有価証券報告書-第60期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)

【提出】
2018/09/27 9:44
【資料】
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【項目】
108項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「FA技術とIT技術の融合分野であるインテリジェントFAシステム市場を対象に開発型ビジネスを通じて豊かな未来社会に貢献し、株主・顧客・社員及びその家族、そして関連する全ての会社や人々と将来の希望を共有し心豊かで風通しの良い企業風土を形成する」という経営理念のもとに、主として製造業における製造現場及び研究開発部門を対象に、ITとFA技術により開発・生産の省力化・能力向上・コストダウンの実現等トータルシステムの効率化に貢献してまいりました。
今後とも最先端の技術開発を心掛け、インテリジェントFAシステムの定着と普及に不断の努力を続け、現在の日本及び海外諸国の直面する諸問題に正面から向き合いながら、省エネ製品の普及促進、少子高齢化による労働力不足への対応を急ぐ企業への省力化・生産効率化への支援、海外進出企業をサポートし海外生産を実現させることによる海外諸国民の生活水準向上へのお手伝い等、様々な形でインテリジェントFAシステムビジネスを通じた豊かで公正、安全な社会の実現に向けた貢献を推進していく所存です。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、技術進歩に伴いインテリジェントFAシステムビジネス環境が目まぐるしく変化していくこと及び中長期的に国内マーケットが縮小していくことが予想される状況下、さらに一層企業価値を高めていくためには、利益率の向上と新規事業分野や成長地域への投資を含めた成長分野への的確な選択投資が最も重要なポイントと考えております。
従って最も重視している経営指標としては、利益率向上のモノサシとして従来より連結売上高経常利益率5%を目標としてまいりましたが、当連結会計年度では売上高経常利益率5%を達成することができましたので、新たに売上高経常利益率8%を目標と設定します。さらに成長分野への選択投資のモノサシとしても連結ROE10%を従来からの目標としておりましたが、この目標としての10%は既に達成していますので、連結ROEの目標を15%に修正しこれらを当面の目標とします。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループの基本的考え方として、『FA業界におけるOne-stop Shopping』の実現を目指すことを旗印に、ソリューションプロバイダーとしての提案力、製造者としてのソフトウェア・ハードウェア作成能力、技術商社としての調達力、エンジニアリング会社としての工事遂行力、さらには保守・メンテナンス能力等も加え、顧客が求める全ての要求に当社グループ単独で応えられる体制を整えることを目標としております。
①グループ事業戦略
人口減少が続く我が国に比べ、新興国を中心とした海外マーケットが高い潜在成長力を有しているのは自明の理であり、従って当社グループの最重要顧客である国内主要製造業はその生産現場を海外へ移転し、今後さらに生産品目を増大させながら、進出する国、地域も拡大していくことは確実と考えております。この状況下、当社グループにとり、海外での事業強化は将来の成長を左右する最重要テーマの一つであり、従来海外ビジネスの中心であった半導体基板検査装置ビジネスに加えて近年海外での実績の伸びが著しいシステムビジネス、メカトロ機器、計測装置や試験装置等、国内の主力ビジネス全般を海外展開すべく、平成29年1月に新設した海外営業本部を中心にこの分野の拡大に注力していく所存であります。
一方、マクロ的に大きなパイの拡大が見込めない国内マーケットに関しては、IoT等の技術革新によって新たに生まれ、成長している市場を重点的に開拓し、選択と集中により高い成長が見込める分野への経営資源のシフトを推し進めるのとともに、顧客情報をグループ会社全体で共有することで顧客との関係を点から面へ展開し、顧客ニーズをより幅広く取り込むことでグループ全体の競争力底上げを図る所存であります。
②インテリジェントFAシステムの充実と販売拡大
昨今のIoTに代表されるIT技術の革新的な進歩は大変めざましく、IT技術とFA技術の融合領域であるインテリジェントFAシステムビジネスにおいてもさらに高い次元での融合が進んでおり、当社グループにとっても次々に新たなビジネスチャンスが生まれています。こうした状況下で当社グループに求められることは最新の技術を駆使した製品を提供することにより、顧客ニーズを満たす製品開発と事業展開がタイムリーに図られることであり、そのためには自社による技術開発力とエンジニアリング遂行力を強化していくことと考えています。平成29年6月には静岡市駿河区の本社隣接地にR&Dセンターを建設し、技術開発部隊とエンジニアリング部隊を1ヶ所に統合させましたので、これによりグループ総合力、技術開発力をさらに強化する体制が整いました。
一方、我が国の少子高齢化による労働力不足と、製造業の単位労働コストの安いアジア諸国との競争力の維持という二つの命題に対応していくためには徹底的な省力化が必要であることから、ロボットは将来的にも大変有望と考えており、AI技術を取り入れたロボットに組み込むソフトウェアの開発にも力をいれていく所存でありますとともに、ロボットに限らず、自動化システムや各種試験機等の省力化関連投資需要も今後さらに大きく伸びると考えており、この分野でのビジネス推進体制もさらに強化していく所存であります。
また、従来から我が社が得意としてきた省エネ製品や水の汚染対策となる水質監視装置等の環境関連製品の分野でも新製品の開発・拡販に注力していく所存です。
(4)会社の対処すべき課題
① 海外展開を拡大させるための人材の充実
今後の海外展開の大きな課題として、海外子会社と国内子会社、当社の営業及び技術部門が一体となったフォロー体制を構築した上で、顧客からの多種多様な海外投資に関連するニーズに対して包括的且つ親身に対応することが要求されます。その期待に応えるためには関連部局担当者に海外ビジネスの習得と経験、語学力、海外固有の事情に対する適応力等が求められるのとともに、海外駐在員も高度化するインテリジェントFAシステムを幅広く理解する知識が求められるため、これらに対応できる人材を迅速に育てる必要があり、今後様々な施策を打っていく所存であります。
② 新製品開発力の強化
研究開発型企業である当社グループにとって、新製品の開発は常に最も優先すべき課題の一つと認識しております。そのため、時代のニーズに即したビジネスチャンスを探し求め、細かな環境の変化にも常に意識を傾け情報を収集していく必要があります。昨今、かつては5年で起きた変化が1年で起きると言われるようになり、社会構造の変化も伴ったIoTに代表される技術革新の大きなうねりが起きております。
しかし、これこそ当社グループの活動領域の中に新たな需要が次々と作り出されているということであり、当社グループにとって強い追い風が吹いていると言えます。また、換言すれば、この追い風をいかにビジネス拡大に繋げていくかが、将来にわたり大きく飛躍できるかの試金石であると考えております。従って、新製品開発力の強化と時代の要請に即した新製品開発を執り行うことが極めて重要であり、当社グループ全ての部門で問題点と開発の方向性を共有し、グループの総力を結集する必要があります。
③ 国内マーケット対策
少子高齢化、日本経済に染み付いたデフレ体質、消費に回らず貯蓄に回る高い貯蓄性向等、マクロ経済から見た日本経済は大きく飛躍する要素が見当たりませんが、細かく観察すると新たな技術、イノベーション等により新規投資需要は確実に発生しており、当社グループのビジネスチャンスは無限と言っていいほど存在していますが、当社グループがそれらの情報を事前にキャッチし、確実にフォローできているかというところに課題があります。長い歴史と細かな拠点網が構築されている静岡県内はその捕捉率は比較的高いものがありますが、新設拠点が多い静岡県外では人脈の構築に遅れをとっており、その改善のため、県外拠点での地元採用等での人員増強を図り、進出先での露出度を向上させていく必要があります。
④ グループ総合力の向上
IoTを始めとするインテリジェントFAシステム市場に次々と登場する新技術に対応うるためには分野別に細分化された各子会社と当社が力を合わせてより強力なシナジー効果を発揮し、グループトータルの技術力、提案力を強化する必要があります。そのためにはグループの相互理解を深めるための人的交流やグループ展示会の開催等にも前向きに取り組み、グループ内で展開している事業に対する正確な知識と情報をグループ全員が共有できるような環境作りが肝要と考えており、この点も積極的に取組んでまいります。

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