有価証券報告書-第66期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/25 16:57
【資料】
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【項目】
89項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は「人間尊重」と「顧客第一」を基本理念としております。「人間尊重」とは、自立した個性を尊重し合い、平等な関係に立ち、信頼を築くという理念であり、「顧客第一」とは、お客様の要求に対して、最大限に努力し、最優先で応えるという理念であります。こうした基本理念に基づき、「わたしたちは、世界的視野に立ち、お客様の満足のために、卓越した技術と特長ある製品を供給する。」という社是を実践し、株主の皆様をはじめとする全ての人々と喜びを分かち合い、企業価値の向上に努めるとともに、これら「ヤチヨ企業理念」の実践を通じて、社会からその存在を認められ、期待される企業を目指してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、グローバル市場での着実な成長と適正利益の確保及び企業価値向上に向けて、連結営業利益率を重要な経営指標と位置づけております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
今後の経済状況の見通しにつきましては、国内においては、一部に弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあり、景気は緩やかに回復していくことが予想されます。世界経済は、米中の通商問題の動向及び影響、中国の過剰債務問題を含む金融資本市場の変動の影響及び欧州主要諸国の政策に関する不確実性による影響等、不透明な要素もあるものの、景気は緩やかな回復が続くことが予想されます。
当社グループを取り巻く自動車業界におきましては、国内では人口減少に伴い自動車販売台数の大幅な増加は見込みにくい一方、グローバルでは米国・中国の2大市場がけん引するなかで、各国で差はあるものの新興国でも需要が高まり、今後も自動車の生産・販売台数の拡大が期待できます。
グローバル市場が拡大する中、自動車には、CASE:Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)や、MaaS:Mobility as a Service(モビリティのサービス化)等と呼ばれる新たな価値が求められ、とりわけ電動化については、環境規制の強化に伴い各国が政策として取り組みを加速させており、自動車メーカーもその対応を急ピッチで進めています。自動車メーカーは、これら新価値の具現化への資源投入を進める中、独自提案できる企画開発力とグローバルレベルの供給力をもつサプライヤーからの部品調達を増やす傾向にあります。また、これらの流れを受けて、自動車業界の枠を超えた、電機メーカー、素材メーカー、IT企業などと、自動車関連企業との提携も活発化しています。
当社グループは、取り巻く環境が大きく変化する状況を踏まえ、1年ごとに事業実績および環境の変化を再確認し、必要に応じて中期計画を見直すことにしておりますが、2019年度については、2018年4月からスタートしている中期3カ年計画(18-20中期計画)を踏襲し、北米地域の生産体質の回復、品質領域の強化・盤石化とともに、引き続き中期方針で定める全社重点施策を確実にやりきり、2020年Visionに掲げる「グローバルでトップの技術・製品の競争力を実現する」ことを目指してまいります。全社重点施策としては次の5つを掲げ、全社一丸となって推進しております。
①ニーズを先読みしたものづくり進化
市場ニーズが激しく変化する中、卓越した技術と特長ある製品を実現するため、これまでのものづくりのやり方を変革しスピードを上げて取り組んでおります。
情報網を飛躍的に拡大させ、時代・社会の潮流、世の中の動向・価値観を敏感に察知してお客様のニーズを先読みし、新しい価値として具現化した世界一/世界初の技術・製品の提供を目指しております。これらの取り組みの中で、樹脂事業の拡大、販路の拡大を進めております。
また、企画、開発、生産、販売までの各領域で「ものづくり」における役割を強化するとともに、各領域の現場に根差した生産体質改革を進めております。引き続き、各領域がもつ先読み情報、先取り情報を前領域に逐次フィードバックする仕組みを絶えず回して、ものづくり力を飛躍的に向上させてまいります。
②グローバルオペレーションの確立と実行
主力製品である樹脂製燃料タンク・サンルーフの生産の拡大に伴い、生産量の多くを海外生産拠点が担う状況の中、各地域で異なるニーズへの対応や、日本と地域間あるいは拠点同士の連携を強化する必要性が高まっております。これらを背景に、日本サイドの本社機能を強化させ、ものづくりマザー機能を確立し、併せて各地域の生産拠点の役割と責任を明確にすることで、グローバルオペレーションを進化させる必要があり、日本、米州、中国、アジアの地域担当執行役員を設けて、オペレーションの強化を進めてきました。
体質目標の設定と達成により、全拠点の体質向上を図り、併せて拠点の役割を明確にし、その役割を果たす全社最適な事業運営体制を構築します。その上でグローバルオペレーションを実行して新機種のスムーズな立上げや競争力ある適正コストの実現、各拠点のさらなる生産体質向上などを進め、一層盤石な事業運営を実現してまいります。
なお、ユー エス ヤチヨ インコーポレーテッド(米国)における老朽化した設備での高負荷生産による設備トラブルの発生については、日本からの支援を含め生産安定化に向けた取り組みを推進し、現在、安定生産を継続しております。今期においては、現地マネージャークラスの人材育成や新規設備導入を着実に推進してまいります。
③品質保証体質の飛躍的向上
過去の品質不具合に類似した事象の発生防止に向け、全部門を横断したフロントローディングプロセスの構築を進めてまいりましたが、市場措置が必要となる品質不具合を発生させたことを踏まえ、全生産現場において基本プロセスの遵守および不具合対策の水平展開を徹底して行い、不具合の発生0件を目指してまいります。
そのうえで、開発、技術の設計構想段階から関連部門による意思入れを確実に行い、お客様の品質要求に対応できるタフネス性の高い仕様・製法を確立し、高品質な製品の安定生産を図ってまいります。不良品をつくらない、流さない、異常を発生させない、そして生産変化に強い体質を構築し、全領域で品質維持向上活動(YBQ)、生産効率向上活動(TPM)を実践し、その質を上げ、変化やイレギュラー事象の発生にも揺るがない品質保証体質を確立してまいります。
④将来を担う人材の先行育成・最適配置
ものづくり進化による仕事の変化、将来の仕込みに向けて現場力を飛躍的に向上させるため、働き方の改革や多様な人材が活躍できる環境づくり、従業員一人ひとりの能力を最大限発揮できる環境の構築など、抜本的な取組みを進めております。専門領域の異なる従業員でチームを結成し、将来の事業構造を想定した上で中長期の会社の方向性を検討する新たな取り組みなどを開始しました。
また、将来の事業構造を予見し、それを支えるために必要な各部門、各領域の求める人材像を明確にした上で、人材の先行育成と最適配置を行い、引き続き人材の総合力を強化してまいります。合わせて、海外生産拠点の自立化に向けた現地従業員の積極的な育成および現地マネージャークラスの人材育成に注力してまいります。
⑤企業価値向上に向けたサステナビリティ展開
企業活動におけるCO2排出量削減のほか水消費量削減、廃棄物削減活動の強化など、今まで以上に環境負荷低減に取り組み、福祉や環境に配慮した当社ならではの技術と製品の提供などを通じて社会に貢献するとともに、法令・社内規則・社会規範等を順守しております。
なお、これらの取り組みを積極的にステークホルダーに開示することで、引き続き企業活動に対する理解と期待を獲得し、将来にわたって持続可能な社会の実現に努め、責任を果たしてまいります。

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