日本造船工業会によりますと、平成28年暦年の世界新造船竣工量は6,620万総トン(前年同期比2.0%減)でありますが、同期間の新造船受注量は2,000万総トンを下回る1,797万総トン(前年同期比76.7%減)と24年ぶりの記録的な低水準になりました。一昨年から続いている海運不況は大底を打ったとみられるものの、本格的な新造船需要を喚起するほどの顕著な回復傾向はみられず、日本・韓国・中国のいずれの造船所も新規の受注を獲得することが困難な状況で手持工事量の減少が加速しております。このような厳しい環境を受けて、韓国においては大手造船所の集約構想、中国においては政府主導の大手国営造船所統合方針なども報じられており、これまでの枠を超えた大規模な再編・集約・撤退が進んでいくことも予想されます。
当企業集団の当連結会計年度の業績は、中核事業である新造船部門において売上対象船の多くが低船価であったことに加え、為替相場が前年度より総じて円高傾向で推移したことや船主要望による納期調整等契約条件の変更もあって、売上高は137,208百万円(前年同期比6.8%減)となりました。損益面では、新造船事業における売上高の減少に加えて、記録的な厳しい受注環境の中で中長期的な戦略に基づいて積極的な営業活動を展開し、超大型油送船(VLCC)などの新規開発船を中心に9隻を受注、6隻を内定し、3年分の受注残を確保したことに伴い、これら15隻を含めて予想原価を保守的に見積もった結果、工事損失引当金が前連結会計年度比で7,118百万円と大幅に増加(当連結会計年度第3四半期末比では5,104百万円増)し、営業損失は9,320百万円(前年同期は6,639百万円の営業利益)、経常損失は9,806百万円(前年同期は5,574百万円の経常利益)となりました。また、税金等調整前当期純損失は8,799百万円(前年同期は8,346百万円の純利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は繰延税金資産を取り崩したことにより11,308百万円(前年同期は7,311百万円の純利益)と非常に厳しい結果となりましたが、当連結会計年度末の自己資本比率は47%であり、引き続き安定的な財務体質を維持しております。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
2017/06/23 10:36