有価証券報告書-第120期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
私たちの経営の根幹には、創業時から大切にしてきた「我らの信条」が宿っています。この信条は、企業の存在意義と価値観を明確に示し、すべての従業員が共通の目標へ向かって一致団結して進むための道しるべとなります。
その根幹には、株主・顧客・従業員・社会といったすべてのステークホルダーの信頼を第一に尊重する価値観を組織文化の中心に据えています。私たちは、モノづくりの力を最大限に活用し、顧客の期待を的確に捉えるとともに、革新と品質の両立を通じて企業価値の持続的な向上を図ります。さらに、透明性の高い意思決定と法令遵守、社会的責任の遂行を徹底することで、持続可能な社会の実現に寄与する使命を果たしてまいります。
(2)2025年度の業績状況を踏まえた中期経営計画「Mission G-second」の概要
売上高・営業利益については、前期比増収増益を達成しましたが、成長戦略の一部は未達で、総じて収益面と資本効率改善といった課題が残りました。この結果を機に、2026年度は「Mission G-final」の実行を強固に進めてまいります。収益性と資本効率を最優先に、持続的な成長と安定したキャッシュ・フローの創出を目指します。
※Growth#2は2019年度比、Growth#3労働生産性は2022年度比
① 全体の状況
海外展開の遅れと自動車分野の回復の遅延により、売上高・営業利益の目標を大きく下回りました。欧州拠点の設置やM&Aによるインド子会社化を実施したものの、北米市場の動きが想定を下回り、顧客の設備投資タイミングの遅延が購買サイクルを鈍化させました。さらに、米国関税の影響とエネルギー・原材料費の高騰が全体の原価を押し上げ、利益率を圧迫しました。
こうした課題を踏まえ、2026年度以降はイノベーションを加速させ、収益性と資本効率の徹底改善を最優先と据え、短期の改善と中長期の成長を両立させる具体策を推進します。
② 成果と前進の要旨
環境領域を中心に顕著な前進を示しました。CO2削減は目標の12%(2019年度比)を大きく上回る20.5%を達成し、廃棄量も計画比の5%を大きく上回る28.8%削減を実現しました。さらに、有機溶剤リサイクル装置の共同研究は初期段階を超え、環境ソリューションの事業化に向けた実証フェーズを前進させました。
海外市場では欧州拠点の販売網拡充と現地体制の強化が進み、グローバルでの供給体制の安定性が高まりました。顧客のコスト削減と規制対応を同時に実現するソリューションの評価も進み、ブランド価値の向上にも寄与しています。
③ 課題の所在
4つの成長戦略で目標未達が顕在化しました。需要環境の変動、原価上昇ならびに戦略投資、資本効率の遅れといった複合要因の実態を把握しています。また、生産性とエンゲージメントの改善は計画より遅れ、デジタル化・業務改革の推進力不足も競争力の維持を難しくしました。これらを踏まえて、資本配分の透明性と優先順位の再設定が急務と捉えています。
2026年度以降は、グループ全体の組織運営と現場の実行力を強化する具体的な施策を、次期計画の中で明確化しています。
(3)2026年度の経営方針
これまでの課題を払拭するため、2026年度の経営方針は「イノベーションを核に、稼ぎ力を加速する2026」とし、「Mission G-final」のスタートを合図に安定と成長を両立させるグループ企業へと舵を切る重要な年と捉えています。初年度を「改革の年」と位置付け、利益の徹底追求と資本効率の抜本的な改善を最優先課題として取り組みます。
そのため、投資の優先順位付けと資本配分の透明性を徹底し、投資リターンを最大化する体制を構築します。これらの施策は互いに連携することで、短期の収益改善だけでなく、安定したキャッシュ・フローと長期的な企業価値の持続的向上を実現します。株主の皆様には、進捗を定期的に開示し、透明性と説明責任を確保することで、改革の実効性と当社の成長力に対する信頼を深めてまいります。
(4)中期経営計画「Mission G-final」の概要
当社グループは、2019年に10年後の経営ビジョンとして“世界中で認められ、求められる「モノづくりソリューショングループ」を目指す”を掲げ、これまで事業シナジーの創出や資本コスト経営を重視した事業活動に取り組んでまいりました。
2026年度から新たにスタートした「Mission G-final」では、最終目標の2028年度営業利益60億円の達成を現実のものとするべく、4つの成長戦略を統合的に推進し、収益力の源泉を創出する基盤を築いてまいります。
[2028年の目指す姿]

「Mission G-final」では、「モノづくりソリューショングループの完成形、そして創造と革新の新境地へ」を戦略テーマとし、以下の施策を実施していきます。
① 事業および製品のポートフォリオ改革
ポートフォリオ改革は、長期的な収益性と成長性を両立させる核となる施策です。高機能・高付加価値製品を中心に据え、不採算領域の整理とラインアップの最適化を進めます。市場ニーズを先取りする設計革新と技術進化を組み合わせ、製品ライフサイクルを戦略的に運用する体制を構築します。投入・撤退の判断基準は投資効果と市場適合性の双方で一体評価することで、価値創出と安定収益の両立を実現します。
② 環境・社会のソリューション事業
環境・社会のソリューション事業は、脱炭素と資源循環の実現を軸に新たな収益源を切り開きます。共同研究の事業化を加速し、顧客のコスト削減と規制適合を同時に達成していきます。投資効果の客観的測定・公開を徹底することで、信頼性と競争力を高めるソリューションを拡大します。
③ 働きがいと働きやすさの両立による人財力最大化
働きがいと働きやすさの両立は、組織の持続力を支える要です。柔軟性を尊重しつつ、育成機会と評価制度を見直し、現場と経営を近づける連携体制を強化します。人財の成長が生産性と組織力の源泉となる体制を築き、継続的な学習機会の提供と評価・報酬のリンク強化を通じて、個人のキャリア成長と組織の競争力を高めます。
④ 高効率、高収益の戦略投資
高効率・高収益に限定した戦略投資は、資本効率の徹底的な改善を狙う最重要施策です。投資判断の基準を厳格化し、投資効果優先で資本配分を最適化していきます。低採算案件の縮小・撤退を迅速化し、デジタル化・自動化投資を優先して生産性と利幅を高め、安定したキャッシュ・フローの創出を実現します。
最終ステージとなる「Mission G-final」では、Gの意味するGroup’s・Global・Growthを継承し、イノベーション推進を事業活動の基本方針として位置づけ、4つの成長戦略を柱に、収益性の向上を最優先とした取組みを推進いたします。

中期経営計画「Mission G-final」の詳細は、当社ウェブサイト https://www.nittoseiko.co.jp/ir/ir_keieihoushin.html をご覧ください。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
私たちの経営の根幹には、創業時から大切にしてきた「我らの信条」が宿っています。この信条は、企業の存在意義と価値観を明確に示し、すべての従業員が共通の目標へ向かって一致団結して進むための道しるべとなります。
その根幹には、株主・顧客・従業員・社会といったすべてのステークホルダーの信頼を第一に尊重する価値観を組織文化の中心に据えています。私たちは、モノづくりの力を最大限に活用し、顧客の期待を的確に捉えるとともに、革新と品質の両立を通じて企業価値の持続的な向上を図ります。さらに、透明性の高い意思決定と法令遵守、社会的責任の遂行を徹底することで、持続可能な社会の実現に寄与する使命を果たしてまいります。(2)2025年度の業績状況を踏まえた中期経営計画「Mission G-second」の概要
売上高・営業利益については、前期比増収増益を達成しましたが、成長戦略の一部は未達で、総じて収益面と資本効率改善といった課題が残りました。この結果を機に、2026年度は「Mission G-final」の実行を強固に進めてまいります。収益性と資本効率を最優先に、持続的な成長と安定したキャッシュ・フローの創出を目指します。
| 2025年度目標 | 2025年度実績 | ||
| Growth#1 | 売上高 | 600億円 | 502億円 |
| 営業利益 | 51.6億円 | 34.3億円 | |
| Growth#2 | CO2排出量※ | 12%削減 | 20.5%削減 |
| 廃棄量※ | 5%削減 | 28.8%削減 | |
| Growth#3 | 労働生産性※ | 24%アップ | 11.8%アップ |
| エンゲージメント | 3.8P以上 | 3.7P | |
| Growth#4 | ROIC | 8%以上 | 6.1% |
| ROE | 9%以上 | 6.1% | |
※Growth#2は2019年度比、Growth#3労働生産性は2022年度比
① 全体の状況
海外展開の遅れと自動車分野の回復の遅延により、売上高・営業利益の目標を大きく下回りました。欧州拠点の設置やM&Aによるインド子会社化を実施したものの、北米市場の動きが想定を下回り、顧客の設備投資タイミングの遅延が購買サイクルを鈍化させました。さらに、米国関税の影響とエネルギー・原材料費の高騰が全体の原価を押し上げ、利益率を圧迫しました。
こうした課題を踏まえ、2026年度以降はイノベーションを加速させ、収益性と資本効率の徹底改善を最優先と据え、短期の改善と中長期の成長を両立させる具体策を推進します。
② 成果と前進の要旨
環境領域を中心に顕著な前進を示しました。CO2削減は目標の12%(2019年度比)を大きく上回る20.5%を達成し、廃棄量も計画比の5%を大きく上回る28.8%削減を実現しました。さらに、有機溶剤リサイクル装置の共同研究は初期段階を超え、環境ソリューションの事業化に向けた実証フェーズを前進させました。
海外市場では欧州拠点の販売網拡充と現地体制の強化が進み、グローバルでの供給体制の安定性が高まりました。顧客のコスト削減と規制対応を同時に実現するソリューションの評価も進み、ブランド価値の向上にも寄与しています。
③ 課題の所在
4つの成長戦略で目標未達が顕在化しました。需要環境の変動、原価上昇ならびに戦略投資、資本効率の遅れといった複合要因の実態を把握しています。また、生産性とエンゲージメントの改善は計画より遅れ、デジタル化・業務改革の推進力不足も競争力の維持を難しくしました。これらを踏まえて、資本配分の透明性と優先順位の再設定が急務と捉えています。
2026年度以降は、グループ全体の組織運営と現場の実行力を強化する具体的な施策を、次期計画の中で明確化しています。
(3)2026年度の経営方針
これまでの課題を払拭するため、2026年度の経営方針は「イノベーションを核に、稼ぎ力を加速する2026」とし、「Mission G-final」のスタートを合図に安定と成長を両立させるグループ企業へと舵を切る重要な年と捉えています。初年度を「改革の年」と位置付け、利益の徹底追求と資本効率の抜本的な改善を最優先課題として取り組みます。
そのため、投資の優先順位付けと資本配分の透明性を徹底し、投資リターンを最大化する体制を構築します。これらの施策は互いに連携することで、短期の収益改善だけでなく、安定したキャッシュ・フローと長期的な企業価値の持続的向上を実現します。株主の皆様には、進捗を定期的に開示し、透明性と説明責任を確保することで、改革の実効性と当社の成長力に対する信頼を深めてまいります。
(4)中期経営計画「Mission G-final」の概要
当社グループは、2019年に10年後の経営ビジョンとして“世界中で認められ、求められる「モノづくりソリューショングループ」を目指す”を掲げ、これまで事業シナジーの創出や資本コスト経営を重視した事業活動に取り組んでまいりました。
2026年度から新たにスタートした「Mission G-final」では、最終目標の2028年度営業利益60億円の達成を現実のものとするべく、4つの成長戦略を統合的に推進し、収益力の源泉を創出する基盤を築いてまいります。
[2028年の目指す姿]

「Mission G-final」では、「モノづくりソリューショングループの完成形、そして創造と革新の新境地へ」を戦略テーマとし、以下の施策を実施していきます。
① 事業および製品のポートフォリオ改革
ポートフォリオ改革は、長期的な収益性と成長性を両立させる核となる施策です。高機能・高付加価値製品を中心に据え、不採算領域の整理とラインアップの最適化を進めます。市場ニーズを先取りする設計革新と技術進化を組み合わせ、製品ライフサイクルを戦略的に運用する体制を構築します。投入・撤退の判断基準は投資効果と市場適合性の双方で一体評価することで、価値創出と安定収益の両立を実現します。
② 環境・社会のソリューション事業
環境・社会のソリューション事業は、脱炭素と資源循環の実現を軸に新たな収益源を切り開きます。共同研究の事業化を加速し、顧客のコスト削減と規制適合を同時に達成していきます。投資効果の客観的測定・公開を徹底することで、信頼性と競争力を高めるソリューションを拡大します。
③ 働きがいと働きやすさの両立による人財力最大化
働きがいと働きやすさの両立は、組織の持続力を支える要です。柔軟性を尊重しつつ、育成機会と評価制度を見直し、現場と経営を近づける連携体制を強化します。人財の成長が生産性と組織力の源泉となる体制を築き、継続的な学習機会の提供と評価・報酬のリンク強化を通じて、個人のキャリア成長と組織の競争力を高めます。
④ 高効率、高収益の戦略投資
高効率・高収益に限定した戦略投資は、資本効率の徹底的な改善を狙う最重要施策です。投資判断の基準を厳格化し、投資効果優先で資本配分を最適化していきます。低採算案件の縮小・撤退を迅速化し、デジタル化・自動化投資を優先して生産性と利幅を高め、安定したキャッシュ・フローの創出を実現します。
最終ステージとなる「Mission G-final」では、Gの意味するGroup’s・Global・Growthを継承し、イノベーション推進を事業活動の基本方針として位置づけ、4つの成長戦略を柱に、収益性の向上を最優先とした取組みを推進いたします。

中期経営計画「Mission G-final」の詳細は、当社ウェブサイト https://www.nittoseiko.co.jp/ir/ir_keieihoushin.html をご覧ください。