世界の新造船事業は、2016年以来5年間に亘って新造船の受注量が竣工量を下回ったことで海運市場における船腹需給バランスの改善が進んだことや「コロナ禍巣ごもり需要」によるコンテナ荷動きが急増するなど海運市況が好転したことにより船主の建造意欲が回復し、新造船商談も活発になりましたが、収益面では売上対象船の殆どが超低船価時の受注船であったことに加え、世界的な鋼材価格の大幅値上げにより、日韓中の多くの造船所が巨額の損失を計上しております。
当第3四半期連結累計期間の当社グループの売上高は39,620百万円(前年同期比31.2%減)となりました。佐世保重工業株式会社の新造船建造が本年1月をもって休止することや、超低船価時の受注を極力手控え当社と函館どつく株式会社の操業量を低位に調整したこと、さらには超低船価時の受注を避けて当社海外子会社や持分法適用会社向けに建造契約を締結し建造工事中の5隻は、連結損益計算書においては工事進捗度に基づいた売上計上の対象にならず、外部顧客に売船されれば売船時に船舶保有会社の売上として計上される上に、昨年11月に既に竣工時売船された1隻が、親会社である当社との決算期の違いにより当第3四半期連結決算では売上に計上されていないため、連結損益計算書上の売上高は円安にもかかわらず大幅に減少しております。なお、連結貸借対照表では、海外子会社および持分法適用会社向けに建造中の船舶は、原価は工事進捗度に応じて流動資産(仕掛品)として計上されます。これらの5隻の内、既に当第2四半期に竣工時売船された1隻は当第3四半期連結累計期間に売上計上済み、1隻が当第4四半期内に売上に計上される予定であり、残る3隻は何れも好船価で外部顧客への竣工時売船が確定しておりますが、当第4四半期に竣工時売船される予定の2隻を含めて次期に売上計上されます。
損益面では、4,179百万円の営業損失(前年同期は7,136百万円の営業損失)となり、グループを挙げてのコスト削減活動や円安により大幅な改善を期待しておりましたが、鋼材価格の高騰や昨年11月の竣工時売船による処分益が当第4四半期の計上になることから限定的な改善にとどまりました。
2022/02/14 16:00