有価証券報告書-第122期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/18 15:03
【資料】
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【項目】
125項目
(5) 事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策
当社グループは「2 事業等のリスク 14) 継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載のとおり、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、当該重要事象等を解消、改善するための対応策を新中期経営計画「akebono New Frontier 30 - 2016」(以下aNF30-2016)の中で取り組んでまいりました。当連結会計年度は、aNF30-2016の2年目にあたります。当連結会計年度では、売上高、営業利益については目標を達成し、特にフリー・キャッシュ・フローについては、目標の30億円を大幅に上回る83億円のキャッシュを創出することができました。
自動車産業は100年に一度の大変革期に突入していると言われております。こうした急激かつ急速に変化する経営環境にスピードを持って対応し、持続的成長につなげて、早期に健全な財務体質への回復を図るため、当社グループの特徴である「小規模専業独立製造会社」という立ち位置を最大限に活かす製品別事業部制(BU制)という新たな組織体制を平成28年度(2016年度)より順次導入しております。BUと本社機能、BUと海外事業との効率的な連携などの課題は残されているものの、BU制の本格導入によって既存ビジネスにおける競争力の強化と新規ビジネス領域の拡大を図り、持続的成長につなげてまいります。
aNF30-2016では次の3つの柱を掲げ、諸施策を着実に進めていくことで「健全な財務体質への回復」を目指しております。
ⅰ.北米事業の立て直し
ⅱ.製品別事業部制への移行によるグローバルネットワークの確立
ⅲ.ハイパフォーマンスブレーキ(高性能量販車用ブレーキ)ビジネスの拡大と欧州事業の新築
なお、aNF30-2016の進捗及び今後の見通しは以下の通りです。
<北米事業の立て直し>平成26年(2014年)から発生した受注急増による生産混乱の影響で、北米事業の業績は悪化し、ここ数年間は大きな損失の計上を余儀なくされました。そのため当社グループでは「北米事業の立て直し」を最大の経営課題として捉え、早期の収益安定に取り組んでまいりました。米国の収益安定に向けた4つの施策、①組織・管理体制の抜本的な改革、②生産性の改善、③生産能力の増強、④収支構造の改革に取り組み、さまざまな施策を実行した結果、平成29年度(2017年度)には米国だけで18億円の営業利益を計上することができました。
北米事業の立て直しは成果を出しているものの、一部のお客様による乗用車生産からの撤退や、生産混乱に起因して次期モデルの受注を逃したことなどにより、今後、数年間は売上高が減少する見通しですが、生産体制の最適化に向けた取り組みは継続してまいります。現地主導で大きな改革を実行したことによる課題も出てきており、米国のマネジメントだけでは対処できない改革フェーズに入ってきたものと考えております。今後の成長を実現するためには日本のモノづくりをベースとした製造会社という原点に立ち返り、さらに日米間の連携を強化し、北米事業のさらなる改善に向け努力してまいります。
<製品別事業部制への移行によるグローバルネットワークの確立>製品ごとの収益性を向上させながらグローバルでの競争力を強化することを狙い、平成28年度(2016年度)から5つの製品別事業部制(BU制)への移行を開始いたしました。具体的には、当社グループの製品群を下記の5つに分け、BUがそれぞれの分野のマーケティング、製品開発、生産、販売について責任を持ち、収支も含めて一貫した事業運営をいたします。
ビジネスユニット(BU)対象製品
HP BU高性能量販車用ディスクブレーキ
Foundation BUディスクブレーキ、ドラムブレーキなど機構部品
インフラ&モビリティシステム(AIMS) BU産業機械用製品、鉄道車両用製品、センサー製品
Friction Material BUブレーキパッド、ライニングなどの摩擦材製品
補修品 BUブレーキパッド、ライニングなどの補修品

一方、当社グループにとって最重要課題のひとつである次世代製品の開発や新規分野での材料・技術開発、今後大きく変わるモビリティ分野でのビジネスの開拓、ビジネスモデルの構築などは本社機能が担当し、積極的に展開を図っていきます。各機能のBU制への移行はまだ途上ですが、当初計画通り平成30年度(2018年度末)までの移行完了を目指し、諸施策を順次実行しております。
現状での大きな課題としてはBUと本社機能、BUと海外事業との効率的な連携などがありますが、これらについても本年度中での実現に向けて取り組んでまいります。
次期中期経営計画では、半世紀間主流であった現行ディスクブレーキに対して、次世代型製品の立上げを本格化させます。インフラ&モビリティ分野では、自動車関連技術を応用した製品展開のみならず、今後はセンサー製品を核とした情報提供サービスへの展開につなげていく計画であり、その土台づくりを行います。
<ハイパフォーマンスブレーキ(高性能量販車用ブレーキ)ビジネスの拡大と欧州事業の新築>当社グループは、数年前から高性能量販車用ディスクブレーキ製品の開発に取り組んでまいりました。高出力を誇る高性能車では、そのブレーキにかかる負荷は非常に高く、この負荷に耐えるブレーキの開発という大きなチャレンジに取り組み、製品としてお客様からの認知を得ることができました。平成29年度(2017年度)には、スロバキア工場の本格稼働に向け、米国のコロンビア工場で生産し欧州に輸出していた高性能量販車用ブレーキ製品を順次生産移管してまいりました。スロバキア工場内での想定以上のスクラップの発生や、現地スタッフの教育に日本人専門家を多数派遣する必要が出ていること、高性能量販車分野における新規のお客様やお取引先対応など、初期に起こりうる課題に対処し、本格稼働に向けた体制を構築中です。平成30年度(2018年度)も損失は残りますが、その翌年度(2019年度)に黒字転換できる体制を整えてまいります。
ハイパフォーマンスブレーキビジネスの今後の展開としては、最高性能への技術にこだわり、これまでの欧州一極だけでなく北米や日本も含めたグローバルでの展開に着手する計画です。
欧州事業としては、フランスで生産している摩擦材事業の製品群に高性能量販車用製品を加えるなど、選択と集中を踏まえた新たな経営計画を策定中であり、こちらについても2020年度の黒字化を目指して諸施策を実行する計画です。
<健全な財務体質への回復>以上の3つの主要施策及びその他諸施策に取り組み、利益の拡大を図っています。これらの取り組みにより、アジア地域では計画を上回る業績を達成しました。aNF30-2016の目標である「健全な財務体質への回復」については、まだ道半ばながらもある程度の成果は出せたものと考えております。フリー・キャッシュ・フローは前期と比べ100億円増加し、83億円となりました。有利子負債は前期と比べ84億円削減し、ネット有利子負債は970億円となりました。自己資本比率も前期12.4%だったのに対し13.9%となるなど、一定の成果が出てきております。長期目標としている「自己資本比率20~30%」、「有利子負債の大幅な削減」の達成にはまだ時間が必要ですが、aNF30-2016の最終年度である平成30年度(2018年度)にはさらなる改善を目指してまいります。
これらの状況を踏まえ、「継続企業の前提に関する重要な不確実性」は認められないと判断しております。

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