有価証券報告書-第79期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/30 16:28
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響を受け、経済活動の停滞や個人消費の低迷が続く等、依然として厳しい状況が続いております。また、先行きにつきましては、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直していくことが期待されるものの、感染再拡大による国内外経済の下振れリスクや金融市場の変動等の影響を注視する必要があり、不透明な状況が続いております。
このような経済環境の下で当社グループは、メーカーの原点である「技術と品質」「スピードと革新性」に加え、マーケットインの視点を大切にした真摯な「ものづくり」に取り組むことによりお客様と会社の繁栄を実現するとの経営理念を継承しつつ、デジタルトランスフォーメーションによる事業構造の変革がもたらすイノベーションによる新たな成長を果たすべく、経営資源を有効に活用し、高品質と低コストを兼ね備えた製品とサービスを提供し、あるいはソリューションを提案することで一層の顧客価値を創造するとともに、中長期的な展望の下で安定的かつ持続的な成長を実現し、更なる企業価値向上を図ってまいりました。
そして、当社グループの主力事業である電子機器事業及びスポーツ事業に、不動産事業を加えた事業形態により、グループ一丸となって以下のような諸施策に粘り強く取り組んでまいりました。
(電子機器事業)
ⅰ)電子機器事業の主要な市場であるパチンコ・パチスロ関連市場は、2021年4月に経済産業省が公表した「特定サービス産業動態統計調査」(確報)によると、2021年2月のパチンコホール売上高は2,168億7,000万円と前年同月比マイナス26.2%と7割程度の水準となるなど厳しい結果となりました。また、全日遊連が発表した「組合員加盟店舗の実態調査」結果によると、2021年2月末日の全日遊連加盟パチンコホール店舗数は8,174店舗となり、前年同月比で589店舗減少するなど、遊技業界全体を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。
このような厳しい事業環境に置かれながらも、当社は引き続き既存OEM先顧客との信頼関係の維持強化を推進しつつ、品質管理体制の強化と製造コスト削減の推進に粘り強く取り組んでまいりました。
ⅱ)液晶小型券売機について
自社ブランド製品である液晶小型券売機につきましては、その販売を担うエフ・エス営業所網の整理・統合により営業効率の改善を図りながら、営業支援ツールを効率的に活用した戦略的な営業活動や展示会出展等の積極的なプロモーション活動に取り組むこと等により、液晶小型券売機「Operal(オペラル)VMT-600」シリーズの販売にグループ一丸となって積極的に取り組んでまいりました。
ⅲ)その他の事業について
自律走行システム「I-GINS」は、引き続き地域を限定した戦略的な営業活動の実践、関東各所におけるデモンストレーションや導入保守メンテナンス体制の確立に粘り強く取り組んでまいりました。
(スポーツ事業)
ⅰ)スポーツ事業におきましては、総合ゴルフ用品メーカーであるキャスコの国内市場においては、「Golf with Next Dream 次のゴルフをもっと面白く」をスローガンに、これまで培った「モノづくり」のノウハウを生かしつつ、「良品完成」を信条として生み出されたキャスコ独自の独創的かつ魅力的な新製品の市場投入や、コスト削減の徹底は勿論のこと、製造コスト上昇を踏まえた製品改廃の促進に取り組む一方で、コロナ禍及びアフターコロナに向けた変革を遂げながら挑戦し続ける企業として、新素材及び複合素材の製品への活用や新たな製法の構築で培われた確固たる技術の集積による「モノづくりへの信頼」をベースとした、企画・開発・製造・営業の一貫体制でのスピーディーな対応力で、新たな価値の創造に向け全社一丸となって粘り強く取り組んでまいりました。
ⅱ)カーボンシャフト事業におきましては、USTMamiyaブランド認知度向上に向けた諸施策を強力に推進し、また新素材を使用した製品の開発や製造工程の改善による生産性の向上、コスト削減等にも粘り強く取り組んでまいりました。また、生産拠点であるバングラデシュ工場では、政治イベントに反対するデモが全国各地で発生するなど現地の不安定な治安及び社会情勢に臨機応変に対応しつつ、OEM供給先顧客の受注獲得に向けた諸施策の展開にも引き続き貪欲に取り組むとともに、利益拡大に向けた生産設備の充実や製造環境の整備についても着実に進めてまいりました。
(不動産事業)
不動産事業におきましては、低金利を背景とした不動産価格の高止まり等により優良な収益不動産購入が困難な状況や、金融機関各社の投資用不動産に対する融資の厳格な姿勢が継続していること等により、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の下、不動産事業子会社であるエフ・アイ興産が所有する不動産を有効かつ効率的に活用し、着実に賃貸収入を確保しております。また、当社が所有する販売用不動産の販売に向けた取り組み、転売を目的とする不動産の仕入れや販売等に向けた各種取り組みのほか、不動産仲介など収益拡大に向けた様々な諸施策に貪欲に取り組んでまいりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は遊技機関連製品の販売が大幅に減少したことから96億17百万円(前期比32.7%減)、損益につきましては、売上の減少などにより営業損失8億66百万円(前期は4億39百万円の営業利益)、経常損失は8億40百万円(前期は3億13百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は14億94百万円(前期は6億71百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(電子機器事業セグメント)
ⅰ)遊技機関連製品について
当連結会計年度におけるパチンコ・パチスロ関連市場は、警察庁が2020年5月に国家公安委員会規則の一部を改正し、最大2021年1月としていた旧規則機における認定・検定の有効期限について1年間の延長を認めたことや、新規則機に魅力ある機種がないこと等、旧規則機と比較して優位性を訴求できないことによる買い替え意識の薄れ、新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動の制限や停滞による経営悪化等の影響で設備投資のタイミングを見計らっている状況が続いており、紙幣搬送関連製品を含めた遊技機周辺設備機器及び電子部品の当連結会計年度の販売台数・売上は低調に推移いたしました。
ⅱ)自社ブランド製品である液晶小型券売機「Operal(オペラル)VMT-600シリーズ」につきましては、積極的な展示会への出展や営業支援ツールの活用並びに券売機専用サイト「券売機プロ」をはじめとしたインターネット上のマーケティング強化の諸施策にグループ一丸となって取り組んだことで、売上は堅調に推移いたしました。
ⅲ)自律走行システム「I-GINS」は、展示会の延期等により当初計画していた売上目標には届かなかったものの、搭載部材のコスト削減を目的とした補正通信方法の変更やユーザビリティの向上に向けたソフトウェアの改善等に粘り強く取り組んでまいりました。
ⅳ)ICカードリーダライタについては、世界的な車載半導体の品薄によるタンクローリー等自動車生産の遅れや新型コロナウイルス感染症拡大による石油元売会社による石油配送システム導入の見合わせ、また、客先の在庫過多による納入先送り等、厳しい状況が続いているものの、石油配送システムの新ICカード発行枚数につきましては堅調に推移いたしました。
この結果、電子機器事業セグメントの売上高は42億13百万円(前期比42.1%減)、営業損失は2億46百万円(前期は4億33百万円の営業利益)となりました。
(スポーツ事業セグメント)
ⅰ)キャスコ事業について
キャスコの国内事業においては、コロナ禍での屋外スポーツとして若年層のゴルフ参加が増えたこともあり、初心者用クラブや低価格帯ボールの販売は底堅く推移いたしました。
他方、キャスコの海外事業においては、タイ市場や中国市場における景気減速は底を打ち、緩やかな回復基調で推移したものの、新型コロナウイルス感染症の流行により予断を許さない状況が続いております。また、売上の低迷が続いていた台湾の現地販売会社「Taiwan Kasco Corp.」の解散を決定したことによる損失を計上したこと等により、売上・利益ともに厳しい状況となりました。
ⅱ)カーボンシャフト事業について
海外におけるカーボンシャフト事業につきましては、米国における新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛令により5月までUSTMamiyaにおいてオフィス閉鎖を余儀なくされたものの、USTMamiya独自の革新的カーボン積層テクノロジーが搭載された「RECOIL(リコイル)」シリーズシャフトに対する市場の関心は依然として高く、OEM先顧客である大手クラブメーカーからの受注数は好調に推移いたしました。
他方、生産拠点であるバングラデシュ工場では、8月以降に生産体制を正常化し増産に転じましたが、運輸業界が新型コロナウイルス感染症拡大により、海運では作業員等の不足、荷捌き遅れやコンテナ不足が発生する等、空輸では国際線旅客便の減便・運休により貨物スペースが縮小したこと等により混乱が生じた影響で運送費が高騰する等の逆風に見舞われました。
しかしながら、生産現場では「SDGs(持続可能な開発目標)」の考え方を重視した品質管理体制の強化による顧客満足度向上、安全に配慮した製品開発や従業員が活き活きと仕事に取り組める職場環境を整備する等の諸施策に粘り強く取り組んできたこと、また、原価削減等によるコスト削減の効果もあり、利益面では一定の水準を維持することができました。
この結果、スポーツ事業セグメントの売上高は、52億21百万円(前期比22.8%減)、営業損失は1億67百万円(前期は70百万円の営業損失)となりました。
(不動産事業セグメント)
当連結会計年度における不動産市場は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、飲食店や物販店舗の閉鎖が進んだことにより、2021年1月時点では三大都市圏における公示価格が8年ぶりに下落いたしました。また、オフィス賃貸につきましてもテレワークの普及により企業のオフィス縮小化が進んでおり、3月の都心5区の空室率は、5.42%(前年は4.49%)と、この1年間で急上昇しております。
このような状況の下、新たな収益源となる不動産物件の情報収集に粘り強く取り組むとともに、当第3四半期連結会計期間に評価損を計上した当社が所有する販売用不動産の販売についても粘り強く取り組んでまいります。
他方、24時間365日出し入れ自由のトランクルームサービス「プラスワンストレージ」は、トランクルームのフロア増設がお客様満足度の向上に繋がり、順調に契約件数を伸ばすなど、引き続き堅調に推移しております。
この結果、不動産事業セグメントの売上高は、2億2百万円(前期比20.9%減)、営業損失は4億52百万円(前期は76百万円の営業利益)となりました。
(注)当第4四半期連結会計期間より、経営管理体制の見直しを行い、所有不動産の有効活用等を目的として、賃貸不動産の一部について「電子機器事業」から「不動産事業」に移行しております。なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の算定方法により作成したものを記載しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、売上債権の減少による収入等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純損失が12億92百万円(前期は11億85百万円の税金等調整前当期純利益)、仕入債務の減少による支出等により、前連結会計年度末に比べ8億93百万円減少し、当連結会計年度末には54億99百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は4億49百万円(前期比52.0%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失12億92百万円等があったものの、売上債権の減少8億71百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2億83百万円(前期は17億52百万円の獲得)となりました。これは主に、貸付けによる支出2億51百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1億47百万円(前期比87.0%減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入10億40百万円等があったものの、長期借入金の返済による支出12億85百万円等があったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2019年3月期2020年3月期2021年3月期
自己資本比率(%)53.655.753.6
時価ベースの自己資本比率(%)36.026.329.9
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)11.6--
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)7.8--

(注)自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※ 2020年3月期及び2021年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
③生産、受注及び販売の実績
ⅰ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
電子機器事業3,052,349△46.3
スポーツ事業5,125,888△23.4
合 計8,178,238△33.9

(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
電子機器事業1,072,384△1.7

(注)1.金額は実際仕入額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅲ)受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
ⅳ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
電子機器事業4,209,515△42.2
スポーツ事業5,219,997△22.8
不動産事業187,771△22.2
合 計9,617,284△32.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次の通りであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金 額(千円)割 合 (%)金 額(千円)割 合 (%)
日本ゲームカード㈱3,200,37522.411,331,55913.85
エムディーアイ㈱1,795,64712.57978,75410.18

3.上表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであり
ます。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、貸倒引当金、繰延税金資産等の算出評価について見積りを行っております。この見積りは当連結会計年度末現在において判断したものであり、見積りには不確実性、あるいはリスクを内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の売上高は96億17百万円(前期比32.7%減)、営業損失は8億66百万円(前期は4億39百万円の営業利益)、経常損失は8億40百万円(前期は3億13百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は14億94百万円(前期は6億71百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
当該経営成績につき、収益性の観点から分析した結果は以下の通りです。
(売上高総利益率) 27.6%(前期比5.0%減)
(売上高営業利益率) -%(前期は3.0%)
※営業損失となった主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響で売上高が減少したこと及び販売用不動産の評価損を計上したこと等によるものです。
(売上高経常利益率) -%(前期は2.2%)
(売上高当期純利益率) -%(前期は4.7%)
※当期純損失となった主な要因は、不動産の減損損失を計上したこと及び操業休止による損失を計上したこと等によるものです。
③ 財政状態の分析
当連結会計年度末における流動資産は118億30百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億77百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が8億93百万円、受取手形及び売掛金が9億21百万円、販売用不動産が5億20百万円減少したことによるものであります。固定資産は104億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億11百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産が4億24百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は222億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億89百万円減少いたしました。
当連結会計年度末における流動負債は48億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億96百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が6億9百万円減少したことによるものであります。固定負債は54億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億62百万円増加いたしました。これは主に退職給付に係る負債が93百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は102億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億34百万円減少いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は120億8百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億55百万円減少いたしました。これは主に剰余金の配当4億36百万円、親会社株主に帰属する当期純損失14億94百万円により減少したことによるものであります。
以上の結果として、自己資本比率は前連結会計年度の55.7%から53.6%に減少し、1株当たり純資産は、1,602円98銭から1,378円39銭へと減少しましたが、流動比率、当座比率等についても健全な水準を維持する等、財政状態は堅調に推移しており、持続的な安定成長を支える基盤となっております。
当該財政状態につき、当連結会計年度の経営成績を踏まえ分析した結果は以下の通りです。
(総資産回転率) 0.4 回(前期は0.5 回)
(固定資産回転率) 0.8 回(前期は1.2 回)
※前期と比較して固定資産回転率が減少した主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響で売上高が減少したこと等によるものです。
(総資産経常利益率) -%(前期は1.2%)
④ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は54億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億93百万円減少いたしました。これは営業活動の結果使用した資金が4億49百万円、投資活動の結果使用した資金が2億83百万円、財務活動の結果使用した資金が1億47百万円によるものであります。
上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。なお、フリーキャッシュフローは、収益の落ち込みになどにより営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなったことから、△7億33百万円(前期はプラス8億15百万円)となりました。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、本有価証券報告書の、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおりであり、当社は、これらのリスクを的確に把握・評価し、その顕在化を回避するための適切な施策を、適宜に立案・実施するよう努めます。
⑥資本の財源及び資金の流動性について
ⅰ)資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、電子機器事業における新製品開発及び金型等、スポーツ事業におけるゴルフ用品製造設備等及び不動産事業における賃貸不動産設備等があります。
ⅱ)財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大における資金を安定的に確保するため、金融機関からの銀行借入や社債発行により資金調達を行っております。また、支払金利の変動リスクを回避し、また支払利息の固定化を図るために金利スワップ取引を行っております。
⑦経営上の目標の達成状況について
当社グループは、継続的な安定配当等により株主利益の向上を図る観点から各利益の極大化を目指すとともに、資産効率の向上及び株主資本の有効利用が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、ROEを経営上の目標の達成状況を判断するための重要な指標と位置付けております。
そして、その具体的な目標数値を5.0%として、経営に邁進してまいりましたものの、新型コロナウイルス感染症等の影響による売上高減少等により当連結会計年度は大幅な親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなり、当該目標数値を達成することができませんでした。
これは、自己資本は、潤沢かつ適正な水準を維持しているものの、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響による売上高減少に加え販売用不動産の評価損を計上したこと等により連結営業損失を計上したこと、また特別損失として不動産の減損損失及び操業休止による損失を計上したこと等が主たる要因と認識しております。
また、前連結会計年度に行ったマミヤビルディングの売却による特別利益の計上に引き続き、利益の拡大を最重要課題と位置づけROEの改善及び向上がなされるように粘り強く取り組んで参ります。
⑧セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、具体的な課題認識と解決への方策については、「第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべ
き課題等](3)⑤優先的に対処すべき事業上の課題」をご参照ください。
[電子機器事業セグメント]
(1)アミューズメント事業
遊技機関連市場の長期低落トレンドが続く中、大都市圏を中心とした度重なる緊急事態宣言に伴う遊技場等に
対する休業や営業自粛の要請、コロナ禍による消費マインドの冷え込み、そして当局による射幸性規制の強化等の
マイナス要因が重なった結果として売上高が大幅に下落し、大幅な赤字の計上を余儀なくされたものと分析してお
ります。また、今後につきましては、ワクチン接種の進捗に伴い経済・社会活動が正常化に向かうであろうことを
踏まえ、遊技場における設備投資意欲の回復、改刷及び次世代遊技機の市場投入などに伴う特需、キャッシュレス
決済のさらなる拡大、といったビジネスチャンスを貪欲にものにして売上及び利益に結び付けていく取り組みが必
須であると考えております。
(2)システムソリューション事業
当社は、デジタルトランスフォーメンションの奔流が産業構造や社会基盤に歴史的な変革をもたらしつつある
現在こそ、当社が事業構造の抜本的な改革を通じてイノベーションを創生し、新たな成長軌道を見出すための最大
のチャンスであると分析しております。そして今後は、グループのICTリソースを集約して2021年4月に立ち上
げたシステムソリューション事業部を牽引車として、総力を挙げてソフトウェアソリューション事業への戦略的な
展開を強力に推進し、ソフトウェア開発ベンダとしての競争優位を確保していくことが必要であると考えておりま
す。
(3)券売機事業
液晶小型券売機「Operal(オペラル)VMT-600シリーズ」の売上は、コロナ禍における非接触(コンタクトレ
ス)及びキャッシュレス決済への需要が高まり、中小零細事業者に対する公的補助金なども追い風となり、比較的
堅調に推移しており、これには、グループ一丸となったマーケティング活動及びコールセンターの設置を含めたア
フターサービス体制の運用強化も寄与しているものと分析しております。今後につきましては、自動券売機を単な
る機能拡充に止まらないICTソリューションのツールへと進化させることを通じて新たな営業基盤を構築すること
が必要であると考えております。
(4)I-GINS事業
名門ゴルフ場に対する地道なアプローチを重ねた成果が製品に対する信頼の形で実を結びつつあり、導入保守メ
ンテナンス体制の構築・整備とあいまって販売につながっているものと分析しております。また今後につきまして
は、販売チャネルの拡充など営業基盤の強化が下支えする戦略的マーケティングの展開や製品改良による生産性向
上等が喫緊の課題であると考えております。
[スポーツ事業セグメント]
(1)キャスコ事業
コロナ禍の渦中における小売店への休業や営業自粛の要請に加え消費マインドの後退などのあおりを受け上半期
の業績は低迷したものの、屋外スポーツであるために若年層をはじめとするゴルフ参加人口が増大するなどのいわ
ばコロナ特需に恵まれたこともあり、持ち直し傾向にあると分析しております。また、今後につきましては、品質
本位の幅広い品ぞろえによるリテールセールスのさらなる強化や柔軟なマーケティング戦略の展開、クラブフィッ
ティング事業への本格参入などによりコロナ特需を定着させ、更なる成長への結び付けていくことが必要であると
考えております。
(2)カーボンシャフト事業
マーケティング及び製造の両面において粘り強く取り組んできた各種の施策が徐々に実を結び、売上及び利益の
増加に結びついているものと認識しており、具体的には、マーケティング面ではブランドバリューの確立・強化、製品ラインナップの拡充等、製造面ではバングラデシュ工場における設備更新、カーボン素材の加工技術を応用し
た製品レンジの拡大といった取り組みが一定の成果を上げているものと分析しております。
また、コロナ禍による業績の低迷も、米国におけるコロナワクチン接種の進捗につれ正常化しつつあり、屋外ス
ポーツならではの、いわば「コロナ特需」もあいまって、業績は当面の間、順調に推移するものと判断しており、今後につきましても、従前の取組みを着実に積み重ねていくことが必要であると考えております。
[不動産事業セグメント]
増床したトランクルームサービス「プラスワンストレージ」が着実に契約件数を伸ばすなど、保有物件につきま
しては安定的な稼働率を確保することで、例年通り一定の利益を確保できたものと分析しております。しかしなが
ら、今後、事業規模拡大に向けての展望を見出すためには、マーケット動向を捉えた戦略的な販売用不動産の仕入
及び販売等並びに賃貸用不動産の新規取得と適切な管理・運用による安定的な賃料確保の方策を確立することが必
要であると考えております。

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