有価証券報告書-第123期(2024/04/01-2025/03/31)
3.重要性がある会計方針
(1)連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは、当該企業を支配していると判断しています。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えています。
当社グループ間の債権債務残高及び内部取引高、並びに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本で直接認識しています。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益として認識しています。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
関連会社への投資は、投資先が関連会社に該当すると判定された日から該当しないと判定された日まで、持分法によって会計処理しています。
関連会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社の財務諸表に調整を加えています。
関連会社に該当しなくなり、持分法の適用を中止した場合には、持分法の適用を中止したことから生じた利得又は損失を純損益として認識しています。
③ 共同支配の取決め
共同支配の取決めとは、関連性のある活動に係る意思決定について支配を共有している当事者の全会一致の合意を必要とする取決めをいいます。共同支配の取決めは、共同支配を有する当事者の権利及び義務に基づいて、共同支配企業又は共同支配事業のいずれかに分類されます。
共同支配企業とは、共同支配の取決めのうち、取決めに対する共同支配を有する当事者が、当該取決めの純資産に対する権利を有している場合をいいます。共同支配企業への投資は持分法によって会計処理しています。
共同支配事業とは、取決めに対する共同支配を有する当事者が取決めに関連した資産への権利を有し、負債への義務を負う場合をいいます。共同支配事業への投資は、当該取決めに関するそれぞれの資産、負債、収益及び費用に対する持分相当額を認識しています。
(2)企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定しています。
のれんは、移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が従来保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計が、取得した識別可能な資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として計上しています。
非支配持分を公正価値で測定するか、又は識別可能な純資産の認識金額の比例持分で測定するかについては、企業結合ごとに選択しています。
仲介手数料、弁護士費用、デュー・ディリジェンス費用等の、企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しています。
企業結合の当初の会計処理が、企業結合が発生した連結会計年度末までに完了していない場合は、完了していない項目を暫定的な金額で報告しています。
取得日時点に存在していた事実と状況を、取得日当初に把握していたとしたら認識される金額の測定に影響を与えていたと判断される期間(以下「測定期間」という。)に入手した場合、その情報を反映して、取得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正しています。新たに得た情報が、資産と負債の新たな認識をもたらす場合には、追加の資産と負債を認識しています。
測定期間は最長で1年であります。なお、支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識していません。
被取得企業における識別可能な資産及び負債は、以下を除いて、取得日の公正価値で測定しています。
・繰延税金資産・負債及び従業員給付契約に関連する資産・負債
・被取得企業の株式に基づく報酬契約
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って、売却目的に分類される資産又は処分グループ
段階的に達成される企業結合の場合、当社グループが以前保有していた被取得企業の持分は支配獲得日の公正価値で再測定し、発生した利得又は損失は純損益として認識しています。
(3)外貨換算
① 外貨建取引
当社グループの各企業は、その企業が営業活動を行う主たる経済環境の通貨として、それぞれ独自の機能通貨を定めており、各企業の取引はその機能通貨により測定しています。
各企業が個別財務諸表を作成する際、その企業の機能通貨以外の通貨での取引の換算については、取引日の為替レートを使用しています。
期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで換算しています。
換算又は決済により生じる換算差額は、通常、純損益として認識しています。
ただし、その他の包括利益を通じて公正価値を測定すると指定した資本性金融商品については、換算差額は、その他の包括利益で認識しています。
② 在外営業活動体の財務諸表
在外営業活動体の資産及び負債については、期末日の為替レートで換算しています。
収益及び費用については、当該期間の為替レートが著しく変動していない限り、平均為替レートを用いて日本円に換算しています。
なお、為替レートに著しい変動がある場合には、取引日の為替レートを用いて換算しています。
在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。
在外営業活動体の換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に純損益として認識しています。
(4)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(5)金融商品
① 金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、金融資産について、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
この分類は、当初認識時に決定しています。
当社グループは、営業債権及びその他の債権を、これらの発生日に当初認識しています。
その他のすべての金融資産は、当社グループが当該金融資産の契約当事者となった取引日に当初認識しています。
すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、公正価値に取引費用を加算した金額で測定しています。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権は、取引価格で測定しています。
金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有する資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益で表示するという取消不能の選択を行っています。
公正価値で測定する負債性金融資産については、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(a)償却原価により測定する金融資産
償却原価により測定する金融資産については、実効金利法による償却原価により測定しています。
(b)公正価値により測定する金融資産
公正価値により測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益として認識しています。
ただし、資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識しています。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産について認識を中止した場合、あるいは公正価値が著しく下落した場合には、公正価値変動の累計額を利益剰余金に振り替えています。
また、資本性金融資産からの配当金については、金融収益の一部として当期の純損益に認識しています。
(ⅲ)金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認識を中止しています。
当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識します。
(ⅳ)金融資産の減損
償却原価により測定する金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しています。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増大しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増大していない場合には、12か月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しています。
一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増大している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しています。
契約上の支払の期日経過が30日超である場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしていますが、信用リスクが著しく増大しているか否かの評価を行う際には、期日超過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しています。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しています。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権及び契約資産については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しています。
予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しています。
当社グループは、金融資産の予想信用損失を、以下のものを反映する方法で見積っています。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
著しい景気変動等の影響を受ける場合には、上記により測定された予想信用損失に必要な調整を行うこととしています。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益として認識しています。貸倒引当金を減損する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益として認識しています。
② 金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、金融負債について、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債に分類しています。この分類は、当初認識時に決定しています。
当社グループは、発行した負債証券を、その発行日に当初認識しています。
その他の金融負債は、すべて、当該金融商品の契約の当事者になる取引日に当初認識しています。
すべての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(a)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債については、公正価値で測定し、その変動については当期の純損益として認識しています。当該金融負債の認識を中止した場合の利得又は損失は、当期の純損益として認識しています。
(b)償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債については、実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、金融費用の一部として当期の純損益に認識しています。当該金融負債の認識を中止した場合の利得又は損失は、当期の純損益として認識しています。
(ⅲ)金融負債の認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となったときに、金融負債の認識を中止しています。
③ 金融資産及び金融負債の表示
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
④ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替変動及び金利変動によるリスクを管理するために、為替予約取引、通貨オプション取引、金利スワップ及び金利オプション取引等のデリバティブ取引を利用しています。
これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で再測定しています。
当社グループは、ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用とするヘッジ関係並びにヘッジを実施するにあたってのリスク管理目的及び戦略について、公正に指定及び文書化を行っています。
当該文書は、具体的なヘッジ手段、ヘッジ対象となる項目又は取引並びにヘッジされるリスクの性質及びヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーを相殺するに際してのヘッジ手段の公正価値変動の有効性の評価方法などを含んでいます。
具体的には、以下の項目をすべて満たす場合に、ヘッジが有効と判断しています。
・ヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係があること
・信用リスクの影響が、当該経済的関係から生じる経済価値に著しく優越するものではないこと
・ヘッジ関係のヘッジ比率が、企業が実際にヘッジしているヘッジ対象の量と企業がヘッジ対象の当該量を実際にヘッジするのに使用しているヘッジ手段の量から生じる比率と同じであること
当社グループは、ヘッジ関係が将来に向けて有効であるかどうかを継続的に評価しています。ヘッジの非有効部分が生じる原因としては、ヘッジ手段の価値変動がヘッジ対象の価値変動を上回る又は下回る場合があります。
ヘッジ比率については、ヘッジ対象とヘッジ手段の経済的価値及びリスク管理戦略に照らして適切に設定しています。ヘッジ関係について有効性が認められなくなったものの、リスク管理目的に変更がない場合は、ヘッジ関係が再び有効となるようヘッジ比率を再調整しています。
また、ヘッジ関係についてリスク管理目的が変更された場合は、ヘッジ関係の適用を中止しています。
ヘッジ会計に関する要件を満たすヘッジは以下のように会計処理しています。
(ⅰ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識し、非有効部分は直ちに連結損益計算書において純損益として認識しています。
その他の包括利益に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。
予定取引又は確定約定の発生がもはや見込まれない場合には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識していた累積損益を純損益に振り替えています。
ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生がまだ見込まれる場合には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識されていた金額は、当該将来キャッシュ・フローが発生するまで引き続き資本に計上しています。
(6)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しています。
正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額です。
取得原価は、主として総平均法による原価法に基づいて算定しており、購入原価、加工費及び現在の場所及び状態に至るまでに要したすべての費用を含んでいます。
(7)有形固定資産
有形固定資産については、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去及び土地の原状回復費用、及び資産計上すべき借入コストが含まれています。
土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で計上しています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は、以下のとおりです。
・建物及び構築物 3~65年
・機械装置及び運搬具 3~15年
賃貸用車両は賃貸期間終了時の処分見積価額を残存価額とし、賃貸期間を見積耐用年数として、主として5年から7年のリース期間にわたり定額法で償却しています。
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、連結会計年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8)のれん及び無形資産
① のれん
当社グループは、のれんを、譲渡対価の公正価値、取得日時点で測定した被取得企業に対する非支配持分の認識額及び従来保有していた被取得企業の資本持分の取得日公正価値の総額から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額を控除した額として当初測定しています。
のれんの償却は行わず、毎期及び減損の兆候が存在する場合には、減損テストを実施しています。
のれんの減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入れは行っていません。
また、のれんは連結財政状態計算書において、取得原価から減損損失累計額を控除した額で表示しています。
② 無形資産
無形資産については原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
(ⅰ)開発資産
新しい科学的又は技術的知識の獲得のために行われる研究活動に対する支出は、発生時に費用認識しています。
開発活動による支出については、信頼性をもって測定可能であり、技術的かつ商業的に実現可能であり、将来的に経済的便益を得られる可能性が高く、当社グループが開発を完成させ、当該資産を使用又は販売する意図及びそのための十分な資質を有している場合にのみ、無形資産として資産計上しています。
資産計上した開発資産は、見積耐用年数にわたり定額法で償却しています。
開発資産の見積耐用年数は以下のとおりです。
・開発資産 4~15年
(ⅱ)その他の無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しています。企業結合で取得した無形資産は、取得日現在における公正価値で測定しています。
その他の無形資産は、当初認識後、それぞれの見積耐用年数にわたり定額法で償却しています。
主要な無形資産の見積耐用年数は、以下のとおりです。
・ソフトウエア 5~15年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、連結会計年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。未だ使用可能でない無形資産については、償却を行わず、毎期及び減損の兆候が存在する場合には、個別に又は資金生成単位で減損テストを実施しています。
(9)リース
① 借手のリース
当社グループは、契約の締結時に契約がリースであるか又はリースを含んでいるかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいると判定しています。契約がリースであるか又はリースを含んでいると判定した場合、リース開始日に使用権資産及びリース負債を認識しています。
リース期間については、リースの解約不能期間に加えて、行使することが合理的に確実である場合におけるリースの延長オプションの対象期間と、行使しないことが合理的に確実である場合におけるリースの解約オプションの対象期間を含む期間を決定しています。
リース負債は未払リース料総額の現在価値で当初測定し、使用権資産は、リース負債の当初測定の金額に、開始日以前に支払ったリース料等、借手に発生した当初直接コスト及びリース契約条件で要求されている原状回復義務等のコストを調整した取得原価で測定しています。
当初認識後、使用権資産については原価モデルを適用し、耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたり定額法で減価償却を行っています。一方、リース負債については、利息相当額を加算して帳簿価額を増額させ、リース料の支払いにより帳簿価額を減額させています。また、該当する場合には、リース負債の見直し又はリースの条件変更も帳簿価額に反映しています。
リース料は、実効金利法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、金融費用は連結損益計算書において認識しています。
ただし、リース期間が12か月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、リース料をリース期間にわたり定額法又は他の規則的な基礎のいずれかにより費用として認識しています。
② 貸手のリース
当社グループは、リースをオペレーティング・リース又はファイナンス・リースのいずれかに分類しています。原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合には、ファイナンス・リースに分類し、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転するものではない場合には、オペレーティング・リースに分類しています。
ファイナンス・リースに係るリース債権は、リース投資未回収総額をリースの計算利子率で割引いた現在価値で当初認識し、連結財政状態計算書上の「営業債権及びその他の債権」及び「その他の金融資産」に計上しています。
リースに係る収益は、「(14)収益 ② リース収益」に記載しています。
(10)非金融資産の減損
① 減損損失の認識と測定
棚卸資産及び繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び未だ使用可能ではない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず回収可能価額を毎年同じ時期に見積っています。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い方の金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いています。
減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しています。のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位を、のれんが関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように統合しています。企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位に配分しています。
当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成しません。全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しています。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に純損益として認識しています。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しています。
② 減損の戻入れ
過去に認識した減損は、減損の戻入れの兆候があり、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合に回収可能価額まで戻し入れ、減損損失の戻入額を純損益として認識しています。ただし、のれんに関連する減損損失は戻し入れていません。なお、減損損失の戻入額は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を上限としています。
(11)従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しています。
賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的な債務を負っており、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しています。
② 退職給付
(ⅰ)確定給付制度
当社グループは、従業員の退職給付制度として、企業年金基金制度、退職一時金制度を採用しています。
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき決定しています。
確定給付制度に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しています。ただし、確定給付制度が積立超過である場合は、確定給付資産の純額は、制度からの返還又は制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値を資産上限額としています。
確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。
過去勤務費用は、発生した期の純損益として認識しています。
(ⅱ)確定拠出制度
確定拠出型の退職給付に係る費用は、拠出した時点で費用として認識しています。
(ⅲ)複数事業主制度
一部の連結子会社は、複数事業主制度の企業年金基金に加入していますが、確定給付制度としての会計処理を行うために十分な情報を入手できないため、確定拠出制度と同様の会計処理を行っています。
③ その他の長期従業員給付
退職後給付以外の長期従業員給付に対する債務は、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を現在価値に割引いて算定しています。
(12)株式に基づく報酬
当社グループは、取締役等に対する持分決済型及び現金決済型の株式報酬制度を採用しています。
① 持分決済型の株式報酬
持分決済型の株式報酬については、受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本及び負債の増加として認識しています。
② 現金決済型の株式報酬
現金決済型の株式報酬については、支払額の公正価値を負債として認識し、負債が決済されるまで、当該負債の公正価値の変動を純損益として認識しています。
(13)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しています。貨幣の時間的価値が重要な場合には、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは、金融費用として認識しています。
① 製品保証引当金
販売した製品の保証修理費用の発生に備えるため、以下の金額の合計額を引当金として認識しています。
(ⅰ)保証書の約定等に従い、過去の実績を基礎に将来保証見込みを加味して算出した見積額
(ⅱ)製品のリコール等が発生した際にその費用の支出に充てるために、市場措置(リコール等)に関連して算出した見積額
製品保証引当金は、顧客及び販売店からの請求等に応じて取り崩されます。なお、発生が見込まれる保証修理費用について、現在入手可能な情報に基づき必要十分な金額を引当計上していると考えていますが、製品保証引当金の計算では将来複数年にわたり生じる保証修理費用を予測しているため、実際の保証修理費用が見積りと乖離することにより、製品保証引当金を追加計上又は戻入が必用となる可能性があります。
② 資産除去債務
資産除去債務は、工場設備等に関連する有害物質を除去する法的義務及び不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務に備えて、将来支出が見込まれる金額を引当金として認識しています。これらは主に1年以上経過した後に支払われることが見込まれますが、将来の事業計画等により影響を受けます。
(14)収益
① 顧客との契約から生じる収益
当社グループでは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等やIFRS第16号「リース」に基づいて認識される収益を除き、顧客との契約について、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務へ配分する。
ステップ5:企業が履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。
当社グループは、国内外において、大型・中型トラック・バス、小型トラック、ピックアップトラック及びその派生車、産業エンジンのほか、トランスミッション及び駆動系のコンポーネント、部品及び中古車などの製品販売、及び、整備・サービスの提供を主要な事業としています。
製品販売については、主に製品を引き渡した時点又は製品を船積みした時点で当該製品に対する支配が顧客に移転し、当社グループの履行義務が充足されることから、当該時点で収益を認識しています。
整備・サービスの提供については、主に整備・サービス提供が完了した時点で履行義務が充足されると判断し、当該時点で収益を認識しています。ただし、リース契約に含まれる車両メンテナンスサービス及び保証延長サービスについては、履行義務の進捗に応じて一定期間にわたり収益を認識しています。
販売奨励金等の顧客に支払われる対価について、取引価格から減額しています。
製品の販売及びサービスの提供に係る対価は、製品に対する支配が顧客に移転してから概ね1年以内に受領しており、重要な金融要素は含んでいません。
② リース収益
ファイナンス・リースに係る利息収益は、実効金利法によって認識しています。製造業者又は販売業者としての貸手となる場合、ファイナンス・リースに係るリース収益は、リース開始日に、売上収益とそれに対応する原価、販売損益を認識しています。
オペレーティング・リースに係るリース収益は、リース期間にわたり定額法により認識しています。
(15)政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られたときに公正価値で認識しています。
政府補助金が費用項目に関連する場合は、補助金で補償することが意図されている関連コストを費用として認識する期間にわたり規則的に収益として認識しています。
資産に関する補助金は、繰延収益として認識し、関連資産の見積り耐用年数にわたり規則的に純損益として認識しています。
(16)法人所得税
法人所得税費用は、当期税金及び繰延税金から構成されています。これらは、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目から生じる場合、及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しています。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率及び税法は、期末日までに制定又は実質的に制定されているものです。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しています。
繰延税金資産は、将来減算一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除について、それらを利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲で認識し、繰延税金負債は、原則としてすべての将来加算一時差異について認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び繰延税金負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・企業結合取引を除く、取引時に会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消する時期をコントロールすることができ、予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しています。未認識の繰延税金資産は毎期見直され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しています。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定しています。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、当期税金資産と負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金負債と当期税金資産とを純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時行うことを意図している場合に相殺しています。
当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、認識及び情報開示に対する例外を適用しているため、当該繰延税金資産及び繰延税金負債についての認識及び開示を行っていません。
(17)売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業
非流動資産(又は処分グループ)の帳簿価額が、継続的使用ではなく主に売却目的により回収される場合には、当該非流動資産(又は処分グループ)を売却目的保有に分類しています。
売却目的保有へ分類するためには、売却の可能性が非常に高く、現状で直ちに売却が可能なことを条件としており、当社グループの経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に限られています。
売却目的保有に分類された非流動資産(又は処分グループ)は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、売却目的保有に分類された後は減価償却又は償却を行っていません。
非継続事業には、既に処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成要素が含まれ、グループの一つの事業もしくは地域を構成し、その一つの事業もしくは地域の処分の計画がある場合に認識しています。
(18)資本
① 普通株式
当社が発行した普通株式は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用は関連する税効果を控除後に資本剰余金から控除しています。
② 自己株式
自己株式は取得原価で測定され、資本から控除しています。当社の自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識していません。
なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識しています。
(1)連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは、当該企業を支配していると判断しています。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えています。
当社グループ間の債権債務残高及び内部取引高、並びに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本で直接認識しています。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益として認識しています。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
関連会社への投資は、投資先が関連会社に該当すると判定された日から該当しないと判定された日まで、持分法によって会計処理しています。
関連会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社の財務諸表に調整を加えています。
関連会社に該当しなくなり、持分法の適用を中止した場合には、持分法の適用を中止したことから生じた利得又は損失を純損益として認識しています。
③ 共同支配の取決め
共同支配の取決めとは、関連性のある活動に係る意思決定について支配を共有している当事者の全会一致の合意を必要とする取決めをいいます。共同支配の取決めは、共同支配を有する当事者の権利及び義務に基づいて、共同支配企業又は共同支配事業のいずれかに分類されます。
共同支配企業とは、共同支配の取決めのうち、取決めに対する共同支配を有する当事者が、当該取決めの純資産に対する権利を有している場合をいいます。共同支配企業への投資は持分法によって会計処理しています。
共同支配事業とは、取決めに対する共同支配を有する当事者が取決めに関連した資産への権利を有し、負債への義務を負う場合をいいます。共同支配事業への投資は、当該取決めに関するそれぞれの資産、負債、収益及び費用に対する持分相当額を認識しています。
(2)企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定しています。
のれんは、移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が従来保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計が、取得した識別可能な資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として計上しています。
非支配持分を公正価値で測定するか、又は識別可能な純資産の認識金額の比例持分で測定するかについては、企業結合ごとに選択しています。
仲介手数料、弁護士費用、デュー・ディリジェンス費用等の、企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しています。
企業結合の当初の会計処理が、企業結合が発生した連結会計年度末までに完了していない場合は、完了していない項目を暫定的な金額で報告しています。
取得日時点に存在していた事実と状況を、取得日当初に把握していたとしたら認識される金額の測定に影響を与えていたと判断される期間(以下「測定期間」という。)に入手した場合、その情報を反映して、取得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正しています。新たに得た情報が、資産と負債の新たな認識をもたらす場合には、追加の資産と負債を認識しています。
測定期間は最長で1年であります。なお、支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識していません。
被取得企業における識別可能な資産及び負債は、以下を除いて、取得日の公正価値で測定しています。
・繰延税金資産・負債及び従業員給付契約に関連する資産・負債
・被取得企業の株式に基づく報酬契約
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って、売却目的に分類される資産又は処分グループ
段階的に達成される企業結合の場合、当社グループが以前保有していた被取得企業の持分は支配獲得日の公正価値で再測定し、発生した利得又は損失は純損益として認識しています。
(3)外貨換算
① 外貨建取引
当社グループの各企業は、その企業が営業活動を行う主たる経済環境の通貨として、それぞれ独自の機能通貨を定めており、各企業の取引はその機能通貨により測定しています。
各企業が個別財務諸表を作成する際、その企業の機能通貨以外の通貨での取引の換算については、取引日の為替レートを使用しています。
期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで換算しています。
換算又は決済により生じる換算差額は、通常、純損益として認識しています。
ただし、その他の包括利益を通じて公正価値を測定すると指定した資本性金融商品については、換算差額は、その他の包括利益で認識しています。
② 在外営業活動体の財務諸表
在外営業活動体の資産及び負債については、期末日の為替レートで換算しています。
収益及び費用については、当該期間の為替レートが著しく変動していない限り、平均為替レートを用いて日本円に換算しています。
なお、為替レートに著しい変動がある場合には、取引日の為替レートを用いて換算しています。
在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。
在外営業活動体の換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に純損益として認識しています。
(4)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(5)金融商品
① 金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、金融資産について、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
この分類は、当初認識時に決定しています。
当社グループは、営業債権及びその他の債権を、これらの発生日に当初認識しています。
その他のすべての金融資産は、当社グループが当該金融資産の契約当事者となった取引日に当初認識しています。
すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、公正価値に取引費用を加算した金額で測定しています。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権は、取引価格で測定しています。
金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有する資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益で表示するという取消不能の選択を行っています。
公正価値で測定する負債性金融資産については、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(a)償却原価により測定する金融資産
償却原価により測定する金融資産については、実効金利法による償却原価により測定しています。
(b)公正価値により測定する金融資産
公正価値により測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益として認識しています。
ただし、資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識しています。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産について認識を中止した場合、あるいは公正価値が著しく下落した場合には、公正価値変動の累計額を利益剰余金に振り替えています。
また、資本性金融資産からの配当金については、金融収益の一部として当期の純損益に認識しています。
(ⅲ)金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認識を中止しています。
当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識します。
(ⅳ)金融資産の減損
償却原価により測定する金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しています。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増大しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増大していない場合には、12か月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しています。
一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増大している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しています。
契約上の支払の期日経過が30日超である場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしていますが、信用リスクが著しく増大しているか否かの評価を行う際には、期日超過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しています。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しています。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権及び契約資産については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しています。
予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しています。
当社グループは、金融資産の予想信用損失を、以下のものを反映する方法で見積っています。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
著しい景気変動等の影響を受ける場合には、上記により測定された予想信用損失に必要な調整を行うこととしています。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益として認識しています。貸倒引当金を減損する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益として認識しています。
② 金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、金融負債について、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債に分類しています。この分類は、当初認識時に決定しています。
当社グループは、発行した負債証券を、その発行日に当初認識しています。
その他の金融負債は、すべて、当該金融商品の契約の当事者になる取引日に当初認識しています。
すべての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(a)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債については、公正価値で測定し、その変動については当期の純損益として認識しています。当該金融負債の認識を中止した場合の利得又は損失は、当期の純損益として認識しています。
(b)償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債については、実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、金融費用の一部として当期の純損益に認識しています。当該金融負債の認識を中止した場合の利得又は損失は、当期の純損益として認識しています。
(ⅲ)金融負債の認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となったときに、金融負債の認識を中止しています。
③ 金融資産及び金融負債の表示
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
④ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替変動及び金利変動によるリスクを管理するために、為替予約取引、通貨オプション取引、金利スワップ及び金利オプション取引等のデリバティブ取引を利用しています。
これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で再測定しています。
当社グループは、ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用とするヘッジ関係並びにヘッジを実施するにあたってのリスク管理目的及び戦略について、公正に指定及び文書化を行っています。
当該文書は、具体的なヘッジ手段、ヘッジ対象となる項目又は取引並びにヘッジされるリスクの性質及びヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーを相殺するに際してのヘッジ手段の公正価値変動の有効性の評価方法などを含んでいます。
具体的には、以下の項目をすべて満たす場合に、ヘッジが有効と判断しています。
・ヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係があること
・信用リスクの影響が、当該経済的関係から生じる経済価値に著しく優越するものではないこと
・ヘッジ関係のヘッジ比率が、企業が実際にヘッジしているヘッジ対象の量と企業がヘッジ対象の当該量を実際にヘッジするのに使用しているヘッジ手段の量から生じる比率と同じであること
当社グループは、ヘッジ関係が将来に向けて有効であるかどうかを継続的に評価しています。ヘッジの非有効部分が生じる原因としては、ヘッジ手段の価値変動がヘッジ対象の価値変動を上回る又は下回る場合があります。
ヘッジ比率については、ヘッジ対象とヘッジ手段の経済的価値及びリスク管理戦略に照らして適切に設定しています。ヘッジ関係について有効性が認められなくなったものの、リスク管理目的に変更がない場合は、ヘッジ関係が再び有効となるようヘッジ比率を再調整しています。
また、ヘッジ関係についてリスク管理目的が変更された場合は、ヘッジ関係の適用を中止しています。
ヘッジ会計に関する要件を満たすヘッジは以下のように会計処理しています。
(ⅰ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識し、非有効部分は直ちに連結損益計算書において純損益として認識しています。
その他の包括利益に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。
予定取引又は確定約定の発生がもはや見込まれない場合には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識していた累積損益を純損益に振り替えています。
ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生がまだ見込まれる場合には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識されていた金額は、当該将来キャッシュ・フローが発生するまで引き続き資本に計上しています。
(6)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しています。
正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額です。
取得原価は、主として総平均法による原価法に基づいて算定しており、購入原価、加工費及び現在の場所及び状態に至るまでに要したすべての費用を含んでいます。
(7)有形固定資産
有形固定資産については、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去及び土地の原状回復費用、及び資産計上すべき借入コストが含まれています。
土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で計上しています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は、以下のとおりです。
・建物及び構築物 3~65年
・機械装置及び運搬具 3~15年
賃貸用車両は賃貸期間終了時の処分見積価額を残存価額とし、賃貸期間を見積耐用年数として、主として5年から7年のリース期間にわたり定額法で償却しています。
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、連結会計年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8)のれん及び無形資産
① のれん
当社グループは、のれんを、譲渡対価の公正価値、取得日時点で測定した被取得企業に対する非支配持分の認識額及び従来保有していた被取得企業の資本持分の取得日公正価値の総額から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額を控除した額として当初測定しています。
のれんの償却は行わず、毎期及び減損の兆候が存在する場合には、減損テストを実施しています。
のれんの減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入れは行っていません。
また、のれんは連結財政状態計算書において、取得原価から減損損失累計額を控除した額で表示しています。
② 無形資産
無形資産については原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
(ⅰ)開発資産
新しい科学的又は技術的知識の獲得のために行われる研究活動に対する支出は、発生時に費用認識しています。
開発活動による支出については、信頼性をもって測定可能であり、技術的かつ商業的に実現可能であり、将来的に経済的便益を得られる可能性が高く、当社グループが開発を完成させ、当該資産を使用又は販売する意図及びそのための十分な資質を有している場合にのみ、無形資産として資産計上しています。
資産計上した開発資産は、見積耐用年数にわたり定額法で償却しています。
開発資産の見積耐用年数は以下のとおりです。
・開発資産 4~15年
(ⅱ)その他の無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しています。企業結合で取得した無形資産は、取得日現在における公正価値で測定しています。
その他の無形資産は、当初認識後、それぞれの見積耐用年数にわたり定額法で償却しています。
主要な無形資産の見積耐用年数は、以下のとおりです。
・ソフトウエア 5~15年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、連結会計年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。未だ使用可能でない無形資産については、償却を行わず、毎期及び減損の兆候が存在する場合には、個別に又は資金生成単位で減損テストを実施しています。
(9)リース
① 借手のリース
当社グループは、契約の締結時に契約がリースであるか又はリースを含んでいるかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいると判定しています。契約がリースであるか又はリースを含んでいると判定した場合、リース開始日に使用権資産及びリース負債を認識しています。
リース期間については、リースの解約不能期間に加えて、行使することが合理的に確実である場合におけるリースの延長オプションの対象期間と、行使しないことが合理的に確実である場合におけるリースの解約オプションの対象期間を含む期間を決定しています。
リース負債は未払リース料総額の現在価値で当初測定し、使用権資産は、リース負債の当初測定の金額に、開始日以前に支払ったリース料等、借手に発生した当初直接コスト及びリース契約条件で要求されている原状回復義務等のコストを調整した取得原価で測定しています。
当初認識後、使用権資産については原価モデルを適用し、耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたり定額法で減価償却を行っています。一方、リース負債については、利息相当額を加算して帳簿価額を増額させ、リース料の支払いにより帳簿価額を減額させています。また、該当する場合には、リース負債の見直し又はリースの条件変更も帳簿価額に反映しています。
リース料は、実効金利法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、金融費用は連結損益計算書において認識しています。
ただし、リース期間が12か月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、リース料をリース期間にわたり定額法又は他の規則的な基礎のいずれかにより費用として認識しています。
② 貸手のリース
当社グループは、リースをオペレーティング・リース又はファイナンス・リースのいずれかに分類しています。原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合には、ファイナンス・リースに分類し、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転するものではない場合には、オペレーティング・リースに分類しています。
ファイナンス・リースに係るリース債権は、リース投資未回収総額をリースの計算利子率で割引いた現在価値で当初認識し、連結財政状態計算書上の「営業債権及びその他の債権」及び「その他の金融資産」に計上しています。
リースに係る収益は、「(14)収益 ② リース収益」に記載しています。
(10)非金融資産の減損
① 減損損失の認識と測定
棚卸資産及び繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び未だ使用可能ではない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず回収可能価額を毎年同じ時期に見積っています。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い方の金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いています。
減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しています。のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位を、のれんが関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように統合しています。企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位に配分しています。
当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成しません。全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しています。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に純損益として認識しています。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しています。
② 減損の戻入れ
過去に認識した減損は、減損の戻入れの兆候があり、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合に回収可能価額まで戻し入れ、減損損失の戻入額を純損益として認識しています。ただし、のれんに関連する減損損失は戻し入れていません。なお、減損損失の戻入額は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を上限としています。
(11)従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しています。
賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的な債務を負っており、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しています。
② 退職給付
(ⅰ)確定給付制度
当社グループは、従業員の退職給付制度として、企業年金基金制度、退職一時金制度を採用しています。
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき決定しています。
確定給付制度に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しています。ただし、確定給付制度が積立超過である場合は、確定給付資産の純額は、制度からの返還又は制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値を資産上限額としています。
確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。
過去勤務費用は、発生した期の純損益として認識しています。
(ⅱ)確定拠出制度
確定拠出型の退職給付に係る費用は、拠出した時点で費用として認識しています。
(ⅲ)複数事業主制度
一部の連結子会社は、複数事業主制度の企業年金基金に加入していますが、確定給付制度としての会計処理を行うために十分な情報を入手できないため、確定拠出制度と同様の会計処理を行っています。
③ その他の長期従業員給付
退職後給付以外の長期従業員給付に対する債務は、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を現在価値に割引いて算定しています。
(12)株式に基づく報酬
当社グループは、取締役等に対する持分決済型及び現金決済型の株式報酬制度を採用しています。
① 持分決済型の株式報酬
持分決済型の株式報酬については、受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本及び負債の増加として認識しています。
② 現金決済型の株式報酬
現金決済型の株式報酬については、支払額の公正価値を負債として認識し、負債が決済されるまで、当該負債の公正価値の変動を純損益として認識しています。
(13)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しています。貨幣の時間的価値が重要な場合には、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは、金融費用として認識しています。
① 製品保証引当金
販売した製品の保証修理費用の発生に備えるため、以下の金額の合計額を引当金として認識しています。
(ⅰ)保証書の約定等に従い、過去の実績を基礎に将来保証見込みを加味して算出した見積額
(ⅱ)製品のリコール等が発生した際にその費用の支出に充てるために、市場措置(リコール等)に関連して算出した見積額
製品保証引当金は、顧客及び販売店からの請求等に応じて取り崩されます。なお、発生が見込まれる保証修理費用について、現在入手可能な情報に基づき必要十分な金額を引当計上していると考えていますが、製品保証引当金の計算では将来複数年にわたり生じる保証修理費用を予測しているため、実際の保証修理費用が見積りと乖離することにより、製品保証引当金を追加計上又は戻入が必用となる可能性があります。
② 資産除去債務
資産除去債務は、工場設備等に関連する有害物質を除去する法的義務及び不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務に備えて、将来支出が見込まれる金額を引当金として認識しています。これらは主に1年以上経過した後に支払われることが見込まれますが、将来の事業計画等により影響を受けます。
(14)収益
① 顧客との契約から生じる収益
当社グループでは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等やIFRS第16号「リース」に基づいて認識される収益を除き、顧客との契約について、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務へ配分する。
ステップ5:企業が履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。
当社グループは、国内外において、大型・中型トラック・バス、小型トラック、ピックアップトラック及びその派生車、産業エンジンのほか、トランスミッション及び駆動系のコンポーネント、部品及び中古車などの製品販売、及び、整備・サービスの提供を主要な事業としています。
製品販売については、主に製品を引き渡した時点又は製品を船積みした時点で当該製品に対する支配が顧客に移転し、当社グループの履行義務が充足されることから、当該時点で収益を認識しています。
整備・サービスの提供については、主に整備・サービス提供が完了した時点で履行義務が充足されると判断し、当該時点で収益を認識しています。ただし、リース契約に含まれる車両メンテナンスサービス及び保証延長サービスについては、履行義務の進捗に応じて一定期間にわたり収益を認識しています。
販売奨励金等の顧客に支払われる対価について、取引価格から減額しています。
製品の販売及びサービスの提供に係る対価は、製品に対する支配が顧客に移転してから概ね1年以内に受領しており、重要な金融要素は含んでいません。
② リース収益
ファイナンス・リースに係る利息収益は、実効金利法によって認識しています。製造業者又は販売業者としての貸手となる場合、ファイナンス・リースに係るリース収益は、リース開始日に、売上収益とそれに対応する原価、販売損益を認識しています。
オペレーティング・リースに係るリース収益は、リース期間にわたり定額法により認識しています。
(15)政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られたときに公正価値で認識しています。
政府補助金が費用項目に関連する場合は、補助金で補償することが意図されている関連コストを費用として認識する期間にわたり規則的に収益として認識しています。
資産に関する補助金は、繰延収益として認識し、関連資産の見積り耐用年数にわたり規則的に純損益として認識しています。
(16)法人所得税
法人所得税費用は、当期税金及び繰延税金から構成されています。これらは、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目から生じる場合、及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しています。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率及び税法は、期末日までに制定又は実質的に制定されているものです。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しています。
繰延税金資産は、将来減算一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除について、それらを利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲で認識し、繰延税金負債は、原則としてすべての将来加算一時差異について認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び繰延税金負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・企業結合取引を除く、取引時に会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消する時期をコントロールすることができ、予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しています。未認識の繰延税金資産は毎期見直され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しています。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定しています。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、当期税金資産と負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金負債と当期税金資産とを純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時行うことを意図している場合に相殺しています。
当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、認識及び情報開示に対する例外を適用しているため、当該繰延税金資産及び繰延税金負債についての認識及び開示を行っていません。
(17)売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業
非流動資産(又は処分グループ)の帳簿価額が、継続的使用ではなく主に売却目的により回収される場合には、当該非流動資産(又は処分グループ)を売却目的保有に分類しています。
売却目的保有へ分類するためには、売却の可能性が非常に高く、現状で直ちに売却が可能なことを条件としており、当社グループの経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に限られています。
売却目的保有に分類された非流動資産(又は処分グループ)は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、売却目的保有に分類された後は減価償却又は償却を行っていません。
非継続事業には、既に処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成要素が含まれ、グループの一つの事業もしくは地域を構成し、その一つの事業もしくは地域の処分の計画がある場合に認識しています。
(18)資本
① 普通株式
当社が発行した普通株式は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用は関連する税効果を控除後に資本剰余金から控除しています。
② 自己株式
自己株式は取得原価で測定され、資本から控除しています。当社の自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識していません。
なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識しています。