有価証券報告書-第88期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/23 15:14
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178項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における世界経済は、米国では個人消費が堅調に推移し景気が拡大しましたが、ウクライナ紛争や中東での地政学リスクの高まりや、中国の景気後退等により、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループが関連する自動車業界におきましては、米国において内需拡大に伴い自動車販売が増加したものの、原材料価格の高騰が継続していることに加え、中国市場における急速なEVシフトに伴う日系メーカーの販売不振もあり、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような経営環境の中、当社グループにおきましては、安定した収益体制を構築し、IMASENのさらなる企業価値向上を目的に、長期目標を達成するための3年間の中期経営計画を策定し、「シート・電装事業、電子事業の主要2事業への集中」「資本コスト・株価を意識した経営」を主軸として、経営方針の軌道修正を行いました。
その中で2024年度からの3年間の中期会社目標を「業績回復と事業成長」と置き、長期目標の達成に向けたステップとして、2026年度の収益目標を売上高910億円、営業利益4.0%、ROE 4.0%以上と設定し、9つの重点施策を掲げて取り組みを開始いたしました。
経営判断のスピードアップに向けては、経営に関連した重要な会議体やプロセスの見直しと権限移譲の促進を行いました。また、2026年3月期第1四半期より在外子会社の決算期を親会社である当社の決算期に統一することを決定し、意思決定の迅速化や管理体制の強化を図るとともに、業績等の経営情報の適時・適切な開示により経営のさらなる透明性に努めてまいりました。
海外拠点の取り組みとしまして、北米拠点では物流費の抑制および一貫生産体制の構築を目指し、テネシー工場からオハイオ工場への生産移管と生産体制強化に取り組み、当期までに自動組立ラインの導入とテネシー工場からの1,500トンプレス機の移管が完了しております。なお、テネシー工場は2024年12月に生産を終了し、2025年8月をもって工場の売却を完了する予定となっております。
中国拠点では中国市場の需要動向に合わせた体制整備として希望退職者募集による人員最適化を実施し、収益体質の強化を図ってまいりました。また、現地OEMメーカー向けの拡販活動としてテイ・エス テック株式会社との連携による中国での拡販活動や、広州モーターショー2024への初出展など新規受注獲得に向けた営業活動を推進しております。
拡大が期待されるインド市場に向けては投資を強化し、新機種向け高効率ラインや新規プレスラインなどを導入し、増産対応を行っております。また、部品の現調化、内製化に取り組んでいるほか、設備や金型・治具についても現地調達を進めており、コスト競争力の強化を図っております。
このような施策に取り組んだ結果、中国における生産減少の影響等により当連結会計年度の売上高は94,341百万円(前期比5.4%減)と減収になったものの、円安による為替の好影響や自社体質改善等により営業利益は393百万円(前期は14百万円の利益)、経常利益は511百万円(前期比96.6%増)、投資有価証券売却益の発生等により親会社株主に帰属する当期純利益は2,084百万円(前期は71百万円の損失)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(a) 日本
単体での生産減少により売上高は39,334百万円(前期比2.5%減)と減収になりました。利益面では原価改善の効果はあるものの、減収影響に加え、管理体制強化による労務費・経費増加により、営業損失は510百万円(前期は322百万円の損失)となりました。
(b) 北米
円安による為替影響により売上高は30,179百万円(前期比4.6%増)と増収になり、利益面では機種構成の良化による増益に加え、生産設備の自動化投資や北米拠点の集約による原価改善効果がみられ営業利益は441百万円(前期は1,244百万円の損失)となりました。
(c) アジア
中国における日本車販売不振の影響を受け、生産減少により売上高は24,828百万円(前期比18.7%減)と減収になりました。また、希望退職の実施に加え原価低減活動を進めたものの、減収影響により営業利益は410百万円(前期比68.6%減)となりました。
②生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
日本39,309△3.4
北米30,5827.8
アジア23,398△19.8
合 計93,290△5.0

(注) 上記の金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高
(百万円)
前年同期比(%)
日本39,582△2.95,0105.2
北米29,228△3.12,461△27.9
アジア24,686△18.92,003△6.6
合 計93,497△7.89,476△8.2

c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
日本39,334△2.5
北米30,1794.6
アジア24,828△18.7
合 計94,341△5.4

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高
(百万円)
割合(%)販売高
(百万円)
割合(%)
NHK Seating of America,Inc.11,12811.29,51710.1
日本発条㈱12,24312.3--

(注) 当連結会計年度の日本発条㈱については、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
財政状態の分析
a.流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は52,626百万円(前期比2,156百万円の増加)となりました。売掛金が1,328百万円減少したものの、現金及び預金が2,942百万円、棚卸資産が995百万円増加したことなどによるものであります。
b.固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は25,704百万円(前期比5,006百万円の減少)となりました。無形固定資産が149百万円増加したものの、有形固定資産が654百万円、投資その他の資産が4,500百万円減少したことなどによるものであります。
c.流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は20,504百万円(前期比3,134百万円の減少)となりました。短期借入金が3,181百万円減少したことなどによるものであります。
d.固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は4,785百万円(前期比1,487百万円の減少)となりました。長期借入金が477百万円、繰延税金負債が390百万円、リース債務が336百万円減少したことなどによるものであります。
e.純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、53,041百万円(前期比1,771百万円の増加)となりました。その他有価証券評価差額金が2,323百万円減少したものの、為替換算調整勘定が2,178百万円、利益剰余金が1,787百万円増加したことなどによるものであります。
経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は94,341百万円(前期比5.4%減)となりました。セグメント別では、日本につきましては、単体での生産減少により、売上高は39,334百万円(前期比2.5%減)になりました。北米は、円安による為替影響により、売上高は30,179百万円(前期比4.6%増)、アジアは、中国における日本車販売不振の影響を受け、売上高は24,828百万円(前期比18.7%減)となりました。
利益につきましては、円安による為替の好影響や自社体質改善等により営業利益は393百万円(前期は14百万円の利益)、経常利益は511百万円(前期比96.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益の発生等により2,084百万円(前期は71百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は14,412百万円と前連結会計年度末に比べ3,237百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、2,768百万円(前期比188.8%増)となりました。これは主として、売上債権の減少が3,349百万円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果増加した資金は、4,503百万円(前期は1,209百万円の減少)となりました。これは主として、投資有価証券の売却による収入が5,309百万円であったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、4,987百万円(前期比0.2%減)となりました。これは主として、短期借入金の純減が1,463百万円、長期借入金の返済による支出が2,568百万円であったことによるものであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用、税金の支払い、新製品立ち上がりに伴う生産設備や金型投資等です。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度において3,129百万円の設備投資を実施しており、資金の調達につきましては、自己資金及び借入金によっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、繰延税金資産の回収可能性の判断及び固定資産の減損に関する判断に関しては、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「重要な会計上の見積り」に記載しております。
a.製品保証引当金
当社グループは、製品の品質保証期間内に発生する製品保証費の支払に備えるため、過去のクレームを基礎にして発生見込額を見積り計上しております。従いまして、実際の製品保証費は見積りと異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
b.退職給付に係る負債
当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で使用される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率や年金資産の長期期待運用収益率など、多くの見積りが存在しております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。
c.固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候のある資産又は資産グループについて、将来キャッシュ・フローを見積り、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
d.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の将来の回収可能性を検討して、回収可能な額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性を評価するに当たって、将来の課税所得を合理的に見積もっております。この見積額の変動により、繰延税金資産の全部または一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を税金費用として計上します。

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