堅調に推移したことにより、当連結会計年度の売上高は111億2千8百万円(前連結会計年度比2.2%増)となりました。
また、損益面につきましては、経費の圧縮、原価の低減に取り組んでまいりましたが、主に試験研究費が増加したこと等により、営業利益は1億4千万円(同58.6%減)、経常利益は1億1千3百万円(同59.8%減)となりました。また親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、連結子会社である株式会社高見沢サービスにおいて繰延税金資産を取り崩したことにより1千9百万円(同90.2%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、有形固定資産の取得による支出、リース債務の返済による支出等があったものの、減価償却費の計上、長期借入れによる収入、短期借入金の増加等により、前連結会計年度末と比べて3億2千1百万円増加し、31億9千8百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果により獲得した資金は、前連結会計年度に比べ2億1千万円増加し、6億9千8百万円(前年同期は4億8千8百万円の獲得)となりました。
これは主に、減価償却費5億9千2百万円、仕入債務の増加額2億8百万円、税金等調整前当期純利益1億2千2百万円、賞与引当金の減少額9千5百万円、法人税等の支払額9千万円等を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果により使用した資金は、前連結会計年度に比べ5億1千3百万円増加し、6億2千8百万円(前年同期は1億1千5百万円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出6億3千6百万円を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果により獲得した資金は、前連結会計年度に比べ7億3百万円増加し、2億5千2百万円(前年同期は4億5千1百万円の使用)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入5億円、短期借入金の純増加額3億7百万円、リース債務の返済による支出4億1千万円等を計上したことによるものであります。