有価証券報告書-第69期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/23 9:18
【資料】
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【項目】
143項目
[長期ビジョン「VISION2030」について]
当社グループでは、これまでニッチトップ戦略のもと、国内市場においてバス・鉄道用のワンマン機器や、車載用照明灯具、フォークリフト用充電器など多くの製品分野でトップシェアを獲得し、確かな事業基盤を構築してまいりました。
しかしながら、世の中全体の動きに目を向けますと、少子高齢化や労働力不足問題、更には、新型コロナウイルスの感染拡大など、環境の変化が激しく、先行き不透明な状況が続いております。当社グループが係わる業界においても、MaaSやキャッシュレス、自動運転、5Gなど、新たな技術やサービスが次々と生まれ、事業環境が変化しつつあるなか、これらの変化を、脅威としてではなく、いかに機会として捉えていくかが重要な経営課題であると認識しております。
こうしたなか、当社グループでは、未来のありたい状態、あるべき方向性を考え、2021年度から2030年度までの10年間における長期ビジョン「VISION2030」を策定いたしました。ビジョンステートメントとして、「変わりゆく社会に、つなぐ技術とアイデアで、安全・安心、最適な日常を。」を掲げ、今まで培ってきた「モノをつくる技術」に加え「モノとモノ・情報・サービスをつなぐ」ということを通じて、安全・安心且つ、最適で快適な日常を実現してまいりたいと考えております。
加えて、「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」を意識した活動にも取り組み、あらゆる事業活動を通じて、経済・社会・環境の調和を保つために、社会の課題解決と持続的な発展に貢献してまいります。
社会の変化を事業機会につなげ、社会の課題解決に貢献していく為、当社グループが、2030年に向け、社会に提供していく価値として、次の3つの項目を掲げております。
①「使いやすくシームレスな輸送システム」
②「脱炭素社会を支える周辺技術」
③「安全・安心な街づくり」
これらの実現に向けた、今後の事業戦略のポイントは、大きく2点ございます。
1点目は、事業構造を「モノ+コト」即ち、ハードウェア中心の事業構造から、ハードを軸にソフトウェアやサービスを組み合わせたより付加価値の高い事業への変革を進めます。
2点目は、産業機器事業をエネルギーマネジメントシステム事業と再定義して、これまで培ってきた電力変換や情報処理に係る技術を活用し、新たな成長ドライバーとして育成することで、今後、更なる市場拡大が期待される再生可能エネルギーやスマートシティなどのビジネス領域での開拓を進めてまいります。
以上の様な取り組みを軸に進めることにより、長期ビジョン「VISION2030」においては、売上高300億円、営業利益率10%以上を目標数値として掲げ、企業価値の向上を図ってまいります。
[中期経営計画「CN2023」について]
中期経営計画は、長期ビジョン「VISION2030」の実現に向けたアクションプランとして、2021年度から2030年度までの10年間を、3つのフェーズに分けて取り組みを行ってまいります。
最初のフェーズである2021年度から2023年度までの中期経営計画「CN2023(Challenge to the Next stage 2023)」では、次の5つの重点課題を軸に、今年度から取り組みを開始しております。
①「モノ+コトへの新たな事業展開」
②「MaaS、スマートシティに向けた新しい価値の提供」
③「海外・国内ビジネスの新たな融合と広がり」
④「事業構造の転換に向けた業務プロセスの抜本的変革」
⑤「育成分野への経営資源のスムーズな移行」
この中でも、「モノ+コトへの新たな事業展開」、「MaaS、スマートシティに向けた新しい価値の提供」については、デジタル変革を軸とした新たなサービスの提供に注力してまいります。
具体的には、バスや鉄道のAFC(Automated Fare Collection system:自動運賃収受システム)の分野では、キャッシュレス化の進展を見据え、多様な決済サービスの提供を進めてまいります。スウェーデンの連結子会社で開発した多様な決済手段に対応可能なキャッシュレス運賃収受器「LV-700」の拡販に加え、バス・鉄道の定期券、回数券、一日乗車券等をスマホで購入できる乗車券購入アプリ「QUICK RIDE」のサービス拡大など、今後も、利用者様・事業者様の双方にとって快適な運賃収受サービスを実現してまいります。また、海外のAFCの分野では、公共投資の増加が見込まれる、米国市場を中心に販売活動を強化し、受注獲得を目指してまいります。
TMS(Transit Management System:運行管理システム)の分野では、路線バス運行支援ユニット「LIVU」を軸に、乗客の乗降データ、バスの走行距離、燃費、所要時間など、バスの運行に関する様々なデータの活用による運行管理サービスの向上やダイヤ編成システムの開発等、データソリューションサービスを展開していくことで、利用しやすい公共交通を目指してまいります。
産業機器(エネルギーマネジメントシステム)の分野では、世界的に温室効果ガス削減の動きが進むなか、世の中の電動化ニーズに対応してまいります。具体的には、充電器のビジネスにおいて、従来のバッテリー式フォークリフト向けに加え、農機や建機、スモールモビリティなど、電動化のニーズが高まりつつある新たな分野への展開を進めてまいります。更に、これまでの電源ビジネスで培ってきたバッテリーに関する知見や電流・電圧のマネジメント技術をベースに、IoTを活用したバッテリー遠隔監視機能等のエネルギーマネジメントシステムの充実を図り、再生可能エネルギーやスマートシティなど、新たなビジネス領域の開拓にも挑戦してまいりたいと考えております。
これらの方向性を軸に取り組みを進めることにより、中期経営計画「CN2023」においては、長期ビジョンの実現に向け、安定的な収益基盤の確立を目指してまいります。

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