有価証券報告書-第59期(平成26年1月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/03/27 16:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
103項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度の世界経済は、中国や新興国では成長が鈍化し、欧州でも低成長が続くなど、不安要素はあるものの、米国では景気回復基調が鮮明になるなど、全体として安定的な成長が続きました。我が国経済においても、企業業績や雇用情勢の改善等により、緩やかな回復基調が続きました。このような情勢の中で、当社グループは市場変化への迅速な対応を行い、魅力的な商品を継続的に投入すべく、市場ニーズに即した商品開発、積極的な設備投資、内外におけるきめ細やかな販売活動等を行ってきました。
この結果、売上高は348,658百万円(前期比113%)、営業利益は84,387百万円(前期比169%)となりました。また、年後半の急激な円安の進行により為替差益11,280百万円が計上された結果、経常利益は98,957百万円(前期比132%)、当期純利益は62,624百万円(前期比127%)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
①化学品事業
蛍光体事業においては、蛍光灯の急激なLED化により、主力の三波長蛍光体の出荷量が減少しましたが、LED用蛍光体が大きく増加しており、その為の構造改革を引き続き進めています。
電池材料事業においては、期待された産業用(車載・蓄電)が伸び悩みましたが、スマートフォンを中心とした民生用が盛り返し、出荷量は増加しました。このため、生産能力の強化に着手しました。
これらの結果、化学品事業全体で売上高は44,651百万円(前期比109%)、営業利益は6,022百万円(前期比142%)となりました。
②光半導体事業
LED事業においては、価格競争が激化する中、液晶バックライト、照明、車載の主要3分野で為替相場の追い風も受け、高効率・高信頼性を特長とする商品群の拡販が進み、出荷量は大幅に増加しました。また、これに伴い工場の高稼働率が実現し、原価低減に寄与しました。
LD(レーザーダイオード)事業においても、プロジェクター光源への採用拡大が進みました。
これらの結果、光半導体事業全体で売上高は304,007百万円(前期比113%)、営業利益は89,614百万円(前期比161%)となりました。
(注) 売上高は外部顧客に対するものです。
連結営業利益は化学品事業の6,022百万円と光半導体事業の89,614百万円の合計から、配賦不能営業費用等11,248百万円を差し引いた84,387百万円となります。配賦不能営業費用の主なものは総務・経理部門等の管理部門にかかる費用です。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、291,452百万円と前連結会計年度末に比べ40,387百万円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ16,322百万円減少して91,846百万円となりました。当社グループでは営業活動によるキャッシュ・フローに関して、いわゆる間接法によっており、税金等調整前当期純利益94,844百万円に非資金損益項目や営業活動に係る資産及び負債の増減等を加減算しています。当連結会計年度の主な加算項目は、減価償却費43,062百万円、有形固定資産除却損2,609百万円、また、主な減算項目は為替差益3,733百万円、売上債権の増加11,285百万円、たな卸資産の増加5,258百万円、及び法人税等の支払額24,358百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ5,621百万円増加して43,504百万円となりました。主な内訳は定期預金の預入による支出4,395百万円、定期預金の払戻による収入7,350百万円、投資有価証券の取得による支出8,964百万円、有形固定資産の取得による支出37,072百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ5,711百万円増加して13,831百万円となりました。主な内訳は長期借入れによる収入10,200百万円、長期借入金の返済による支出13,297百万円、及び配当金の支払額10,731百万円です。