有価証券報告書-第54期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 13:30
【資料】
PDFをみる
【項目】
125項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 財政状態
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況については、前連結会計年度末と比較し、資産の部は新工場棟等の有形固定資産の取得及び投資有価証券の時価の上昇等により24,777百万円増加し150,061百万円となりました。負債の部は6,303百万円増加し35,608百万円、純資産の部はその他有価証券評価差額金が増加したことで18,473百万円増加し114,453百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、COVID-19の影響により企業の景況感や個人消費が一時的に大きく落ち込みましたが、経済活動の再開や経済政策の効果により緩やかに持ち直しております。しかしながら、一部地域ではCOVID-19の再拡大の影響により経済活動が抑制されており、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当連結会計年度における業績につきましては、全体の売上高は76,565百万円(前期比0.1%増)となりました。欧州では当第2四半期以降、経済活動を再開した国々の販売は回復傾向となり、COVID-19の影響下でも堅調に推移しました。一方、北米ではCOVID-19の感染拡大が収まらず、市況は厳しく推移しました。国内では、ヘルスケア市場において上期は医療機関の設備投資の一部後ろ倒しにより販売が低調でしたが、下期から医療機関の設備投資が持ち直してきたことや、B&P(Business & Plus)市場において当第4四半期に法人需要が回復したことにより販売が伸張しました。アミューズメント市場においては市場の環境は依然として厳しい状況が続いておりますが、旧規則機からの入替えが進み、前期を上回る販売となりました。
利益面につきましては、B&P・クリエイティブワーク・V&S(Vertical & Specific)の各市場向けにおいて高付加価値製品の販売が増加したことに加えて、アミューズメント市場向けの販売が増加したこともあり、売上総利益は26,551百万円と前期比で4.1%増加し、売上総利益率は34.7%と前期比で1.3ポイント上昇しました。また、販売費及び一般管理費についてはコロナ禍による厳しい経営環境に対応するべく不急な支出の抑制に努めたことにより、前期比2.4%減の18,616百万円となりました。その結果、営業利益は7,935百万円(前期比23.2%増)となりました。経常利益は受取配当金が増加したこと、及び当期は為替差益を計上したことにより8,814百万円(同33.6%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は6,155百万円(同31.8%増)となりました。
市場別の売上高の分析は、次のとおりです。
[B&P(Business & Plus)]
売上高は、16,864百万円(前期比2.8%増)となりました。海外においては、COVID-19の影響を受け都市封鎖等により経済活動に制約の生じた国もありましたが、欧州の一部の国ではIT機器への投資ニーズは強く、販売は堅調に推移し前期並みの水準となりました。国内においては、都市圏を中心とした在宅勤務やサテライトオフィス向けの需要が高い水準で推移したことに加え、当第4四半期ではそれまで後ろ倒しになっていた法人需要が回復したことにより、前期を上回る結果となりました。
[ヘルスケア]
売上高は、26,924百万円(前期比8.4%減)となりました。海外においては、欧州での診断用途の需要は底堅く推移し、加えて遠隔診断用途の需要も販売に寄与したことから前期並みの水準となりました。内視鏡用途の販売は中国を中心に堅調に推移しました。国内においては、COVID-19の影響により医療機関で設備投資を後ろ倒しにする動きも一部ありましたが、医療施設への立入制限が緩和されるに伴い販売が持ち直しました。
[クリエイティブワーク]
売上高は、5,485百万円(前期比2.6%増)となりました。海外においては、上期は映像制作向けを中心に販売が低調でしたが、下期は欧州での新機種投入効果もあり販売が好調に推移し、前期を上回る結果となりました。国内においては、CSシリーズを中心にゲームクリエイター向けの販売が堅調に推移しましたが、当第3四半期に入り需要は一巡し前期を下回りました。
[V&S(Vertical & Specific)]
売上高は、8,665百万円(前期比16.7%減)となりました。海外においては、北米でのATC向け販売が一巡したことに加え、COVID-19の影響による自動車産業を始めとした各種産業向けの需要の後ろ倒しにより、売上高は前期を下回りました。国内においては、顧客要求に対応したカスタマイズ製品の販売が好調に推移しました。
[アミューズメント]
売上高は、14,446百万円(前期比50.4%増)となりました。遊技人口の減少や規則改正の影響を受け、アミューズメントの市場環境は厳しい状況が続いております。当期においては、2018年2月施行の規則改正による旧規則機の撤去期限に向けて新規則機への入替えが進んだことから、売上高は前期を上回りました。
[その他]
売上高は、4,179百万円(前期比21.5%減)となりました。主に、アミューズメント用ソフトウェア受託開発の売上高が減少したことによります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ940百万円増加し、18,882百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動で獲得した資金は、6,600百万円(前連結会計年度は8,157百万円の獲得)となりました。
主に、収入として税金等調整前当期純利益8,570百万円、減価償却費及びのれん償却費3,033百万円等、また支出としてたな卸資産の増加1,158百万円、仕入債務の減少2,300百万円、法人税等の支払1,792百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動で使用した資金は、3,333百万円(前連結会計年度は3,717百万円の使用)となりました。これは主に、国内子会社の基板生産能力向上を目的とした新工場棟の増築及びドイツ子会社の開発・工場棟の改修・移転等への投資によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動で使用した資金は、2,648百万円(前連結会計年度は2,433百万円の使用)となります。これは主に、配当金の支出2,345百万円があったことによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、映像機器及びその関連製品の開発・生産・販売が主であり、実質的に単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を行っておりません。以下は、品目別の状況を記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績を市場別に示すと、次のとおりです。
市場金額(百万円)前期比(%)
映像機器(アミューズメント除く)49,73892.4
アミューズメント12,766138.8
合計62,50499.2

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績及び受注残高は、次のとおりです。なお、映像機器及びその他の一部製品は見込生産を行っております。
品目受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
アミューズメント14,530147.71,669106.0

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を市場別に示すと、次のとおりです。
市場金額(百万円)前期比(%)
B&P (Business & Plus)16,864102.8
ヘルスケア26,92491.6
クリエイティブワーク5,485102.6
V&S (Vertical & Specific)8,66583.3
アミューズメント14,446150.4
その他4,17978.5
合計76,565100.1

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月 1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月 1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
株式会社ジェイ・ティ13,45317.617,19922.5

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループ当連結会計年度の経営成績等について
当連結会計年度の売上高は、前期比0.1%増の76,565百万円、営業利益は同23.2%増の7,935百万円、経常利益は同33.6%増の8,814百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同31.8%増の6,155百万円となりました。
詳細は「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりです。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当連結会計年度は、上期ではCOVID-19の影響により米国でのヘルスケア市場・映像制作市場を中心に販売が減少したものの、欧州での販売が堅調に推移したことと、国内でも当第4四半期に入り販売が持ち直したことにより、売上高は76,565百万円となりました。
利益面では、高付加価値製品の販売が増加したことに加え、販売費及び一般管理費は不急な支出の抑制に努め適切にコントロールしたことにより、営業利益は7,935百万円、営業利益率は10.4%となりました。
当社グループは翌連結会計年度である2021年度を初年度とする第7次中期経営計画「Amplify Imaging Value ~映像をもっと便利に、価値あるものに~」を策定いたしました。最終年度である2023年度の数値目標は、売上高88,000百万円、営業利益13,200百万円、営業利益率15%であります。
この達成に向けて、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上の課題」に記載した取組みを行うとともに、成長分野への投資を積極的に行います。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
財務戦略の基本方針
当社グループは、変化の激しい電子機器業界において強固な財務基盤を堅持し、企業価値向上のために戦略的かつ機動的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。
経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、イベントリスクへの十分な備えを持ちつつ、長期にわたり持続的な成長を図るため、必要な資金を確保することが重要と考えております。
具体的な資金需要は、次のとおりです。
(事業の成長・競争力向上)
・開発創造型企業として、新たな価値を絶えず追求するための研究開発資金
・100%自社生産による優位性をさらに高めるべく、生産性の向上や生産能力の増強に係る設備投資資金
・世界100か国以上にて、タイムリーな供給を維持するための製品や材料の在庫資金
・ビジネスモデルをより強くするための戦略的なM&Aを実施する資金
(事業の安定)
・部品の調達リスクを吸収し、顧客への長期安定供給を実現するための資材調達・在庫資金
・経済環境の急激な変化や自然災害等により一時的な操業停止を余儀なくされるような場合の運転資金
以上の手許資金を確保し将来の見通しを立てた上で株主還元を行います。株主還元は、会社の成長に応じて安定的に株主配当を行うことを基本方針としており、その還元率は連結当期純利益40~50%を目標水準としております。具体的な配当政策については、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」に記載のとおりです。
資金調達の方法
当社グループは、事業活動の維持及び拡大に必要な資金について、基本的には営業活動で生み出された内部資金で賄うこととしておりますが、資金需要の大きさや時期、為替相場の状況に応じ、自己資金以外での資金調達を実施しております。調達方法のひとつとして、為替の変動リスクを軽減するために外貨建て借入金を利用してリスクヘッジをしております。また、資金調達の状況によっては、必要な資金を確保するために投資有価証券の売却を検討いたします。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示、並びに会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積りを、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいて行っております。このため、会計上の見積りはその性質上不確実であり、実際の結果と異なる場合があります。
当社グループの経営成績等に対して重要な影響を及ぼす会計上の見積り及び判断が必要となる項目は次のとおりです。なお、COVID-19による影響は当連結会計年度末時点において軽微であると判断の上、これらの見積りに反映しております。
売上債権の貸倒引当金
当社グループは、売上債権の貸倒損失に備え回収不能となる可能性のある金額を合理的に見積り、その額を貸倒引当金として計上しております。将来、販売先の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
たな卸資産の評価
当社グループは、たな卸資産の市場需要に基づく将来の販売見込み及び正味売却価額から、たな卸資産が将来に獲得可能なキャッシュ・フローを見積り、必要な評価減を計上しております。実際の市場における需要又は正味売却価額が当社の見積りより悪化した場合には、追加の評価減が必要となる可能性があります。
有形固定資産及び無形固定資産の減損
当社グループは減損会計を適用しており、当連結会計年度末時点で減損損失を認識する有形固定資産及び無形固定資産は存在しておりません。当社グループでは、固定資産の種類別、所在地別又は目的別に、物理的及び経済的な価値並びに耐用年数を見積り、償却手続きを実施するとともに、必要に応じて有姿除却等の措置をとっております。また、当該資産の除却に関して法令又は契約にて要求される法律上の義務及びそれに準じるものを資産除去債務として見積り、負債として認識しております。しかしながら、固定資産の価値、耐用年数の見積り、その評価又は除却に係る算定等で使用した前提条件と大きく異なる状況が生じた場合には、償却や損失の追加が必要となる可能性があります。
また、のれんについては、買収した事業の超過収益力に応じて評価し、10年以内に償却しております。重要性のないのれんについては取得時に一括して償却しております。当初見込んだ回収期間の中途において、買収事業の収益力が低下した場合、買収事業を撤退する場合、あるいは適正価値より低い価額での売却を行った場合には、臨時の損失が発生する可能性があります。なお、のれんは連結会計年度末において1,514百万円を計上しており、全てカリーナシステム株式会社に関するものであります。また、事業年度末における当社の関係会社株式5,304百万円のうち、カリーナシステム株式会社に関する投資は2,660百万円であります。
投資有価証券の減損
当社グループは、取引金融機関、販売又は仕入に係る取引先等の株式を保有しております。これらの株式のうち、上場株式では株式市場の価格変動リスクを負っているため、連結決算日の時価が取得価額から50%以上下落した場合には減損損失を認識いたします。また、連結決算日の時価が取得価額から30%以上50%未満下落した場合には、回復可能性の判定を合理的な基準に基づき行い、回復する見込みがあると判断したものを除き、減損損失を認識いたします。非上場株式では投資先の純資産額における当社持分額が取得価額より50%以上下落した場合には、減損損失を認識いたします。そのため、保有株式の時価評価額が下落した場合は、投資有価証券評価損を計上する可能性があります。
繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少する場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
また、繰延税金資産は当連結会計年度末における法定実効税率に基づき計上しておりますが、将来において税制改正により税率が変更された場合には繰延税金資産の残高が減少し、それに伴い税金費用が計上される可能性があります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。