有価証券報告書-第80期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/21 16:54
【資料】
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【項目】
120項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における世界経済は、中国及び新興国経済の成長に一部弱さが残るものの、米国をはじめとした先進国を中心に緩やかな伸びを見せました。国内におきましては、政府の経済対策や金融緩和策の効果から企業収益、雇用・所得環境に改善がみられるなど景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
当社グループが関連する自動車業界におきましては、国内自動車販売は、軽自動車増税の影響から軽自動車の販売は減少しましたが、環境対応車・小型車への需要から増加に転じました。世界全体では、中国、北米の二大市場における需要が堅調に推移したことから前年度を上回りました。
このような経営環境の中で当社グループにおきましては、中期経営計画にて当期を経営体質強化の期間と位置づけており、既存事業の競争力向上、将来の成長に向けた展開を重点に取り組んでまいりました。
既存事業の競争力向上につきましては、最大の課題となっていた北米事業におきましては、メキシコ拠点を活用した原価低減とともに、拠点間で発生していた輸送ロスの削減に努めてまいりました。中国・アジア事業につきましては、経済成長の減速から厳しい事業環境になっており売上減少に伴う収益悪化に歯止めをかけるための施策を進めております。
将来の成長に向けた展開につきましては、IMASENグループのコア技術を結集し、既存事業の枠にとらわれない開発を推進しております。
当連結会計年度におきましては、画像処理技術を活用して昨年度に開発した検査設備を海外拠点にも導入することで、検査工数の削減、検査精度の向上、省人化を実現いたしました。
このような全社的な取り組みを迅速かつ効率的に推進するため、執行役員制度及び事業部制を導入し、社内体制の強化を図りました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高につきましては、国内の生産減少や為替影響などにより110,275百万円(前期比8.2%減)となりました。利益につきましては、営業利益は2,670百万円(前期比16.6%減)、経常利益は2,047百万円(前期比25.5%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,567百万円(前期比77.5%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(a) 自動車部品関連事業
自動車部品関連事業につきましては、国内の生産減少や為替影響などにより、売上高は106,670百万円(前期比8.0%減)となりました。営業利益は2,842百万円(前期比11.3%減)となりました。
(b) ワイヤーハーネス関連事業
航空機関連、工作機械関連ともに受注が減少したことにより、売上高は2,563百万円(前期比16.5%減)となりました。営業損失は177百万円(前期は30百万円の損失)となりました。
(c) 福祉機器関連事業
福祉機器全般において受注が減少したことにより、売上高は1,040百万円(前期比7.3%減)、営業損失は5百万円(前期は16百万円の利益)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は、主に税金等調整前当期純利益、減価償却費、売上債権及びたな卸資産の増加などにより、4,182百万円(前期比44.7%減)となりました。
投資活動に使用した資金は、主に有形固定資産の取得による支出により、2,634百万円(前期比36.4%減)となりました。
財務活動の結果減少した資金は、主に短期借入金の純減などにより、3,538百万円(前期比27.0%減)となりました。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は9,683百万円と前連結会計年度末に比べ2,448百万円の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,182百万円の増加となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が2,000百万円、減価償却費が5,355百万円、売上債権の増加が337百万円、たな卸資産の増加が954百万円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,634百万円の減少となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出が2,817百万円であったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、3,538百万円の減少となりました。これは主として、短期借入金の純減が1,462百万円であったことによるものであります。