有価証券報告書-第89期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/23 15:46
【資料】
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【項目】
117項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、米国については雇用や所得を取り巻く環境の改善を背景に堅調に推移し、中国は金融緩和や小型車減税効果もあり徐々に上向き、インドと東南アジアも総じて底堅い成長が続きました。
欧州は英国のEU離脱選択の影響が限定的にとどまり緩やかな回復をしましたが、シリア・北朝鮮をはじめ国際情勢の悪化に加え、米国新大統領の動向など懸念材料が増し先行きは不透明な状況となっております。
一方、国内経済は、政府の各種経済対策および日銀の金融緩和を背景に、雇用・所得情勢が堅調に推移し、景気は全般的に緩やかな回復基調で推移しておりますが、消費者物価指数はマイナスが続き、先行きは不透明な状況となっております。
当社グループの属する自動車業界につきましては、米国・中国の好調な販売に加え、国内需要は軽自動車販売の前年割れが続きましたが普通車販売の回復により堅調に推移いたしました。
このような市場環境のなか、当社グループは、2020年度を目標年度とする長期ビジョン※「Global
10」の実現に向け、着実に海外展開を推進し、海外の生産拠点を活用して海外需要への拡販をしてまいりました。
また、三菱重工工作機械株式会社とエンジンバルブ事業を統合し、同社と当社との間でそれぞれが持つエンジンバルブに関するノウハウや強みを共有し、相乗効果を追求してまいりました。
売上高は、海外向け需要増および三菱重工工作機械株式会社とのエンジンバルブ事業の統合が寄与し、前年対比増加いたしました。
利益につきましては、グローバル展開における海外子会社の立上げ費用の増加と為替影響等により、前年を下回る結果となりました。
これにより、売上高は18,165百万円(前期比662百万円増)、営業利益は785百万円(前期比607百万円減)、経常利益は534百万円(前期比1,036百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は46百万円(前期比1,212百万円減)となりました。
※当社グループによる自動車用エンジンバルブ世界シェア10%獲得を「Global 10」と称しています。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,593百万円減少し、5,449百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、使用した資金は、465百万円(前連結会計年度は1,785百万円の増加)となりました。
収入の主な要因は、税金等調整前当期純利益334百万円および減価償却費1,566百万円であり、支出の主な要因は、たな卸資産の増加974百万円、法人税等の支払1,098百万円であります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、使用した資金は2,734百万円(前連結会計年度比192.7%増)となりました。
収入の主な要因は、関係会社株式の売却による収入359百万円であり、支出の主な要因は、有形固定資産の取得による支出3,363百万円によるものであります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、獲得した資金は571百万円(前連結会計年度は668百万円の減少)となりました。
これは、主に短期借入による収入745百万円および配当金の支払額267百万円によるものであります。