有価証券報告書-第86期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 13:30
【資料】
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【項目】
150項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、中長期の成長を目指した安定的経営基盤の構築、利益重視の効率的経営の実践、環境への配慮をはじめとする社会との信頼関係の向上を基本方針として経営活動を展開しております。
当社は1945年、創業者を中心に設立の主旨に賛同した人たちが、資金、技術、労働力を提供し合って「協同の工業・岡村製作所」としてスタートを切りました。その創業の精神は、「創造、協力、節約、貯蓄、奉仕」の5つの言葉からなる社是と、これを受けた「基本方針」により企業文化として定着し、現在のオカムラグループの経営と事業活動に受け継がれ、「よい品は結局おトクです」をモットーに、お客様のニーズを的確にとらえたクオリティの高い製品とサービスを社会に提供することに努めております。
また、当社は、2018年4月1日付で「株式会社オカムラ」に社名を変更し、オカムラのミッションを「豊かな発想と確かな品質で、人が活きる環境づくりを通して、社会に貢献する」と明文化いたしました。社名とブランドを統一することで、トータルソリューション企業への変革とグローバル化の更なる推進を図るとともに、企業価値の持続的な向上に向けた取り組みを強化してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、主な経営指標として総資産経常利益率(ROA)・自己資本当期純利益率(ROE)や売上高営業利益率を重視しており、常にコスト意識をもち収益の改善に努め、経営資源の選択と集中による投資効率の向上に注力してまいります。
なお、2023年3月期を最終年度とする中期経営計画において、2025年3月期の定量目標を設定しております。その内容については、「(3) 中長期的な会社の経営戦略」に記載しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
2021年3月期から2023年3月期までの3ヵ年を対象とする中期経営計画(5年後の目標に向けた3年間の「行動計画」)を策定しております。本中期経営計画は、2025年3月期を見据え定量目標及び定性課題を設定し、その目標を達成するために3年間で取り組む施策をまとめたものであり、従来の短期積上げ型ではなく、バックキャスティング(将来起点)視点で策定したものであります。
当社グループは、「労働人口の継続的な減少」「働き方改革の普及」「デジタル技術の進展」など大きな社会環境の変化の中で、社会や市場のニーズの変化を先取りした製品・サービスの開発や新たな事業モデルの構築を促進・実現するとともに、これまでのオペレーションの仕組みをこれからの変化に対応しうるものとするために、構造変革を進めます。
① 基本方針
「新たな需要の創造、効率的な経営、グローバル化の推進により、継続的な成長とESGへの積極的な取り組みを通じて企業価値向上を図る」
② 定量目標(2025年3月期)
売上高営業利益率 7%以上
自己資本当期純利益率(ROE) 10%
③ 定性課題
環境の変化に対応するため、事業構造を変革するとともに、以下の重点3課題については全社横断的に取り組んでまいります。
・サプライチェーンの改革
・デジタル技術の活用
・海外事業の強化
(4) 経営環境及び対処すべき課題
① 新型コロナウイルス感染症対策
当社グループは、政府の方針等に基づき、新型コロナウイルス感染症拡大防止策を講じ、社会的責任を果たしてまいります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大に関する当社グループの最新の対応方針については、当社ウェブサイト(URL http://www.okamura.co.jp/)に掲載しております。
② ESG経営
当社グループは、持続可能な社会の実現が求められる新たな価値観の社会の中で、企業が持続的に成長するためには、ESGを中心に捉えた事業活動が重要であると考えております。オカムラのミッションを実現していくために、当社グループの事業と未来世代も含めた様々なステークホルダーの視点から、「人が活きる環境の創造」、「従業員の働きがいの追求」、「地球環境への取り組み」、「責任ある企業活動」の4つを取り組むべきテーマと掲げ、それぞれについて重点課題を定めて活動を推進し、社会に貢献するとともに持続的な企業価値の向上を目指します。
上記の重点課題である「従業員の働きがいの追求」として、健康経営を具体的に推進するために、2017年9月に「オカムラ健康経営宣言」を制定いたしました。従業員の健康を重要な経営課題と捉え、働き方改革を含めた様々な取り組みを通じて、従業員一人ひとりの心身の保持増進を図るとともに、お客様に健康で快適な環境を提供しつづけることを通じて、社会から信頼される企業を目指しております。また、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人(ホワイト500)」には、2018年から2021年まで4年連続して認定を受けるなど、企業価値向上に努めております。
また、「地球環境への取り組み」として、環境長期ビジョン「GREEN WAVE 2030」を掲げております。その一環として、2021年4月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」による提言への賛同を表明いたしました。このたびのTCFD提言への賛同を機に、気候変動がもたらす事業へのリスクと機会について、分析と対応を一層強化し、関連情報の開示の拡充に努めてまいります。
③ 各事業の状況
主力のオフィス環境事業につきましては、都心を中心とした大規模新築オフィスビルの供給は減少する見込みですが、アフターコロナに向けたオフィス面積の縮小にともなうオフィス改装需要(ライトサイジング)を中心にオフィス需要は堅調に推移すると予想しております。また、働き方改革など新しいオフィスづくりへの動きは加速しており、リモートワークの増加によるワークブースや、オフィスDXなど新しい製品に対する需要が高まっております。このような状況のもと、他業界とのオープンイノベーションによる「未来のオフィス空間」の実証実験、新しい働き方や環境を実践・検証する実験オフィス「ラボオフィス」での実証実験、自社での働き方改革における様々な施策の実践を推進してまいります。これらにより得られた知見をプラスすることにより、当社グループの強みであるトータルソリューション提案の強化を図ってまいります。また、オフィス周辺市場での優位性の確立、収益性の向上、人財育成の徹底・強化に取り組んでまいります。
商環境事業につきましては、巣ごもり需要によるスーパーマーケット、ドラッグストア等の業績好調業界を中心に、店舗投資需要は堅調に推移すると予想しております。また、人手不足を背景に省人・省力化への要望はますます強まり、品出しの作業負荷を大幅に低減するスライド棚や2021年6月のHACCP完全義務化による温度管理システムなどの需要が高まっております。このような状況のもと、お客様のニーズにマッチした製品の拡充を図り、店舗什器、冷凍冷蔵ショーケース、カート機器、セキュリティ製品など総合力を活かしたトータルソリューション提案を強化し、売上高の拡大を目指すとともに、業務標準化等によるコストの低減や販売価格の見直し等により収益性の改善に努めてまいります。
物流システム事業につきましては、昨年4月の緊急事態宣言における商談の停滞により、2022年3月期前半は竣工物件の減少が見込まれますが、卸・小売業のネット通販の拡大などで、大型物流施設の需要は高水準に推移すると予想しております。また、倉庫作業員不足や保守サービスのIoT化など、省人・省力化関連需要は拡大するものと見込んでおります。このような状況のもと、差別化製品の開発に積極的に取り組むとともに、エンジニアリング体制の一層の強化を図り、先進技術を用いた製品開発やデジタル技術を用いたサービスの充実、内部体制の強化に取り組んでまいります。
生産性・効率性の向上につきましては、効果的な設備投資と継続的な改善活動により、生産性の向上を図るとともに、自然災害や地政学的リスクなどに対応するサプライチェーン全体のリスク管理をさらに強化し、効率性と安定供給の両立に取り組んでまいります。併せて、全社にわたる働き方改革の実践と業務効率化への取り組みを一層強化し、競争力の向上に努めてまいります。

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