有価証券報告書-第90期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営方針
当社グループは、「計測、認識、制御といった人間の感覚の働きをエレクトロニクスなどの先端技術で商品化していく事業を核として社会に貢献すること」を経営理念とし、「革新的な技術の追求」、「マーケティング志向の強化」、「新たな価値の創造」、「高い品質の商品とサービスの提供」、「人材の育成」、「健全で公正な企業活動の推進」、「限りある資源の保全」、「ステークホルダーの期待と要請に応える」を経営の方針としています。
また、当社グループは自らの発展に止まらず、全社員がその一員であることを誇りに思えるような、社会に広く貢献する質の高い会社を目指しています。このために、当社グループはコーポレートガバナンスを充実させ、内部統制体制を適正に整備・運用し、正しい決算を行って財務報告の信頼性を確保していきます。
なお、地球環境に負荷をかけるような廃棄物は出さないという基本的な考えのもとに、環境保全と環境に優しい商品の提供に努めていきます。
(2) 経営戦略と目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2021年6月10日に10年先となる2030年を見据えた長期ビジョン「東京計器ビジョン2030」を開示しました。「東京計器ビジョン2030」では、当社が創業から125周年という節目にあたりこれからの150年、200年に向かって持続的な成長を続けるため、当社グループが2030年にありたい姿を纏めました。
これまで当社は国内のお客様の困りごとに寄り添い、ご期待に沿えるよう励んでまいりました。
その結果、国内市場でいくつものニッチトップ事業を産み出すことができましたが、さらなる成長のためにはもっと大きな視点での事業展開が必要であるとの認識に至りました。
今後はこれまで積み重ねた独創技術の有効活用によるイノベーションによって、SDGs(持続可能な開発目標)を切り口とした「グローバルニッチトップ事業」を創出して、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図るステージへと転換してまいります。
今後注力するグローバルを対象市場とする開発では、仕様の違い、適用規格の違い、スピードアップを図るための自前主義に拘らない生産・販売・技術の補完を目的としたM&A等で多額の投資が必要となることを予想しております。これまで強化してきた財務基盤による資金を有効活用しながら、先行して育ちつつある幾つかの成長ドライバーを早期に立ち上げていきます。
そして、収益源として育った成長ドライバーと既存事業の拡大から得られた利益を再投資に回す成長サイクルを構築しながら、新たな成長ドライバーの発掘・育成によって事業規模を拡大していきます。
このようなことから10年先の目指す経営指標として、連結売上高1,000億円以上、連結営業利益率10%以上、自己資本利益率(ROE)10%以上の目標を設定しました。
2021年度(2022年3月期)からの3ヶ年中期事業計画の基本方針は、以下の3つの基本方針に基づく成長戦略により、市場のリーダーとして、SDGsにある社会的課題解決に向けて独自の高付加価値商品を創造し続け、それにより、「安全」と「環境」へ貢献し、収益を伸ばし、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現することで、ステークホルダーの要請と期待に応えていくことです。
加えて、本3ヶ年は2030年の目標を実現すべく、成長ドライバーの発掘、絞込、育成の準備期間としています。
① 事業領域の拡大
当社グループは、これまで培ってきた有形・無形の様々な経験と強みを生かしながら、社会的課題の解決に貢献する特定市場向けの新商品、新事業を創出しトップに育てる“ニッチトップ戦略”を以って事業領域の持続的な拡大に挑戦していきます。さらに、単独商品での事業展開だけでなく複数商品を束ねることで、市場において強靭で存在感ある事業として展開することを目指します。また、新商品・新事業については、イノベーションが猛スピードで起き技術・商品が短命化している中、商品及びサービスの開発期間の短期化、競争環境の激化、研究開発費の高騰などに対応するため、M&Aやオープン&クローズ戦略も活用していきます。
② グローバル化の推進
持続的な成長が期待できる新興国を始めとした海外市場を更に開拓して収益を増大させていきます。そのためには、価格競争力を高め、社会的課題の解決の視点で市場特性に合い差別化した商品を開発・投入するとともに、販売とサービスのネットワークを更に拡充・強化していきます。
③ 既存事業の継続的強化
社会的課題の解決を追求するとともに顧客要望を満足させる革新的課題解決(イノベーション)による高付加価値化の実現と業務の高効率化を徹底することで、現有ニッチトップ事業の維持・拡大に注力するとともに、潤沢なキャッシュ・フローを実現することで、持続可能な成長のための基盤となる収益力を向上していきます。そのために、生産・営業・技術・サービス・スタッフの徹底した高効率化を目的とする全社改善活動を積極的に展開することに加え、IoTを活用したスマートものづくりによる生産効率の改善、多能工化等の付加価値を高める人材育成に取り組んでいきます。
(3) 経営環境と対処すべき課題
2021年度(2022年3月期)からの3ヶ年中期事業計画を取り巻く事業環境は、船腹過剰問題を抱える海運及び造船市況はさらに停滞が継続することが想定され、また新型コロナウイルス感染症拡大による公共事業の縮減や、鉄道事業者の収益悪化による鉄道保線関連製品の更新需要低迷が懸念されます。一方、昨年需要が大きく後退した油空圧機器事業の建設機械市場、産業用機械市場は中国をはじめとして市況が回復してきています。また、防衛・通信機器事業は、大型契約案件の端境期で2021年度まで一時的に売上が減少するものの、新たに哨戒ヘリコプター用逆探装置の受注や新規案件の航空機搭載電子機器等の大型案件の受注等により、2022年度(2023年3月期)以降は回復が見込まれています。
また防衛・通信機器事業の民需市場では、農業機械向けの自動化関連機器が堅調に推移する見込みであるほか、ラインナップの拡充が進む半導体製造装置向け製品が2023年度にかけて大幅な増収となることが見込まれています。
なお、2021年度からの3ヶ年は、前述の「東京計器ビジョン2030」を実現するための「基盤強化」と「基礎固め」のフェーズと位置付け、東京証券取引所のプライム市場上場に相応しい企業として、さらなる企業価値向上を目指し、SDGsやESGを起点としたサステナビリティ/環境経営や事業ポートフォリオの全体最適化と持続的成長の実現のためのROIC経営の導入、更に経営判断の迅速化などを目指しDX(デジタルトランスフォーメーション)の導入等を強力に推進してまいります。
2022年3月期の業績予想に対する新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、次の通り想定しております。前期に業績に大きく影響を受けた油空圧機器事業は、前期の第3四半期から海外市場を中心として回復基調が継続しており、また主要顧客の生産動向や各種工業会予測からも市場回復の傾向がみられることから、2022年3月期の売上はコロナ禍前の水準まで回復する見込みであります。船舶港湾機器事業は、前期に海外造船所への納入や訪船作業に影響が出たものの前期の第3四半期以降は影響が少なく、今後も売上が堅調に推移する見込みであります。その他の事業のうち、鉄道機器事業はコロナ禍の影響で鉄道事業者の事業収益が大幅に低下した影響を考慮しております。他に前期から当期へ繰り延べになった案件の売上も見込まれております。加えて、当社の主要な事業の売上は第3四半期以降に偏重しておりますが、国内における新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、その効果により第2四半期後半から経済の正常化が見込まれております。以上のことから新型コロナウイルス感染症は前期ほどの影響はないものと予想しております。今後感染症の影響が更に拡大し、当社の事業活動に与える影響が著しく増大するなど開示すべき事項が生じた場合は速やかに開示いたします。
また、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力に対しては、一切の関係遮断を目的として毅然とした態度で対応していきます。
当社グループは、「計測、認識、制御といった人間の感覚の働きをエレクトロニクスなどの先端技術で商品化していく事業を核として社会に貢献すること」を経営理念とし、「革新的な技術の追求」、「マーケティング志向の強化」、「新たな価値の創造」、「高い品質の商品とサービスの提供」、「人材の育成」、「健全で公正な企業活動の推進」、「限りある資源の保全」、「ステークホルダーの期待と要請に応える」を経営の方針としています。
また、当社グループは自らの発展に止まらず、全社員がその一員であることを誇りに思えるような、社会に広く貢献する質の高い会社を目指しています。このために、当社グループはコーポレートガバナンスを充実させ、内部統制体制を適正に整備・運用し、正しい決算を行って財務報告の信頼性を確保していきます。
なお、地球環境に負荷をかけるような廃棄物は出さないという基本的な考えのもとに、環境保全と環境に優しい商品の提供に努めていきます。
(2) 経営戦略と目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2021年6月10日に10年先となる2030年を見据えた長期ビジョン「東京計器ビジョン2030」を開示しました。「東京計器ビジョン2030」では、当社が創業から125周年という節目にあたりこれからの150年、200年に向かって持続的な成長を続けるため、当社グループが2030年にありたい姿を纏めました。
これまで当社は国内のお客様の困りごとに寄り添い、ご期待に沿えるよう励んでまいりました。
その結果、国内市場でいくつものニッチトップ事業を産み出すことができましたが、さらなる成長のためにはもっと大きな視点での事業展開が必要であるとの認識に至りました。
今後はこれまで積み重ねた独創技術の有効活用によるイノベーションによって、SDGs(持続可能な開発目標)を切り口とした「グローバルニッチトップ事業」を創出して、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図るステージへと転換してまいります。
今後注力するグローバルを対象市場とする開発では、仕様の違い、適用規格の違い、スピードアップを図るための自前主義に拘らない生産・販売・技術の補完を目的としたM&A等で多額の投資が必要となることを予想しております。これまで強化してきた財務基盤による資金を有効活用しながら、先行して育ちつつある幾つかの成長ドライバーを早期に立ち上げていきます。
そして、収益源として育った成長ドライバーと既存事業の拡大から得られた利益を再投資に回す成長サイクルを構築しながら、新たな成長ドライバーの発掘・育成によって事業規模を拡大していきます。
このようなことから10年先の目指す経営指標として、連結売上高1,000億円以上、連結営業利益率10%以上、自己資本利益率(ROE)10%以上の目標を設定しました。
2021年度(2022年3月期)からの3ヶ年中期事業計画の基本方針は、以下の3つの基本方針に基づく成長戦略により、市場のリーダーとして、SDGsにある社会的課題解決に向けて独自の高付加価値商品を創造し続け、それにより、「安全」と「環境」へ貢献し、収益を伸ばし、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現することで、ステークホルダーの要請と期待に応えていくことです。
加えて、本3ヶ年は2030年の目標を実現すべく、成長ドライバーの発掘、絞込、育成の準備期間としています。
① 事業領域の拡大
当社グループは、これまで培ってきた有形・無形の様々な経験と強みを生かしながら、社会的課題の解決に貢献する特定市場向けの新商品、新事業を創出しトップに育てる“ニッチトップ戦略”を以って事業領域の持続的な拡大に挑戦していきます。さらに、単独商品での事業展開だけでなく複数商品を束ねることで、市場において強靭で存在感ある事業として展開することを目指します。また、新商品・新事業については、イノベーションが猛スピードで起き技術・商品が短命化している中、商品及びサービスの開発期間の短期化、競争環境の激化、研究開発費の高騰などに対応するため、M&Aやオープン&クローズ戦略も活用していきます。
② グローバル化の推進
持続的な成長が期待できる新興国を始めとした海外市場を更に開拓して収益を増大させていきます。そのためには、価格競争力を高め、社会的課題の解決の視点で市場特性に合い差別化した商品を開発・投入するとともに、販売とサービスのネットワークを更に拡充・強化していきます。
③ 既存事業の継続的強化
社会的課題の解決を追求するとともに顧客要望を満足させる革新的課題解決(イノベーション)による高付加価値化の実現と業務の高効率化を徹底することで、現有ニッチトップ事業の維持・拡大に注力するとともに、潤沢なキャッシュ・フローを実現することで、持続可能な成長のための基盤となる収益力を向上していきます。そのために、生産・営業・技術・サービス・スタッフの徹底した高効率化を目的とする全社改善活動を積極的に展開することに加え、IoTを活用したスマートものづくりによる生産効率の改善、多能工化等の付加価値を高める人材育成に取り組んでいきます。
(3) 経営環境と対処すべき課題
2021年度(2022年3月期)からの3ヶ年中期事業計画を取り巻く事業環境は、船腹過剰問題を抱える海運及び造船市況はさらに停滞が継続することが想定され、また新型コロナウイルス感染症拡大による公共事業の縮減や、鉄道事業者の収益悪化による鉄道保線関連製品の更新需要低迷が懸念されます。一方、昨年需要が大きく後退した油空圧機器事業の建設機械市場、産業用機械市場は中国をはじめとして市況が回復してきています。また、防衛・通信機器事業は、大型契約案件の端境期で2021年度まで一時的に売上が減少するものの、新たに哨戒ヘリコプター用逆探装置の受注や新規案件の航空機搭載電子機器等の大型案件の受注等により、2022年度(2023年3月期)以降は回復が見込まれています。
また防衛・通信機器事業の民需市場では、農業機械向けの自動化関連機器が堅調に推移する見込みであるほか、ラインナップの拡充が進む半導体製造装置向け製品が2023年度にかけて大幅な増収となることが見込まれています。
なお、2021年度からの3ヶ年は、前述の「東京計器ビジョン2030」を実現するための「基盤強化」と「基礎固め」のフェーズと位置付け、東京証券取引所のプライム市場上場に相応しい企業として、さらなる企業価値向上を目指し、SDGsやESGを起点としたサステナビリティ/環境経営や事業ポートフォリオの全体最適化と持続的成長の実現のためのROIC経営の導入、更に経営判断の迅速化などを目指しDX(デジタルトランスフォーメーション)の導入等を強力に推進してまいります。
2022年3月期の業績予想に対する新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、次の通り想定しております。前期に業績に大きく影響を受けた油空圧機器事業は、前期の第3四半期から海外市場を中心として回復基調が継続しており、また主要顧客の生産動向や各種工業会予測からも市場回復の傾向がみられることから、2022年3月期の売上はコロナ禍前の水準まで回復する見込みであります。船舶港湾機器事業は、前期に海外造船所への納入や訪船作業に影響が出たものの前期の第3四半期以降は影響が少なく、今後も売上が堅調に推移する見込みであります。その他の事業のうち、鉄道機器事業はコロナ禍の影響で鉄道事業者の事業収益が大幅に低下した影響を考慮しております。他に前期から当期へ繰り延べになった案件の売上も見込まれております。加えて、当社の主要な事業の売上は第3四半期以降に偏重しておりますが、国内における新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、その効果により第2四半期後半から経済の正常化が見込まれております。以上のことから新型コロナウイルス感染症は前期ほどの影響はないものと予想しております。今後感染症の影響が更に拡大し、当社の事業活動に与える影響が著しく増大するなど開示すべき事項が生じた場合は速やかに開示いたします。
また、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力に対しては、一切の関係遮断を目的として毅然とした態度で対応していきます。